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五色ヶ原秘境おなべ隊 後編2〜黒部の追い打ち〜

Posted by yukon780 on 06.2014 五色ヶ原〜黒部ダム/富山 0 comments 0 trackback
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古くからこの黒部の谷に語り継がれて来た言い伝えがある。


その者達

マゾき衣をまといて

金色の黒部に降りたつべし

失われし紅葉との絆を結び

終に人々をマゾきダッシュの地へと導かん...




前回、ついに秘境五色ヶ原で聖なるお鍋儀式が完了。

これにて「あとは下山するだけだ」と完全に油断が生じてしまった秘境おなべ隊。


実はズサンプランナーの隊長は、この下山に関して事前にメンバーにこのように伝えていた。

「2日目は高低差のないダムの縁を歩いて行くだけのお気楽下山です。涸沢から上高地まで下山するようなもんですよ。ひたすら紅葉を満喫しましょう。そして早いけど昼にはゴールして、ゆっくり下界で何かうまいもんでも食いましょうや。」と。


これを鵜呑みにしたメンバー達は、出発の朝に「2時間半」という無駄なのんびりタイムを満喫。

余裕があり過ぎて、もはや宙に浮いてしまうほどの痛々しい浮かれっぷりを見せつけた。

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この時は、後に「黒部ダッシュの悲劇」などという濃厚なおマゾが待っているなんて誰も想像もしていない。

この数時間後にはこの中のメンバーの誰一人が笑ってなかったし、体力ギリギリで死線をさまよう者まで出て来ることになる。

今私がタイムスリップできるなら、時空を超えてこの浮かれた奴らを右から順に「バカヤロウ!」と言ってビンタで目を覚ましてやることも出来たろうに。


しかし時は戻らない。

何も知らない彼らはヘラヘラ笑いながら下山して行く。

これから素敵な「延々と続く紅葉狩り」が始まると思っているようだが、待っているのは「延々と終わらないおマゾ狩り」。

極上の秋のマゾな味覚を求めて、再びおなべ隊がゆく。


それではまさかの「後編2」となってしまった黒部脱出の模様。

にゅるりと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名残惜しい気持ちを引きづりつつ、ついに我々は五色ヶ原を後にした。

本来は6時出発の予定だったが、もうすっかり8時半を過ぎている。

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しかしこの先は、隊長曰く「お気楽紅葉下山道」とやらが続くはず。

そのため誰一人焦りの色はなく、メンバーには自然と笑みが浮かんでいる。

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そして本日もこの大快晴。

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そして高度を下げるほどに色づき始める紅葉。

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日頃から汚れた闇の世界で生きる彼らに、この状況で「浮かれるな」と言っても耳に入るはずもない。

これはまさに、砂漠で脱水死しかけている者にキンキンに冷えたビールを与えるようなもの。

もはや彼らは狂ったようにその快楽に溺れて行く。


オレンジヘッドADパパラッチKも、「高城さん!いい感じっす!目線を空へ!」と浮かれて撮影に余念がない。

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ハイパー歩荷クリエイター高城も、すっかり浮かれて良い気になってカッコつけることに余念がない。

もちろんこの写真が後にパパラッチによって週刊誌に売られ、「高城、復縁失敗で涙の紅葉歩荷」という見出しで載る事になるとは微塵も思っていない。


その後も高城の浮かれは止まらず、クリエイターらしい視点で「洋物のAVは獣じみてて奥ゆかしさがない」という独自の持論を展開。

そんな彼の軽妙トークを聞きながら進んでいくが、何気に長い下山道で足腰にダメージが蓄積して行くおなべ隊。

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やがて血圧が低くてまだ目が覚めてない低血圧Mちゃんの後方で、すっかり弱って動きがじじいみたいになっている者がいる。

それは腹下しと下山にめっぽう弱いという「ゲゲゲのゲリM」。

周りが浮かれる中、彼だけはしっかりと己のマゾと向き合っていたのだ。

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もはや人相も変わって「たった今トイレから出て来たゲリ野郎」といった風合いの表情に。

後ろで小木Kがヘラヘラ笑っていても、彼だけはピクリとも笑っていない。

今思えば彼の地獄はこの時点から始まっていたのだ。


さらにキツい下山は続くが、他のメンバーはまだまだ余裕の表情。

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そしていよいよ紅葉も勢いを増して行く。

この頃やっと目が覚めて来た低血圧の人も、ついつい急登じゃなくてもニヤリとしてしまうほどだ。

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そんな中でも、やはりゲリMだけは紅葉には目もくれずにうつむいて己のマゾと向き合っている。

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まるでゲリしすぎて脱水状態に陥った人のように、狂ったように水ばっか飲んでいる。

実はこの頃には皆すっかり担ぎ上げて来た水分が枯渇し始めて、心行くまで水分摂取できない苦しい時間帯。


それでもおなべ隊は、この先の平ノ小屋の水場目指して金色の野の中へとその身を投じて行く。

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辺り一面がオームの黄金の触手ように彼らを包み込む。

たちまち世界は黄金色に輝き、金色の野が広がった。

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これを見た大ババ様が言う。

「なんといういたわりと友愛じゃ。黒部が心を開いておる。子供達よ、わしのめしいた目の代わりによく見ておくれ。」 と。

すかさず少女は言う。

「ひめねえさま、真っ青な異国のザックを背負っているの。まるで金色の草原を歩いているみたい。」 と。

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それはザックから手足が生えてるかのような血圧の谷のマゾシカの勇姿。

自らを犠牲にして、腐海から湧き出て来た汚れた男どもの前に立ちはだかる名場面。

大ババ様は目を見張って言う。

「おおお・・、その者マゾき衣を纏いて金色の野に降りたつべし。古き言い伝えはまことであった...。」 と。


これを合図にするかのように、ついにおなべ隊は「おマゾ隊」へと変化。

挨拶替わりとばかりに、突然パパラッチKが猛烈な勢いで斜面を転がり落ちたのだ。

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写真は落ち着いた時に撮られたものだが、その転倒の様はまるでアイドルの朝帰り現場を目撃して焦り過ぎたパパラッチのようだったと伝えられている。

それはCW-Xのサポートタイツの膝頭に穴が空いて出血するほどの激しいクラッシュ。

彼は黄色ばかりの紅葉に対し、早くも自らを犠牲にして「赤」という彩りをこの黒部に美しく刻み込む。

これぞ己の赤い血とオレンジヘッドを駆使した「パパラッチ紅葉グラデーション」なのである。


このパパラッチKの先制マゾに対し、我も遅れてなるものかと隊長が動く。

倒木をくぐり抜ける局面で、お鍋が引っかかって身動きが取れなくなるという小粋なマゾを披露だ。

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ベテランならではの、おなべとおマゾをコラボさせた玄人好みのいぶし銀の技。

まだまだ若い奴らには負けてられない。


そしてこの頃にはゲリMも、3日目のゲリ野郎みたいに地面を這いつくばりながら「水...水を...」と土下座している。

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いよいよ担いで来た水も底をつき、脱水を訴える者が続出。

そしてここから地味に長く辛い区間がスタート。

あまりにも地味すぎて、もはや誰も写真を撮っていないからこの時の写真はない。

こういう華の無いマゾほど、真にしんどいものはない。


やがて脱水ゾンビご一行は、ついに黒部湖の姿を捉えた。

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そしてやっとこさ「平ノ小屋」に到達。

我先にとパープルの宝石に群がる脱水ゾンビども。

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この時ほどファンタがファンタスティックに見えた瞬間はなかった。

乾ききった喉に続々と投入されていく猛烈な爽やかさ。

そのあまりの爽やかさに、パパラッチKも「80年代アイドル雑誌」的な爽やかさに包まれてしまったほどだ。

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膝を怪我してるくせに、実に爽やかな回復力。

この爽やかさにあやかろうと、限界ゲリ男も犬に自分のパンをあげて懐柔を図る。

しかしパパラッチKとは対照的に、ゲリMは犬に見向きもされていない。

結局犬は最後までゲリMにはなつかず、最終的には仕方なく小屋の飼い主さんがゲリMのパンをあげている。

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和式便所で止まらないゲリに対して途方に暮れるゲリ男のように、ただただ黙ってその光景を眺めるゲリM。


そしてここで無事に水分補給&水調達を完了し、いざ出発。

と思いきや、この段階でやって来た小屋のご主人の軽妙トークがスタート。

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水を補給した重いザックを背負った段階からスタートしてしまったこのトークに、荷物を降ろす事も出来ずに膝をプルプルさせながら聞き入るおマゾ隊。

しかもご主人、ワンカップの酒を片手に「さあ、これからロングトークかましてやるぞ」と気合い満々の状態。

しかも「いやあここまでの紅葉最高でしたよ」という我々に対し、「今年の紅葉は近年まれに見るハズレ年だね。非常に残念な紅葉だ」とハッキリ言っちゃうご主人。

十分この紅葉に満足していたのに、何だか損した気分にさせるという絶妙なトークだ。

そしてトーク内容が「良い熊鈴と悪い熊鈴」というコアな講義に至った頃、さすがにこのままでは小屋泊になってしまうと判断して我々はその場を立ち去って行く。

でも実に面白いご主人だったから、次回はゆっくり小屋に泊まってみたいものだ。


さあ、行く前から「数年に一度の残念な紅葉」と言われてしまったが、ここからが素敵な紅葉ロードの始まりだ。

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ここからの道は黒部湖の縁を辿って行くルート。

もうすでにここまでの下山でかなりの体力を持って行かれていた我々だが、地図を見る限り高低差もなく快適な平地ルートが始まるはず。

景色も良いし、やっとのんびりとした紅葉登山が始まりそうだ。

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ご満悦な表情の女優と男優ご一行。

しかし彼らが笑っていたのはここまでだった。


ここからの道。

ずっと平らかと思いきや、実はずっと細かいアップダウンを連続させて来るイバラの道だったのである。

しかも道はすこぶる歩きづらく、同じような光景がひたすら続く大持久戦へ突入。

そして先ほどの笑顔から40分後。

おマゾ隊は早くも「全滅」していた。

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川原に転がる数体の死体。

朝浮かれてジャンプしていた奴らの哀れな現在地。


なんだかこの道、妙に体力もやる気も奪って行くルート。

地味に死へと誘うドラクエの沼地みたいな道。

しかも長々と同じような光景ばかり提供して来て、誰ともなく「もう飽きたよ...」と言ってしまうという苦行道。

かと思いきやこのようにいつ崩れてもおかしくない手作り感満載の橋が出て来たりして、こまめに恐怖も植え付けて来たりする。

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もう木を一本抜くだけで一気に崩壊しそうなジェンガ橋。

そして確かに平坦なんだが、妙に斜めって歩きにくい区間も続出。

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そんな中で、小木Kが「俺がリーダーになってみんなを引っ張る」と意気込んで先をずんずん進んでいく。

するとしばらくして、前方の方から「うおおおおっ」という声。

駆けつけてみれば、なんと小木Kがハシゴから滑り落ちて、トレッキングポールをポッキリと折っていたというまさか。

しかもそんなおいしい状況の写真を撮ろうとしたら、フラフラとフレームインして来たゲリMにピントが合って肝心の小木Kがボケまくるという波状まさか。

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小木Kはポールをへし折ってまでこのブログのためにネタ提供してくれたのに、その勇姿はゲリMによって闇に葬られてしまった。

実に苦しい報われない地味マゾの時間帯だ。


そして相変わらずのめんどくさい道。

ずがーんと下らせておいて、

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ずきゅぅーんと垂直に昇らせるというめんどくささ。

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確かに地図上は平坦なんだが、累積獲得標高だけで言えば結構高度稼いでる気がする。

そしておマゾ隊の累積獲得マゾも上昇の一途で、士気はうなぎ下がり。

これに対し、マゾ共の苦痛の表情に悦びを見いだす大物サド女優は「オラッ!ちんたらしてるとこのポールにモノ言わすよ!」とムチの嵐。

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これにはたまらず「うひゃあ」と言いながらも、自然と元気が出てしまうマゾたち。

高所恐怖症のマゾ隊長なぞは、先は高所で背後はサドというたまらない状況にゾクゾクしている。

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そんな感じでSとMを織り交ぜた絶妙なバランスでお互いを励まし合うおマゾ隊。

しかしそんな中、いよいよ限界の先の世界の住人になってしまった者がいる。

それはもちろん進撃のゲリM。

いつの間にか本当のおじいちゃんみたいになってヨロヨロしているではないか。

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最近ランニングに目覚めてめっきり体力を付けてしまった彼だったが、久々のゲリM真骨頂。

顔はすっかり表情を無くし、長らく無言で己と向き合うその姿。

Geri is Back.

ついに僕らの大好きな、あのヘロヘロゲリMが帰って来たのだ。


トイレが見つからず町中を彷徨うゲリ男のように、ふらつきながら進んでいく腹下しゲリ夫。

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そしてその背後には、ザックから手足を生やしたゆるキャラ「にやりちゃん」も追随。

彼女は体が小さすぎるあまり、背後から見るとザックが空中に浮かんでいるように見えるイリュージョンを発動させる。

そんなゆるキャラを従えて、ゲリMは「ゲリ汁ブシャーッ」とさせながらギリギリのゲリゲリ行軍。

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かくいうこれを撮っている隊長自体も、実はかなりのギリギリ感。

もう忘れている人もいるだろうから改めて書いておくが、隊長は最初っから普通に風邪を引いているのであります。

というかむしろこの頃には悪化しているのであります。


そしてあまりのいつまでも終わらないこの地味道に対し、すっかり笑顔が無くなって無言のおなべ隊。

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もう忘れている人もいるだろうから改めて載せておくが、数時間前までの彼らの姿がこれである。

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もう浮かれていたあの頃には戻れない。

もはや同じ日の出来事には思えないほど遠い記憶になりつつある。


やがて休憩地点へ。

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もうこの頃には時間はすでに15時すぎ。

当初「昼前には下山して下界でうまいもんでも食いましょうや」と言っていた者たちのまさかの事態。

このあまりの辛さに溢れ出る涙を止める事が出来ず、高城は頭を抱え、隊長は顔を洗って涙をごまかすのが精一杯。

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そしてこの後、風邪引いてる限界男は静かに息を引き取った。

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もう本気で動けない。

みんなにはずっと言っているが私はリアルな病人なのです。

というか咳をしすぎて腹筋が割れるように痛いんです。


そしてこの時点でB旦那がふとある事に気づく。

「あれ?黒部ダムからのバスって最終何時だ?」と。


そう。

昼前下山を想定していたから調べもしていなかったが、この時点でバスの最終が17時半だと言う事が発覚。

あと2時間でバスは無くなり、このペースのままだと我々はこの黒部に取り残されてしまうという衝撃の事実。


一気に悲壮感が漂うおマゾ隊。

やっぱり最後はこうなってしまうのか。

ここで隊長は、死体となっていたゲリMの荷物を比較的元気が残っているメンバーに振り分ける。

そして自ら先頭に立ち、「見せようぞ。我らの火事場のマゾ力を。」と大号令。

皆一様に顔をこわばらせながら、まさかのタイムアタックマゾタイムに突入だ。

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いよいよ米兵の追撃から逃れるジャングル日本兵のような絶望的な状況になって来た。

もはや登山とトレランの中間くらいのハイスピードで突き進む。

重い荷物は肩にめり込み、負担は膝や足腰に痛烈なダメージを与える。

それでもおマゾ隊はその歩みを止めない。

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多少軽量になったゲリMも必死で火事場のゲリ力をひねり出す。

かなりのハイペースだったが、他のメンバー達も必死で食らいつく。

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もはやレジャー感は完全に払拭され、浮かれた者などは誰一人いないストイックタイム。

その部活動のようなハードスピードハイクに対し、最重量のハイパー歩荷クリエイターもすっかり白目に。

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白馬男塾以来「白目と言えばジョンボー、ジョンボーと言えば白目」と評される彼のマゾもいよいよ絶頂の時を迎える。

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初めてジョンボーAの「生白目」を目の当たりにし、B旦那もすっかり驚いた表情だ。


もうここからはあまりにもしんどすぎて写真も撮っていない。

なんせ「同じ場所を回ってないか?」と思えるほど、とにかく景色が変わらない。

でも景色は変わらなくてもしっかりと疲労は蓄積。

もはや延々に終わらないんではないかという、黒部との命を削り合う壮絶なる一騎打ち。


そんな中、ついに「ロッジくろよん」に到達。

到着と同時に、もはや無言で自販機に吸い寄せられて行くランナー達。

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もはやこれが登山なのか、耐久鉄人レースなのかの区別もつかない疲弊感。

だがここまでのスピードアタックで、強烈に時間を短縮する事に成功だ。


しかしまだ予断は許さない状況。

休憩もそこそこに、スピードを緩める事なく一気に黒部ダム到達を目論むおマゾ隊。

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そしてついに、ゴールに向けての最後の橋を渡って黒部ダムエリア突入。

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ここでついに奴が動いた。

おマゾを極上の秋味に染め上げるべく、あのサディスティック大女優が勝負に出る。

ゴールまでのコースタイム残り30分の位置。

何を思ったか、彼女は突然本意気ダッシュを開始して猛スピードでかっ飛んで行ってしまったのだ。


この女優Eの突然のご乱心に、即座に事態が把握できないメンバー達。

慌ててマネージャーのB旦那が女優を追いかけてダッシュ開始。

そしてそれにつられるように、一人、また一人と芋づる式にダッシュ開始。

こうして「黒部ダッシュの悲劇」が幕を開けたのである。


はっきり言ってもうダッシュしなくても最終バスに間に合う時間だった。

しかし一番荷物の軽い女優Eは、ふと「最後にこいつらのもがき苦しむ顔が見たい」とサド心が芽生えた模様。

結果、後続の我々は20キロ近い荷物を背負ったままで本気のランニングをさせられる羽目になったのだ。


もちろん写真なんて撮ってる場合じゃない。

観光客がごった返す黒部ダムの上を、全身汗まみれで駆け抜けて行く8匹のマゾ。

その顔は苦痛で歪み、マゾでマゾを洗う壮絶なるラストマゾスパート。

もはや軽いボディ一発で、カレーライスからポトフまでの五色のゲロを吐き散らかしそうな勢い。

その姿を観光客達が「何か見てはいけないものを見てしまった」的な表情で眺める。

中には「あの人、背中に鍋がついてるわよ...」なんて声も聞こえて来る。

それでも彼らのダッシュは止まらない。


一般観光客には理解できない「ロマン」がここにはある。

そう。

我らは「秘境おなべおマゾ隊」。

そんじょそこらのマゾとはひと味違う。

これが僕らの生きる道。




やがて彼らはゴールした。

そしてこの時撮影された1枚の写真。

そこには変わり果てたハイパー歩荷クリエイターの姿が写っており、ダッシュの悲劇の壮絶さを物語っている。

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彼の名は高城目歩荷郎。

職業、ハイパー歩荷クリエイト白目ランナー。

黒部ダムにて殉職、享年35。


そして数人の荒くれた男どもに手込めにされてしまった少年の様にグッタリしているのはパパラッチK。

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膝の破れが痛々しい彼の名は黒部ファン太。

かつては人気のアイドルだったが、爽やかだったあの頃の面影はもうない。


それではこの時の「黒部ダッシュの悲劇」の模様を映像で振り返ってみよう。

そもそもこんなダッシュ撮るためにGoProを持って行ったわけではないし、動画の使い時を間違ってる気もするけど気にしない。

これが黒部ダッシュの全貌である。



お気づきになっただろうか?

最後の最後で「俺はドベになりたくない」という精神のもと、小木Kが低血圧Mちゃんのザックを掴んで追い抜くという鬼畜行為に及んでいた事に。

その決定的な瞬間は写真でもしっかりすっぱ抜かれている。

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この行為が週刊誌に掲載され、大御所男優は芸能界から干されて行った。

そしてこの謎のラストマゾを発生させたサディスティック女優。

彼女の高笑いは、いつまでもこの黒部の谷に響き渡っていたという。



こうしてついにロマンの旅路が完結。

秘境おなべ隊は全力でこの2日間、秋の濃厚ロマンを堪能しきったのである。

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ただやたらと歩いて鍋食っただけのこの戦い。

しかし終わってみれば絶景あり、ロマンあり、鍋あり、マゾありの充実ツーデイズ。

そして最高の仲間達。

ほんと、スバラシイ旅だったね。


と、綺麗に締めたい隊長。

しかし「お気楽登山」としか聞いてなかったメンバー達は、隊長のずさんな計画へのブーイングは怠らなかった。

戦いが終わってからも「話が違った」「騙された」という悦びの声が続々と寄せられる。


しかも隊長のズサンプランニングは終わらない。

帰宅路で「餃子のうまい店があるらしいからそこでメシ食おう」と言って、散々車を走らせて店を目指した挙げ句に「店が潰れていた」という追いまさか。

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しっかり営業時間や定休日や美味しいレビューも確認して行ったにも関わらず、その持ち前の負の運命には逆らえない隊長。

もちろんここまで騙され続けた上、腹が減って憤っているメンバー達からは激しい非難の声。

そこですかさず隊長の最後の奥義が炸裂。

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決まった。

これぞずさんを極めたおマゾに降臨するという奥義「ロマンティック土下座」。

長野の夜空に「すいませんでしたぁ」という美しい声が弱々しく消えて行く。

時折激しく咳き込みながら...。



「秘境おなべ隊」

次回彼らが登場するのはどこの秘境なのか?

それとももう二度と現れないのか?

それは誰にも分からない。


しかし、あなたがふと山中で秘境に迷い込んだ時。

きっとそこには黄金の鍋を背にした戦士達の姿があるはず。


そう、


彼らは今日もおいしいお鍋を求めて戦い続けているだろう


そこにロマンがある限り


そしておマゾがある限り...




五色ヶ腹秘境おなべ隊  〜完〜





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五色ヶ原秘境おなべ隊 後編〜星降るお鍋と聖なる盃〜

Posted by yukon780 on 31.2014 五色ヶ原〜黒部ダム/富山 0 comments 0 trackback
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秘境五色ヶ原を颯爽と闊歩して行く集団がいる。

彼らの名は「秘境おなべ隊」。


彼らはロマンを失った現代社会に警鐘を鳴らすべく今日も荒野を突き進む。

そこには名誉も殊勲も栄光も存在しない。

あるのは「おいしい鍋」、それだけだ。


前回、秘境おなべ隊のメンバー達はそのおいしい鍋を求めてついに浪漫秘境「五色ヶ原」に到達。

ここまでの戦いは、「咳き込み限界体調不良隊長」や「下りが苦手な腹下しゲリ夫」、そして「急登ニヤリ女」などが続出する激戦の数々。

さらには「取扱注意の大女優&大御所男優」と「復縁を迫るハイパー歩荷クリエイター」や「ADオレンジヘッド」が跋扈する魑魅魍魎の撮影大縦走。

お気楽ルートと言いながら、結局いつものハードマゾになって歯を食いしばるおなべ隊。

しかしロマン(鍋)への飽くなき思いが彼らをここまで突き動かして来た。


周囲からは「意味あるのか?」とか「家でやれよ。」という声も聞こえて来る。

しかしそんなロマンを失った者にこそ刮目してもらいたい。

この壮大なる不毛な努力の先にある美しき世界を。


それではそんなロマン溢れる素敵なお鍋模様。

ドロリと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


日没サスペンデット寸前。

我々が辿って来た獅子岳の大下りが夕陽に染め上げられて行く中、

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秘境おなべ隊は、ついに目的地五色ヶ原テント場に到達した。

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まるでアラスカの荒野にでも迷い込んだかのようなこの雰囲気。

奥にトイレの建物(この時期閉鎖中)と水場(もちろんこの時期水出ない)があるだけで、あとはひたすらだだっ広い大地が広がる。

とても北アルプスのまっただ中にいるとは思えない世界だ。


そして当たり前だが、こんな最高なテント場を我々だけが独占。

この時期にここに来る物好きはいない。

かと思っていたら、なんと1名の先行テン泊者がいた(黄色い方)。

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僕は途端に罪悪感に支配された。

僕が逆の立場だったらいい気はしない。

「さあ、これからこの圧倒的な世界を一人で満喫だ!」といった局面で、突然ゾロゾロと8人の汚れたマゾが現れて「さあ、これからこの圧倒的な世界でお鍋を満喫だ!」と言って来るのだ。

しかしこの人は非常に気さくな方(山岳写真を撮っているプロの人だった)で、「実は一人で寂しかったんです」と言ってくれたおかげで気が楽に。


それで安心した秘境おなべ隊は、テントを立てるのももどかしいとばかりに早速恒例儀式を開始。

それは五色ヶ原の精霊達への挨拶として行われる、厳かな祈りの儀式だ。

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この聖杯の中身を喉に流し込むと、ここまでの苦行で汚れた心がシュワワッと浄化されて行く。

非常にめんどくさい行事なんだが、一口飲む度に「府波阿!于芽絵!」という呪文を唱えなくてはならない。

これを最初にやっとかないと、お鍋の神様に失礼なのである。

そしてその儀式が済むと、我々は鍋予定地を軸に「結界」を張って行く。

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これにて陰陽道に則った聖鍋域(サンクチュアリ)の完成だ。


さあ、これで八百万(やおろず)の神々に捧げる聖鍋の準備は整った。

今こそ我々のロマンを花開かせる時。

たとえ今蓮舫に「家じゃ駄目なんですか?」と言われても、我々は断固として「家じゃ駄目なんです!」と言い返そうぞ。


やがて闇が訪れると、アヒージョ料理長(参考記事:世紀末救世主伝説3〜生贄のクリスタルジャギ〜)こと低血圧Mちゃんの祈りが開始される。

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パパラッチKもその祈りの調べに合わせるように、生贄の豚(明方ハム)を切り刻む。

そしてその祈りにつられるようにして、聖鍋人達がワラワラと集まって来る。

額のチャクラから神々しい光を発しながら。

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いよいよ聖鍋人達もそのオーラを抑える事が出来ない。

そして今にもこっくりさんでも始まってしまいそうな黒魔術的な光景に。

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いよいよ勢いを増して闇に響き渡る低血圧Mちゃんの呪文。

そして彼女が「アヒッー!」と叫んだ瞬間。

突然空は満天の星空に包まれた。

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天の川がお鍋に吸い込まれるように姿を現し、方々でザクとガンダムの銃撃戦のように流れ星が乱発。

広大な大地で見る何も遮るものの無い超絶プラネタリウム。

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聖なるお鍋を囲むこの状況を「ロマン」と言わずして、一体何がロマンだと言うのか?

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流れ星、満天の星空、広大な秘境、最高の仲間達、ここまでのマゾ、そしてお鍋。

さあ!いよいよ機は熟した!

アヒージョ料理長のオーラも絶頂に達し、大爆発して「ビッシャー」と光り輝く。

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荒野に高らかに鳴り響くファンファーレ。

そしてついに、五色に味を変えると言われる「五色鍋」がこの五色ヶ原に光臨だ。

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まずは一色目「やさしさポトフ鍋」が炸裂。

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素材の味を生かしたコンソメのシンプルなお味で、おなべ隊の胃にやさしく「開戦の時」を知らせる。

ビールと気温ですっかり冷えて来た身に、耳かきのフサフサ部分みたいにやさしく溶け込んで来るポトフの調べ。


このアヒージョ料理長の素敵な滑り出しに、「私だって黙っちゃいないわ」と大女優も参戦。

東のサドガールと西のマゾガールの夢の対決だ。

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突如始まったこの世紀の一戦を固唾を飲んで見守る男達。

やがて二人のSとMがお鍋上でぶつかり合い、その衝撃波でなんとポトフがクリーミーに変化。

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これぞ二色目「SMクリームシチュー鍋」である。


あのやさしさポトフに女優Eのサド(塩)と低血圧Mちゃんのマゾ(生クリーム)が入る事で、鍋は一気に前線に躍り出た。

さあ、戦局が動いたぞ。

ここでパパラッチKが早くも戦場に爆弾を投下。

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この秘境に似つかわしくないブランドバックのような爆弾。

実はこれはパパラッチKが必死に担ぎ上げて来た極上ワイン1.5L。

このADの甲斐甲斐しい気配りに、大女優もご満悦の表情。

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一方で、地味に後方で湯気を一身に受け止める隊長の姿。

「俺が湯気を引きつけてるうちにみんなでワインを飲んでくれ!俺のことは気にするな!」という隊長の逞しい一面が飛び出す。


そしてSMクリームシチュー鍋とブランドバッグワインでメンバー達の士気も急上昇。

すっかり酔いも回って来て、小木KとゲリMなぞは「ナイトホモクラブパーティー」の一コマのような状態に。

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そして隊長も早々とワインに飲み込まれてこの表情。

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もうこのフワフワした感じがワインのせいなのか、それとも風邪なのか疲労なのか高山病のせいなのかもよく分からない。

いよいよこの闇の儀式も軌道に乗って来た。

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そしてアヒージョ料理長の合図のもと、皆で「アッヒィッーー!」と叫ぶ。

するとどうだろう。

天の川が鍋に雪崩れ込み、一筋の赤い流れ星がその鍋の中へ向かって流れて来るではないか。

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刹那、ズッシャーという音とともに辺りは一瞬真っ赤な光に包まれる。

そしてその光が収まって静寂を取り戻した時、ふと鍋を見てみる。

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これぞ三色目「赤い流星イタリアン鍋」。

赤い流星(トマトケチャップ&トマトピューレ)と天の川(チーズ)の「星空アタック」が炸裂したのだ。


たちまち五色ヶ原に吹き抜ける地中海の風。

もちろん相性抜群のワインが進む事進む事。

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秘境の闇に響き渡る、「まあまあまあまあ」「いやいやいやいや」という男どもの呪文の調べ。

そしてここでハイパー歩荷クリエイターのジョンボーAもすっかりイタリア野郎と化し、情熱のオレトーークを開始。

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満天の星空の下で繰り広げられるシリアストーク。

彼の「中国人の女の子が彼氏に甘えるときのたどたどしい日本語がたまんなくかわいいんっすよ」という小粋な話に耳を傾けながらの素敵なお時間。

すると、山肌からなんと満月が昇って来るという「ご来月光」が登場。

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この月光にロマンチックな感情になるほろ酔いエリカ様と、それを見たイタリア野郎は「今だ」とばかりに朝青龍みたいな顔で襟を正す。

この素敵なシチュエーションが復縁のチャンスだとばかりに、ハイパー歩荷クリエイター高城ジョンボーどぶろっくが一気にエリカ様に「もしかしてだけど...もしかしてだけど....俺の事まだ好きなんじゃないの?」と迫る。

しかしエリカ様は急に素っ気ない顔になって「別に」と言うだけ。

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これには高城朝青龍もガックリと肩を落としている。


なんて茶番を見ていたら、なんと四色目の鍋を撮り損ねていたというまさか。

かろうじて撮れてたのが、この「高城失恋カレー鍋」なのである。

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高城の復縁の想い(カレーブロック)を刻みに刻んで投入された四色目。

クリームとトマトの結合で甘酸っぱくなった恋心に、涙のスパイスが加わった失恋の辛さ。

そしてこれを食った高城朝青龍は、「もう女はこりごりだ」とばかりにその愛の矛先を小木Kへ。

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突然始まった野郎同士のにゃんにゃんに対し、パパラッチKも羨望の眼差し。

山間に響き出す小木Kの「ふぬ〜ん」という喘ぎ声。


さあ、いよいよ風雲急を告げて来た五色鍋in五色ヶ原。

ホモ達の逢瀬を横目に、ここで一気に仕上げに入るアヒー女料理長。

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四人の男どもが子供のようにアヒージョママの〆の一品を待ちわびる。

そしてついに五色目。

ごはんを投入した「王道カレーライス」の出来上がりである。

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ここで「おや?」と思われた方もいるかもしれない。

四色目と五色目って同じカレー味だし、そもそもカレーライスって鍋料理か?と。

これじゃ四色鍋じゃないのか、と。


そうゆう野暮なことを言う奴にはロマンを語る資格はない。

誰が何と言おうとこれは五色鍋。

言い換えれば、この五色目の味こそが「ロマンの味」だと私は言い切りたい。


こうして無事に聖鍋の儀式が完了。

あとはもう飲むだけ。

ワインから日本酒にチェンジして乾杯である。

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ただ一人低血圧Mちゃんだけは「酒なぞなまぬるいわ。私はガスを飲む。」とガス缶で乾杯している。

そんな西のマゾガールの挑発に対して、やはり東の大女優が黙っていない。

もうシャッターが追いつかないくらいの勢いで「ゴッキュンゴッキュン」と酒を流し込んで行く。

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しばらくしてから撮影しても、まだ高速でゴッキュンゴッキュンし続けてる主演酒乱女優。

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その圧倒的な迫力に、共演男優小木Kも思わず正座で見とれてしまっているほど。


そんな中、満月はぐんぐん昇って行き、もはや天然のランタンのように五色ヶ原を照らし出す。

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想像してたより寒くなく、そして風もなく、夢のようなひと時。

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この広大な秘境の大地で満天の星空の下、仲間達とどうでもいい事を語らうプライスレスタイム。

これぞ秘境おなべ隊の真骨頂だ。


そして月光に照らされながら、酔っぱらいどもは死んだように眠りに落ちて行く。

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いい夜である。

全てがパーフェクトな夜だった。

ただひとつ、このあと軽く幽霊疑惑(皆が夜中に足音を聞いたが誰も外に出ていなかった)があった事以外は。


ひょっとしたら熊だった可能性があるが、私は確信している。

あの足音は「ロマンの神様」の足音だったと...。


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翌日。

激戦から一夜が空け、五色ヶ原は穏やかな静寂に包まれていた。

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空はピンク、青、紫、白で彩られ、やがてそこにオレンジ色が参入。

五色ヶ原は刻々と色彩の表情を五色に染めて行く。

そしてそれを合図に、五色鍋儀式によって聖人と化したおなべ隊に北アルプスからの祝福のご来光。

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山頂から見るご来光も良いものだが、このように秘境から眺める山間のご来光も実にオツなもの。

何よりこの空間を我々だけで独占している悦びは何物にも代え難いロマンである。

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だがいつまでもご来光に見入っている場合ではない。

我々には、まだ秘境おなべ隊としての最後の任務が残っている。


メンバー達は再び聖鍋域に集い、鍋に向かって朝の祈りを開始。

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何やらホームレス集団の公園の一コマに見えるが、これは重要な儀式。

ここで朝食+残りもの整理+鍋の汚れ落としを一気にこなし、一滴の残り汁も出さずに美しい撤収を完了させるのだ。

そして出来上がったのが、ほんのりカレー風味の「立つ鍋跡を濁さずラーメン」なのである。

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これを食ったことにより、力がみなぎりまくったおなべ隊。

あまりにもみなぎりすぎて、一口食っただけで吹っ飛ぶパパラッチK。

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ハイパー高城朝青龍もたまらず「うめー!」と吹き飛ぶ。

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さらには昨日ヘロヘロだったゲリと小木も、体からみなぎる力を制御できない様子。

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もちろんこの後、空中にあるブロックにあたって1UPキノコが出て来たのは言うまでもない。

そして急激に血圧が上がった低血圧Mちゃんに巻き込まれて、B旦那までも吹っ飛んで行く。

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これを見た東のサド横綱も「負けてられないわ」とばかりに勝負を挑む。

しかしさすが女優。

絵になる彼女が吹き飛ぶと、どうしてもCM風になってしまうあたりさすがだ。

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そして最後の一滴を飲み干す頃にはこんな一同危険な状態へ。

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これぞ全てのお鍋儀式を終えた聖者だけに与えられる力「オナベーズ・ハイ」。

これですべの任務が完了。

「やりきった」という充実感に満たされ、実に清々しい表情のおなべ隊。

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さあ、あとは無事に下山するだけだ。


しかしである。

実はこの時点でなんと起床から「2時間半」というまさかな時間が経過していた。

起きてメシ食うだけでなぜこんなに時間がかかってしまったのか。

それはこのようにTAKE30くらいまで何度もジャンプしていたからに他ならない。

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右の早漏野郎を見て分かる通り、必ず誰かがタイミングを外して飛んでしまうから何度も撮り直す羽目になる。

この余計な茶番で無駄に時間を浪費しなければ、後々巻き起こる「黒部ダッシュの悲劇」はしないで済んだものを...。


だが余計な行動に全力を傾けるのがロマン人の心意気。

もうこの五色ヶ原で思い残すことが無くなった我々は、ついにこの場所に別れを告げて出立して行く。

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実に名残惜しい気分。

本当に良い所だった五色ヶ原。

無駄に苦労して来るだけの価値はある、実に素晴らしいお鍋会場だった。


さあ、ここからは黒部ダムに向けての下山戦線。

もうお鍋の時間は終わった。

ここからはおマゾの時間の始まりだ。


秘境おなべ隊はこの先の下山を完全に舐めていた。

しかしその先に待ち受けていたまさかの試練の数々。

「転倒悶絶オレンジヘッド」、「残念紅葉発言親父」、「ハシゴ滑落ポール破壊男」、「ゲゲゲのゲリゲリ限界野郎」、「終わらずのマゾ道」、そして「女優ご乱心」からの「黒部ダッシュの悲劇」。

それはまさに血で血を洗い、マゾにマゾを塗り込んで行く珠玉の紅葉下山祭り。

いよいよ鍋で腹が満たされた者達が、本業のマゾで総仕上げに入ったのだ。



そして一番のまさかなこと。

それは「前編と後編」で終わらせる予定だったこの記事が、「後編2へ続く」というまさかな事態。

お鍋の下りで余計なことを書きすぎて、すっかり長文になってしまったゆえの苦渋の決断。

何やら無理矢理連載を伸ばそうとする後半のドラゴンボールのようなやり口だが、どうかご容赦いただきたい。


要約すれば、夜鍋食って朝ラーメン食っただけの今回。

しかしたったそれだけの事を、ここまで無駄に長く書いてしまった余計さこそ「ロマン」と言えるのではないだろうか?


そう信じてやまない今日この頃なのである。




五色ヶ原秘境おなべ隊 後編2へ  〜つづく〜



五色ヶ原秘境おなべ隊 前編〜いざ浪漫秘境へ〜

Posted by yukon780 on 28.2014 五色ヶ原〜黒部ダム/富山 0 comments 0 trackback
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「秘境おなべ隊」と呼ばれる集団がいる。


彼らは山に行っても全くピークハントにこだわらない。

そのくせ大荷物を持って何時間も山中を彷徨い続ける。

そして浮かれた正常登山者達に背を向けて、ただただストイックに人のいない奥地へと消えて行く。


彼らの目的はただひとつ。

そう、それは「極上の秘境で極上のお鍋を食らう」その一点のみ。


別にわざわざ秘境に行かなくても、誰かの家に集まって鍋食えば済む話。

しかしそこにはマロニーはあっても「ロマン」というものが存在しない。

この日本からロマンが消え失せてから幾年月。

「真のロマンとは無駄で不毛でおマゾな行為にこそ宿っている」と信じてやまない者達こそ「秘境おなべ隊」なのである。



そんな彼らが今回選んだ浪漫秘境ステージは北アルプスの山中にある。

その名は「五色ヶ原」。

切り立った山岳地帯の中に突然現れる、台地状の広大な浪漫秘境である。


実はこの時期の五色ヶ原は、小屋の営業が終了しているため水などが一切確保できない。

現地に水が無いというのは、お鍋目的のおなべ隊にとっては死活問題。

しかしおなべ隊は別名「おマゾ隊」とも呼ばれる歴戦のマゾ集団。

彼らはそんなピンチすらロマンに変えてしまう。

「水?食材?酒?そんなものは全て担ぎ上げれば良い事だ。一石二マゾじゃないか。」と。


結果、おなべ隊隊長のザック状況はこのようなオシャレヘビーコーディネイトに包まれる。

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ザックはパツンパツンに膨れ上がり、重量は通常のテント泊山行のものを遥かにオーバーした20キロ級。

しかしこの背中に光る黄金のプライドが、「泣き言を言うな」と背中でおなべ隊を引っ張って行く。

しかもこの隊長、この時点で余計な高山病と風邪まで背負っており、激しく咳き込みながらの決死の行軍。

通常なら自宅療養が必要な状況だが、お鍋へのアツい情熱がこの隊長を突き動かしてしまうのだ。


そんな体調不良隊長の呼びかけに対し、今回秘境おなべ隊に手を挙げた者7名。

ただ鍋を食う為だけに集まった総勢8人の猛者達。


「五色ヶ原で五色鍋を食うぞ!」


こうしてロマンを求めて、秘境おなべ隊の挑戦が始まった。

そんな彼らの戦いの記録をヌルっと振り返って行こう。


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そもそも最初は普通の平和企画だった。

皆に声をかける際は「お気楽ルートでノンマゾ紅葉鍋登山を楽しもう」と非常に軽いノリで仲間を募った。


しかしそこはズサンプランナーの僕が立てた計画。

次々と計画にボロが出始めて、「小屋冬季閉鎖」「水場無し」という情報が入った時点で一気に平和色が薄れてマゾ方向へ脱線。

水も食材も酒も全てを担ぎ上げる事になり、早くもおなべ隊のメンバーから隊長に対するブーイングの嵐。

しかも僕が勝手に「お気楽ルート」と言った五色連峰縦走コースは、とあるブログ上で「白馬三山縦走よりもヘビーだ」と言わしめた猛烈アップダウンのルートだったという事も発覚。

それを直前になって知らされたメンバーからは「話が違うじゃないか」というクレームが殺到。


しかしそんな逆風の中、集合場所の扇沢駐車場で「聞く耳持たぬ」といった隊長の凛々しい姿。

ただでさえ物々しい荷物に加え、一眼やらGoProやら三脚やらを装備して見ているだけで実に騒々しい。

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まるで新型のガンダムのような出立ちだが、彼は「余計な物と無駄な重量あってこそ、マゾはロマンとなり鍋は美味となる」と身をもって示している。

そして彼はこの時点でいつものように「長引く風邪」を引っさげて来ており、この2日前には病院に行っていたという仕込みの妙。

一度咳き込むと「血を吐くんじゃないのか?」と思ってしまう程、1分くらいは顔を真っ赤にして苦しんでいる。

その見事な仕上がりに加えて、移動のトロリーバスに激しく酔って降車時にはこの状態。

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まだ始まってすらいないのに早くも嘔吐寸前という仕上がりの良さ。

そしてヘロヘロ状態でケーブルカーやロープウェイを乗り継いでスタート地点の室堂へ。

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動きが何やら酔っぱらいみたいになっているのは、実は急激に高度を上げた事によって猛烈な高山病に冒されてしまったのだ。

頭痛が始まり、意識は朦朧とし、吐き気も止まらない。

おまけに頭に付けて来たGoProのヘッドバンドのおかげで、頭が締め付けられてさらに頭痛はエスカレートだ。


不器用な隊長は己のマゾを背中で語るしか隊員達に「道」を示す事ができない。

出発前にして「風邪によるだるさ」「咳による疲弊」「重量ザックによる衰弱」「乗り物酔いによる吐き気」「高山病による頭痛」という五色のマゾに支配されるという粋な演出。

五色ヶ原に対する、隊長の並々ならぬ決意の程が伺える悲惨な状況だ。


これに対し、不満を漏らしていた隊員達から「隊長!僕らが間違ってました!」「一人でマゾるなんてズルいッス!」「共に極上のお鍋を食いましょう!」という声が続出。

こうして我々は心を一つに団結し、見事スタートラインに到達した。

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左から「パパラッチK」「B旦那」「小木K」「女優E」「低血圧M」「おマゾ隊長」「ジョンボーA」「ゲリM」の総勢8名の秘境おなべ隊。

横浜組とチーム・マサカズが合同した、久しぶりの「ハママサ同盟」だ。

さあ、張り切って鍋食いに行くぞ。


そしてスタートと同時に、早速女優Eが「隊長!隊長のザックがずぶ濡れであります!」と叫ぶ。

大事な鍋の水がザック内で漏れてしまったのではないかと戦慄が走る隊長は、大慌てでザック内チェック。

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すると見事にザック内でビールが破裂していたというまさかな滑り出し。

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シュラフとかは防水ザックに入れていたから良かったものの、ザック内はビールだらけで実に芳醇な香りで包まれている。

これぞおマゾ隊長流の快晴祈願事前代償奥義「ザックジャパーン」である。


まだスタート直後なのに勝手にシャンパンファイトを始めてしまった隊長。

しかも隊長が一生懸命ビールを拭いている隙に、缶に残ったビールを小木Kが勝手に飲み干すという連係プレー。

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猛烈に腹立たしかったが、ご覧の通り空は見事に晴れ渡っている。

さすがの悪天候隊長でも、五色マゾ+ザックジャパーン+横取り無礼男の合わせ技でついに快晴を手に入れた模様。

最高の秋登山が楽しめそうな雰囲気だ。

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かと言ってほとんどの人達が向かう立山には目もくれずに、我々はもちろん登山者まばらな浄土山方面へ。

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景色は素晴らしく空は快晴なんだが、僕だけはその久々のナイスな状況を楽しむ余裕がない。

実は背中の鍋の中に入っている食材のせいで、やたら僕の周りだけがネギ臭くて吐き気が止まらないのだ。

おまけにビール臭いし。

そしてさらに頭痛もひどくなり高山病の勢いも止まらない。

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実はみんなにはこの時言ってないが、隊長は本気でリタイヤを考えていた。

もの凄くしんどいし、このままじゃリアルにヤバい事になってみんなに迷惑をかけてしまう。

しかも風邪で弱り切った体のせいで、このヘビーザック背負って立っているのがやっとな状態。

なのにこの先白馬三山よりヘビーだと言われる縦走が待っているだなんて、マゾにも限度と言うものがある。

そもそもここまで辛い思いをして鍋だけ食いに行くって...。

引き返すなら今じゃないのか...。


そんな時、先の方に浄土山の大急登がずどんと登場。

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もはや僕にはリアルに極楽浄土への入口にすら見えた。

そんな浄土山の挑発的な態度に対し、再び隊員達から「マジであれ登るの?」「なんか話が違くね?」「誰だ!お気楽ルートって言ってた奴は!」でというクレームが再発。

みんなそれぞれが無駄に水を担がされているから、まだまだ隊長に対する不信感が素晴らしい。

何気に80Lザックにパンパンに荷物を入れてハイパー歩荷していたジョンボーAは、早々に浄土に旅立ち、

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人のビールを勝手に飲んだ小木Kもしっかりダウンしている。

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このような隊員達のマゾっぷりを見せつけられれば、不器用な隊長はリタイヤなんて言い出せずに再び背中でマゾを語り続けてしまう。

とりあえず行けるとこまで行ってみよう。


まずはすっかりやる気を無くしている隊員達の士気を高める為に、一旦荷物を浄土山入口にデポして展望台まで移動。

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すると遥か前方に、我々が目指す秘境「五色ヶ原」の姿が。

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この台地状に広がっているのが五色ヶ原。

あの広大な大地で、満天の星空のもと五色鍋を食らう事が今回の我々の目的だ。


これを見て、再び秘境おなべ隊の士気も上昇。

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ハイパー歩荷おなべのジョンボーAももはや我慢できず、「早くあそこであなたといい事したいわ♡」とパパラッチKをモミモミし始める。

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もちろんヘルメットおなべのパパラッチKも「ハァ...ハァ...。凄く気持ちE...。あんなとこでこんなことされたら...。」と興奮を隠しきれない様子。

彼らは秘境でおなべの意味をはき違えてる可能性が高い。


何はともあれ、再び一致団結した秘境おなべ隊。

一気に大急登「浄土山」とのがっぷり四つの戦いに突入だ。

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猛烈ハード。

ハートは震え、燃え尽きるほどヒートして血液のビートが刻まれてしまうような山吹色の大急登。

通常の荷物ならまだしも、このクソ重い荷物を背負った五色マゾの身にとっては、ひたすら世界チャンプからボディを食らい続けているような過酷さだ。


しかしそんな中、隊で3番目に重い荷物を背負う男「B旦那」が抜け出した。

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最近の彼は、南アの白峰三山を1日で走り抜けてしまうようなハードマゾの住人。

そんな変態化著しい横浜の雄が、「背中の重みはロマンの重みだ」とばかりに一気に浄土山を蹴散らして行く。

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この横浜組のエースの力を見て、チーム・マサカズも奮起。

チーム一血圧が低く、チーム一足のリーチが短い女「低血圧Mちゃん」が必死でB旦那に食らいつく。

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ザックから手足が生えてるかのような小さな体で、懸命に急登にへばりついている。

こんな意味の分からない隊に入隊させられて、さぞや後悔した顔をしているに違いない。

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拡大してみる。

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ニヤリとしてる!

さすがはチームのマゾンナ。

急登なほど、そして荷物が巨大なほどに彼女のニヤリが冴え渡る。


そんな中、前方でB旦那が「甘寧、一番乗り!」とばかりに浄土山制圧。

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実にハードな急登の戦いだった。

しかし一気に高度を稼いだ分、ここからは劒岳と立山の眺めが見事だ。

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ひとまずここらで昼飯タイム。

そしてここで我々は衝撃の光景を目の当たりにする事になる。


実は出発前、水などの荷物分配の際に「俺のザックもう何も入らんわ」と言っていた小木K。

そんな彼がここで取り出した昼飯は、かさ張りまくりの「コンビニ弁当」だったというまさか。

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誰もが共同荷物をより多く持てるようにと、おにぎりなどのコンパクト昼飯をチョイスして来た中でのまさかのガッツリ弁当。

そんなかさ張って、食い終わってもゴミとしてかさ張り続けるものをザックインさせて「俺のザックにもう水は入らん」と言い切った男の勇姿。

しかも腹立たしいほど美味そうに食っている。


そして食後におもむろに取り出されたのは、大量のお菓子とうまい棒。

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絶対にあと1Lは水を持てたんじゃないだろうか?

そして「やっぱデザートはうまい棒だわ」と言いながら、鼻の下を伸ばしてうまい棒を食う。

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これぞ小木K奥義「上げ底うまい棒」。

彼はその確信犯的な上げ底作戦で、重い水を背負う事を見事に回避。

そしてそのとばっちりを食らうのが、今回最重量の荷物を背負う事になった「ハイパー歩荷クリエイター」のジョンボーAだ。

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世界的な歩荷クリエイターの彼は、荷物が重ければ重いほど「ぬひ、ぬひ、ぬひひひ」と快感に浸る男。

そのうち彼が、小木K自体を背負わされる日はそう遠くないだろう。



さあ、ここから五色ヶ原までは「龍王岳」「鬼岳」「獅子岳」という、なんか嫁でも出て来そうなごっつい名前の三山を越えていく。

決意も新たに、再び一致団結する秘境おなべ隊のメンバーたち。

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しかし小木Kは例のモリ弁のせいなのか、明らかに胃がもたれているような表情。

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ゲリMもゲリ便が出そうで出ないと言った感じで、妙に切ない表情だ。

まだ先は長いと言うのに、この時点で僕も含めてチーム・マサカズの古参メンバー達の疲労の色が濃厚だ。


そしてそんな状態の我々の前に、実に重々しい姿で立ちふさがる龍王の姿。

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今の我々には、もはや牛丼8杯目のような圧力。

見ただけで吐きそうだ。


実はこの龍王岳は山頂を通らない巻き道が存在している。

当初B旦那とジョンボーAのタカ派メンバーは「そんなもん、当然全てピークハントしていきますよ。」と言っていたが、もうこの頃にはそのような戦意は喪失。

「どうする?」「巻きでしょ。」「巻きだね。」という軽い会議を経て、一切迷いのない足取りで巻き道チキンルートへ。

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我々の目的はピークハントではない。

あくまで鍋を食いに行くだけだから山頂なんてクソ食らえ。

そう自分たちに言い聞かせて、己の情けなさに見て見ないふりを決め込む秘境おなべ隊。


この頃には大女優の女優Eのサド化も進み、「チッ、情けないスタッフどもだよ。オイ、聞いてんのかそこのオレンジ頭。」とADのパパラッチKにサドり出す。

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パパラッチKも「ハイ!スイマセン!次の鬼岳ではちゃんと撮影入りますんで!」と大女優のご機嫌を取るのに必死だ。


そんな中五色ヶ原までの猛烈なアップダウンが目に入って、いよいよこみ上げて来る胃酸。

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一体どんだけ下らせるんだというくらい下降させられて、そこから再びガッツリ登らされるの繰り返し。

誰だ、お気楽ルートだなんて言ったクソ野郎は。


がつーんと下降して。

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またがつーんと急登。

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そしてもはや会議が開かれる事もなく、お互いにテレパシーで「鬼岳も巻いて行こう」と無言で確認。

もうこの頃には我々の間に言葉なんて必要はなかった。


鬼岳での撮影も延期になって、いよいよ大女優の怒りがおさまらない。

画面には映っていないが、女優Eが「おい!どういうことだこの歩荷野郎!」と背後からジョンボーAを蹴飛ばしている様子が激写されている。

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ハイパー歩荷クリエイターもあわや滑落しそうになりながら、「エリカ様!すいませんでした!」と謝罪している。

それを見たマネージャーのB旦那がすかさず女優をなだめに入る。

そして懇願するような目でこっちを見て、「今撮った写真、頼むから週刊誌に流さないでくれ」と訴えて来る。

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サド化した大女優の取扱いに苦労する撮影スタッフ達。

そしてもう一人の大御所男優は「ねえ、五色ちゃんまだなの?」と大あくびをかましている。

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拡大。

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この緊張感ある現場で、この余裕はさすが大御所だと言わざるを得ない。

そこですかさず男優専属メイクの低血圧Mちゃんと付き人のゲリMが大御所男優を囲み込み、「次の獅子岳が絶景でございます。もう少し頑張りましょう。」とご機嫌を取りつつ先に進む。

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大女優と大御所男優の圧力に耐えながら、やたらと長い行軍が続く「女優と小木がゆく!秋の五色鍋紀行」撮影班。

一体何度アップダウンを繰り返したか分からないが、再びここで獅子岳への登りに突入。

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再度確認しておくが、当然この時点でも撮影監督の体調不良は順調にキープされたままだという事を言っておこう。


やがてハードな登りを越えて行くと、やっとこさ「獅子岳」の山頂に到達だ。

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やたらと長い縦走をして来たが、ちゃんとピークを踏んだのは何気にこの獅子岳だけだったりする。


そしてここからの立山カルデラの眺めは、まさにグランドキャニオンチックな壮大な荒涼感。

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そして近づいて来た五色ヶ原。

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そして女優の眼下には黒部ダム。

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ここからその表情は伺えないが、なんとかこの景色でご機嫌は回復しただろうか?

それとも「次は誰を罵倒してやろうか」と思案している所だろうか?


さあ、やっっと秘境への入口に辿り着いた。

もうすっかり15時近いが、まだまだ五色ヶ原は遠いぞ。

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ほんと、秘境って呼ばれる所に行くのは大変なのね。

だから秘境って言われてるのね。

もうこの頃にはこの広い縦走路に登山者は我々だけだし。


でも先ほどの絶景のおかげなのか、この頃には大女優のご機嫌が直ってご覧の笑顔が炸裂。

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さすが、カメラが回っているとすかさず反応するあたり大女優。

そして辺りが綿毛のチングルマに包まれて来ると、

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大御所男優もご覧の笑顔。

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特に花に興味のない男だが、どうやら「チングルマ」という響きがいたく気に入った模様だ。


さあ、これで再び一致団結して最後の戦いに挑む事が出来る。

ここからはザラ峠まで一気に大下降だ。

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目の前にでっかく佇む大五色ヶ原。

なんとも壮大な光景の中、猛烈なる大急降下。

この迫力の前では、ADパパラッチKもオレンジ色のダニみたいにちっちゃく感じてしまう。

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これにはたまらずエリカ様もノリノリ状態。

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その輝いた姿を見た元夫のハイパー歩荷クリエイターは「くそう、いつか復縁してやるぞ」と決意も新た。

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その姿を見たマネージャーのB旦那が、すかさず「悪い虫がこっち見てます。気をつけて。」と注意を促す。

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その間に、小木Kのアクションシーンをサクッと撮影。

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しかし監督は相変わらず体調不良が悪化の一途で、もはやグッタリと撮影放棄。

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そうこうしているうちに、ついに太陽が沈みかかってるじゃない。

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雲海は見事なんだが、このままじゃ目的地に着くまでに日が暮れてしまう。

やがてザラ峠まで下降すると、

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もちろんその先は最後の急登タイムへ。

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一体何度目の急登なのか。

ここに来て、肉体的にも精神的にも実に厳しい最後の登り。

しかしここを越えれば秘境五色ヶ原だ。

やっと本来の目的「鍋を食う」が待っているぞ。


そしてついに我々は到達した。

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一体何時間この北アルプスを彷徨った事だろうか?

まさに日没サスペンデットすれすれの勝利。

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何気にこの時点で限界ギリギリだったゲリMに激しい達成感がみなぎっており、おそらく感動で脱糞している事は間違いない。

メンバー達にもふっと安堵の笑顔がこみ上げる。

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そして一度は早々にリタイヤを覚悟した隊長も、時折激しく咳き込みながら凛々しく皆を先導して行く。

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黄金の鍋を背にした男が黄金色の五色ヶ原に溶け込んで行く。

その美しい後ろ姿は、浮かれたメンバーに対し「最後まで油断はするな」と雄弁に語っているようだ。

しかしその直後。

隊長は「スパッツのワイヤーを木道と釘のわずかな隙間に引っ掛けて転倒する」という奇跡的なラストマゾを披露。

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最後まで油断は禁物。

隊長は自らの体でそれを皆に伝えたかったのだ。



さあ、五色ヶ原に着いたがここがゴールではない。

我々の目標はあくまでも「鍋」だ。

やたらとここまで長かったが、言ってみればやっと我らはスタートラインに立っただけ。

この五色ヶ原で、五色に味が変わるという「五色鍋」を食らって初めてゴールなのである。



我らは秘境おなべ隊。

この疲弊しきった日本にロマンを取り戻すため。

そしてこの重すぎた荷物を軽くするため。


今、


戦いの夜が始まる。




五色ヶ原秘境おなべ隊 後編へ  〜つづく〜



五色ヶ原秘境おなべ隊〜予告ムービー〜

Posted by yukon780 on 23.2014 五色ヶ原〜黒部ダム/富山 0 comments 0 trackback
今回は新たな試み。

次回から投稿する記事の予告編ムービーでございます。







どうでしょう、この無駄にやり過ぎた演出。

今までこのブログは各方面から散々「盛り過ぎではないか?」というご指摘を頂いているが、ここまで来るとやり過ぎ感が否めない。

まあiMovieのテンプレートで誰でも簡単に編集できるんだけどね。


実は今ウェアラブルカメラの購入を検討している。

今回はビーチクOに借りたGoProHERO3 blackeditionでテスト的に撮影されたもの。

実はこれの7分ロングバージョンもあるんだが、思いっきりU2の曲を使用してしまいYouTubeから削除命令が来て幻の作品に。

丸一日かけて作った作品を自宅で温存するといった隠れマゾを堪能する羽目になってしまった。

まあ今更曲を変えて編集し直す元気もないから、これはこれで良い勉強だ。


ウエアラブルカメラの件に関してはまたいずれ記事にします。

まずはこの予告編ムービーのとおり、北アルプスの秘境でマゾって来た様子を次回からお送り致します。

予告自体はやたら壮大な感じだけど、ただ単に集団でワラワラと鍋食いに行っただけの回でございます。


でも絶景あり、星空あり、マゾありまくりの実に充実した戦いでございました。

では、次回「五色ヶ原秘境おなべ隊」でお会いしましょう。



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