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病み上り決死隊 後編〜真夜中の妖精〜

Posted by yukon780 on 23.2012 富士川/山梨 2 comments 0 trackback
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思いがけず三部作になってしまった、日帰りカヌードラマ「22」。

いよいよタイムリミットまで残り6時間を切った。

撤収&帰宅時間を考えると、残り1時間以内で下りきらねばならない。


一体僕はいつからこんなせわしないカヌー野郎に成り下がってしまったのか?

昔はのんびりと清流を優雅に下っていたもんだが。

ここの所の僕は、酷い体調を引きずって、限られた時間の中で濁流の激流を下るのが専門になりつつある。

しかも毎回ろくにメシを食わず、今回もおにぎり一個しか食ってない。

大した休憩もせず、わずかな時間も惜しんで川に向きあうストイックな日々だ。


しかしこうでもしないと遊べない、幼い子供とドSの嫁を抱える男の涙の奮闘記。

パドルと情熱だけを武器に果敢に富士川に立ち向かう病み上りのジャックバウワー。

向かい風地獄の先に待つのは、この旅最大の瀬「ラストの瀬」。


僕は感動のラストを迎える事が出来るのか?

それとも結婚生活のラストを迎えてしまうのか?


ドラマはラストに向けていよいよ加速を始めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り5時間40分〜

14時20分。


いよいよ時間が無くなって来た。

そんな僕をあざ笑うかのように、向かい風の勢いは増すばかりだ。


そんな容赦のないDMレボリューションの中、前方から激しい音が聞こえて来る。

正式名称を知らないので、僕は勝手にここを「闇金の瀬」と呼ぶ事にした。


その瀬に一度足を踏み入れると真っ逆さまの転落人生が始まる。

瀬の入口の先が見えず、その先にある落ち込みの凄まじさが恐怖を増長させる。


そんな中に突入して行く僕と山田のマゾ田コンビ。

ガツンと落ち込み、闇金による激しい取り立てが開始された。

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そのまま階段状に堕ちて行く債務者マゾ田。

ここから転落人生が始まり、闇の世界に引きずり込まれて行く。

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そしてこの瀬の最後には巨大な隠れ岩と激しい落ち込み。

容赦ない取り立て部隊の最後の追い込みが始まる。

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大岩を越えた後、バスンと泡の世界へ堕ちて行く。

ついに石鹸まみれのバブルの世界へと落とされてしまった純情な二人。

長くて辛い返済生活が始まった。


そして続々と借金にまみれる後続部隊。

バターNと黒はんぺんSのバターはんぺんコンビの登場だ。


あまりにも激しい取り立てに、バターNが早くも泡の世界に引きずり込まれた。

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もはや後ろにいるはずのバターNの姿が見えない。

一体いくら借金したんだ?


黒はんぺんSに至っては、この瀬の前に「寒いから」という理由でユニクロの服を羽織っての「カジュアル突入」。

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しかしずぶ濡れになったユニクロはたっぷりの冷水を吸い込み、より彼の体を冷やす結果となった。

闇金にすっかり肝を冷やされたバターはんぺん。

そして彼らはそのまま金津園の世界へと消えて行った。

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やはり素人が闇金に手を出すべきではない。

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こうして我々は続々と闇の世界に送り込まれ、そのまま「ラストの瀬」に流されて行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り5時間20分〜

14時40分。


ついに辿り着いた「ラストの瀬」。

文字通りこの区間、最後にして最大の瀬。

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その暴れっぷりにただ呆然と立ち尽くす債務者の人達。

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体だけを資本にここまで借金を返して来たというのに。

最後の最後でとんでもない客が舞い込んできやがった。


まず最初にこの客に弄ばれるのはマゾ田コンビ。

「いらっしゃいませー」とにこやかに突入だ。

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左側は突き刺さりそうなほどの落ち込み、右側はえげつない隠れ岩。

突っ込むコースは90分コースのただ一点のみ。迷いは許されない。

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ジャグジー区間で泡まみれとなり、熱湯で茹でられるパスタ気分。

もう何が何だか分からない。

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加藤鷹ばりの容赦ない波状攻撃に腰が砕けそうだ。

なんだこの壁のような返し波は。

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この時ばかりは顔から笑顔が消えた。

ここに乗り上げた時、感覚的にその場でバック転するんじゃないかってくらいカチ上がった。

でもなんとか我々はこの「ラストの瀬」を乗り越える事に成功し、闇の世界からの脱出を果たした。


さあ、続いては多額の多重債務で苦しむバターはんぺんコンビ。

突入の激しさは、やはり群を抜いて豪快だ。

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出だしの段階で、もはやはんぺんの頭しか見えない。

しかし、ユニクロを脱ぎ捨てたはんぺんは果敢なパドリングでジャグジーを抜けて行く。

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そしてそのまま強烈なバックウォーターへ突っ込んで行く男達。

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そして「バカンッ」と突き破る。

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お見事。借金完済。

次々に自由になって行く債務者達。


続いてダッチ女房コンビの突入。

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骨折疑惑女と絶賛風邪男の危険な「病み中」ペア。

ある意味もっとも危険な債務者の、完済に向けた果敢な挑戦。

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見よ、このダッチャーSの咆哮を。

とても病気中とは思えない嬉々としたこの表情に、僕は新たなマゾ野郎誕生の姿を見た。

そして病み中の二人は、そのまま川に突き刺さって行った。

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もはや彼らのこの姿に美しさすら感じる。

二人は見事に借金を完済したばかりか、ダッチャーSはマゾ塚カヌースクールの卒業までも決めてみせた。



最後に突入するのは、満を持してのB旦那。

ここまであのプレイボートに乗り続け、恐怖と孤独に耐えて来た男の挑戦。

もちろんダッキーに乗り換えて、バターNがサポート。

そして突入からさすがの落ちっぷりを披露する。

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しかし孤独と不安定なカヤックから解放されたB旦那は恍惚の表情だ。

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順調に下っていたが、ここにきてバターNが反旗を翻す。

なんとあの最後のお下劣バックウォーターに対し、横向きのまま突入して行ったのだ。

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僕はこの光景を見た瞬間、思わず「サヨナラ」と呟いてしまった。

こっちを見るB旦那の視線が必死で助けを求めているように見える。

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バターNも、もうそのまま後ろにひっくり返る寸前だ。

今までありがとう。

安らかに散ってくれ。


しかし彼らが乗るダッキーは、何と言っても我が相棒「ゴエモン」だ。

渾身のパワーでこの難局を見事に乗り越えて行った。

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こうして、無事にみんなでラストの瀬を乗り切った。

借金完済。

晴れて皆で自由の身だ。

みんな実にいい笑顔をしている。


しかし、ただ一人顔を曇らせている男がいる。

実はこの借金完済時の時間は15時15分。

どう考えても子供のお風呂に間に合う気がしない。

ラストの瀬なんて目じゃない恐怖が、僕の体を蝕み始めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り4時間20分〜

15時40分。


ついに病み上り決死隊の18kmロングマゾツーリングが完結した。

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スタートから実に6時間以上。

おにぎり1個だけのチャージでほぼ漕ぎ続けた富士川の奇跡。

はっきり言って長すぎだ。


より大きな地図で 富士川18キロコース を表示


しかしのんびり休んでる場合じゃない。

本当の勝負はここからだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り3時間〜

17時。


やはりロングコース。

当たり前だが、撤収&車の回収作業も見事に時間がかかった。

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すべてが終わった時にはもう17時。

20時の子供の風呂まで残り3時間だが、ここから岐阜までは5時間かかる予定。

ついに絶望的な覚悟を決める時が来たようだ。


慌ただしく皆と別れ、僕と山田と黒はんぺんSは逃げるようにして富士川を後にした。

もはや道中「どう言い訳するか?」に焦点は絞られ、全く晴れやかな気分ではない。

これはもう「遊び」なのか「修行」なのか区別がつかなくなって来た。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り1時間〜

19時。


山田と黒はんぺんSを森SAで降ろす。

ついにここからは孤独なラストラン。

心が折れそうな僕の前に安西先生が現れ「諦めたらそこで試合終了ですよ」と囁く。

まだ残り1時間ある。

今こそ風になってやる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り10秒〜

19時59分。


僕は一人、愛知県豊田市近辺の高速道路上で静かにカウントダウンを始めた。

やがて車のフロントパネルの時計表示が機械的に「20:00」に変わる。


車内に長いホイッスルが響き渡り、無情にも試合終了が告げられた。

豊田IC付近の「トヨタの悲劇」。

そのままピッチに倒れ込んだ僕はしばらく動くことが出来なかった。


諦めて家に電話。

嫁は今日は大残業で帰って来るのは深夜だという事で、お義母さんへ敗戦を告げる電話だ。

でもここでお義母さんから思わぬ情報が。

「りんちゃん夕方に寝ちゃってね。まだ目が堅いからお風呂は9時くらいでも大丈夫。」とのこと。


「目が堅い」という言葉は、僕は岐阜に来て初めて聞いた表現だが、意味は「全く眠そうじゃない」という意味だ。

ここに来て、我が息子の奇跡のアシストが炸裂。

こうして僕は「ロスタイム1時間」を手に入れた。


思わぬ形で手に入った23時間目。

ドラマ「22」の続編スペシャルニュース番組「入手23」が始まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

21時10分。


僕は壮絶な23時間の日帰りツアーから生還した。

ほぼ走り続けた23時間だった。


こうして僕は見事に子供を風呂に入れる事に成功した。

僕の人生で、ここまで感動的な入浴は過去に見当たらない。

「日帰りで遊ぶ」ってこんなにもハードな事だったっけか?

もう思い出せない。


そして僕とりんたろくんは、そのまま寝室で泥のように眠った。

終わった。

これですべてが終わったのだ。

僕の閉じたまぶたの中ではステキなエンドロールが流れ始め、僕は深い深い眠りの闇に落ちて行った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ドラマは終わったはずだった。

しかし、24時間目に誰も予想できない驚きの結末が控えていた。


夜。

何者かが僕の頬をぺちぺちとビンタしている。

何事かと僕はうっすらと目を開ける。

正直疲労困憊過ぎて、まぶたもハンパなく重い。


それでも少しづつ目を開けると、僕の前にぼんやりと小さな赤い妖精が立っていた。

何だ?

僕は死んでしまったのか?

ついに僕は「過遊死」してしまったのか?


次第にぼんやりとした赤い妖精が、小さな赤い縦線だと気づく。

この赤い縦線、何やら以前にも見た事がある気がする。


こ、これは...。

これは妖精なんかじゃない!

陽性だ!


なんと嫁が僕に妊娠検査薬を突きつけてビンタで起こそうとしていたのだ。

何が何だか事態を把握できない男。

赤い縦線の陽性反応が出てるってことは、妊娠してるって事じゃないか。


正直今シーズンの僕は代打でヒット1本しか打った記憶がない。

まさかあの1本のヒットが優勝を決める見事な決勝打になっていたとは。


こうしてドラマは信じられないエンディングで幕を閉じた。

どうやら僕は二児のお父さんになってしまうようだ。

いつまでもこんな事をしていていいのだろうか?


でも、これはこれで非常に喜ばしい事。

来年は二人担いで3000mの山に登ってあげよう。

子は親を選べないとはよく言ったものだ。

悲惨な親を持ったと、どうか諦めてくれ。


こうして僕は再び泥のような眠りに落ちて行った。

男の育児大河ドラマはまだまだ続いて行きそうだ。



〜病み上り決死隊 完〜


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病み上り決死隊 中編〜DMレボリューション〜

Posted by yukon780 on 22.2012 富士川/山梨 0 comments 0 trackback
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病み上りの男が放つ、日帰りカヌードラマ「22」。

男に残された時間は残り14時間。


しかし、全員が集合したこの段階で問題が発覚。

本来下ろうと思っていた区間が「渇水気味」であまり状態がよろしくない。

前回の四国は増水で今回は渇水。

そろそろ「通常」の川下りがしてみたいものだが、晴れているからしょうがないのだろう。

通常を求めるなんて贅沢な事は考えてはいけないのだ。



いつも下る区間以外だと、「大激流コース」か「ロングマゾコース」しか選択肢が残されていない。

正直「激流疲れ」の状態の我々は、もはやお腹いっぱいで吐いてしまう事間違いなしだ。

かと言って、こんな時間がない時に18キロのロングコースなんて、自らを激しく追い込む事になるだろう。


通常日帰りツーリングは8キロくらいの距離が最適なんだが、18キロはまさしく二日分以上の距離。

しかし、何度も言うが今は5月。

むしろ「二日分も漕げるなんてラッキー」程度に考えるべきではないだろうか?


過去には一日で35キロ漕いだ事もあるし、ユーコンでは50キロくらい漕いだ事もある。

「行けるんじゃないか」という、何の根拠もない考えに支配されて、僕らは自らマゾの道を選んだ。

四国以来、みんな何か大事な思考回路を失っている気がしてならない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り12時間30分〜

7時半。


スタート地点の堤防に到着。

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富士川って川は、何と言っても車で川原に降りる場所がない。

あったとしても必ず柵がしてあるので、エントリーポイントが非常に少ない川でもある。

ここで荷物だけ降ろして、車の回送作業開始。

当然ロングコースなので、それだけで随分と時間を食ってしまう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り11時間〜

9時。


車の回送を終え、やっと準備開始。

まずはこの写真をご覧いただきたい。

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うなだれているのはダッチャーSだ。

なんと病み上り決死隊は僕だけではなく、ダッチャーSも決死隊メンバーだったのだ。

彼は病み上りというより「病み中」の風邪男。

僕もそうだが、彼もそんな体を引きずってまで何故来たんだろう?

死国でのマゾ塚カヌースクールの1期生らしく、忠実にマゾっている優秀な生徒だ。


しかもバターNも今回風邪による欠席の噂が漂ったが、見事に参加して来ている。

ハッキリ言ってみんな変態だ。


そして今回、以前紹介した中古プレイボートが初登場。(参考記事

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一度乗ってみたかったと言うB旦那のリクエストに応えて、今回持参したものだ。

以前静水でのロール練習で使用していたものだが、今回初めて流れのある川での使用となる。


しかし試し乗りしたB旦那から「無理だ。怖い。これで18キロは自殺行為だ。」といった泣きが入った。

そんなに怖くはないでしょって言って僕も試し乗りしてみた。

すると信じられない不安定さで、それはもう怖いのなんのって。


今日の川が清流で、気候も暑くて水に入るのが気持ちよければいい。

しかし富士川は生活排水がっつりの臭い濁った川で、しかも本日は寒くて病み上り野郎が3人もいる状態。

ちなみにこれは後に撮った泡にまみれる富士川。

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絶対に水に落ちたくない。


でももう車は搬送して、もう一艇のダッキーはゴールに置いて来てしまっているからこれで行くしかない。

この時のB旦那の「しまった」という顔が印象的だ。


皆、思い思いのマゾを楽しんでいるようだ。


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〜タイムリミットまで残り10時間30分〜

9時30分。


ようやく我々はスタートした。

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B旦那はプレイボートに乗り込むだけでもう顔が引きつっている。

しかし無事に川に出れば、見た目はなんだか「凄く上手い人」って感じが漂うのがこのカヤックのいい所。

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しかし、B旦那の気分的には「常に死と隣り合わせ」という激しい緊張をまといながらのツーリングだ。


そして前方にはダッチャーSとバターNのダッチバターコンビ。

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あの「那賀川渦巻き三回転」でお馴染みの伝説のペア。

今回は「チーム・風」と名乗るこの2人組。

何やらカッコいいネーミングだが、ただの風邪を引いている野郎二名の「隔離カヌー」チーム。

彼らは颯爽と風邪のウイルスをまき散らしながら進んで行く。

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さあ、もう後には引けない。

家に帰る時間と回送時間を考えると6時間くらい必要だから、この16キロを約4時間30分くらいで漕ぎ抜ける必要がある。

出来れば温泉も入りたいから、なんとか3時間半位で下れないものか?

実にスペクタクルな展開だ。


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〜タイムリミットまで残り10時間〜

10時。


水は相変わらず汚くて臭いが、天気もいいし流れもあるからそれなりにいい感じの出だし。

しかしB旦那がいつ粗沈するか分からないので、僕らも心配でしょうがない。

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巨大な後頭部は山田だ。

心配そうにB旦那を見つめているのか、それとも「行け、沈しろ」という顔をしているかは後ろからは判断できない。


巨大な岩壁をバックに実に絵になるチーム・風の二人。

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あの二人が病人だとは誰も思わないだろう。


一方でB旦那の方を見てみると、川を下っているのか川に埋まっているのかよく分からない状況だ。

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このカヤックは見る角度によってはこんな感じに見えるので、一瞬ビクッとする。

知らない人が見たら、救助要請が出されてしまいそうだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り9時間30分〜

10時30分。


このラオウばりに天に拳を突き上げている男は僕だ。

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別にこんな中途半端な地点で「我が生涯に一片の悔いなし」と言っているわけではない。

むしろまだ後悔だらけだ。

実はこれは休憩地点でカヌーから降りる際にいつものように左脇腹をツった男の姿だ。

そろそろ快晴に対する「犠牲」を払う時間がやって来たようだ。


これを機に僕の体は「快晴モード」にチェンジして行く。

ここ数年痛くなった事のない「歯痛」が突然始まり、その痛みはやがて左こめかみへと移動して「偏頭痛」を巻き起こす。


一体僕の体には何が埋め込まれているんだ?

いつのまにキャトルミューティレーションされてしまったのか?

それともこれは嫁に埋め込まれた孫悟空の頭の輪っかか?

楽しい気持ちになったら暴れる設定になっているのか?


ここからしばらくは、僕のテンションは一切浮上の気配を見せなくなって行く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り9時間〜

11時。


この汚くて臭くて遠い川にも、他の川では味わえない時間がやって来る。

それがこの「富士見カヌー」の瞬間だ。

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富士山を見ながら川を下れる贅沢。

川の上から見ると、何やら銭湯にでも浸かりながら下っている気分になる。


すごくいい富士の景色だが、僕の偏頭痛も不治の気配。

分かってるよ。

僕ごときが富士山を優雅に眺めるなんて分不相応である事くらい。

空が快晴で、5月にカヌーが出来ている。それだけで幸せだ。


地元の観光和船のおっちゃんたちが迫って来る。

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一瞬怒られるかと思ったが、凄く良い人たちだった。

こういうちょっとした地元の人とのふれあいがたまんなくいい。


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〜タイムリミットまで残り8時間30分〜

11時30分。


ついにバターNの鼻からバターが抽出された。

余りにも汚いので処理させていただいた。

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風邪を引いていて、鼻からバターを出すほどになっているのにこの笑顔。

鮎釣り解禁前の川には、このような「無理をしているけど快感に浸るカヌー野郎」という種族が溢れ返る。

皆この短いゴールデン期間を必死で楽しんでいるんだ。


しかし、中々終わる気配がないこのコースに皆疲れ果てていた。

この漂流者のような痛々しい光景と言ったらどうだ。

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彼らは楽しんでいるのか?

偏頭痛中でタイムアタック中の男、絶賛風邪ひき中の男、鼻からバターを出す男、プレイボートで緊張しっぱなしの男、好奇心を抑えられない骨折疑惑の女、胸を揉みながら寝ている男、山田、etc...

一体彼らを突き動かしているものは何なのか?

何とか彼らを救い出す事は出来ないものだろうか?


しかしここでのお昼寝タイムで時間を浪費してしまったが、何とか僕の歯痛と偏頭痛が鎮静の方向へ向かい始める。

さあ、休憩はここまでだ。


チーム・風の二人も、遠近法を駆使した気合いの入った放尿を披露する。

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方々に風邪の菌をまき散らすウイルステロ軍団。

さあ、ここから一気に距離を稼ぐぞ。


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〜タイムリミットまで残り7時間〜

13時。


ダッチャーSとB女房のダッチ女房コンビが、深く謝罪しながら川を下って行く。

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己の人生を回顧して、突然天に許しを請い始めたのか?

さにあらず。

ここにきて我々の前に「逆風のシャア」が立ちふさがったから、空気抵抗を減らして風に立ち向かっているのだ。


時間のない時のロングコースでの強い逆風ほど容赦のない拷問プレイはない。

TMレボリューションばりの風が正面から僕らに吹き荒れて、盛り漕ぎしないと進んで行かない。

このような状況を今後はDMレボリューション(ドM革命)と呼ぶ事にする。


そんな中見事に「温泉タイムリミット」を川の上で迎えた。

もう温泉につかって帰るなんて夢のまた夢だ。

ゴールはまだまだ先で、風はまだまだ強く行く手を遮る。

もう温泉どころか子供の風呂までに帰れるかどうかも怪しくなって来た。


風と風邪にまみれたバターNも随分と体力を奪われている。

風で苦労するB旦那を救うためにロープを投げようとしたが、そのまま体勢を崩して川の中へ。

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一番レスキューが必要なのはあなただ。


この逆風の強さを表現するために撮った写真は以下のもの。

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B旦那のフードが立ち上がっちゃってる。

このような暴風の向かい風を、ただただ突き進む病み上り決死隊の面々。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ちょっと、思いのほか長くなって来たんで今日はここまで。

まさかの三部作となってしまった。

今回は苦しい括りだが「中編」ってことでご勘弁。


さあ、残り時間がいよいよ迫って来ているスペシャル日帰りドラマ「22」。

タイムリミットまで残り7時間を切り、暴風の向かい風に敢然と立ち向かう7人のマゾ侍。

この先には僕史上最大の瀬の出現も控えている。

果たして男は子供のお風呂時間までに無事帰還することが出来るのか?


次回、ドラマは感動のクライマックスへ。

そして「22」の先にあったもう一つの驚愕のドラマ。

そのエンディングは誰にも予測不可能。


ドラマ史上に残る大どんでん返しのエンディングに、観客達は惜しみないスタンディングオベーションを男に送り続ける。

その時は刻々と近づいて来ていた。



〜後編につづく〜


病み上り決死隊 前編〜日帰りヤメトーーーケ〜

Posted by yukon780 on 21.2012 富士川/山梨 0 comments 0 trackback
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死国激流どうでしょうから二週間の時が過ぎ、僕はやっと病魔から解放されつつあった。

実に長い発熱GWだったが、正直今は体調を崩している場合ではない。


今は5月。

5月とは、ツーリング派のカヌー野郎達にとって1年で一番重要な期間と言っても過言ではない。

6月から鮎釣りが解禁して、川は釣り師だらけでとても下れる状態ではなくなるからだ。

そんな状態の中にカヌーで突入するという事は、巨人のユニフォームを着て阪神の応援団の中に突入して行く事に等しい。

竿のアーチの中で罵声を浴びせられ続け、しまいには石を投げられる混沌たる世界。

僕は過去のそんな経験がトラウマになり、夏場の川カヌーは控えている。


だからこの解禁前の「5月」に全力を注がずにはいられない。

病み上がりの体力不足が何だ。

多少体と精神に異常をきたそうと、無理してでも僕は川に行くのだ。




そんな中、タイミングよく前回の四国遠征組から「富士川遠征」のお誘いがあった。

アユ解禁前に、即座にその餌に食いつくアホ。


早速嫁の了解を得るべく、寝下座覚悟で交渉のテーブルに着く。

5月の重要性を熱く説く僕の懇願に嫁から出された条件は「あくまでも日帰り。夜の子供のお風呂までには帰って来い」というもの。

正直片道5時間かかる富士川の日帰りはあまりにもハードな条件だ。

仮に朝8時に出たとしたら、現地に2時間しかいられない。


しかも得意の「職場から直行して車中泊」という技も、「子供を寝かしつけてからじゃないと出て行くな」命令で使うことが出来ない。


こうして子供の寝かしつけ完了予定の金曜日の夜10時から、土曜日の子供のお風呂予定の夜8時までの「22時間」が僕に許された日帰り許容タイム。

急遽始まった岐阜〜山梨往復日帰りスペシャルカヌードラマ「22」。

5月に賭ける男の、長くそして短かすぎる22時間のストーリーが開幕した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り22時間〜

金曜夜10時。


今日に限って残業だった僕は、この時点で全く翌日の準備ができていない。

子供を寝かしつけてから準備をする形になってしまったが、今日に限って非常に寝付きが悪い。

暗闇の中、いつまでも「カッ」と目を見開くりんたろくん。

わざとかと思うほどに寝る気配を一切見せない我が息子。

早く出て行きたい男と、いつまでも寝たくない男との我慢比べが始まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り21時間〜

夜11時。


実に1時間に渡る息子との攻防戦。

危うく僕の方が先に落ちそうになってしまった程のデッドヒート。

しかしついに奴は陥落し、僕はやっと準備を始めることが出来た。

大急ぎで車にカヌーを積んだり、その他諸々の準備をする。

今日の仕事もハードだったし、この時点で疲労でヘロヘロだ。


でも5月なんだ。

吐血してでも僕は川へ行って遊んでやる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り20時間〜

土曜日深夜0時。


準備は終わったが、さすがにこの疲れを抱えたまま寝ずに出て行く事は出来ない。

今回は静岡の森町で山田を4時にピックアップの予定になっている。

家を1時半に出て行かねばならんので、1時間半だけ寝る事が可能だ。


しかし僕は札付きの「寝付きの悪い男」。

こういった寝なきゃならない時に眠れないナイーブガイだ。

仮眠を上手に取ることが出来ない僕は、しょうがなく睡眠薬を服用する。

それでも中々眠りに落ちることが出来ない。


結局30分ほど後にやっと眠りに落ちた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り18時間〜

土曜日深夜2時。


見事に寝過ごしてるじゃないか。

起き抜けから焦る男。


やはり日帰り富士川は相当にハードだ。

しかも睡眠薬の名残で、強烈に体もだるい。

仮眠のつもりが、より体を疲弊させる結果になった気がする。

それでも僕は重い体を引きずりながら車に向かい、気合いを入れて走り出す。


よく僕は「なんだかんだとよく遊びに行かせてもらってるよね」と言われるが、このような「無理をしてでも意地で遊び抜く」という裏舞台がある事に注目したい。

この情熱で仕事ができていたら随分稼ぎのいい男になってただろうに。

でも遊びごときに命をかける自分が好きだったりするから困ったものだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜タイムリミットまで残り15時間30分〜

4時半。


ノンストップで走り続け、新東名の森SAで山田と黒はんぺんSをピックアップ。

前回の死国遠征に参加できなかった二人も今回は参加するのだ。


横浜組の4人とは富士川で5時集合となっている。

もはや間に合わない。

僕の寝坊のせいでどんどん時間が詰まって行く。

最後にその皺寄せを食うのが自分だと分かっているだけに、中々キビシい局面だ。


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〜タイムリミットまで残り14時間〜

6時過ぎ。


やっと集合場所の波高島駅の近くの集合場所に到着。

「死国朦朧脱出」からわずか2週間後の皆との再会。

僕、B旦那、B女房、バターN、ダッチャーSの四国遠征組に、山田(仮)と黒はんぺんSの二人を加えた7人の侍たち。


しかし侍と言うにはあまりにも僕はフラフラで、長旅による腰痛も中々なものだ。

しかし天気は快晴。

無理して来たけど、こいつは素晴らしい一日になりそうだ。



でも僕は知っている。

晴れた時には、その代償として「犠牲」を払わねばならないという事を。

前回は「清流の激流化」と「38度の発熱」によって得た快晴の穴吹川。


そして今回の快晴代償予告は以下のとおり。


「カツオ、時間がないのに18kmロングコースでマゾる」

「波平、強烈な逆風向かい風に立ち向かう」

「マスオ、背中のツリと歯痛と偏頭痛を楽しむ」

の、三本でお送りします。


もはや無理をする事がスタンダードになりつつある男の「激流どうでしょう延長戦」。

タイムリミットまで残り13時間。

病み上がりのジャックバウワーに残された体力は僅かだ。



身を削って遊ぶ男の物語は後編へと続く。



爆発大移動の旅4〜元カレと今カレと山田〜

Posted by yukon780 on 29.2012 富士川/山梨 2 comments 0 trackback
SANY0018.jpg

爆発大移動の旅第4弾は、山梨県「富士川」。

球磨川、長良川と共に日本三大急流として有名な川だ。


そもそものんびりツーリング派の僕が、なぜこんな激流の川へ行ったのか。

その理由は山田(仮)にある。


ご存知の通り、山田は僕の独身時代の貴重なカヌーパートナーで、一時ホモ説が浮上するほどに毎週のように遊んだ仲だ。

しかし僕が結婚し、子供が出来た事でめっきり山田と遊べなくなった。

岐阜(僕)と静岡(山田)の遠距離恋愛ははかなくも崩壊してしまったのだ。


やはり空白の時間が出来ると、人は浮気してしまうもの。

僕が育児に追われている中、山田は他の男達の元に身を寄せた。

そして彼は、僕の知らない所でカヌー遊びを続けていたのだ。


そんな山田の浮気相手の人達が、ちょうどこの日に富士川でリバーツーリングするらしい。

この旅で一度三島で別れた山田も合流するとのこと。


しかし山田は過去の男を忘れたわけではなかった。

ちゃんと僕を誘ってくれたのだ。


こうして元カレだった僕は、山田の今カレの人達と共に富士川を下る事になった。


今回は写真はほとんど残ってなかったから、動画まみれです。あしからず。


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伊豆敗退二連投(伊豆山稜線南伊豆歩道)のボロボロの体を引きずって、はるばる山梨県へ大移動。

皆との待ち合わせ場所の近くの道の駅にて車中泊。

この時点でかなり体力を消耗していたが、気にしてる場合じゃない。

僕には時間がないんだ。


翌朝、山田と今カレの皆さんと合流。

僕は皆と仲良くなりたい一心で、一生懸命に話をして頑張っていたのでこの時の記憶があまり無い。

なので写真はいきなり、スタート地点へ飛んでいた。

SANY0002_20120229135859.jpg

完全に人任せだったから、一体どこからスタートしたとか全く覚えていない。


そして、さすがは激流派の人達。

みんなセルフベイラー(自動排水)付きのダッキーだ。

SANY0004_20120229135920.jpg

参加メンバーは僕と山田、山田の同僚黒はんぺんSとその友人B夫妻(B旦那は撮影してるから写ってない)とバターNの6人。


このブログのコアなファンの人はお気づきかもしれないが、後に伝説の「富士6苦フェス」へと続いて行く運命のメンバーとの出会い。

この時以来、山田の元カレと今カレは「山田抜き」で遊んだりする事になる。

人生とは不思議なものだ。



そして、富士川ツーリングスタート。

SANY0006_20120229135933.jpg

川はここの所降った雨で増水し、水も濁っていた。

清流大好きな僕だが、流れが速くて楽しいし、なんせ仲間がいるってことが素晴らしい。


最初はのんびり下って行って、富士山なんかも見えたりする。

SANY0007_20120229135947.jpg

富士山見ながらのリバーツーリングも中々にオツなものだ。

例え沈しても、銭湯にいるような気分に浸れそうだ。


中々の気持ちよさに、普段笑わない山田もご覧のご機嫌っぷりだ。



新旧の恋人に囲まれて、すっかり浮かれてやがる。


そんな感じでユラユラ進んで行くと、早速「激流富士川」が姿を現す。

我々は手前で上陸して、賑わい現場の偵察へ向かった。



基本的に僕を含めてチキン野郎どもの集まりなので、弱音を吐く奴が後を絶たない。

それでもせっかくなので、もちろん突入して行きます。



後から映像で見ると随分軽々と越えて行っているように見えるけど、内心バクバクです。

特にみんなのダッキーはセルフベイラー付きだけど、僕のやつはそんな機能はついていない。

大波を食らいすぎたら、艇内に水が溜まってそのまま沈だ。

相当緊張して下った記憶がある。



この後もしばらく下って行って、この日は終了。

一度みんなで適当な場所でテント泊して、翌日また再び下る計画だ。



富士川は川原へ車で降りれるいい場所がほとんど無いので、辺鄙な道路沿いの広場でテント泊。

軽くバーベキューしたんだが、さすがにみんなテキパキとソツなく動く。

それぞれが独立したアウトドア人間だから、僕は何も考えなくてもいい。

なんだかそれだけの事が、しみじみと嬉しかった記憶がある。

IMGP4705_20120229140042.jpg

黒はんぺんSは僕同様、過去にユーコン川を旅した事がある男。

B夫妻とは南米を旅している時に出会って以来の仲らしい。

そしてバターNはアウトドア・バター料理の達人。


かつてこれほど「アウトドア度」が近い人達と一緒に川下りをしたことが無かった。

いつも一人の単独行野郎だった僕は、「仲間」がいるというこの空間がとても居心地が良かった。

一人きりの旅も大好きだけど、たまにはこういうのもいいものだ。


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翌日。

なんだか天気も悪いし、寒いし、体が重いし、疲労溜まってるしっていう朝だった。

さすがの僕も「もう今日は漕がなくてもいいんじゃないか?」って気分になっていた。

そう山田に告げると、どうやら彼も同じ意見だった。

まあ、無理する事無いじゃないかと。


しかし疲労の固まりの我々とは違い、他の皆は昨日からがGWみたいなもんだ。

体力も気力も満ち満ちていた。

こうして、怒濤の富士川二発目ツーリングが容赦なく開始された。




本日も富士川は大変賑わっていた。

のんびりなんてさせるもんかと、必死で僕らを弄ぶ。

しかし僕だって生粋の遊び人であり、マゾ人(まぞんちゅ)だ。

体はギシギシだが、次第にボルテージが上がっていって楽しくなって来たぞ。


僕らのツーリングスタイルは、一定距離ごとに漕ぐペアとカヌーをシャッフルする。

そしてダントツで人気がないのが僕のカヌー。

やはりセルフベイラー付きじゃないから、一気に恐怖レベルが上がる青い弾丸。



もちろん漕ぎ抜けた後は水風呂状態。

でもこの富士川の区間は瀬こそ大きいが、流れがストレートなので隠れ岩に乗り上げなければ素直に越えて行ける。

非常に楽しい川だ。



沢山波にもまれたせいで、一人また一人と壊れて来る人間が現れ始める。



トランス状態だからこそ、このようなお調子者が現れる。

そろそろ危険だ。


その後も快適で楽しい瀬が続く。



のんびりツーリングもいいけど、やっぱりこんな激流を大勢で下るのは楽しい。


そしてついにあの男も壊れて行った。

激流のヨロコビで、普段笑わない山田が突然気色悪い声で笑い出した。



川は人を変えてしまう。

彼はエクスタシーに達してしまったようだ。


そして僕もすっかりエクスタシー。

ついに「エアパドリング」で激流を下るという技を繰り出した。



もうここまで来ると「どうにでもしてくれ」という気分になって、激流も怖くなくなり楽しいだけの遊び場となる。


いやあ、実に楽しい川下りだった。

もっと夏の暑い時期とかに、おもいっきりやってみたいな。

でも6月以降は鮎釣り師がいるから、それも中々出来ないのが悔しいんだけど。


こうして富士川連投リバーツーリングが終わった。

燃え尽きた黒はんぺんSも、ずり落ちてローライズ化したパンツでケツの割れ目が見えそうだ。

SANY0033_20120229140027.jpg

そして、車回収して温泉に入ってお開きです。


今回の川下りは「激流下り」と「沢山の仲間と下る」という新しい経験が出来た。

すっかり僕は気分も良くなってホクホクだ。


でものんびり余韻に浸っている場合ではない。

これから大急ぎで岐阜まで移動し、今回の自由なGWのための条件を遂行しなくてはならない。

りんたろくんの「初節句」だ。


せめてGWの頭かケツにあってくれたらよかったが、おもっきり中日にあるからこのようなハードスケジュールになる。

鬼怒川、伊豆山稜線、南伊豆歩道、富士川と巡って来た大移動の旅で、すっかり体が悲鳴を上げている。

でも頑張って山梨から岐阜まで僕は帰って行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日。

見事に僕は岐阜の実家に到着し、りんたろくんの初節句をこなす。

IMGP4718_20120229163632.jpg

IMGP4714.jpg

僕のカヌーよりも高価で、全く実用機会がない兜もばっちりだ。

IMGP4737.jpg

IMGP4738.jpg

こうして、つつがなくりんたろくんの初節句が終わった。



さあ。

再び大移動の再開だ。

この自由なGWを一分一秒でも無駄にする事は出来ない。


そしてその日の夜に僕はすでに出発して行った。

向かった先は、遥か先にある長野県と新潟県の県境にある「千曲川」。


爆発大移動の旅の後半戦。

休む事をしらないご乱心男の移動は、まだまだ止まる気配がない。



富士川、寒中川下り修行

Posted by yukon780 on 10.2011 富士川/山梨 0 comments 0 trackback
本栖湖から一路富士川へ。

去年と同じ場所でみんなと合流。

メンバーはいつもどこかを怪我しているBさんとBさん夫人、バター大好きなNくんとそのお友達の美人二人組E&KちゃんとドクターWさん、学生時代からの友人Yとその同僚のジャバザハットSくん、そしてマスオが板について来た僕の9人だ。

単独行野郎としては、こんな大所帯で川を下るなんてかつてない事だ。

IMGP8405.jpg

みんなでインフレータブルカヤックを膨らましていた時、トラブルが発覚。

空気漏れの修理を完璧にこなしたと思っていた僕のハイビックス艇の空気が漏れている。

なんと、僕は穴があいている気室の逆側を修理していたという、かなりのうっかり八兵衛っぷり。

これで今年も、この片側がペシャッてるエキサイティングカヤックでの川下りが楽しめる。
富士川をコロラド川並みの難易度まで引き上げてくれるお得なカヤックだ。

それぞれじゃんけんで乗る船を決めるのだが、僕のカヤックは圧倒的な不人気。
我が艇ながら、僕も乗るのは嫌なのである。

バターNくんのライフジャケットがセクシーにお尻に食い込む姿をみんなで確認した後、乾杯をしてからいよいよスタート。

SANY0006_20110510163037.jpg

片側がひしゃげたハイビックス艇。

SANY0014_20110510163037.jpg

ジャバザハットSくんが決死のパフォーマンスをしたが、残念ながらみんなの反応は今イチだった。


富士川は中々の瀬が楽しめて、どれも結構ストレートな瀬なので単純に楽しめる。
車で河原へ降りられる場所がほとんどない事だけが難点だ。

途中大きな瀬で男たちが立ちすくむ中、二人のジャンヌダルクが悠々と荒瀬を越えてゆく。




豪快に水をかぶるので、瀬を抜けた時はカヤックの中は水風呂状態。
まだ寒い時期で、水も中々な冷たさ。

いくつか瀬を越えて進んで行くと、徐々に体が寒さで震えて来た。

パドルを持つ手は震え、唇は若干変色し、ハードな川下りになって来た。

そして追い討ちをかけるように、後半は瀬の連続。

ゴール地点にたどり着いた時は、ゴールしたというより生還したと言った方が適切だろう。

どうしても僕が絡むと、レジャー的な要素は影を潜めて周りのみんなまで過酷な世界へと誘ってしまうようだ。

カヤック初体験のドクターWさんとカナダーKちゃんが心配だったが、とても楽しんでいたようで良かった。


カヤックを撤収し、みんなで下部温泉に行った。

去年の富士川の時から1年が経ち、僕とBさんの腹回りは大幅に増量していた。
僕に至っては腹回りだけでなくおっぱいまで大きくなって来てるので、Tシャツ着るとお豆が目立ってちょいと恥ずかしい。
なんとかやせなければならない。

温泉を出て、甲州名物とりもつ煮をお土産屋で買って、お金を払って商品を置いてくるという基本的なウッカリぶりを露呈。

その後、みんなで飯食って日帰り組の僕とYとSくんはお別れだ。

実に寒かったが、楽しい一日だった。
嫁にウソついてまで来た甲斐があったというものだ。

昨日今日とアウトドアを満喫したので、帰宅後は今度こそ家族サービスだ。
子供を連れてのアンパンマンミュージアムが待っている。
強風の本栖湖、極寒の富士川の次の日にアンパンマンというこの温度差。

そして僕は疲れきった体で、一路岐阜を目指し5時間近い家路についた。


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