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鈴鹿セブン六発目〜鎌ヶ岳〜後編

Posted by yukon780 on 05.2012 鎌ヶ岳/三重 0 comments 0 trackback
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ガレ場での壮絶な「断崖絶壁デスマッチ」。

ザ・魔雲天が次々と仕掛けて来る罠にことごとくはまって行く三匹のマゾ達。


しかし我々はアゴ割れMの奮戦により、なんとかザ・魔雲天を撃破した。

見事にミート君の腰を取り戻す事に成功はしたが、やはりそれなりの犠牲を払う結果となってしまった。


従軍キャメラマンの矢作Cはカメラを壊してただの小さいおっさんと化し、アゴ割れMに至っては体力を根こそぎ持って行かれた上に頭までも割る始末。

唯一被害を被っていないのは僕だけだ。

みんなの犠牲は無駄にしない。

見事に鎌ヶ岳の制覇を成し遂げてみせよう。


しかし僕はこの時忘れていた。

原作でのザ・魔雲天は生前よりも死後の方が活躍した悪霊超人だったという事を。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔のガレ場を制圧した我々は、頂上に向けて動き出した。


森を抜けやがて尾根に出る。

ここまで頑張って来た僕らに、ご褒美のような絶景眺望が待っていた。

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はずがなかった。


本来なら一気に景色が広がって、今までの苦労も吹っ飛ぶような感動の場面だったはずだ。

しかし山頂付近は見事に雲に覆われ、何の展望もない。

確かに「魔雲天」と言うだけあって、天空は悪魔のような雲に覆われていた。


せっかくここまで頑張ってきたが、ただただ真っ白な世界の登場に愕然とする矢作C。

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一体今回の登山のどこに「楽しさ」を見いだせば良いのか?

せめて頂上の展望だけでもって淡い期待は粉々に打ち砕かれた。


それでもここまで苦労して来たんだから、山頂に到達した時は感動するだろう。

地図でもうちょっと先の山頂を確認し、我々は頑張って進んで行こうと気合いを入れ直した。

と、思ったら何か出て来たぞ。

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え?うそ、山頂?

山頂はまだ先だと思っていた我々はただただその場に立ち尽くした。


まるでカウントダウンパーティーで、「6」くらいで年が明けちゃったかのような驚き。

当然だが何の感動も達成感も感じない。

「出会い頭のゴール」ほど人を興ざめさせるものはない。


認めたくなかったが、そこはまぎれもなく山頂だった。

とりあえずただ淡々と記念撮影をこなす三人。

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いまいち爆発的な喜びが伝わって来ず、カメラを壊してまで登頂した矢作Cは実に微妙な笑顔だ。

アゴ割れMに至ってはニコリともしていない。

黙々と休憩を始める男達。

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さあ、眼下に広がる一面の「白の世界」を堪能しようか。

アゴ割れMのこの楽しそうな顔と言ったらどうだ。

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ただただ白い雲を見つめるこの男に、どこか哲学的な威厳すら感じてしまう。

苦労して登って来た甲斐があったなあ。


そんな事を思っていたら、なんとかろうじて雲が切れて風景がチラ見せサービスをかましてきた。

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ほんの一瞬だけ見えた景色。

きっと晴れていたら、さぞかし絶景だったんだろう。

こんな思いをするんだから、へたにそんな景色見せてくるんじゃないよ。

やり手のホステスみたいなチラ見せで悶々とさせやがって。


そしてこの「わずかなチラ見せ」の代償を、ここまで無傷の僕が支払う事になる。

この山頂で軽くメシを食おうとしていた僕に、なぜか大量の虫が襲いかかって来た。

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ヒッチコックの「鳥」状態で、瞬く間に大量のアブ?に襲撃される男。

アブの背後には、亡霊となった魔雲天がニヤリとほくそ笑む。

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突如として大氾濫したアブが、なぜか「僕だけ」を狙って来る。

アゴ割れMや矢作Cの周りにはそんなにいないのに、僕だけ一人「モテキ」状態。

汗という名のワイルドフェロモンの流出が激しすぎたのか?


あまりのうっとうしさに場所を変えるが、必死に僕について来るあぶさん軍団。

思えば僕は過去にも北海道の釧路川源流部で30匹ほどのアブを引き連れて川を漕いだ記憶がある。

きっとアブ界では僕は韓流スターばりの人気なんだろう。

人間の女性たちにも、早く僕の魅力に気づいて欲しいものだ。



もはやのんびりメシを食ってる場合じゃない。

結局山頂でくつろぐ事もままならぬまま、早々と撤退宣言。

しかし方角すら見失い、下山道も見つからずアブに襲われながらも山頂付近をウロウロする敗残兵達。


このあたりだっただろうか。

誰かが呟いた。

「もう二度と鎌ヶ岳には登らない。」と。



その後、別の登山者に聞いてようやく下山道を発見。

凄く細くて、急激に高度を下げて行く下山道だ。

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弱り切った我々を逃がさじとばかりに、執拗に襲いかかる亡霊魔雲天。

その追撃を振り切ろうと、必死で駆け下りる男達。

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中々にハードな下り道が続く。


やがてポッと景色が良い場所に出た。

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やっとそれなりに景色を楽しめる場所に来た。

しかしこれも亡霊魔雲天の罠だった。

こんな感じで、彼らは景色に見とれながら歩いているが、

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実は正しい登山道は彼らの背後にあり、景色に気をとられているこの男達はそのまま突き進んで行った。

結果、道はどんどん激しくなって行き明らかに「遭難色」が色濃くなって行く。


しかしここでもいち早く矢作Cが異変に気づき、何とか我々は超人墓場に引きづり込まれる事なく生還することが出来た。

あのまま進んでいたら、僕らの腕はアシュラマンに奪い取られていた事だろう。


正しい道に戻ったものの、下山道はより悪魔的な雰囲気に包まれ始める。

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本当にここは正しい下山道なのか?

山頂で道案内してくれた登山者は魔雲天の差し金だったんじゃないか?

こうして不安の中、「奈落」に落ちて行く男達。

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ひたすら降下作業を続ける疲労感たっぷりのSAT隊員。

アゴ割れMもまだまだ降りて行くのかと不安な表情だ。

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すでにガレ場のデスマッチで体力を奪われているアゴ割れMだったが、この頃から精神にも異常をきたし出す。

一人で「ファイト一発」をやり始めた。

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まずいぞ。

彼の精神も危険な状態だ。

そして彼はついに岩場で雄叫びをあげた。

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ああ、ついに彼の魂が悪魔に乗っ取られてしまった。

本来なら山頂でとるべきポーズをこんな中途半端な所で爆発させるなんて。

彼を預かった手前、彼の家族になんと報告すれば良いんだ。

「奥さん。残念ながら旦那さんはもう帰って来ません。悪魔将軍によって超人「イボ痔マン」になってしまいました」とでも報告するべきか?

そしてイボ痔マンは口からイボを出しながら山中に消えて行った。

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恐るべし亡霊魔雲天の威力。

我々は慌ててイボ痔マンを追いかけるが、凄い早さで奴は駆け下りて行く。

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くそ、追いつかない。

すばしっこい野郎だ。

やがてちょっとした広場でやっと奴を追いつめた。

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大急ぎでズームして撮ったから、やたらダイナミックな感じの放尿写真となった。

こうしてアゴ割れMは自力で魔気を放出して正気を取り戻したのだ。



そろそろ我々には休憩が必要だった。

山頂でアブに襲われたからろくに飯も食っていない。

アゴ割れMが人間に戻った所で、適当な広場でやっとメシを食う事にした。

しかしこの広場も実は魔雲天の罠だったのだ。


アブもいないので、安心して昼メシを食い出す三人。

僕に至っては、油断してしまったのか靴も靴下も脱いでくつろいでいた。

そこで突然僕は「グアッ」と叫んだ。

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急に足に激痛が走った。

それは「刺された」というより「齧られた」と言った方がマッチしている。


突如として「あぶさん軍団」の大量発生アゲイン。

人として、最も刺されてダメージが残る「足の指の又」を刺されるという惨劇。

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これ以上ないほどのもどかしい痛痒さにもだえ始める男。

これを合図に僕の体は真珠湾と化し、アブ達がバンザイアタックで突入。

一瞬にして広場は戦場となり、第二次アブ大戦が勃発した。


結局ここでも落ち着く事なく撤退。

僕はジンジンと唸る足を引きづりながらの下山。

あまりにも地味だが、甚大な精神的ダメージを与える亡霊魔雲天の攻撃だ。

(余談だが、これを書いている今もやられた場所が痛痒い。凄まじく持続性のある攻撃だった)


その後も細かく我々を責め立てる魔雲天。

道が分かりにくい場所で困っていると、前方に道しるべ看板の背面が見えた。

その看板に回り込んでみると、驚きの内容が記されていた。

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真っ白じゃないか。

これはトンチなのか?


頼むから道を示してくれよ、道しるべなんだから。

「人生なんて白いキャンパスのようなものだ。己の道は己で描いて行くが良い」とでも伝えたいのか?

山でそういうシャレたメッセージボードは必要ない。

実にたちの悪い魔雲天の精神攻撃だ。



やがて予定外の谷筋の道に出て、さらに下山して行く。

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途中、イモリの登場もあって喜ぶアゴ割れM。

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彼とは長い付き合いだが、彼が過去にイモリを飼っていて相当なイモリ好きだという事を初めて知った。

意外な一面があるものだ。

一方でそんなアゴ割れMの横で、虚空を眺めて「イモリなんてどうでもいいよ」とすっかり疲れ果てた矢作Cが言っているかのようだ。

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カメラを壊され、何度も遭難する二人の面倒を見、自身の体力と精神も破壊された男の悲しい姿。

もうすぐで終わりだ、頑張ろう矢作C。



そしてこの山は人をネガティブな気持ちにさせる山だ。

ここからゴールまではすっかり情けない男達の愚痴ロード。

最初は鎌ヶ岳への文句から始まり、次に天気への愚痴、そして次第に話は中日のダメな選手への文句になり、いつの間にか「嫁」や「養子」に対する愚痴が始まっていた。

一体どれほどの愚痴を吐いただろうか。

結局ゴールまで愚痴を吐き続け、気の毒に思ったのかいつの間にか魔雲天の亡霊も消滅していた。


やがてゴール。

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何だかんだと愚痴を吐き続けた男達は、妙に「スッキリ」とした表情になっている。

実はこの山はやり手のカウンセラーだったようだ。

随分酷い感じの登山だったが、戦いを終えた我々には優しい風が吹いていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その後温泉へ。

消滅したと思っていた魔雲天がまだかすかに僕に引っ付いて来ていた。


僕は登山後のほてった体を冷水シャワーで一気に冷やす事が大好きだ。

しかしシャワーから「熱湯」しか出て来ないじゃないか。


冷水マックスの設定にしてもモクモクの湯気に覆われる僕の体。

別の洗い場に移動してもシャワーから熱湯しか出て来ない。

湯船につかる前にシャワーでのぼせて行く男。


やがて温泉を出て脱衣所で待っていたものは「絶望」だった。

何と着替えのTシャツを忘れて来た事が判明。

お風呂でスッキリした体に、再び汗だくのシャツを着るという悲劇に見舞われる男。


男は今度こそはっきりとした声で呟いた。


「もう二度と鎌ヶ岳には登らない。」と。




こうして鈴鹿セブン六発目の挑戦が幕を閉じた。

これで去年の秋に始まったこの挑戦も、いよいよあと一つの山を残すのみとなった。

鈴鹿の最深部にそびえる鈴鹿セブンの最高峰「雨乞岳」。

そう、ついに最終悪魔超人バッファローマンの登場だ。


回を重ねるごとに激しくなるこの鈴鹿セブンシリーズの最終決戦。

次はどんな戦いが待ち受けているのだろうか?


待ってろよバッファローマン。

その自慢の角をへし折ってミート君の頭部を取り戻してみせるぞ。


しかし、恐らくへし折られるのは己の心なんだろう。




鈴鹿セブン六発目〜鎌ヶ岳〜  〜完〜


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鈴鹿セブン六発目〜鎌ヶ岳〜前編

Posted by yukon780 on 03.2012 鎌ヶ岳/三重 0 comments 0 trackback
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ついに「鈴鹿セブン制覇」シリーズ再開。


前回の雪山御在所岳制覇(参考記事)から随分と時間が経ってしまった。

そしていよいよ六発目となる「鎌ヶ岳」を攻め落とす時がやって来た。


もうすっかり忘れてしまっている人も多いだろうから、このシリーズのおさらい。

ここまで鈴鹿セブンと呼ばれる7つの名峰を、キン肉マンの7人の悪魔超人に例えながらお送りして来た。

知らない人には訳が分からない展開だが、僕はここまで5人の悪魔超人との死闘の末にミート君の体を少しづつ取り返して来た。

残す所はザ・魔雲天とバッファローマンの二人のみ。

つまりは鈴鹿の槍ヶ岳こと「鎌ヶ岳」と鈴鹿の最深部「雨乞岳」の二山を残すのみとなった。


そして今回は「鎌ヶ岳」。

以前からラストの山にしようと思っていたからこの山をバッファローマンと言い続けて来たが、六発目なのでザ・魔雲天に変更だ。

その姿形はやっぱりザ・魔雲天がふさわしい。

images.jpegザ・魔雲天2

シリーズ後半になるにつれ、超人のセレクトがどんどん苦しくなって来ているが気にしない。

最後までやり抜くぞ。



そして今回はチーム・マサカズのアゴ割れMと矢作Cが参戦。

この3名で力を合わせてザ・魔雲天を撃破し、ミート君の腰を取り返すのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


待ち合わせの道の駅菰野に到着。

何やらアゴ割れMが、随分ぽっちゃりした自転車野郎と話し込んでいるぞ。

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よく見るとビビるSじゃないか。

僕とともに鈴鹿セブンシリーズのステカセキング(入道ヶ岳)と、アトランティス(竜ヶ岳)を死闘の末に打ち負かした男だ。

今回の挑戦を聞きつけた彼は、強敵ザ・魔雲天との対決が気になって激励に駆けつけてくれたようだ。

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ビビるSとついついこの場で対魔雲天の攻略法を話し込んでいたら、早くも魔雲天が刺客を送り込んで来た。


犬の散歩をして通りがかったおっさんが「おい、お前ら朝からうるさいぞ」と怒って来た。

そんなに大声を出していたつもりはないんだが、出発前の早朝から大人に叱られるというヘコミスタートとなった。

油断していた。

戦いはもう始まっているんだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


鈴鹿スカイライン旧料金所付近に車を停めて、いざ魔雲天との決戦の場を目指す。

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鎌ヶ岳はいくつかのルートがあるが、我々が何気なく選んだのは「三ツ口谷」コース。

しかしこのチョイスが後に「断崖絶壁デスマッチ」へと続く道になるという事はこの時はまだ知らない。



沢筋の道を美しすぎる水が流れる登山道を進んで行く。

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正直この時期の鈴鹿は最強の悪魔超人「ヒル」に支配されている。

なので谷道を行くのは不安だったが、以前紹介した「ヒル下がりのジョニー」を足下に吹き付けているから安心だ。

効果があったのかどうか知らないが、今回はヒルには出くわす事はなかった。


余裕が出て来た所で、ヒルの恐ろしさを知らないアゴ割れMが「ヒルってそんなに怖いか?」などとほざき出す。

かつて両足ふくらはぎが10匹のヒルによって蹂躙された恐怖体験がある僕としては、この手の発言が許せない。(参考記事

ヒルに対して失礼極まりない発言だ。

君のその穴から飛び出したイボ痔のイボをヒルに食われてしまうがいい。



やがて我々はニューハーフのお店に入店して行く。

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この先は男女禁制のオカマ道。

生半可な覚悟では魔雲天とは戦えない。


このルートは思いのほかハードな急登箇所が随所に現れる。

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当たり前だが、我々が大いに期待した山ガールに全く出会わない。

そもそも他に登山者がいない。

早くもいつもの僕のルートチョイスミスの匂いが立ちこめて来た。


そんな過酷な登山道を、精力の塊のようなアゴ割れMが颯爽と駆け抜けて行く。

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上半身黒タイツの忍者のような男が森へ消えて行く。


この頃から我々は、「これは登山ではない。筋トレだ。」というキャッチコピーに突き動かされ始めていた。

天気は曇りでパッとしないし、同じような急登が続いた事もあって「レジャーな心」を捨て去ったのだ。


登山道もより一層レジャー感が薄れて行き、危険感がアップする。

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さすがの忍者の動きもスローになってしまう危険な崖道。

それでも我々は、負けじとさらに魔雲天の懐深く切り込んで行く。

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すると美しい滝が現れる。

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たいぶ秘境感溢れる良い感じになって来たぞ。

正直同じような道ばっかでうんざりしていた所だ。


気を良くした我々は意気揚々と進んで行く。

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先頭を行く精力忍者の動きが生き生きとしている。

この勢いで一気に魔雲天を撃破してやろうぜ。


しかしここから至る所で魔雲天の罠が仕掛けられていた。

突っ走るアゴ割れMと僕は見事に登山道から外れて行き、明らかに「遭難」を開始し始めていた。

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意気揚々とアゴ割れMが登っている道は実は道ではない。


もしこの場に矢作Cがいなかったらと思うと今でもゾッとする。

このような時に、いち早く正しい道を見つけてくれるのは矢作Cだった。

もし僕とアゴ割れMの猪突猛進コンビだけで来ていたら、間違いなく遭難死していた。(↓こいつら)

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このコンビが先導した事により、今回合計で5回ほど遭難コースに突入していた。

でも冷静な従軍キャメラマンの矢作Cに我々は助けられたのだ。

(それにしても僕のケツがいよいよプロレスラーみたいになって来たな)


しかし魔雲天はそんな所も見逃さない。

我々の心臓部が矢作Cだと悟った魔雲天は、すかさず次の手に打って出た。

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グッタリとうなだれる矢作Cを心配そうにイボ痔の忍者が覗き込む。

なんと突然矢作Cの大事なカメラが動かなくなるというアクシデント。

従軍キャメラマンがカメラを失って、ただの普通のおっさんになってしまった。


さすがは魔雲天。

我々の心臓部の精神を削る作戦で来たようだ。


矢作Cが弱ったのを確認した魔雲天は、次は新たな罠でアゴ割れMの破壊に乗り出した。

運命の分かれ道を提示して来たのだ。

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左を行けば「尾根道」、右を行けば「ガレ」とある。

地図を見るとガレの方は登山道が点線になっていて「荒れている」と書いてある。


魔雲天は我々の事を良く研究しているようだ。

この場合、マゾの我々が選ぶルートは決まってるじゃないか。


僕は皆に振り返り尋ねた。

「荒れますか?」と。

二人は答える。

「荒れときますか。」と。


見事に三匹のマゾが魔雲天の罠にかかった瞬間だった。

こうして我々は「断崖絶壁デスマッチ」の特設リングに向けて歩き出した。



早速、先制攻撃を食らってすでに弱っている矢作Cが足場を滑らせ荒々しく転倒。

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彼の頭皮もすっかり荒れ始めている。

恐るべしガレ場の威力。


しかし精力忍者アゴ割れMの勢いはまだまだ健在だ。

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ゴツゴツのガレ場をトレイルランナーのように駆け上がって行く。

どんだけ絶倫なんだ。

この男が精子ならば着床間違い無しだろう。


しかし、延々と延々と続くガレ場。

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まだまだ続くガレ場。

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さすがの絶倫男も徐々にスピードが落ちて来たか。

しかし野球と酒で鍛えた彼の体力は無尽蔵だ。

だが、魔雲天もそんな事はすでに調査済み。

さらなる追い打ちを仕掛けて来る。


やっとガレ場の森を突き抜けたかと思ったら、さらに天にまで続いていそうな大ガレ場が立ちふさがった。

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めちゃくちゃだ。

荒れているにも程があるぞ。

これがザ・魔雲天の必殺技マウンテン・ドロップか。


しかもいよいよ天候は悪化し、我々は雲の中へと吸い込まれて行った。

「断崖絶壁デスマッチ」のゴングが高らかに鳴り響いた。



それでも突き進むアゴ割れMだったが、さすがに疲労の色が伺える。

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自慢の割れたアゴから流れる滝のような汗を拭くのに必死だ。


それでも体力勝負を受けて立った我々と魔雲天のがっぷり四つの取っ組み合いが続く。

足場は砂の部分が増えて行き、一歩一歩足を取られてはずり落ちて行くを繰り返す体力勝負。

その度に大きな岩が転がって落ちて行き、後続の僕や矢作Cに当たりそうになるというスリル。

もはや登山じゃない。

これは何か特殊部隊の訓練ではなかろうか?


グハグハ言いながら、いよいよガレ場の終点らしき場所が見えて来た。

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しかしこれこそが魔雲天の本来の目的。

先頭を行くイノシシ忍者は見事にその誘いに乗って、魔雲天の罠に突っ込んで行った。

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実はこの写真の男はまたしても見事に遭難道を突き進んでいる。


この頃には冷静だった矢作Cが別の「ちゃんとした」道を発見していた。

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アゴ割れMが突き進む道のずっと右の方に「正しい道」が存在していたのだ。

そうとも知らずにあえて険しい道を突き進む猪突忍者。


そしてついにはアゴ割れMの姿が崖の谷間に消えてしまった。

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谷間からかすかに「ザッザッザ」「ズシャー」「ガラガラガラ」と言う音だけが山間にこだまする。

まるでこの先に野生動物がいるかのような効果音だったが、この先で今まさにアゴ割れMが戦っている。


今ここにテリーマンがいたら、まさにブーツのヒモが切れる場面だ。(分かるかな?)

僕らは必死でアゴ割れMに向かって「おーーい。こっちに正しい道があるぞー。こっち来ーい。」と叫び続けた。


やがて霧の彼方に、すっかり弱り切ったアゴ割れMの姿を確認した。

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必死でこっちに向かって来ているが、足下がガラガラと崩れては滑り落ちて中々進まない。

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それでも何とか這いながらこちらに向かって来る黒い男。

上の尾根の方にいた別の登山者が心配そうにこの光景を眺めていた。

知らない人が見たら、もはや事故現場だ。



やがてアゴ割れMは生還した。

見事に魔雲天の罠にかかった彼は、すっかり瀕死の状態だった。

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しかし彼はしっかりとミート君の腰を取り返して帰って来たのだ。

あのテリーマンの名場面が蘇る。

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魔雲天とともに崖に落ちて死んだかと思われたテリーマンの奇跡の生還。

まさに今日のアゴ割れMはテリーマンそのものだった。

あまりにも格好良すぎる彼の姿に僕らは見とれてしまった。


しかし魔雲天との死闘の傷跡は色濃く残っていた。

カッコ良くうつむきながら歩き始めたアゴ割れMは、手前のせり出した木に気づかずにそのまま激突していった。

魔雲天の最後の一撃だ。

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「ゴッ」という鈍い音が響き、アゴ割れMは力尽きた。

アゴだけでは飽き足らず、ついに頭部までも割る男。


やがて何とか息を吹き返したアゴ割れMは、落ち着くべくペットボトルのお茶を飲もうとした。

しかしボトルが手に突かず崖に落としてしまうという悲劇。

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死して尚執拗に続く魔雲天の追い打ち。

アゴ割れMは崖を降りてボトルの回収に向かうという無惨な姿を披露した。

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これがアゴ割れMに対する決定的な打撃となった。

さすがの体力自慢の絶倫男もすっかり疲弊してしまったようだ。



こうして魔雲天によって矢作Cはカメラを壊され、アゴ割れMは体力を削り取られた。

二人の戦力の犠牲によって頂上はあとわずかだ。

そして、ここまで唯一決定的な被害を食らっていないのは珍しく僕だけだ。


しかしこの先。

亡霊となった魔雲天の反撃が始まる。


この時、じっくりと僕に向かって魔の手が忍び寄っていた。

ここから先は、地味すぎるが確実に僕を追い込む精神衰弱対決。


まだまだ鎌ヶ岳の死闘は終わらない。



鈴鹿セブン六発目〜鎌ヶ岳〜後編へ つづく


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