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栄光への架け橋3〜8耐ダッシュとゴッホの奇跡〜

Posted by yukon780 on 15.2016 大杉谷/三重 0 comments 0 trackback
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実況:「おはようございます。こちら2日目を迎えたパックトランピング大杉谷会場より中継です。昨日に引き続き実況は私富樫源次、解説は虎丸龍次さんです。虎丸さん、よろしくお願いします。」

解説:「よろしくお願いします。」

実況:「いよいよ最終の第3ピリオドの朝がやって来ました。現時点でのマゾリー選手のポイントの方はいかがでしょうか、虎丸さん。」

解説:「そうですね。昨日は出だしのロストリバーから終了間際のロンリーサバ缶まで実に安定した試合運びでした。要所要所でのゲーリングも何度か有効判定出てますしね。」

実況:「しかし無駄が多くて肝心のパックトランピングの競技の方がおろそかになっていませんか?」

解説:「そこなんですよね。結局堂倉の滝にも行けず、まだ何一つ成し遂げていませんからね。今の所ただ下痢の人が山を徘徊しているだけですから。」

実況:「そういう意味では今日は重要な一日になりそうですね。」

解説:「もう無駄な事はいいんでまずは結果が欲しい所です。テンカラでアマゴ釣って、パックラフトで人も羨むダウンリバーをかましてこそメダルが見えてきます。」

実況:「今大会から採用されたという“8耐”という種目での結果も楽しみですね。」

解説:「私もどんなプレイか知りませんが、きっと彼はやってくれると思います。」


実況:「さあ、そんな中静かに炎を見つめてスタートの合図を待つマゾリー選手。」

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解説:「昨日はこの炊事テーブルがリア充組と読書小僧に占拠されてましたからね。もう出発前ですけど、やっと落ち着いた時間を過ごせているようです。」

実況:「しっかり睡眠も取れたようで、中々良い表情してるんじゃないですか?」

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解説:「相変わらず足がキモいですが、今日に賭ける意気込みが感じられます。」


実況:「そして今静かにスタートの笛が鳴り響きました。マゾリー選手、金メダルに向け元気いっぱいにスタートです!」

解説:「昨日と違って足取りが軽いですね。珍しく調子良さそうですよ。」

実況:「手元の資料によりますと、昨晩小屋でかなりの量の内容物を放出した模様です。」

解説:「なるほど。今日はゲーリングという小技を捨てて本気で競技に集中するみたいですね。」

実況:「それもあってか、今までにないハイペースで突き進むマゾリー選手。ここからテンカラ&パックラフトの目標地点までは元来た道を戻るだけですから静かな試合展開です。」

解説:「特筆すべき危険箇所もマゾポイントもないですからね。ゲーリングも鎮まってますし、さすがのマゾリー選手でもここではポイントは稼げませんね。」

実況:「そうですね...。おっと?...何やらマゾリー選手の様子が変ですよ?」

解説:「どうしました?」

実況:「ああっと!マゾリー選手!急に“ぬおおおおおっ!”と叫んで走り出しましたよ!」

解説:「何があったんでしょう?」

実況:「ああ!倒れ込んだ!ダウン!マゾリー選手、ダウーンッ!」

解説:「こんな何もない所でなぜ?」

実況:「そして慌てて荷物をまさぐってザックの中から救急セットの出動だ!」

解説:「こ、これは!」

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実況:「たった今情報が入りました!蜂です!マゾリー選手!スズメバチに刺されました!」

解説:「そんなバカな!」

実況:「何やら髪の毛の中がボソボソするなと思って手で払ったら、その瞬間左手首にかつて経験した事がない電撃ネットワークが疾走した模様。」

解説:「いくら金メダルが欲しいからってこれはやり過ぎですよ!」

実況:「まだ今日一日が始まったばかりの段階なのに早くも窮地に追い込まれたマゾリー選手!こんな誰もいない山中でこのままショック症状が始まってしまったらアウトです!」

解説:「あんなに調子良くスタートしたのに...。これは早朝からとんでもない大技出してきましたねぇ。油断してたのか審査員も完全に意表を突かれた表情ですよ!」

実況:「お聞きくださいこの大歓声を!これが世界のジョージ・マゾリーだ!」

解説:「しかも注目して下さい!最悪死ぬかもしれないこの状況で、デジカメのみならずGoProでも己撮りですよ!」

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実況:「メダルのへの執念が凄まじいですね。」

解説:「鬼気迫るものがあります。」


実況:「ああっと!ここで再び大慌てで荷物をまとめて走り出した!」

解説:「なんとスズメバチが追ってきてるじゃないですか!」

実況:「こんなマンガみたいな状況見た事ないですよ!」

解説:「スズメバチに二回目刺されると本気でショック症状に陥る可能性大ですから!ものすごい形相で逃げてますね!」

実況:「トレラン装備じゃなくて普通の重量装備でめちゃくちゃ走ってますよ!」

解説:「マゾポイントがうなぎ登りです。」

実況:「まさかこれの事だったんでしょうか?新種目の“8耐”ってのは?」

解説:「そうですね。“蜂の痛みに耐えながらマゾる”。まさに究極の種目です。」

実況:「鈴鹿サーキット場も近いですからね。まさに“スズメ8耐”と言った所でしょうか?」

解説:「これは訓練を受けていないマゾには到底こなせない命がけの耐久レースですよ。」


実況:「さあ、そんな必死の逃亡の末何とかスズメバチの猛追を振り払ったマゾリー選手。ポイズンリムーバーで毒抜きしながらの苦しい耐久レースが続いております。」

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解説:「もはやシャブ中のハイカーにしか見えませんね。」

実況:「こんな人に山で出くわしたくないですね。若干目もイッちゃってますし。」

解説:「本人の中では“今ショック状態になったらどうしよう”という不安でいっぱいですから。マゾにはこれ以上ないご褒美ですよ。」

実況:「得意のネガティブシンキングで、自分で自分をダメにして行く王道のパターンですね。」

解説:「体質もそうですが、ハート的にも圧倒的にアウトドアに向いてないんですよ彼は。」


実況:「さあ、そしてやっと落ち着ける場所まで逃亡を完了したマゾリー選手。この頃には手首から腕にかけてパンパンに腫れてきましたよ。」

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解説:「ポイズンリムーバーやりすぎて巨大な乳輪みたいになってますね。」

実況:「マゾリー選手、そんな乳輪を抱えたまま今東屋にピットイン!改めて応急措置に入ります。」

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実況:「それにしても一部始終己撮りしてるのがほんと凄いですね。」

解説:「この“早く手当てしなきゃ”ってのと“こんなオイシイ場面を逃してなるか”っていうのの葛藤が見て取れます。さらには包帯を巻く事によって若干冒険感に酔ってロマンまで感じちゃってます。もうあらゆる感情が入り乱れてますね。」

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実況:「さあ無事に応急措置を終え、再びコース上にピットアウトです。」

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実況:「もうすっかりグッタリしているように見えますが、これまだ朝ですよね?」

解説:「小屋からの出だしは好調なスタートだったんですが、なんだかそれも遠い過去の記憶ですね。」

実況:「あれ?もうすっかりやる気が無さそうに見えますが?」

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解説:「ひょっとしてこれ死んでませんかね?」

実況:「まだ息はあるようですよ。」

解説:「今かすかに“もうこのまま帰ろうかな”という囁きが聞こえた気がしますが、何度も言うように彼はまだ何も達成できてないんで踏ん張って欲しい所ですね。」


実況:「さあ、何とか息を吹き返したマゾリー選手。痛みが増し続ける乳輪アームを抱えながら、なんとかテンカラ&パックラフト会場に向けて足を進めます。」

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実況:「結局川が干涸びてた事もあって、もうほとんどゴールの所まで来ちゃいましたね。」

解説:「本来はもっと上流から下る予定でしたが、そもそも川がないんでしょうがないですね。」

実況:「川もなくて蜂に刺されて...。何だか気の毒で見てられないですよ。」

解説:「今後Wikipediaで“踏んだり蹴ったり”を調べたら彼の写真が追加されていると思います。」


実況:「さあ、もうあと少しでゴールの箇所ですが意地でも競技を続行する模様。下れそうな所から降りて行きます。」

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実況:「渇水の川を渡渉し、やがてなんとか下れそうな淵に辿り着いた!」

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実況:「さすがの美しさです。ここまでやたら長かったですが、やっとスタート地点に立ちましたね虎丸さん。」

解説:「ええ。単純に昨日のスタート地点からたった10分も歩けば到着できるとこですけどね。」

実況:「そこをあえて2日もかけて到着するとは、ほんと壮大な遠回りでしたね。」

解説:「挙げ句途中で蜂に刺されてるわけですから。この無駄さがパックトランピングなのです。」

実況:「これは今後も競技人口が伸びそうにありません。しかし苦労して辿り着いた場所だけに実に気持ちの良さそうな所です。マゾリー選手の汚いスネ毛にすらお魚さんがたむろしてますよ。」

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解説:「天然のドクターフィッシュですね。この二日間で溜めた濃厚な中年エキスの強い匂いに反応しているんでしょう。」

実況:「さあこれを見たマゾリー選手。すかさず竿を取り出してテンカラ釣りのスタートです。」

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解説:「ここまでの種目では一切結果を残せてませんからね。ここは尺サイズのアマゴを豪快に釣り上げて欲しい所ですよ。」

実況:「おっと!ここで竿にアタリが!」

解説:「来た!」

実況:「ついに尺サイズのアマゴがッ...」

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実況:「ちっちぇえっ!」

解説:「しかもアマゴじゃなくてウグイですね。」

実況:「あっと、これで満足したのかもう竿をしまってしまったぞ。」

解説:「“とりあえず釣ったからもういいでしょ”って表情が腹立たしいですね。さっき潜った時に川の中にアマゴなんていやしなかったから最初から釣るの諦めてましたよ。」

実況:「一応形としてはパックトランピングの種目の一つを消化したという事ですね。」

解説:「まあ50mしか走らなかったトレランよりはマシな成果でしょう。」


実況:「さあ、やる事はやったんでこれでいよいよラストの種目パックラフトに突入。長い長い遠回りの末、今スタートです!」

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解説:「今までの行程は置いといて、やっぱり素晴らしい川ですね。底の底までスッケスケですよ。雰囲気もグンバツです。」

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実況:「思わず“じゃあ最初からずっとここで遊べば良かったのに”って話ですね。」

解説:「それを言っちゃあおしまいです。」

実況:「そしてスタートしたばかりですがもうほとんどゴールが近いですね。」

解説:「なのでもうほとんど漕いでないですね。この短すぎるコースを何とかして味わい尽くそうと必死ですよ。」

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解説:「というかもうパックラフトに乗ってすらいないですね。」

実況:「これはパックラフティングと言えるんでしょうか?」

解説:「あまりにもコースが短すぎて本気出したら10分くらいで終わっちゃいますからね。」

実況:「いよいよもう画面にパックラフトすら写ってないですよ。」

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解説:「まるで奥さんに撲殺されて川に流された的な感じですけど、一応彼の中ではこれも立派なパックラフティングなんですね。」

実況:「深い世界ですね。」


実況:「さあ、そうこう言ってる間にもうガードレールとか見えてきちゃいました。間もなくゴールです!最後の数十mを噛み締めてのダウンリバーです!」

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実況:「そして今、パックトランピングの全種目を終えてゴーール!」

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実況:「いやあ、よく分からなかったけど何だか激闘の二日間でした!応援席ではご友人のモクモクさんも駆けつけて祝福しております!」

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解説:「まだ試合は終わってないですよ。マゾリー選手をよく見て下さい。」

実況:「カップラーメンを作って遅い昼食を食べようとしてますね。おおっと!何やらクネクネと悶えてますよ!」

解説:「ここに来て大量の“ブヨ”に襲われているんですよ。」

実況:「ああ!もうカップラーメン作るの諦めちゃいましたね!」

解説:「最後まで抜け目ないですね。めちゃくちゃ足を噛まれてますよ。」

実況:「結局ブヨに追い出されるように退場して行くマゾリー選手!」

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実況:「会場からは惜しみない拍手がマゾリー選手に注がれています!」

解説:「さあ、いよいよメダルに向けた総仕上げです。」

実況:「と言うと?」

解説:「嫁さんに電話をして無事を告げるまでがパックトランピングです。」

実況:「なるほど。その時の奥さんの反応次第で最終的にメダルの色が確定するんですね?」

解説:「ある意味一番の冒険ポイントです。」


実況:「さあ、無事に電波の届く所まで移動したマゾリー選手。今、電話をかけました!」

解説:「緊張しますね。」

実況:「それではここで音声を電話回線に切り替えます。」




マゾリー:「あ、もしもし...」

嫁:「あ?」

マゾリー:「あ、僕ですけど...。今無事に下山しまし...」

嫁:「ちょっと!」

マゾリー:「ハイッ!」

嫁:「あんた子供に何教えてくれとるの!」

マゾリー:「ハイ?」

嫁:「今日りんちゃんがお父さんお母さんとおじさん達がいる前でとんでもない事聞いてたよ!」

マゾリー:「なにをでしょう?」

嫁:「お父さんやおじさんに向かって、“すすきのソープランド・ゴッホ 顔見せOKってどういう意味?”って!」

マゾリー:「ええっ!」

嫁:「どういうこと!」

マゾリー:「ああ、それはりんちゃんにプレゼントしたキン肉マン二世の中で出て来る場面で...。二世はプレイボーイで連載されてたからそういうネタが多くて...。」

嫁:「知らんがね!」

マゾリー:「ひいっ!」

嫁:「全部アンタのせいにしといたでね!アンタが教えたってことに!」

マゾリー:「えええっ!」

嫁:「じゃあ切るよ。」

マゾリー:「うっ...うう...」

嫁:「ううじゃないわ!変なもん子供に見せんといて!」

マゾリー:「うう...」


プツッ



ツー、ツー、ツー...





実況:「....」

解説:「.....」

実況:「こ..これは...虎丸さん...。」

解説:「み...見事ですね...。」

実況:「会場も静まり返ってます。」

解説:「マゾリー選手...立ったまま死んでますよ...。」


実況:「そして今、結果が出ました!金です!金メダルです!」

解説:「やったぁ!!」

実況:「さきほどの静けさを突き破るような大歓声!悲願の金メダル獲得です!」

解説:「まあ選手が一人しかいないんで当たり前ですけどね。」

実況:「それにしても最後の電話が見事に“栄光への架け橋”になったわけですね、虎丸さん。」

解説:「実際にはとんでもない“冤罪への架け橋”でしたけどね。」

実況:「最終的にはご両親並びに親戚に“ソープランド・ゴッホの常連”という事で落ち着いちゃいましたからね。」

解説:「金メダルより価値のある大失態ですよ。もう彼家に帰れないんじゃないですか?」

実況:「まだ電話片手に立ったまま死んでますけど、これは4年後の東京オリンピックでも大いに期待出来ますね。」

解説:「きっと二連覇を達成してくれるでしょう。」


実況:「それでは二日間に渡ってお送りしてまいりましたパックトランピング大杉谷会場よりお別れです。実況は私富樫源次、解説は虎丸龍次さんでお送りしました。虎丸さん、ありがとうございました。」

解説:「ありがとうございました。マゾリー選手、感動をありがとう!」

実況:「それではまた4年後にお会いしましょう!」



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こうしてジョージ・マゾリーの栄光への挑戦は幕を閉じた。

彼は輝かしい栄冠を手に入れた一方、何か大きなものを失って不幸にもその命を落とした。

数日後に地元の漁師に発見された際も、彼は立ったまま大往生を遂げていたと言う。



ジョージ・マゾリー

享年40歳

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数日後、彼の遺体はゆかりの地ススキノで荼毘に付された。

結局彼は何がしたかったのか?

そして後世に何を残したのか?

今となってはそれは誰にも分からない。



パックトランピング。

それは魅惑のスポーツ。

彼の活躍に刺激されて「我もやってみたい!」と思ったそこのあなた。

ぜひマゾリーの往時を偲んで大杉谷に行ってみてはどうだろうか?

そこでは時折大きな荷物を背負って徘徊している影を見たり、「俺はゴッホに行っていない!」という叫び声がどこからともなく聞こえて来ると言う。

もしそんな霊を見かけたらどうか優しく抱きしめてやって欲しい。

ちゃんと成仏させてあげて欲しいのである。




栄光への架け橋 〜完〜



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はい、悲惨でしたね。

今でも最後の場面は思い出すだけで鳥肌が立ちます。

もちろんその後の気まずい生活はとても言葉では表現できません。

逆に一度もその話題にならないので針のむしろです。


スズメバチに刺された所はその後1週間、腫れる痒い痛いの三拍子で僕を楽しませ続けてくれました。

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夏の時期に大杉谷行く人はヒル対策だけじゃなく、ハチ対策と嫁対策をしっかりしてから行ってください。


それではマゾリー選手の金メダルまでの軌跡をおまとめ動画で振り返ってみましょう。



応援ありがとうございました。


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今回のギア


【上半身】
・ベース/ファイントラック「スキンメッシュT」
・Tシャツ/MHW「ウェイ2クールショートスリーブT」
・Tシャツ/パタゴニア「昔買ったやつ」
・ウィンドシェル/ノースフェイス「コンパクトジャケット」
・防寒/パタゴニア「ナノパフ」
・ライフジャケット/モンベル「フリーダム」

【下半身】
・下着/ノースフェイス「ドライショート」
・ショートパンツ/パタゴニア「ストライダーショーツ」
・ショートパンツ/ノースフェイス「フライウェイトショート」
・レインパンツ/ティートンブロス「ブレスパンツ」
・防寒/モンベル「スーパーメリノウールタイツ」

【足】
・ソックス/ドライマックス「トレイルランニング」×2
・シューズ/モントレイル「バハダ2」
・ウェーディングシューズ/エアリスタ「ミニマリストWDシューズ」

【頭部】
・バイザー/ノースフェイス「ランナーズバイザー」
・ヘルメット/グリベル「サラマンダーXL」

【手】
・グローブ/モンベル「クールグローブ」

【ギア】
・トレッキングポール/ローカスギア「cp3」
・ヘッデン/ブラックダイヤモンド「ストーム」
・クイックドロー×2,カラビナ×2,スリング×4
・パックラフト/NRS「NRSパックラフト」
・パドル/アクアバウンド「スティングレイ・カーボン4P」
・パドルリーシュ/シートゥーサミット「パドルリーシュ」
・レスキューロープ/ファイントラック「ゴージュバッグ25」
・テンカラ/ダイワ「テンカラRT36」

【ザック類】
・ザック/グレゴリー「トリコニ60」
・トレランザック/ノースフェイス「マーティン ウイング 10」
・GoProセルフィー入れ/ノースフェイス「TRポールホルスター」
・ゴミ袋/モンベル「O.D.ガベッジバッグ」
・エマージェンシーキット
・財布/スノーピーク「山財布」

【デジ物】
・コンデジ/ソニー「RX100」
・三脚/ベルボン「キューブ」
・三脚/JOBY「アクションゴリラポッド」
・三脚/JOBY「ゴリラポッド」
・ウェアラブル/GoPro「HERO4silver」

【住】
・マット/サーマレスト「リッジレスト」

【食】
・焼き網/ユニフレーム「ミニロースター」
・ゴトク/T’sストーブ「固燃Ti五徳」&エスビット固形燃料
・風防/トークス「チタニウム ウインドスクリーン」
・コッヘル/ロータス「アルミポッド」
・ナイフ/オピネル「ステンレススチール#8 」
・ライター/ソト「ポケトーチ」
・箸/モンベル「野箸」
・シェラカップ/モンベル「チタンシェラカップ」
・水筒/ナルゲン「OTFボトル」
・浄水器/ソーヤー「ソーヤーミニ」
・ラーメン×2、行動食のパン
・無洗米1合+缶詰×2


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栄光への架け橋2〜悪魔と天使の攻防戦〜

Posted by yukon780 on 08.2016 大杉谷/三重 2 comments 0 trackback
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実況:「お待たせいたしました。再びパックトランピング大杉谷会場より中継です。引き続き実況は富樫源次、解説は虎丸龍次さんです。虎丸さん、よろしくお願いします。」

解説:「よろしくお願いします。」

実況:「随分と長いCMでしたね。」

解説:「どうも書いてる本人が猛烈に忙しくて全然更新できなかったようですね。」

実況:「なるほど。私生活も中々大変そうですね。」

解説:「だいぶ遭難しているようです。」

実況:「それでは気を取り直して現場に目を向けて行きましょう。休憩を終え、第2ピリオドのトレランに向け準備万端のマゾリー選手です。」

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実況:「酷暑とゲーリングでかなりヘロヘロでしたが、休憩中にだいぶコンディションを戻してきたみたいですね。」

解説:「気合い十分に見えますが、実は腹が出てるのをごまかすためにただ力入れてお腹を引っ込めているだけの状態ですね。本人の気分的にはもう小屋でのんびりしたいってのが本心でしょう。」

実況:「なぜかビール2本飲んじゃってますしね。」

解説:「そういった見通しの甘さというか、目先の誘惑に勝てないところが彼の真骨頂でありマゾの仕込みの妙なんです。」

実況:「さあ、ここから最深部“堂倉の滝”を目指して、今スタートです!」

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実況:「堂倉の滝までかなり長い道のりですが、この酷暑の中でちゃんと行って帰って来れるんでしょうか?」

解説:「堂倉の滝に15時までに到着しないと明るいうちに帰って来れませんからね。どれだけ走って巻けるかが勝負です。」

実況:「そうですね。おっと、しかし開始わずかにして急激にスピードダウンしたマゾリー選手。」

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実況:「道が猛烈に崖です!これでは走れない!」

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実況:「もはや走るどころかビビってASIMOよりも遅いスピードになってますよ虎丸さん!」

解説:「そして己撮りが中々うまくいかず、何度も往復してますから全然進んでいかないですね。」

実況:「さらに所々出て来る滝がいい感じなので、いちいち立ち止まってもはや観光客レベルのスピードです!」

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実況:「もうトレランで走る気はさらさら無さそうですが、ちゃんと15時までに堂倉まで行けますかね?」

解説:「この酷暑ですからね。ギリギリですよ。」

実況:「もう無駄な事してる時間はないですね。ああっと!そう言った矢先に川に飛び込んだ!」

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実況:「普通に全身入って泳ぎ出しちゃってますけど、これもトレランなんでしょうか?」

解説:「恐らく彼の中では“なんだか道危ないし、出だしで少し走ったからトレランしたってことでいいよね?的な感じで自分を納得させてしまったようですね。」

実況:「川がなくてパックラフトできず、魚もいなくて釣りも出来ず、ここに来てトレランもできてない状態で金メダルは大丈夫なんでしょうか?」

解説:「実はこれでいいんですよ。このパックトランピングという競技は、速さや目的達成よりも時に無駄さとマゾさのが高ポイントだったりします。」

実況:「益々よくわからない競技ですね。」

解説:「ですから誰もやらないんです。」


実況:「散々川で潜って遊んだマゾリー選手。再び川からピットアウトして競技再開。」

解説:「どうやらここからはサービスマゾポイントのようですね。」

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解説:「今こそいつも家庭内で肩身の狭い谷側を歩いてる成果を見せる時ですよ。」

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実況:「全身ずぶ濡れ状態でグッハグッハと厳しい道のりのマゾリー選手。」

解説:「濡れた生足おっさんは見苦しポイント高めですよ。」

実況:「そしてそのまま崖に突入です。」

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実況:「もう絶対走れるコースじゃないですね。このコースをトレランで走って時間を巻こうとしていたマゾリー選手、さすがに計画がズサンすぎませんかね?」

解説:「“あまり調べすぎるとロマンが薄まる”とか言ってちゃんと調べないから毎度こういう事になるんですね。」

実況:「そして己撮りポイントが危険な場所が多くて大変そうですが。」

解説:「好きでやってるんだからいいんじゃないでしょうか。」


実況:「さあ、そんなデンジャラスゾーンが終わると、今度は猛烈な「崩壊地ゾーン」に突入です。」

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実況:「ここは平成21年の台風による被害で壊滅的な打撃を受けた場所。ひたすら岩をガシガシ登って行くマゾポイント。」

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実況:「熱中症になりそうな酷暑の中これは中々のマゾ。審査員へのアピールポイントですね。」

解説:「酷暑で岩場急登だけじゃないですよ。注目して欲しいのは、彼はこの段階で再び“ゲーリング”をスタートさせて腹痛に見舞われているという所です。」

実況:「三重苦ですか。これは高ポイントですね。」

解説:「どうやらさっき我慢できずに服のまま川に入ったもんだから、濡れたTシャツに風が当たって腹部を冷やしてしまったんですね。これはゲーリストが最もやってはいけないミスです。」

実況:「このままこの崩壊地で、彼自身が内容物を崩壊させてしまう可能性があるということですか?」

解説:「十分あり得るでしょう。しかしここは神聖なオリンピック会場であり世界中継もされています。万が一崩壊させてしまった日には、もはやマゾを通り越した世界観になってしまうのでその場で失格となります。」

実況:「これは苦しい時間帯だ。そんな三重苦の中、やっとこさ崩壊地を越えてステキな川原に到達です。」

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解説:「景観的にも行程的にもここで野宿できたら最高だったんですが、なんせ野宿禁止なのが痛いですね。」

実況:「そしてその場で随分と黄昏てしまってますね。」

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解説:「奥の大岩の後ろで“崩壊ささせるのか否か?”という自問自答中ですね。」

実況:「新種目のゲーリングは、あくまで下痢の苦痛状態をキープしながら楽しむ競技なので出したら終わりですよ。」

解説:「彼もこの美しい大自然を汚したくないというポリシーがあるようなのでなんとか踏ん張っています。」

実況:「そんなポリシーがある割には、前回大会では聖地・雲の平でうんこしてましたね。」

解説:「彼的には秘宝を置いてきただけだと言い張ってましたが、あれはゲーリング的には即レッドカードですね。」

実況:「しかしこの人毎回お腹壊してますね。アウトドア向いてないんじゃないですか?おっとそう言っているうちに“光滝”に到達であります。」

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実況:「これは見事な滝で迫力ありますね。」

解説:「今マゾリー選手がうんこしたらこんな感じになるでしょうね。」

実況:「さあ、そんな順調なゲーリングが続く中、再び急登三昧な道に入っていきます。」

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実況:「タイムリミットの15時まで刻一刻と時が刻まれていく。」

解説:「クソ暑い中でゲーリングしながらの急登はなかなかハードな時間帯ですよ。ここ踏ん張りどころですが、あんま踏ん張っちゃうと出ちゃうのが辛いところです。」

実況:「どこか体もすごく重そうでしんどそうですね。」

解説:「これなんですよ。ここであのビール二本が効いてくるんですよね。この伏線の張り方が毎度見事なんですよ。」

実況:「さあすでにフラフラと虫の息のマゾリー選手。やっとの思いで急登を乗り越え、やがて堂倉の滝への最後の道標が出てきた。しかしこの時点でとうとう制限時間の“15時”だ!」

解説:「これは悔しいですね。しかし彼は残り200mくらいだったら無理して延長しようと腹に決めたようですよ。」

実況:「諦めない心が我々を感動させてくれます。というか道中で余計なことしてなかったら間に合った気がしますが、さあ果たして道倉まで残りは?」

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実況:「360mだ!200mなら行こうと思ってたマゾリー選手。これは精神的ダメージが大きいぞ!」

解説:「ダメですね。もう完全に心が折れてしまっています。」

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実況:「それでも行こか戻ろかの自問自答が続いている模様です。それではここで画面を彼の脳内ビジョンに切り替えてみましょう。

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解説:「これはマゾリー選手の心の声の悪魔と天使ですね。」

実況:「彼の心の葛藤をじっくり見てみましょう。」

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実況:「ああーっと!これは悪魔の声の圧勝です。」

解説:「もう天使は反論する気ゼロでしたね。なんか別の黒い奴出てきちゃったし。」

実況:「結局あとほんのちょっとの距離だったのに、マゾリー選手まさかの撤退であります。」

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実況:「いよいよ彼が大杉谷にきた意味がよくわからないことになってきました。川下りといい、釣りといい、ここまで何一つまともにやれてないですよ。」

解説:「ある意味ではいつも通り順調な試合運びと言えますね。まだまだメダルの行方は分かりませんよ。」

実況:「しかも夕方になって冷えてきたのか、ここにきてゲーリングの精度が相当上ってきてるようです。

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解説:「多分もう多少出ちゃってるとは思いますが、まだ審判には気付かれてませんね。」

実況:「さあ、帰路はもう全く写真を撮る元気もなく、あっという間に桃の木小屋まで戻ってきました。」

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実況:「だいぶやつれてしまってますね。」

解説:「後悔の多い1日でしたから。特に後半のトレランは目的地にも着いてないし、よくわからない時間を過ごしましたからね。」

実況:「しかしここからはわずかばかりの憩いの時間が始まります。自炊のお時間です。」

解説:「どうやらこの小屋に泊まって自炊するのは彼だけのようですね。この小屋は美味しいご飯が出るので有名ですから、みすぼらしく自炊してるのは彼くらいですよ。」

実況:「しかもなぜか狭いベンチの上で細々と自炊してますね。これはなぜなんでしょう虎丸さん?」

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解説:「ここの自炊テーブルは外に一つしかないんですよ。マゾリー選手が自炊しに行ったら、先に山ガール2名がそこにいましてね。その山ガールを一人の男性がナンパしてるんですよ。で、やたらそのテーブルは盛り上がっちゃって、マゾリー選手が行き場を失ったというわけです。」

実況:「小屋の中に談笑スペースはいくらでもあるのに、よりによって一つしかない自炊テーブルが奪われてしまったと?そういうことですね。」

解説:「ええ。大きな自炊テーブルのリア充トークを聞きながら見すぼらしくベンチで自炊する姿がなんとも切ないですね。これには審査員も気の毒そうな顔をしています。」

実況:「お、しかしここでリア充組がついにテーブルから去って行きました。これで落ち着いて自炊できそうですね。」

解説:「そうはいかないようですよ。小屋で飯を食い終わった若い男が、なぜか雑誌を持って即座にそのテーブルを独占です。」

実況:「小屋の中で読めばいいのに!」

解説:「小屋泊の人たちは自炊スペースがこのテーブルしかないことを知らないんですよ。」

実況:「でもなんか不憫ですよ。ああ、もうご飯炊けちゃったし。」

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解説:「本来ノンマゾな場所でも、彼は往々にして外部からの外的マゾにさらされることが多いですね。」

実況:「中腰でベンチに向かってサバ缶食ってる姿が悲しすぎますね。」

解説:「しかも結構アブが飛びまくって鬱陶しそうですね。」

実況:「そしてここで第2ピリオド終了のホイッスルです。」


実況:「第1ピリオドは“川がない”という猛烈なスタートでしたが、この第2ピリオドを振り返ってみてどんな感じでしょうか、虎丸さん?」

解説:「そうですね。やはりスタート前のビール二本が後々まで重くのしかかりましたね。しかしあえてそんな冷たいもの飲んで、冷たい川に潜って、ずぶ濡れで歩いて腹冷やした上でのゲーリングは実に安定した試合運びでした。」

実況:「結局堂倉の滝には着けませんでしたし、そもそもトレランで走ったのは最初の50mくらいだけでしたがそのあたりはどうでしょうか?」

解説:「パックトランピングという競技は、とりあえずトレランの格好して数mでも走れば成立するので採点には影響ないでしょう。」

実況:「そういう意味では、次回最終の第3ピリオドでは形だけでもテンカラ釣りとパックラフティングは成功させなきゃいけないですね。」

解説:「小魚1匹釣ってパックラフトで数m下れればメダルも夢じゃありませんよ。」

実況:「随分ハードル下がっちゃいましたが、まあいつも通りってことですね。」

解説:「そうですね。」


実況:「それでは次の最終第3ピリオドは、テンカラ&パックラフティングです。」

解説:「あとは今大会から追加された“8耐”という新種目にも注目ですね。」

実況:「その種目の全貌は明らかになってませんが、一体どんな種目なんでしょうかね。」

解説:「楽しみです。」

実況:「それでは再びCM入ります。」





栄光への架け橋3へ  〜つづく〜


栄光への架け橋1〜喝采と渇水のリオデジャネイロ〜

Posted by yukon780 on 23.2016 大杉谷/三重 2 comments 0 trackback
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あの男が生きていた。


そう。

彼の名は孤高のパックトランパー「ジョージ・マゾリー」。

かつて北アルプスの高瀬ルートや雲ノ平ルートで、壮大なマゾピースを演じたあの男である。


彼は前回、新世界から帰還した折立の地で海軍に捕まり処刑されたはずだった。(参考記事:マゾピース5 大脱出編〜そして伝説へ〜

しかしやはりマゾリーは生きていた。

しかもこの度、なんと彼はオリンピックの日本代表メンバーとして戻ってきたのである。


彼の長年の普及努力が認められ、ついにリオオリンピックから正式採用された新競技「パックトランピング」。

もちろん世界にパックトランピング人口は1人なので、マゾリーは金メダルの最有力候補。

メディアでもその注目度は破格の扱いなのである。

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日本国民の期待の大きさは内村航平と同等だ。



「パックトランピング」

それはなにかと時間のない養子男が、限られた時間の中でどれだけ遊びを詰め込められるかのセルフSM競技。

2014、2015年は、「登山」「トレラン」「パックラフト」「テンカラ釣り」「野天温泉」「マゾヒスティング」の6種目だった。

そして今回の2016年大会。

今回は「野天温泉」が無くなり、「登山」が「トレッキング」に変更された代わりに、新たに2種目が加わった。


一つ目の追加競技は「ゲーリング」。

マゾリーはこの晴れの舞台に、過去類を見ない下痢状態で挑む事になったのである。


そして二つ目の追加競技は「8耐」。

本来はヒルに血を吸われまくる「ヒルクライム」の予定だったが、急遽「8耐」という競技に変更されたらしい。

しかしその全貌は現時点ではまだ謎である。



さあ、そんな2016・リオオリンピック新競技「パックトランピング」。

会場は何故かリオではなく、ミエの秘境「大杉谷」。

いわゆる日本三大渓谷の一つで、「西の黒部」と言われる大秘境。

そこを流れる川では過去に川下りの記録はなく、まさに前人未漕の挑戦である。


日本国民1億2000万人が固唾を飲んで見守る中、ついにマゾリーの金メダルに向けた挑戦が始まるのである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


実況:「こちらパックトランピング大杉谷会場。実況はワタクシ富樫源次、解説は虎丸龍次さんでお送りしてまいります。虎丸さん、よろしくお願いします。」

解説:「よろしくお願いします。」


実況:「早速選手の入場です。競技人口は一人なので、日本代表のジョージ・マゾリー選手のみの入場となります。」

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実況:「見た感じ仕上りの方はどうですか?虎丸さん。」

解説:「悪くはなさそうですが、天気が良いのがマイナスポイントですね。これはマゾヒスティング部門で大きな減点となります。」

実況:「しかし晴れたら晴れたで、毎度良い感じの代償を払うのが彼のスタイルですよね?」

解説:「そうなんですよ。前回の雲ノ平では出発前に信号無視で警察に捕まって大金払ってますし、現地では随分と沢山の私物を奉納しましたからね。今回も彼のまさかな巻き返し奉納に期待ですね。」

実況:「そういう意味では、今回彼はヒルまみれで有名な大杉谷にヒルの季節に来てしかも生足ですね。久々にヒル下がりのジョニーも持参していますし。」

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解説:「あえて生足ってのがポイント高いですよ。それなのにヒル対策スプレー持ってきている矛盾もたまらないですね。まるで女の人がスタンガン握りしめながら全裸でスラム街に突入して行くような矛盾ですよ。このあたりが、彼がミスター後悔って言われる所以なんでしょうね。」

実況:「これは新種目のヒルクライム部門で高得点が期待出来そうです。」

解説:「期待しましょう。」


実況:「さあ、ここでついにスタートの笛がなりました。マゾリー選手の挑戦が始まります。」

解説:「この大杉谷会場はいきなりの秘境感&高度感ですよ。」

実況:「おおっと、マゾリー選手早くも腰が引けています。」

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実況:「こういう場所での彼の腰の引けっぷりの安定感には定評がありますよね。」

解説:「ええ。ここでさらに注目していただきたいのは、彼は己撮りのためにこの場所を何度も往復してるってことですね。しかも実はだいぶ先まで進んでから己写真を撮ってない事を思い出して結構な距離を戻ってきてから改めてこれを撮っています。」

実況:「なるほど。そう言った目には見えない部分にもマゾが潜んでいるという事ですね。」

解説:「ポイントに直結はしませんが、マゾ部門の審査員の心証は良いと思います。」


実況:「それにしてもこの会場の川は本当に綺麗ですね。」

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解説:「天下の大台水系の最上流ですからね。マゾリー選手はこの風景の川の写真をネットで見て以来、ずっとここをパックラフトで下る事を夢見てきたそうです。」

実況:「しかもかつて誰も下った記録が無いと言う前人未漕の区間なんですよね。」

解説:「基本的に彼は史上初という言葉が大好きですから。北アの湯俣川や薬師沢を下った時はだいぶ喜んでましたよ。」

実況:「しかし実際は他の競技でマゾリすぎて数mしか漕いでないなんて噂もありますね。」

解説:「そうなんです。それもあって今回彼は並々ならぬ決意でもってこの大杉谷に来ています。彼の目論見だと、3キロくらいは下れるという勝算があるそうですよ。」

実況:「さすがに今回は期待出来そうですね。おっと、そう言ってる間に大岩区間に入りました。」

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実況:「この区間は想定内。この大岩区間を越えた先に彼がパックラフトで下ろうとしている魅惑の区間が現れるわけですね。」

解説:「そうです。そこはまさに大清流と大秘境が織りなすファンタジーな区間のはずだとマゾリー選手は言ってました。」

実況:「さあ、いよいよその大岩区間を越えました。さあ、どんな大清流が...」

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実況:「あ...ああーっと!」

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実況:「川が...川がありません!干涸びてしまっています!」

解説:「そんな馬鹿な!」

実況:「これは一体どうした事でしょう!本来そこにあるはずの大清流がただの水たまりだぁ!」

解説:「これじゃあ彼がパックラフト担いできた意味がわけわかめですよ!」

実況:「たった今情報が入りました。どうやらこの日、地元の人ですら“過去類を見ない大渇水ですよ”と言っていたほどのハイパー渇水だった事が判明しました。日本有数の多雨地帯なのにここんとこ全く雨が降らず、自慢の川がひからびてしまった模様。これは想定外だ!」

解説:「さすがですね。今まで晴れたら晴れたで暴風か濁流かがお約束でしたが、ついに渇水で川を消してしまうとは...」

実況:「これにはマゾリー選手、たまらず膝をついたー!」

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解説:「これは早くも“技あり”ですね。」

実況:「凄まじいスタートダッシュです。」

解説:「ええ。わざわざパックラフト背負ってきて川がないんじゃ本末転倒ですよ。しかも彼はこれからずっとパックラフトを背負って行かないといけないですし。」

実況:「通常ならここでリタイヤですよね?」

解説:「しかし彼はすでに遥か先の桃の木小屋を予約しちゃってるから後に引けないんですよね。いつもは小屋泊なんてしないのに、この大杉谷はテント泊禁止ですから。」

実況:「ということは、彼は小屋泊のくせに使いもしないパックラフト背負って無駄に奥地へと進まなきゃいけないんですか?」

解説:「そうなりますね。実に彼らしいスタイルです。さすがですよ。」

実況:「小屋泊のくせにやたら重装備な背中が痛々しい。これは高マゾポイント間違いなしですね。」

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実況:「さあ、これで恐らく今回も川を下れるのはスタート地点から数100mだけという事になりそうです。だったらそこだけ漕いで日帰りで帰れば良いですが、ここからどれだけ無駄れるかがパックトランパーの見せ所ですね。」

解説:「この辺の無駄感が競技人口が伸び悩んでる要因でもあるわけです。」

実況:「失意の中なんとか足を進めるマゾリー選手。暫く行くと再びチョロチョロと川が復活してきましたね。とても下れるレベルじゃないですけど。」

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実況:「行けども行けども渇水の嵐。しかしたまに樹間から覗く淵はご覧の美しさ。」

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実況:「ここを下れたらさぞや気持ちよかったでしょうね。」

解説:「ええ、マゾリー選手も同じ気持ちなのでしょう。通常水位だったら相当気持ちよかったんだろうなと、渇水の川を恨めしそうに眺めています。」

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解説:「この下れそうで下れないってのが良いんですよね。見えそで見えない的なじらし感ですよ。マゾリー選手クラスになるとそこにすら快感を見いだせますからね。」

実況:「変態ですね。」

解説:「そしてここにも注目して下さい。彼のザックにくっついているアマゴの日釣り券。」

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実況:「これは彼がテンカラのために慌てて買ってきた日釣り券ですね?」

解説:「ええ。実は彼はに後に知る事になるんですが、この大杉谷区間は漁協が管理してないから日釣り券なんていらなかったんですよ。しかも小屋の人の話じゃあんま釣れないしほとんど釣り人を見かけないなんて言ってましたよ。」

実況:「ということは、彼は必要のない日釣り券代を奉納して無駄に魚の釣れない場所にテンカラぶら下げてきたと言うわけですね。」

解説:「川も下れず、魚も釣れず。もはやパックトランパーでもなんでもなくただの重装備ハイカーですよ。」

実況:「そうですね。そうこうしてる間に、結局いつものようにグハグハ急登に突入しています。」

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実況:「ここはアルプスとかと違って大した高地じゃないんでクソ暑そうですね。」

解説:「クソ暑いだけじゃないですよ。彼は前日から酷い下痢のクソ野郎状態なんです。通常の急登に使う筋肉にプラスして、一歩一歩ケツ筋を余計に引き締めてのハイクアップ。気を緩めたら大惨事です。」

実況:「それは過酷ですね。これが新種目のゲーリングですね。」

解説:「いかに漏らさずにマゾれるかが勝負のポイントです。」


実況:「さあ、マゾリー選手。そんな汚い行軍の末についにこのような美しい淵の場所まで辿り着きました。」

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実況:「さすがは天下の大杉谷。そこを越えた先には遠くに“ニコニコ滝”を望む“シシ淵”と呼ばれる美しい淵が登場です。」

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実況:「そしてここで今回一回目のダウンですね。」

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解説:「暑いから淵に潜りたいけど潜っちゃうとお腹冷やしてゲーリングが加速するから潜れない、っていう葛藤が見て取れます。実は彼は今日中に最深部の“堂倉の滝”まで行こうと考えてるんで結構時間がないんですよ。」

実況:「行程がハードなくせに色々無駄が多いのが謎ですね。」

解説:「そこがプロのパックトランパーであり、ズサンプランナーの成せる技なんですよ。」


実況:「さあ、色々と達成出来てない中でなんとか堂倉の滝には辿り着きたい所。その後も良い感じのグハグハを維持しながら酷暑の中を進むマゾリー選手。」

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実況:「それにしても足の筋肉だけやたらキモいですね。」

解説:「15万円ダイエットに失敗してからも懲りずにトレーニングは続けているようですよ。でもやり方がおかしいのか、お腹はプヨプヨのまま足だけムキムキになって相当キモい体になってきました。体重もアップしたそうです。」

実況:「でも相当体が強くなったんじゃないですか?...っと、言ってる側から腕をツッているー!」

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実況:「ザックの水筒を取ろうとしただけで強烈なツりだっ!」

解説:「いいですよ!痛みの緩和よりも先に“とりあえず己撮りしておこう”のこの精神がナイスマゾです!」

実況:「細かい所でポイント稼いでますね。」

解説:「この小さな積み重ねが金メダルへの大きな一歩になるんですよ。」


実況:「そうこうしている間に、マゾリー選手、やっとこさ桃の木小屋に到達しました。」

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解説:「通常の人はここで初日は終了ですが、マゾリー選手はここからが本番ですよ。」

実況:「その割にはいいんですかね?思わずビール買ってすごいニヤケてますけど。」

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解説:「彼はちゃんと知ってますからね。行程の半ばでビール飲むと、そこからの後半がすごくしんどくてだるいってことを。きっと仕込みですよ。」

実況:「なるほど、そういう見方もあるんですね。ただ単に誘惑に負けたわけじゃないと?」

解説:「金メダルへの並々ならぬ執念を感じます。」

実況:「川の誘惑に負けて水浴びしてすっかり時間が経過してますけど大丈夫ですかね?」

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解説:「この手の“伏線”を張らしたら彼の右に出る者はいませんよ。」

実況:「果たして堂倉の滝に間に合うかどうか不安になってきましたが、きっと彼はやってくれるでしょう。ところで彼の他にハイカーがほとんどいませんね。200人入れる小屋にも誰一人いませんし。」

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解説:「何と言っても今日は記念すべき初の“山の日”の祝日ですからね。そんな日にあえて“谷”に来てる奴なんていませんよ。」

実況:「確かにこの時期はクソ暑いですしヒルまみれですしね。」

解説:「訓練を受けていない生半可な素人マゾが立ち入る季節ではないですね。」

実況:「さあ、そんなマゾリー選手。やたら時間かかった水浴びの後は、同じ日本選手団の錦織選手から祝福のエールを受けてエネルギー充填。次の戦いに備えます。」

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実況:「さあ、ここで第一ピリオドが終了ですが、解説の虎丸さん。ここまでのマゾリー選手の戦いっぷりをどうご覧になりましたか?」

解説:「快晴だったのでコンディション的にはマイナススタートでしたが、立ち上がりから“川がない”というウルトラCを炸裂させましたからね。あれには審査員も度肝を抜かれました。」

実況:「ナイスマサカでしたね。」

解説:「ええ。そしてゲーリングの安定感は見ていて全く不安感を与えません。無駄な釣り券といい無駄なツり腕といい、良いバランスでここまで来てるんじゃないでしょうか。」

実況:「これは第二ピリオドにも期待が持てますね。」

解説:「ここからは小屋に荷物を置いて、トレッキング、マゾヒスティング、ゲーリングに続く第4種目のトレランです。」

実況:「ここまででも暑さで結構ヘロヘロですが、果てしてちゃんと彼は最深部の堂倉の滝まで走って行けるんでしょうか?」

解説:「行けないでしょうね。もうビール飲んじゃって戦意喪失してますし。」

実況:「気づいたら川原で2本目行っちゃってますね。」

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解説:「追い込みますねえ。これは期待していいんじゃないですか。」

実況:「楽しみですね。それでは次回第二ピリオド“灼熱の堂倉トレラン”です。」

解説:「楽しみです。」


実況:「それでは一旦CM入ります。」





栄光への架け橋2へ  〜つづく〜


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