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北岳王位争奪戦4〜白目のデンプシーロール〜

Posted by yukon780 on 16.2012 北岳/山梨 2 comments 0 trackback
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北岳山中で発見された一体の変死体。

山梨県警の発表によれば、死体の身元はかつて南アルプスの王座に君臨していたこともある岐阜県在住のMさん(36)と判明。

かつて反乱軍の首謀者として革命を成し遂げた男の悲しき末路。

一体彼の身に何が起こったのか?

事件の真相に迫ってみよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


長かった王位争奪戦にピリオドが打たれた。

壮絶な急登戦争を制し、見事に「南アルプスの盟主」の称号を手に入れて王となった反乱軍。


しかしあっさりとその王位を北岳に返還した彼らは即座に下山を開始する。

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彼らには「最終バスまでに下山する」という新たな戦いが待っているからだ。


そもそも日帰りじゃなければこんな無理をする必要もないんだが、僕は明日の朝8時までには岐阜に帰っていなくてはならない。

お義父さんに頼まれた「神社の掃除」をこなさなくてはならないのだ。

バスに乗り遅れたらとてもじゃないが間に合わない。

僕は王である前に養子。

その責務は全うしなくてはならないのだ。


そして行きに来た道を戻って行く。

それは何を意味するかと言えば、急登で来た道を急降下で下山して行くという事。

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もちろんそれは膝への負担がハードに5人に襲いかかる事を意味している。


そして何気に山頂で余計な悪ふざけ(昇竜拳やワンピースなど)をしたせいで、随分と時間が押していた。

そしてその時間が押す原因の一端を担った男。

出来上がりにやたら時間がかかる「さとうのごはん」を昼メシにチョイスしてしまった横綱Kが早くも遅れ出す。

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佇まいは毎度威厳に満ちているが、何ぶん本日の彼は絶不調。

たまに元気を出して陽気なポーズをしても黒はんぺんSがかぶって来る始末。

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絶不調な時は何をしても裏目なようだ。


かと言ってこの時点でヘロヘロなのは横綱Kに限った事ではない。

下りの一歩一歩が僕の足をじわじわと痛めつける。

一歩足を降ろす度に、女王様の強烈なムチを浴び続けてるようなSM下山。

登山靴の中は「一体何縛りで縛られてるのか?」と思うほどの締め付けで、靴を脱がなくても皮がめくれているのが分かる。

もう小指の付け根などは骨折してるんじゃないのかってくらいに痛い。


そんな限界間近の我々の前には希望のかけらも見いだせない光景。

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分かっていた事だが、どうしてもこの現実を受け入れることが出来ない。

正直休憩して足を休ませながら下山したいが、今の我々にそんな時間の余裕はない。


やがて誰ともなくお決まりの言葉を吐き出す。

「いっそパラシュートで降りて行けたら...エレベーターがあれば...滑り台でもいい...バーソロミューくまにポンッってやってもらえたら1万円でも払う....etc...」

一体何度下山時にこの言葉を吐いて来た事か。

しかし毎度突きつけられるのはいつまでも終わらない永遠とも思える苦痛の下山タイム。

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間違いなく登りよりもキツい。

そして時間はみるみる過ぎて行き、標準コースタイムをさらに巻いて行かないと最終に間に合わない事態に追い込まれて行く。

まるで逃亡者のように半ダッシュ気味で黙々と下山する男達。

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しかし未だにビッグフット横綱Kの動きが鈍い。

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甲斐駒ケ岳では俊敏な動きでガスの中に消えて行ったビッグフットだったが、今回はいくらでも撮影可能だ。

一方でその横綱Kに誘惑されてやって来た被害者Kの様子がおかしい。

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登りではあれほどパワフルに反乱軍を先導した男がヨロヨロしている。

ついに彼にも「膝の洗礼」を受ける時が来たようだ。


あまりのしんどさに彼は叫んだ。

数時間前の頂上で彼は「最高っス。来て良かったっス。誘ってくれた横綱さんに感謝っス。」と言っていた男とは思えないその一言。

「もういっそ殺してくれぇ!」と。

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しかし、そう言いながらも笑顔の被害者K。

いよいよ彼もマゾピニストの片鱗を見せ始めて来たか。

そもそも初登山でこのようなダッシュ下山させられた彼の被害っぷりが気の毒でならない。

おそらく次に通常の登山したとき、彼は「こんな楽なものは登山じゃない」と感じるはずだ。

そして北岳のマゾ体験を追い求めて、一人で山中を彷徨うマゾピニストになるのだ。

我々はとんだモンスターを育成してしまったかもしれない。



その後も満身創痍の男達のアグレッシブ下山が続く。

一つの目安としていた目印のバイオトイレが遠方に見えて来た。(写真ではよくわかんないけど)

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あのトイレまで15分で辿り着けなければ本気でヤバい状態。

しかし行けども行けども近づかないトイレ。

我々と同時にトイレも移動してるんじゃないかってくらい全然近づいて行かない。

近づけそうで近づけないという極限状態で続くお預けプレイ。

ボディブローをくらい続けた第86ラウンド目の苦行。


結局目指した時間でのトイレ到達はならず、ついに絶望感が5人を支配する。

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しかしここに来て未だに元気な男がただ一人いた。

本日絶好調の男、B旦那だ。

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我々は運命を彼に託した。

B旦那に一足先にダッシュ下山してもらい、少しでも最終バスを引き止めていてもらおうという作戦だ。

彼は我々の希望を背負って一人森へ消えて行った。

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まるで密書を持って援軍を要請に行く鳥居強右衛門のような勇ましき後ろ姿。(知らない人はWikiってね

鳥居強右衛門は最終的に磔になって死んでしまったが、我らがB旦那は無事でいられるだろうか?


だからといって切迫した状況に変わりはない。

バスを引き止められたとしてもそう長くは無理だろう。

ここからは限界の先の戦いだ。


各々が自分の現時点での最高速で下山して行く。

一人一人がバラバラで下って行く、まさに己との戦い。

そのうち僕も一人きりになり、フラフラの状態でもその歩みは止めない。

セルフタイマーなんてやってる場合じゃないので手持ちで根性の己撮り。

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最初のうちは歯を食いしばって奮闘する僕の姿が映し出されている。

しかし次第に虚ろな表情へと変化して行く。

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もはや限界をとうに越え、その意識も飛びかけているようだ。

ついにはこんな事に。

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白目むいちゃってる。

もちろんカメラ用に顔を作ってるヤラセ写真だが、実際に撮影していない時に何度かこの顔になっていたからウソではない。


次第に立っているのもやっとの状態になっていく白目男。

もう膝と足が痛すぎて、真っすぐに足を地面に着けない状態。

ゆえに横向きだったり後ろ向きだったり回転しながら着地して下って行く。


あの伝説の「富士六苦フェスの下山ライブ」以来の悲惨な下山状況。

動きはいつものC3-POカクカク状態。

今回はさらにC3-POの中にアホの坂田が入って動いているかのような斬新な下山スタイル。

トレッキングポールを巧みに駆使して倒れそうで倒れない白目のC3-PO。


後方でその姿を発見した被害者Kは後のインタビューでこう振り返る。

「後ろから見てて何故倒れないかが不思議でしたね。器用にポールを使って回転しながら下って行くんですから。しかもスピードは落ちないんです。ええ、間違いないですね。」と。


そんな回転ロボット坂田が白目をむいて下り降りて行く。

酔拳の男が前後左右にデンプシーロールを繰り出しながらの奇跡の下山スタイル。

やがて後方からもダッシュで駆け下りて来る男達。

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これは一体何の訓練だ?

登山とは楽しむものじゃないのか?

こんなにもスペクタクルなものだったのか。


やがて目標タイムを大幅に縮めて登山口の広河原まで到達。

B旦那の姿を発見し、間に合った事を知った男はその場に倒れ込んだ。

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そのまま男は永遠の眠りについた。

あまりにも壮絶な逃亡劇に幕が降りたのだ。


最終のバスまで30分も時間があるじゃないか。

僕も無事に王大人に復活させられてほっと一息だ。


我々は自分たちの脅威の追い上げ具合の余韻にじっくりと浸っていた。

我々は「やれば出来る子」なんだとしみじみ思った。


そんな我々に広河原山荘のおっちゃんが近づいて来た。

「あんたら何時のバスに乗るつもり?」と。

我々はハニカミながら「いやあ、危なかったですけどね。最終の16時半のバスに乗るつもりですわ。」と。

するとおっちゃんは言う。

「あんたら。それ平日の最終バスの時間やで。今日は土曜日だからもうじき最終バス出ちゃうよ。」



時が止まる自称「やれば出来る子」たち。



なんと土曜日の最終バスまであと10分もないではないか。

まだここは登山口だから、バス停まで大急ぎで行かねばならない。


皆一様に足を引きづりながらバス停を目指す。

毎度の事ながらこの詰めの甘さに悲しさを覚えてしまう。

こうしてなんとかギリギリでバス停に駆け込んだ。

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始発のバスでやって来て、見事に最終バスにギリギリで辿り着いた綱渡り登山。

何気に仙丈ヶ岳も甲斐駒ケ岳も北岳も、すべてがギリギリ最終バスという合わせ技。

ある意味これは驚異的な記録なのかもしれない。

ただ単に計画不足の感は否めないが、毎度何とかなっているから何とかなるのだ。


バスが出るわずかな時間で記念撮影。

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約一名、後方で亡霊となって写っているのは横綱K。

この場にいた横綱Kが本人だったのか霊体だったのかは今となっては分からない。


こうして長かった南アルプスとの一年戦争が終わった。

北岳は僕の中の「想ひでのサド名山」アルバムのトップを飾る素晴らしい相手だった。

しばらくは近づきたくもないが、忘れた頃にまた来よう。

次はちゃんと一泊二日でね。



北岳王位争奪戦 〜完〜


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〜おまけ〜


戦いを終えた我々は温泉へ行った。

これを見て分かる通り、もはやまともな駐車すら出来ないほどに疲弊している事が分かる。

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決して枠には収まらない、王としての威厳が見てとれる。


やがて温泉から上がって嫁に無事に下山した事を電話報告。

お疲れ様でしたという甘い言葉を期待した僕に彼女は言う。

「明日の神社ちゃんとやってよ。所詮遊びなんだから、疲れたとかそう言う理由でうだうだやるのは許さんでね。明日は奴隷のように働きな。」と。


数時間前まで南アルプスの王だった男の、まさかの奴隷陥落。

あれ程苦労して革命を成し遂げた男が、たった一本の電話であっさりと逆革命されてしまった。

北岳なんて目じゃない一撃だった。


こうして僕は一人、再び長い長い帰路についた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌日。

午前8時、神社。


そこには清掃前にも関わらず、早くも疲れきった男の姿があった。

そして掃除と聞いていたのにのぼりや提灯などの祭りの準備。

しかも誰も何も教えてくれないし、勝手に物事が進行して行くからただ呆然と立ち尽くす男。


結局その辺に落ちている松ぽっくりを少しづつ拾い集めては焚き火に投入するだけの惨めな役。

その作業だけでもフラフラとよろめきながらの必死の作業。


そのまま知らない人たち同士の立ち話が始まり、全く着いて行けない男。

長い時間黙々と落ち葉を拾い続ける男。


やがて最後に「お〜い、お茶」を貰って神社任務終了。


僕がいなくてはいけない意味を見いだす事が最後まで出来なかったが、とりあえずこれで「北岳登山完遂」の瞬間だ。


こうして男は再び歩き出した。

再び王位に返り咲く為に突き進むのみ。


また一人の奴隷からのスタートです。

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北岳王位争奪戦3〜革命の志士達〜

Posted by yukon780 on 13.2012 北岳/山梨 0 comments 0 trackback
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岩の上で絶叫するプラトーン男。

これは歓喜の雄叫びか、それとも気が狂った末のご乱心なのか?


急登の激戦を乗り越えた先に現れた江田島平八。

これにはたまらず戦意喪失気味の反乱軍。

ここまで、石になった男や疲労死した男二名の犠牲者と一名の被害者。

しかし革命に犠牲はつきものだ。


反乱軍はは南アルプスの王座簒奪の為に再び動き出す。

頂上に向けた最終ラウンドが始まった。


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背中に富士子ちゃんのエールを受けてユラユラと動き出す反乱軍。

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見上げた先には相変わらず「お下劣!ザ・ワールド」が放送中。

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先ほどまでの岩場急登ゾーンから砂礫の急登ゾーンへ。

木で補修されているものの、足下が滑って踏ん張らないといかんから足へのダメージが著しい。

もはや書くまでもないが、僕の足は笑ける痛みになっている。


そして度重なる急登ですっかりヘロヘロの5人の男優陣。

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本日およそ18テイク目の急登撮影に挑む彼らに全く精気を感じない。

頼むから少しくらい休憩させてくれ。


しかし革命とはそう易々と達成出来るもではない。

最後の力を振り絞り、ゲッソリしながらも急登撮影を強行。

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驚異的なプロ根性の宇宙企画男優陣。

しかしあまりのハードさに王大人から無理矢理復活させられた黒はんぺんSもこの表情。

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まるで銭湯で富士山の絵をバックに熱湯の湯船に浸かろうとしているおっさんのようではないか。

そろそろ彼を安らかに死なせてやった方が良いんじゃないのか?


そう思っていた矢先、ついに黒はんぺんSが乱心した。

ついに静岡愛が極まって「富士山は山梨のもんじゃねえ、静岡のもんだに!」と絶叫した。

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しかし「別にどっちでもいいよ」と関心を示さないハマっこのB旦那。

その背中には「東海なのか関東なのかはっきりしない静岡に興味はない」といったシティボーイの余裕が見て取れる。

それでも積年の想いをぶちまけた彼は満足げに放尿だ。

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身も心もスッキリとなり再び彼に力が宿ったようだ。



やがて砂礫急登が終わり、いよいよ頂上かと思った我々の前に再び現れたイベント。

そこでは「秋の急登ガレ場フェスタ」が開催中だった。

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もういいよ。

急登飽きたよ。

結局最初から最後まで、5時間以上ずっと急登だったじゃないか。

一体どんだけサディスティックな山なんだ。

最高じゃないか。


稜線まで出た事で、背後には重々しく大迫力の江田島平八がどばーんと広がっている。

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圧倒的な光景。

これが南アルプスの王城からの眺めなのか。

随分と凄まじい所まで来てしまったな。

そういえば被害者Kはこれが初登山なんだよな。

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彼もまさかこれほどの光景の中に自分がいる事が信じられないようだ。

無理もない。

軽く「山行こう」と言われてついて来ただけなのだから。

そしてその軽い勧誘で彼に被害を与えた張本人横綱Kは随分後方で虫の息だ。

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絵的にはもはやNHKスペシャルのような壮大な風景の中に佇む横綱K。

もはや登山者というより、ずっとここで生活している原住民のような威厳ある佇まいだ。


そんなビッグフットの登場にもいちいち反応している場合じゃない。

いよいよ山頂まであと少しの所まで進軍して来たぞ。

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しかし玉座手前の最後の難関。

一歩踏み外せばたちまち滑落急降下の道だ。

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こんなゴール手前で滑落して「振り出しに戻る」なんてのは酷すぎる。

急登急登で来てからの急転落。

ホリエモンじゃあるまいし、そんな人生ゲームがあったらゲームと言えど今後の生きる気力すら奪われそうだ。


恐怖による細い呼吸でヒュゥヒュゥ言いながら何とか滑落せずに突破。

最後の最後でやっと穏やかな道となり、玉座への赤絨毯を進んで行く反乱軍。

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この頃にはすっかり先頭を行く登山初心者の被害者K。

登山一発目にしてすっかりベテランの風格を醸し出している。

我々4名の「ダメ登山者のふりをして彼を鍛える作戦」が功を奏したようだ。


そんな彼の成長を座り込んでしまった横綱Kが微笑ましく見守っている。

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もはや幕末の志士のような貫禄ある姿。

間もなく南アルプスの王座を簒奪する革命家らしいお姿だ。

ようく見てみると、彼の隣に革命家の大先輩の姿が見える気がする。

目の錯覚だろうか?

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ついに疲れすぎた男に維新の革命家が乗り移った。

あれ程疲弊しきっていた横綱Kが、ここに来てついにその野性味を取り戻したのだ。


突然、小田和正スタイルで雄叫びをあげる横綱K。

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ラフストーリーは突然に始まった。

あのラフでタフだった頃の横綱が戻って来たのだ。


さあ、これで最後の瞬間にむけてメンバー全員の士気も上々。

いよいよ勝利の瞬間が近づいて来た。

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実に長い戦いだった。

仙丈ヶ岳から始まった南アルプスとの壮絶な一年戦争にピリオドを打つ瞬間。

過去二回の激戦の栄冠が脳裏をよぎる↓

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南アルプスの女王と貴公子を撃破し、今その王座を奪おうとしている。

そしてお馴染みの南アルプスポーズでの歓喜の登頂だ。

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王座奪還。

ついに我々は革命を成し遂げた。


喜びに沸く群衆。

北岳の独裁政権だった南アルプスについに民主化の波が到達したのだ。

感極まって横綱Kが玉座に分厚い接吻をかます。

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続いてカストロとゲバラのコンビで挟み撃ち。

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そして勢いでこのような茶番に巻き込まれる被害者K。

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もはや北岳と何の関係もない蛮行が繰り広げられている。

それほどまでにここまでの急登一直線が苦難の道のりだった事をうかがわせている。


こうして我々は新政府樹立の瞬間を迎えた。

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実に素晴らしい戦いだった。

そしてこの玉座からの眺めは実に圧巻の光景だ。

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憧れの富士子ちゃんも新しい王に対して、「好きにして」と惜しげもなくその美しい体をさらす。

そして詰めかけた群衆が我々を取り囲み勝利をたたえている。

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360度の大絶景。

B旦那などは王を通り越して仙人のような佇まい。

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黒はんぺんSに至っては一目惚れでもしたかのようにズキュゥゥンと死んでいる。

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大奥の中によほどステキな女性がいたんだろうか?


勝利を噛み締めながらの頂上満喫。

しかしいつまでも酔いしれてはいられない。

我々には「バスの最終までに下山する」という重要な任務が残っている。

なので慌ててメシを作ったせいで、被害者Kのご飯が「バリカタ」状態というトラブルも。

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被害者Kの被害は王になってからもとどまる事を知らない。


で、メシを食った後もいつまでもくだらない事をして貴重な時間を失って行く新政府軍。

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浮かれすぎた罰だろうか。

右端でひときわキレのある昇竜拳をかましている男。

この後、着地した際にただでさえ痛めている足をひねるという凡ミスを冒している。


さあいい加減に下山しないと最終のバスが行ってしまう。

十分にキング北岳を懲らしめた我々は、その王位を北岳に返還した。


あれほど苦労して手に入れた王座をあっさりと手放した男達。

キョトンとする北岳に対して我々は言った。

「だって俺たちはもう仲間じゃないか」と。

「この腕のマークが仲間の印だ」と。

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まさにワンピースの名場面。

しかし彼らはまたしても凡ミスを冒している。

ワンピースでは上がっていたのは左腕だったのだ。

仲間のしるし

次回はちゃんと左腕をあげて、あと鹿みたいな奴も連れて行こう。

位置的に僕がナミさんになっちゃってるから、ちゃんと女優も連れて来よう。


こうしてまたも余計な撮影会で貴重な時間を浪費して行く男達。

その代償はこの後の下山で惜しみなく彼らに降り注ぐ事になる。


本当の消耗戦はここから始まる。

こうして男達は地獄の新世界へと旅立って行った。



北岳王位争奪戦4へ 〜つづく〜



北岳王位争奪戦2〜立ちはだかる塾長〜

Posted by yukon780 on 07.2012 北岳/山梨 0 comments 0 trackback
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王位簒奪の為に徐々に玉座へと近づいて来た反乱軍。

すでに稲中化するものや老化する者も現れるという苦難の道のり。

ここまで国王軍の急登部隊の激しい抵抗に遭い、まだ道のりは半ばだというのにすっかり疲弊してしまった男達。

しかしそんな傷だらけの男達の前に立ちふさがるはさらなる王の精鋭急登部隊。

いよいよ国王軍と反乱軍の血みどろの決戦が始まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


体勢を立て直そうとする反乱軍に対し、北岳の容赦ない波状攻撃が始まった。

ここからはそそり立つ階段を舞台に激しい攻城戦の火ぶたが切って落とされた。

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直登にもほどがある。

こんな感じのハシゴの波状攻撃が延々と終わらない。

激戦を越えて来た今の反乱軍には相当にハードな攻城戦だ。


しかし高度を上げていくにつれ、我々は素晴らしい紅葉に包まれて行く。

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しかしそんな光景も雅な心で堪能する余裕は我々にはない。

僕に至ってはすでに足の指の皮がずり剥けて、いち早く真っ赤にセルフ紅葉している状態。


でもこの紅葉は国王軍の焦りとも見てとれる。

ラオウ襲来を告げる修羅の国の血の川よろしく、今北岳全土に反乱軍の襲来を告げる鮮血の紅葉が始まったのだ。


そんな中、激しいハシゴとの戦いを終えてヨロヨロとふらつくB旦那。

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しかしそんな彼が見上げた先にはアホみたいな岩壁直登男道。

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グハグハとその岩壁を乗り越えれば、誰もが殺意を抱く光景が目に入る。

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一体この急登の泥仕合はいつまで続くのか?

1ラウンドから激しく打ち合い続けて、今や第69ラウンドまでもつれ込んだかのような疲労感。

この戦いに判定やドクターストップなどはない。

殺るか殺られるかのデッドorアライブ。

例えタオルが投入されても北岳は我々を殴り続ける気だ。


振り返れば今まで直進行軍し続けた真っすぐの道筋が見てとれる。

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黒はんぺんには力を感じず、後方の横綱Kもぐったりしている。

右前方を見上げれば、全く近づいた気がしない北岳の稜線。

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まるで下りのエスカレーターを延々と登り続けているかのような徒労感。

この山は体力より先に我々の精神の破壊を企んでいるようだ。

そんな鳳凰幻魔拳のような攻撃を必死で耐えながら進む反乱軍。

こんな時は美しい紅葉でも見上げて元気を取り戻そうじゃないか。

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おや?何かが見えたぞ。

拡大してみよう。

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なんと人がわっせわっせとはしごを登っているではないか。

まさかあんな所まで行っても急登が続いているのか?


嫌な物を目にしてすっかり戦意喪失する反乱軍。

被害者Kに至っては「稜線まで行ったらなだらかな道になるって言ったじゃないスか。話が違うじゃないスか。」と必死に被害を訴えかける。

しかし「そんな事は言ってません」とシラを切る4名の被告人。

この時、被害者Kはハッキリと悟ったという。

ああ、自分はマゾマゾ詐欺に遭ってしまったんだと。


その後、必死で折れかかる心を鼓舞しながら何とか稜線まで到達。

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そして眼前に現れたのは壮大すぎる南アルプスの圧倒的な世界。

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とにかくでかい。

北アルプスとは違う意味でのスケールのデカさ。

北アルプスが剣桃太郎だとするならば、南アルプスは登場した頃の大豪院邪鬼と言えば妥当な所か。

とにかくハンパなくでかいのだ。


一方で我々が向かうべき稜線に目をやってみる。

ここで僕は思わずカトちゃんばりの二度見をかますほどの信じがたい光景を目にする。

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これを見た瞬間、僕は「グハッ」と吐血しその場に倒れ込んだ。

そしてやがて笑けて来た。

もう、どうにでもしておくれ。


そんな事になっているとも知らずに、老人横綱Kが後方からフラフラと這い上がって来た。

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そして彼はフリーズした。

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あり得ない光景を見てついに彼は石化した。

北岳のメロメロメロウをモロに食らってしまったのだ。


ついに犠牲者を出してしまった反乱軍。

まあ、暫く放っておけばいつものように王大人(ワンターレン)が生き返らせてくれるだろう。


そして我々は天国への階段に取り付いた。

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買ったばかりのトレッキングポールを忘れて来た黒はんぺんSがついにここで真価を発揮。

彼はポールなんてただ邪魔になるだけだとあらかじめ分かっていたのだ。


やがてカリン塔を天空まで登り詰めると富士子ちゃんがご登場。

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日本第二位の山から見る日本一のいい女。

相変わらずお高く止まりやがって。


ここは日本第二位の標高の山だから、何気に富士子ちゃんを眺められる日本で一番高い場所。

やはり富士子ちゃんは実際に登るより眺めている方がそそる。

富士子め、しっかりと今回も僕らのハートを盗んで行きやがった。



一方永遠とも思えたカリン塔を登りきって、やっとこさ一息入れようとした所でさらなる追い打ち。

ズドーンと現れたのは重々しい急登岩壁野郎だった。

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目の前で「ワシが男塾塾長、江田島平八であーるッ!」と言われているかのような圧迫感。

さすがは太平洋戦争終結時「EDAJIMAがあと10人いたらアメリカは敗北していただろう」と言われただけの圧力。

ボロボロになった今の反乱軍ではとても太刀打ち出来そうにない。


それでも一歩一歩攻め上がる男達。

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もう反乱軍の誰もが黙り込んで黙々とのし上がる。

僕のイーグルアタックも最高潮だ。

(前回の記事書いてから気づいたが、鷹はホークなんで正式にはホークアタックだね。めんどくさいからそのままイーグルで行きます)


ハァッーー!ハァッーー!と激しい吐息が止まらない5人の加藤鷹。

そんな5人掛かりでも北岳という女優を未だに陥落させる事が出来ない。

被害者Kもとんだ企画ものに参加してしまったようだ。


八本歯のコルという場所まで到達し、さすがにがっつりと休憩を取る。

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そして横綱Kの石化に続き、ここで二人目の犠牲者が。

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ついに黒はんぺんSが江田島平八の一撃を食らって疲労死した。

しかし我々には王大人という最強の軍医がいる。

もうすでに横綱Kが蘇生して素晴らしい景色に包まれているのがその証拠だ。

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iOS6の新機能を早速駆使して撮影したパノラマ写真。

ブログだと横幅が固定だから逆に迫力のない写真になっているが、これは中々に良い機能だ。


しかしここは全く終わる気配のない苦しみのパノラマ急登世界。

王座に向けた最後の難関である塾長との戦いは長期戦の様相。

急がねばならない。

我々には時間がない。


重い腰を上げて再び進軍を開始する反乱軍。

もはや傷を負っていない者はいない大消耗戦。

王大人がいるせいでギブアップすら許されない男達。


行くも地獄、引くも地獄。

だったら進んで死に花を咲かす。

それが男の生きる道。


誰かが叫ぶ。

「みさらせ!これが反乱軍の根性じゃ~っ!!」

そして誰かが大声で大鐘音のエールを叫ぶ。

さらに誰かが男塾の大塾旗「喝魂旗」を掲げる。

もうこうなったら後には引けない。


山頂に向けての最後の戦いが始まった。



北岳王位争奪戦3へ 〜つづく〜


北岳王位争奪戦1〜魅惑のイーグルアタック〜

Posted by yukon780 on 04.2012 北岳/山梨 0 comments 0 trackback
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登山を始めて二年。

いよいよその集大成の時が来た。


かつて二度の激戦を繰り広げた南アルプス。

まずは「南アルプスの女王」こと仙丈ヶ岳で、膝こそ破壊したものの女王を見事にたらし込む事に成功。

そして「南アルプスの貴公子」こと甲斐駒ケ岳では、暴風寒波の悲惨な状況下での壮絶な乱打戦を制した。


女王と貴公子の称号を手中に収めた今、狙うべき場所はただ一つ。

それは「南アルプスの盟主」の座。

南アのキング「北岳」(3,193m)を制圧しその王位を簒奪する時が来たのだ。


しかし諸事情あって、本来は1泊2日で落とすべきこの山を日帰りで落とさざるを得ないという不足の事態。(参考記事

それはバスの始発から最終までの間に9時間登山を完成させるという一大スペクタクル。

一切の時間的猶予はなく、常にハイペースで歩き続けてギリギリのライン。

万が一最終バスに乗れなければ、僕は翌日の神社掃除に間に合わずに王座どころか養子の立場すら危うくしてしまうのだ。


しかしこの北岳。

キングを名乗るだけあって一筋縄でいかない相当なる強者だった。

標高こそ日本第二位だが、そのサディストっぷりは群を抜いてナンバーワン。

この北岳をあえて人間に例えるなら「江田島平八」しか該当者が見当たらない。


果たしてそんな強者を相手に反乱を成功させて見事王座に就くことが出来るのか?

そして無事最終バスに間に合って養子の面目も保つことが出来るのか?


かつてない大消耗戦となった南アルプスの王位争奪戦。

壮絶なSMプレイへと発展していく、この壮大な革命の歴史を振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


岐阜から登山口の広川原に向かうには、1泊2日なら長野県側からバスを乗り継いでアクセス出来る。

しかし今回は日帰りなのでそんな余裕は無い。

大迂回の大回りで直接山梨まで移動しなくては日帰りは無理だ。

王座への戦いは前日夜の移動の時点からすでに消耗戦が始まっていた。


今週は特に地獄のような仕事量で連日深夜まで全力で働いた後の金曜夜の大移動。

たっぷりと体内に疲労を溜め込んだ状態でマゾの仕込みも抜かり無し。


その日は芦安の駐車場で車中泊。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌日横浜組のメンバーと合流して始発のバスで登山口の広川原へ。

そこでバスから降りた時点で僕に衝撃が走った。


なんとすでに足が痛いじゃない。


まだバスしか乗ってないのに。

歩いていないのに。


ここ数回の登山で僕に痛みを提供し続ける高級登山靴マムートさん。

今回は登山前から見事にフライング気味。

さすがの彼も気持ちが高ぶって、今回は随分やる気に溢れていてるようだ。


しかしすっかり割り切っちゃってる男は「足が痛くなければ登山にあらず」と呟きその痛みを受け入れる。

値段が高かっただけあって、この靴は人の精神力までも強くしてくれる機能があるようだ。


疲労と足の痛みといういつものお供を引き連れて、いよいよ王位簒奪に向けて動き出す。

王位争奪戦と言えば「キン肉星王位争奪戦」のようにメンバーはやはり5人がふさわしい。

今回は精鋭5名での反乱軍が組織された。

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左から僕、横綱K、その友達の初参加のKさん、そして黒はんぺんSとB旦那。

弾丸日帰り強行軍という事で、反乱軍組織の基準は「とにかく速く動けるマゾ」という事でこの5人が選出された。


中でも期待の新人として、横綱Kのバトミントン仲間で体力自慢の初参加Kさん。

横綱Kに誘われてやって来た「登山初体験」の男だ。

しかし彼は横綱Kに「北岳に行こう」と軽く誘われただけで、北岳がどんな場所なのかも今回がどれほどタイトな日程なのかもよく知らされずに来ていた。

登山童貞にしていきなり北岳というトップクラスのAV女優と戦う羽目になった憐れな男。

それをサポートするのは4名のマゾ男優。

今後、彼の事を「被害者K」と表記する事にする。



選抜のマゾだけに彼らも抜かり無く仕込みが済んでいる。

ほとんど寝ていないB旦那、あえて買ったばかりのトレッキングポールを忘れて来る黒はんぺんS。

そして横綱Kにいたっては早くも脇にダメージを負っている。

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ハイテクウェアなぞ目じゃないほどの通気性能。

甲斐駒ヶ岳では空飛ぶビッグフットと化したワイルドな男ならではの仕込みだ。



そしてスタートからわずか3分。

早くも道を間違えて、ダイイングメッセージの前で立ち尽くし引き返す5人。

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あまりの早すぎる道迷いに被害者Kの不安が止まらない。

自分以外は登山のベテランでやり手ばかりのメンバーだと思っていた彼の心中を察すると実に気の毒だ。

我々は確かにベテランだが、それはただマゾのベテランなだけの話。

下手したら一般の登山者よりも危険なメンバーの集まりだという事を彼は知らない。



正式な登山道に戻ってやっとスタート。

試合開始のゴングとともにいきなり襲いかかってきたキング北岳。

のっけから急登パラダイスで実に荒々しい歓迎セレモニー。

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これは「出会って4秒で合体」シリーズなのか?

王は反乱軍にウォーミングアップすら許さなず、いきなりの打ち合いをご所望だ。


そして北岳は悪魔の実「グハグハの実」を食べた能力者だと言う事が判明。

登山口から頂上までの5時間半、一切の妥協無く続く急登直登のグハグハ男道。

ディオ風に言えば「急登急登急登急登急登急登ォォォォッッッッッ!」が5時間半続く。

こいつは実に鬱陶しい。


この先、終わりの無い男道が延々と続いて行くとは露ほども思っていない反乱軍。

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休憩させる気ゼロの急登ワンダーランド。

僕は蓄積された疲労のせいで強烈に体が重く、思うように足が動かない。

間違いなく先週の仮想北岳で登った地獄の御嶽山の影響だ。

なんて余計な事をしてしまったんだろうか。

そんな自分が愛しくてたまらない。


そしてハイスピードで登って行く反乱軍の中で、意外な人物が早くも北岳の洗礼を浴びる。

反乱軍一のタフガイ横綱Kがまさかの失速だ。

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毎回強烈な勢いで山を駆け抜けていたあのビッグフットがどうしてしまったのか?

いつもは非常にラフな格好で登るスタイルの彼だったがが、今回はついにモンベルで装備一式揃えての参戦。

変に色気付いてしまったせいで彼の野性味が衰えてしまったのか?


今回は「遅れた者は切り捨てる」という鉄の掟を掲げてのタイムアタック登山。

早くも僕と横綱Kの「東西の悪天候横綱」が土俵際に追いつめられた。

さすがは北岳だ。


一方で必死で経験者のB旦那に食らいついてガレ場を登って行く被害者K。

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しかし全然違う道だと気付いて引き返すエセ登山者B旦那。

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何も知らずに無益なマゾワールドに付き合わされた被害者K。

そろそろ彼も、自分がとんでもない奴らに命を預けていると気がつく頃だろうか?


やがて森林ゾーンを抜けると、

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眼前には夢のようなガレガレ急登大セール。

そして見上げた遥か先についに北岳の玉座を捉えた。

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もはや見るだけでゲッソリしてしまう光景。

いったいこれからどれだけの急登が待ち構えているのか?

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しかし本日は強烈なる大快晴で無風。

やはり先週の御嶽山での「快晴代償の前払い祈祷登山」が功を奏したようだ。

今後もインフルエンザの予防接種のように事前に一度悲惨な目に遭っておくといいかもしれない。


快晴で元気になった(足は痛いけど)僕は、張り切って先頭を進んで行く。

そんな僕に必死で食らいついてハードなトラバースルートを横切る被害者K。

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彼はまたしても付いて行く人間を誤った。

後方のB旦那達が、この道の下の方に遥かに歩きやすい道がある事に気付いたのだ。

またしても意図せず勝手にマゾに付き合わされた被害者K。

被害者Kの被害が止まらない。


その後もガレガレ急登を虫の息で攻め上る反乱軍。

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途中で会ったおっさんが「そっちのルートはキッツイよぉ」とアドバイスしてくれたが、そんな助言を無視して突き進む反乱軍メンバー。

我々は回り道などしている暇はないのだ。

男塾の行進のようにひたすら直登一直線コースでいち早く王座を奪い取るのだ。

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しかしほとんどろくな休憩も取らずに急激に高度を上げていくしんどさと言ったらない。

この頃には僕は「ハッアァッ!あーー、アっあっーー!」と変な喘ぎ声を吐きながらのセクシー登山。

フィニッシュを視聴者に合図する加藤鷹のような壮絶な吐息が漏れまくる。

今後この登山スタイルをカッコ良く「イーグルアタック」とでも名付けようか。


そんな気持ち悪いスタイルで登る変態についに付いて行けなくなった被害者K。

もうこれ以上のマゾ的被害はご免だとばかりに先頭切って突き進む登山初心者。

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この頃には誰もが気付き始めていた。

このメンバーの中で一番タフで経験者っぽいのは彼だという事に。

登る前は「付いて行けるか不安です」と語っていた男が今経験者3名を置き去りにして突き進んでいる。

切り捨てられるのは我々かもしれない。


やがて有名なクライミングスポット「バットレス」の岩壁を目の前にする所まで到達。

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大迫力の岩壁。

本来の直登ルートはここをよじ登って行くんだが、さすがに我々はそこまで変態ではない。

一方で後方を振り返ると被害者Kが虫に襲われている。

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壮大なスケールの岩壁を見た後に見るスケールの小さすぎるプチ被害。

彼も今回の北岳登山を楽しんでくれているようだ。


さらにここで遅れて追いついて来た黒はんぺんSの人相がすっかり変わっていた。

あまりのしんどさに稲中のキャラクターみたいになってしまった黒はんぺんS。

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そして横浜や神戸などの「オシャレタウン」に嫉妬する浜松生まれの彼。

疲れすぎたのか、横浜在住の三人に対してうわごとのように「ハマっ子ってのは横浜の人じゃねえ。浜松の人間をハマっ子って言うんだ」と繰り返す。

我々から見たら文句ばっか繰り返すハマコーにしか見えない。

大分彼も壊れて来たようだ。


一方で遅れて追いついて来た横綱K。

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何やら暫く見ぬ間に随分と老け込んでしまったようだ。

まるでコミュニティバスに乗り込もうとしている老人のようではないか。

疲れすぎて一周したのか、その表情もすっかり穏やかになっているのが印象的だ。


こうして一旦体勢を整えた反乱軍メンバー。

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皆一様に疲労の色が濃く、今回の革命が容易ではない事を再認識。

早くも燃え尽きそうな状態だが、まだここは半分の行程。

そして実はここまではあくまで序章に過ぎず、本当の戦いはここから始まる事になる。

いよいよ王を護衛する親衛隊の精鋭部隊が我々に襲いかかる。


一気に追いつめられる反乱軍。

しかし彼らの情熱はまだ衰えていない。

ただ一人巻き添えを食って無理矢理反乱軍に選抜されてしまった被害者Kの腹の内は計りかねるが。

まあ、きっと楽しんでくれているはずだ。


さあ待ってろ、北岳よ。

親衛隊なぞちょちょいと蹴倒して、今すぐお前を断頭台に送り込んでやるからな。


こうして反乱軍は「エンドレスハシゴフィーバー」へと突入して行った。



北岳王位争奪戦2へ 〜つづく〜

南アルプス王位争奪戦

Posted by yukon780 on 21.2012 北岳/山梨 0 comments 0 trackback

日本で一番高い山はどこでしょう?


突然何をアホみたいな質問をし出すんだと思った事だろう。

日本人なら誰だって「富士山」と答えられる。

では「日本で二番目に高い山は?」と聞かれたらどうだろうか?


正直去年登山を始めるまで、その山の名前なんて答えられなかった。

過去にとあるドSの女が「二位じゃダメなんですか?」などと言った事があるが、この山の知名度の薄さを考えるとやはり二位じゃダメなようだ。

その山は南アルプスに鎮座している。

山の名は「北岳」(きただけ・3,193m)。


一体誰がこんな貧相な名前を付けたんだ?

もっとこう「佐渡ヶ岳」とか「鬼嫁ヶ岳」とかの重々しいネーミングならもうちょっと知名度も上がっただろうに。

とりあえず山脈の北の方にあるから北岳って...。



しかしこの北岳、二位と言えど甘く見てはいけない。

何気に火山じゃない山としては日本で最も高い山。

その難易度は富士山なんて目じゃないのだ。


ちなみにこちらが南アルプスにいるその北岳さん↓(Wikipediaより)

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僕の中で南アルプスと言えば「甲斐駒ケ岳」と「仙丈ヶ岳」。

南アルプスの「貴公子」と「女王」の異名を持つこの二山を、僕が壮絶な戦いの末に撃破したことは記憶に新しい。

そしてこの北岳にも異名がある。

それは「南アルプスの盟主」。

いわばキングだ。


そしてそんな南アのキングにこの度挑戦状を叩き付ける男がいる。

最近、己だけでなく関わった他人までも不幸に巻込んで行くことで、「岐阜のキングボンビー」という異名で恐れられるあの男だ。

この男は南アの女王のハートを奪い、南アの貴公子の座も奪った男。

ついに満を持して南アのキングの称号を手に入れるべく反乱軍を組織した。


今回の王に対する謀反をそそのかしたは毎度のごとくB旦那。

反乱軍は現時点で僕、B旦那、横綱Kとその友人と聞いている。


当初、反乱決行日は9月29・30日の二日がかりでの決行予定だった。

アクセス面とバスの時間面から考えてもやはり二日は必要な所だ。


僕が嫁に「29・30日で革命を起こす」と宣言しようとしたら、思わぬ強敵が現れた。

ふいにお義父さんが「30日の朝、地区の神社の掃除があるから手伝ってな」と。


まさかの方向からの開戦前の奇襲砲撃。

貴公子のくせに養子でもある僕はこの攻撃に反抗する手だてを持ち合わせていない。

立派な養子を演じる為にも、地区のイベントには何があっても参加しなくてはならない。

結果、日本標高二位の王座を「日帰り」で奪取しなくてはいけないという異例の事態に追い込まれた。

神社を掃除する為だけに、相当なハードスケジュールを組まなければならない。


開戦前に早くも追い込まれた反乱軍。

しかしすでに賽は投げられた。

動き出したこのレジスタンス魂を止める事は出来ない。


日帰りで北岳を落とそうと思うと、山梨側の広川原バス停に始発便で来てささっと北岳を落として最終バスで帰るっていうギリギリ感。

だとしても岐阜から参戦する僕からしたら、移動の時点で山脈をぐるっと迂回して山梨まで行かねばならない強行軍。

二日あれば長野側から優雅に参戦出来たが、いかんせん神社を掃除するという絶対指令がある以上そうは言ってられない。


まあいいさ。

孫子の兵法でも「兵は神足を尊ぶ」とある。

電光石火で南アの王座を簒奪してみせる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ということで今月末、北岳に登って来ます。

長々と大袈裟に書いたけど、ただの北岳登山予告でした。


早速特訓も開始。

日課のランニングも高地使用でマスク付けて走って心肺強化中。

そして明日は高地順応のため御嶽山(3,067 m)へ。

飛騨側からの一泊二日のコースを日帰りで落とす仮想北岳。

実は何気に「これ、北岳より過酷なのでは?」という気がしているが、そんな事は気にしない。

生半可な気持ちでは革命は成功しないのだ。


実は人生初の3000mオーバーの単独行。

というわけでまずは一足先に御嶽山でマゾって来ます。

では、行ってまいります。



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