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四国清流行脚4・土居川編〜孤独な月見草〜

Posted by yukon780 on 20.2014 土居川/高知 4 comments 0 trackback
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前回ついに桃源郷を堪能してしまった男。

一日で3本下る強行軍のしょっぱなに、早くも「目的の大清流」を達成してしまって拍子抜けな状態。

若干「もういいや」的な雰囲気に飲み込まれそうになるが、男の遊び欲はまだまだ止まらない。


彼は再び未知なる清流を目指して動き出す。

たとえ過遊死したとしても、この自由な時間を1秒も無駄にする事なんてできないのだ。

今後も素敵なお父さんとして育児に没頭する為、今の私はやらねばならんのである。

それもこれも全て愛する家族の為なのである。


という強烈な自己中心的言い訳を胸に、男は次なる川へと車を走らせる。

大清流安居川の次のステージは「土居川(どいがわ)」。

安居から土居へと繋ぐ「安土清流ツアー」だ。


土居川は仁淀川の支流で、安居川はこの土居川の支流。

実はこの土居川は、安居川よりは水量が見込めるってことで保険的にリストアップしていた川なのだ。


そしてこの川も安居川と同じく、過去にカヌーで下ったという記録の無い「前人未漕の川」。

これまた情報はゼロだが、冒険気分を味わうには持って来いのステージ。

賭けだった安居川が素敵過ぎた事も有り、今回も期待感は高まる一方だ。


だが、浮かれ気分がそう長くは続かないのがこの男がこの男である所以。

いつものように、しっかりと代償を支払うお時間がやって来たようだ。


それでは四国清流行脚4本目「土居川」。

グッタリと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ホクホク顏で移動する男。

十数年探し求めていた桃源郷を堪能し、彼の心はすっかりウキウキだ。


秘境だった安居川から土居川に合流し、池川の町に出て久しぶりに人のいる世界へ。

腹も減ったので池川439交流館っていう、地域野菜とかが売っている所でお惣菜を購入。

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この製造者が個人名表記で、地元のお母さんに作ってもらった感溢れる感じが実に心地良い。

やっぱりその土地を感じられるものを食ってこそ旅感はアップするね。


そして併設の公園から、

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美しき土居川を見ながらの朝飯兼昼飯タイム。

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春にはこの川いっぱいに舞い落ちた桜が川をピンクに染め、夏にはあの大岩から子供達が川に飛び込むという風情ある場所。

こんな場所で暮らせるという事は、不自由とは別次元の幸福がいっぱい詰まっている気がする。


なんて思いつつも、人里に出た事で男のぼっち感は加速する。

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まるで本日の職にありつけなかった日雇い労働者の昼食風景ような切ない佇まい。

自ら選んだ道とは言え、急に孤独感が襲い始める厳しい時間帯だ。


ちなみに同時刻。

本来彼も参加する予定だった横浜組の「小歩危ラフティング班」の方はこんな感じ。

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弾ける笑顔が眩しく、そこには楽しさしか見出すことが出来ない。

公園で孤独に煮卵をかじっている男とは、何億光年と離れた世界の出来事のようだ。


光があれば影がある。

清流ハンターとは孤独なソルジャーなのである。


やがて男は、その空しさに堪え兼ねて人里から逃げるように土居川を南下。

情報は全く無いので、じっくりと下見をしながら発着ポイントの探索を開始だ。

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水はさすがの美しさ。

しかし想像通り全体的に水量は乏しく、渓谷チックで道路から川へのアクセスも中々厳しい。

時折このように階段はあるが、結構な高度差を下って行く事になる。

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中々下れる区間の選定が難航するが、時折見える淵などに目が奪われて心は沸き立つばかり。

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随分上から見ているが、ここなんて泳いでる鯉(写真中央)まで丸見えだ。

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さすがは奇跡の清流安居川が流れ込む川です。


そして安居川よりもスケールアップした雰囲気は、また違った風情を醸し出していて実に四国的な情景だ。

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でもやっぱり川下りするにはあまりにも水量不足で、川へのアクセスがハードだね。


それでもなんとか2kmほど下れそうな区間を発見する事に成功。

路肩に車を停めて、

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この怪しさ満点のわずかな隙間から川へ降りて行く。

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正直ワクワクよりも「本当に大丈夫か?戻って来れるのか?」という不安の方が勝ってしまう光景。

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この先なんて岩場の急斜面になってるし。

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しかし不安があってこそ「冒険」。

安住の地に男のロマンは落ちてはいない。

ある意味これは小歩危のラフティングよりもスリリングな展開。

でも内心は楽しさゼロで結構泣きそうだったりする。


そしてそんなチキンぼっち野郎が顔面蒼白で岩と格闘している頃、横浜組はこの笑顔。

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どっちが勝者でどっちが敗者か。

新橋で街頭アンケートを取れば、恐らく満場一致で岩場格闘男が敗者になるであろう。


だが男はめげずに岩場を下降し、何とか川に到達する事に成功。

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やはりスペシャルに綺麗だ。

安居川とはまた違った質感で、どっちかと言えば「仁淀グリーン」と言った方が適切なタイプの清流だ。


しかしまだここからスタートできるわけではない。

ここからは更に楽しい岩場歩きが約束された修羅の世界。

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前人未漕の川には、やはりそれなりの理由があるのである。

しかしこの孤独な清流ハンターは、まだ見ぬ清流を求めてその先へ先へと突き進む。

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もはやこれを「川下り」と呼んでいいのか怪しい状況。

しかし彼はこれこそパックラフトの正しい使い方だと信じ、ひたすら岩と格闘を続けるのだ。

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やがて上から下見した、なんとか下れそうな区間のスタート地点に到達。

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正直ここに到達するまでに全体力を失ってしまった感が否めない。

本日の二本目だけに、蓄積された疲労も中々にお見事な状態に仕上がって来た。

だが、本当の戦いはここから始まるのです。


そしてこの場所にたどり着いた時。

頭上を見上げると、なんと「吉兆」と言われる彩雲が発生しているではないか。

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これはこの川旅の前途を明るく照らす好材料。

でも何やら数ヶ月前もこの彩雲を見た覚えがあるぞ。

確かあれは3月の唐松岳。

彩雲を見て「吉兆だ!明日は快晴だ!」と言った翌日にはこんな事になってたっけ。

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なんか彩雲にあまり良い思い出が無いように思うが、記憶違いだと思いたい。(参考記事:世紀末救世主伝説3〜生贄のクリスタルジャギ〜


まあいいさ。

いよいよここから、やっとこさ土居川の大冒険が始まるのだ。

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しかし意気込みの割にその顔に笑顔は一切無く、むしろ悲壮感すら漂っている。

冒険者とはいつだって不安で孤独な生き物なのだ。


一方その頃の横浜組。

孤独という言葉が1mmも入る余地のない世界で、見事な大爆笑が炸裂していた。

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ひまわりが咲く一方で、ひっそり草影で咲く月見草がある。

この世はいつだって表裏一体なのである。


しかし己で選んだこの月見草の道。

安居川に続き、男は颯爽とこの土居川に記念すべき第一漕を刻み付けた。

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ものすごくキレイだ。

しかし正直、そんなに心が沸き立たない。

やはり一発目に安居川の大清流を見てしまった分、もう僕はこの程度の清流では心が動かないのだ。

例えるなら、今までは「優しい女性」と付き合うだけで満足していたのが、いきなり「性格も良くてスタイル抜群で顔が有村架純」みたいな川を下ってしまった事により、僕の中の清流基準値が大きく変動。

もう多少の清流では、我が満腹中枢が刺激されないのだ。


それでも土居さんは、このように丸見えの「恋心」を見せつけて僕に寄り添って来る。

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そんな見え透いた恋を見せられても、僕の心はもうすっかり安居さんに奪われてしまったんだよ。

しかしコイツがまた、やたらと僕の側を離れずにずっと追随し続けて来るしつこい女だった。

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若干の恐怖を覚えたほどに僕をひたすら追って来る。

タチの悪いストーカーなのか、それとも嫁が放った魚雷なのか分からないが、丸見え状態でこれだけデカい魚に追われるとちょっと恐い。


まあ色々と気持ちが盛り上がらないが、ここから先にまた思いがけない桃源郷が現れるかもしれない。

ストーカーコイを振り切って先に進むと、案の定土居川は次第に素敵な雰囲気になって来た。

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良く考えたら、これだけイイ女に対して「物足りない」なんてどんだけ贅沢な事を言っていたんだろう。

ここが四国じゃなかったら、この土居川だって十分人気の川になっているはずだ。


徐々に気を取り直して、やっとテンションが上がって来た清流ハンター。

色々あったが、この土居川の旅はまだ始まったばかり。

男は「さあ、これからだ!」と気合いを入れ直す。

これからこの旅は輝きを放ち始めるのだ。


しかし気のせいだろうか?

まだスタート間もないと言うのに、なんだかパックラフトがふにゃふにゃになっている気がするのは。

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こんなにシワシワだったっけか?

もっとパンパンだったはずだが、いつのまにこんな初老のちんこみたいな状態になったんだ?


男はこれを見なかった事にし、このフニャチンラフトに乗り込んで先に進む。

しかし意識すればするほどに、フニャチンラフトのED化が止まらない。


次第に川に沈んで行くED男。

やがて男の後方から「ポコポコ」と気泡が浮かび始める。

まるでそのED男が屁をこいているような状態。


男は必死でその事を受け止めないようにしていたが、もはやその気泡を見てその事実を認めないわけにはいかなかった。

すぐに上陸し、フニャチンラフトが屁をこいていた場所を覗き込む。

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購入からわずか「1ヶ月」。

我が愛人「ナイトオブアヒージョ号」は、早くも傷物になってしまったようだ。


スタートからわずか350m。

やっとテンションが上がって、「さあここからだ」と言ってから2分。


どこからともなく川にタオルが投げ込まれる。

すかさずレフェリーが彼と土居川の間に割って入る。

無情にも会場に鳴り響くゴングの音。

こうして男は、1ラウンド2分15秒でマットに沈んだ。

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もはや下見の時間の方が長かったという超短期決着。

ふにゃちんED男が繰り広げた世紀の早漏戦。

2時間の特番を組んだテレビ局には、スポンサーからの苦情の電話が鳴り止まない。


なんて事だ。

僕はいつの間にこんな鮮やかなボディを食らって穴をあけてしまったのか?

パックラフトだからある程度覚悟はしていたが、こんなに早く洗礼を浴びてしまうとは思ってもいなかった。


それでも彼は立ち上がり、なんとか己がこの土居川と戦ったという痕跡を残すべく最後の力を振り絞る。

すぐ萎んじゃうけど、再び空気を一杯にして渾身の己撮りをかますのだ。

宙に浮かんでいるかのような写真を撮ってやるのだ。


しかしこの段階で、待っていたかのような「突風」が急襲。

結果的に川は風でさざめき立ち、まるで清流感が伝わらない写真だけが撮れた。

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しかもこの辺りから、安居川から続いていた「セイリューズハイ」が無情にも解除。

途端に二日酔いに端を発した激しい頭痛と、ここまでの疲労がどっと襲いかかる。

何故か歯まで痛くなって来るという余計なおまけ付きだ。


ここまでは気持ちだけでどうにかこなして来たが、ここに来て一気に「中年の真実」が男の体を蝕んで行く。

彼はいそいそとパックラフトを丸めて、無念にまみれて土居川撤退を宣言。

いよいよここから素敵な清流タイムが始まりそうな場所で、悲しみの途中退場。

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彼はボソリと呟く。

「こんな事ならラフティング行けばよかったのかな...」と。


男が失意に飲み込まれていたその頃。

横浜組の浮かれポンチ具合は、もはやこんな状態に。

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成功者達の高笑いが止まらない。

しかしそんな成功者の影には、アンダーグラウンドの世界で孤独に戦う男の存在があった事も忘れてはいけない。

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こうして男はトボトボと、すぐ近くにある車に向けて移動して行った。

したたかに濡れたその男の姿はもはやドブネズミ。

彼は今、安居川で浮かれた代償をその体全体で受けている真っ最中なのだ。


だが体はボロボロでも、日頃の奴隷生活で鍛えた彼のゴキブリのような遊びへの欲求はこんな事ではまだ死なない。

彼は車に着くなり、リペアキットでパックラフトの修理を始める。

燦々と降りそそぐ行楽日和の太陽の下で、内職のような地味な作業を黙々とこなす。

そして持参して来ていた痛み止めの薬を飲んでまで頭痛をごまかし、鬼の形相で次の現場に向けて移動を開始した。


死んでも遊び抜くと決めたこの旅路。

本日3本目となる、次なる川の名は「面河川(おもごがわ)」。

カヌー人生初となる「愛媛県」の川だ。


次回、四国清流行脚5発目「面河川」。

そこには正しき日本の里の川の姿が存在していた。


一日で3本の川を下り、高知から愛媛を経て徳島に移動する男のゴールデンな一日。


過労死の時は刻一刻と近づいて来ている。




四国清流行脚5へ 〜つづく〜



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