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秋の大実験2015〜DSYコテージ記〜

Posted by yukon780 on 05.2015 DSY(ドS嫁)攻防史 6 comments 0 trackback
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僕には大きな夢が3つあつ。


一つ目は、「将来子供達と共にユーコン川を下る」というもの。

これは我が子達が酒を飲める年齢くらいになった時、男3人でユーコンの河原で焚き火を囲んでバーボンを回し飲みしたいという夢だ。


そして二つ目は「少しでいいから嫁に優しくして欲しい」というもの。

だがこの夢はビートルズ再結成よりも非現実的な夢物語なので早々に諦めた。


そして三つ目。

それは一般家庭ならそう難しくないであろう「ファミリーキャンプ」。

しかし重度のインドア嫁&過度のアウトドア夫で形成される我が家では、それは「今から二人でメジャーリーガーを目指します」と言っているに等しい高難度な世界。

しかも嫁のインドア度は年々ハードになって行く。

前にも一度書いた事があるが、ここでもう一度彼女の現状をおさらいしてみよう。


・アウトドアは嫌い(というか興味ない)。

・奇麗な景色とかに感動はしない。

・暑いのと寒いのが嫌い。

・奇麗奇麗なトイレがなきゃ嫌だ(コンビニのトイレでも無理)。

・宿泊は奇麗な旅館かホテル(野宿などは論外)。

・屋外で歩ける限界タイムは5分(平坦な場所に限る)。

・できれば動きたくない。

・僕の車で行くのは、臭くて酔うから嫌だ。

・高山病が嫌だから高い所には行きたくない。

・基本サド。

・落ち着く瞬間は家でテレビみている時。

・望みは平穏で何事もない家での日常。

・唯一の外出は都会でショッピングかエステ。

・笑顔になれる瞬間は夫をいびってる時。

・虫が嫌い。

・夫が嫌い。


難攻不落の大要塞のような厳しい条件の数々。

しかしそれでも僕は「コツコツ続けてれば、いつかメジャーに行ける」と信じ、結婚して今まで8年くらいかけて少しづつ種をまいて来た。

まずはアウトドアに慣れてもらおうと、過去に楽々低山の金華山に連れて行った。

その時、「騙された」とか「殺す気かこのブタ野郎」等と言われ、山頂で記念撮影すら拒否されて「二度と来たくない」と言われてロープウェイで下山した。(参考記事:秋の大実験〜DSY登山記〜

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じゃあカヌーならどうだと静水域お気楽カヌーに連れて行った時は、一切の笑顔も感動もなく、感想を聞いた時は「んー」としか言われなかった。

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しかも僕は塩焼きそばが食べたかったのに、嫁の意向でソース焼きそばに変更され、挙げ句「私、焼きそばいらない」って言われる等の細かい理不尽プレイが多々飛び出して辛い思いをした。(参考記事:初夏の大実験〜DSY漕行記〜


その後、ちゃんとしたアウトドアはまだ早かったと反省。

まずは「とりあえず庭で光に当ててみる」という初歩の段階から仕切り直した。

そしてそれに成功すると、次に「一回キャンプ場に立たせてみよう」という「クララが立った作戦」を日帰りで敢行。

これは他人のファミリーキャンプに顔だけ出すという小さなものだったが、我が家にとっては非常に大きな一歩だった。(参考記事:春のミッションインポッシブル〜嫁in外〜

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この時も「キャンプ場ってレストランあるの?」と聞かれて呆然と立ち尽くしたものだ。


しかしこのクララ作戦が功を奏する時がいよいよやって来た。

いわばこのクララの時が、夢のファミキャンに向けての「ホップ」。

そして今回、結婚8年目にしてやっと「ステップ」の段階へ。


ファミキャンというメジャーリーグを目指す我ら家族の「草野球」。

それは「キレイキレイキャンプ場のキレイなコテージに1泊」という壮大なミッション。

現時点で、僕と嫁が最大限譲歩したギリギリのライン。

僕としては本当は「家族皆で山中タープ泊」が理想の一泊だが、そんなことした日にはそのまま山中に埋められるのは火を見るより明らか。

まずはこの綺麗安心草野球作戦で、球場の雰囲気に慣れてもらう事が肝要なのである。


それではそんな我らのコテージ泊。

特に書くつもりはなかったが、せっかくなのでここに軽く記録しておこう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


キャンプ場に向かう途中。

嫁のゴキゲンを向上させるため、僕は普段なら絶対行かないであろう「川が見られる小洒落たカフェ」に立ち寄る計画を立てた。

野球場に向かう前から、すでに勝負は始まっているのである。

正直川なんていちいちカフェから観なくても、パックラフトで侵入して行けばいくらでもダイレクトに楽しめる。

しかしそれを口に出したら、その時点でゲームオーバーだ。


予想通り小洒落たカフェのおかげで嫁の機嫌も上々。

子供達も「今日のお父さんは普通っぽいぞ」と心から安らいでいるようだ。

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テラスから見える清流根尾川も実に美しい。

はっきり言ってお父さんは常に石原さとみに「直接キスしてみ」と誘われてる気分で、川を横目にムラムラが止まらない。

今すぐパックラフト膨らまして突っ込んで行って豪快なチューしたい気分でいっぱいなのだ。


しかし一方で、嫁はそんな大清流に背を向けて一切見ようともしない。

僕が必死に揉み手をしながら「川見てご覧よ。もの凄く清流で綺麗だよ。」と促してみれば、一瞬川をチラ見して「ああ。うん。」と興味なさ全開で答えて来た。


まさに阿吽の呼吸。

これが現時点での我ら夫婦の現在地。

価値観の違いというものは、小洒落たカフェに来た程度でどうにかなるもんでもないようだ。


しかしこのカフェは裏手から川に下りられる階段があるのだ。

さすがの嫁も、直接石原さとみを眼前にすれば少しは「感動」という感情を取り戻してくれるかもしれない。

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しかし階段を6段くらい降りた時点で「疲れた」と言い出し、石原さとみ目前で「もう無理」と言う電光石火の拒否反応。

そして「もう歩けない」と言い残し、そのままその場でUターン。

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ご機嫌を取ろうとしたのに、見事にスタートダッシュに失敗してしまった。

まさか2分と外を歩けないとは想定外だった。

川...とっても綺麗なのに...。


しかしいつまでも凹んでいてはメジャーリーガーにはなれない。

イチローだって最初はボールを触る所から始まったはずだ。

今は産みの苦しみなのだ。


僕は再び気を取り直し、一路「NEOキャンピングパーク」を目指した。

このキャンプ場は非常にキレイキレイなキャンプ場で、ここならさすがの嫁も気に入ってくれるはずと随分前から予約していた場所だ。

キャンプ場に着くなり、子供達も「今日はお父さんがいるのに変な所じゃない!」とばかりに喜んで走り回っている。

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そしてここが本日のコテージ。

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僕からしたら「これの一体どこがアウトドアなのか?」と感じてしまうほどの日常感が溢れかえっているが、嫁にしたらこれでも十分譲歩してくれているはずだ。

きっと逆の立場だとしたら、僕が嫁に「いつか渋谷の109で買い物する時の為にとりあえず今日は栄のパルコに付き合って」と無理矢理連れて来られたようなものなんだろう。


ひとまず僕は、ラーメンの鬼・佐野実に自分が作ったラーメンを食べさせる時のような緊張感で慎重に嫁をコテージ内へエスコート。

きっと多くの世の奥さんだったら「わあ!広い!キレイ!ステキ!」などの感嘆系の言葉が出る局面。

しかし嫁は厳しい表情のまま、無言でコテージ内を見渡すばかり。

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僕は息をのんで嫁の第一声を待つ。

すると彼女は言った。


「とりあえずテレビつけていい?」と。


さすがはインドアの鬼・サドみのる。

この開放感抜群のキャンプ場に来て、アウトドアへの第一歩だと息巻く夫に対しての強烈な右ストレート。

僕は「だったら家と一緒じゃない!」と言いそうになるのをグッとこらえ、「今日ばかりはテレビはやめとこう。お願いします。」と懇願。

今テレビの電源を押されたら、その瞬間から彼女はその場に固定されて動かなくなるのは目に見えている。

かつて故・佐野実氏は「麺は男。スープは女。」という名言を吐いたものだが、我々のような水と油の存在は今後ちゃんと一つのどんぶりの中に収まるのだろうか...。


そんな出ばなから右ストレートを食らってよろける僕に対し、嫁の第二声目「頭痛いで肩甲骨揉んで。」が炸裂。

僕は早くもその場にダウンし、到着早々嫁の肩甲骨をマッサージさせられる羽目に。


そんな感じで1ラウンド目からパニックになる僕に対し、嫁の容赦ない第三声目「座布団持って来て」が飛び出す。

これで僕はリング中央からコーナーポストまで一気に追い込まれてしまった。


おかしいな。

コテージとは言え、僕が思い描いていたファミリーアウトドアとは随分と違った試合展開だぞ。

これじゃいつもの家での日常と何ら変わらないではないか。


その後も「変な虫がいる。殺しといて。」や「水道水なんて飲めん。ミネラルウォーター買って来て。」などの細かいジャブが続く。

そしてトドメとばかりに「しまった、こーちゃんの牛乳をクーラーボックスに入れ忘れてた。車の中結構暑かったよね。腐ったかな?ちょっと飲んでみて。」と言うじゃない。

かつて愛して結婚した相手も、今は嫁の中では「お毒味役」としてしか存在価値がないようだ。


僕は怪しげな牛乳を飲みながら涙をこらえた。

このままではセコンドからタオルが投げ込まれるのは時間の問題。

ここは戦場を自分のフィールドに移して、一旦体制を立て直す必要がある。


我々はすかさずキャンプ場から出て行ける根尾東谷川へ移動。

心なしかお腹が痛いが、得意の川というフィールドで子供達と共にカワイイ小魚でも捕って盛り上がろうではないか。

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もちろん嫁は川の手前の階段にどっしり座って川に入ろうとはしない。

その表情は「私はテコでもここを動かん」といった、インドアの鬼としての鉄の意思が汲み取れた。

さすがは世界のダイバー憧れのパラオに新婚旅行行ったにもかかわらず、一切顔を海につけずに無感情を貫いた女である。


しかもそこで捕れたのはカワイイ小魚ではなく、カワゲラなどのグロテスクな虫ばかり。

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グロテスク好きなりんたろくんは興奮していたが、嫁ははっきりと「キモい。近寄らんといて」と鉄のカーテン。

しかもタイミング最悪な事に、この場にて「ヒル」が捕れてしまったというまさか。

これにはさすがのりんたろくんも「いやあああ!」となり、嫁に至っては眉間にナイフが二本刺さったのかと思うほどの深い溝が出来ている。


得意のフィールドだったが、ここで一気に形勢不利に。

ひとまずコテージに戻り、子供達の濡れた服(9月末なので猛烈に冷えた)を着替えさせる。

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ここで我がアシスタントりんたろくんが「お父さんが不利だ。助けなきゃ。」と動く。


彼は着替えをしてた僕のパンツをコテージ内のどこかに隠して、陽気に「宝探しだよ!」と言い放つ。

登山生活が多い僕は、自然と自分の荷物を必要最低限しか持って来ておらず、予備パンツなど存在しない。

結果このような姿で己のパンツを探し続ける羽目になる。

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変態指数120%のコテージ内キン肉マン。

最近やたら自分の裸を自分で世界発信するブログになりつつあるが、別にこれは好きでやってる事ではない。


しかしこれが良かったのか、嫁が大喜びで爆笑している。

基本的に嫁は僕が全裸で困ってる状態を見るのが好きなので、家の脱衣所で嫌々「全裸マエケン体操」をさせられる事もしばしば。

本来ならもっとアウトドアな現場で喜んで欲しいのであり、こんなアウトローな現場でサド心を満たしてもらっては困るのである。

まあ結果はどうあれ、とりあえず機嫌は直ったようだ。


ってことで無事に着替えが済むと、今度はちゃんとしたキャンプ場内のお魚つかみ取りイベントへ。

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これにはりんたろくん大満足。

ホクホク顏で捕った魚を持ち、「ボク、魚掴みのチャームポイントをみつけたよ!」と間違った日本語で喜んでいる。

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彼もだいぶたくましくなってきたものだ。

2歳の頃から父に変な所ばっか連行され、3,000mの世界で唇を紫色にしてプルプル震えていた頃が懐かしい。


もちろん自分で捕ってお魚の命を奪った分、ちゃんと包丁持たせてさばく所から叩き込む。

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ほんとはもっとワイルドに、川原で肥後の守ナイフ使って教えたかったが今日は仕方がない。

命のありがたさを説きながら、ちょいちょい「お母さんに言われるけど、お父さんってそんなに死んだ魚の顔してる?」と父の儚さも軽く愚痴る。

もちろん背後からは、「変な事教えんといてよ」「包丁気をつけてよ!」「魚には菌が!」などと心配性の嫁による厳しい視線が降り注ぐ。


その後「男は勉強出来なくてもいいから火だけはおこせるようになりなさい」という僕の指導のもと、幼稚園児に一から火をおこさせる。

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もちろん横(屋内)から嫁の、「あぶない!」とか「火傷が!」とか「目に火花が!」とかの心配性が止まらない。

正論ごもっともなんだが、キャンプってのは子供に色んな体験をさせて大人が安全確保しつつ黙って見守るもんだ。

そこから学ぶ事は事なかれ主義の学校などの比ではないし、それこそファミリーアウトドアの醍醐味。

あれもダメ、これもダメでは、何が危険で何が正しいかを見誤った大人になってしまう。


そして魚に塩をふりかけ、実際に焼かせて食う所まで行って初めてりんたろくんはスーパーで売ってる魚のありがたさを知るのである。

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しかしこのキャンプ場で買った食卓塩に対しても、「何が入ってるかわからん!」「科学的なものが!」などと細かいご指摘。

思わずここで「女の超正論vs男のロマン論」という不毛な戦いに突入してしまいそうになるのをグッとこらえる。


いかん、ついこっちの世界でモノを考えすぎてイラッとしてしまった。

今回はファミキャンへの第一歩。

ここで喧嘩したらここまでの8年間の努力が水の泡だ。


僕は「えへ、えへ、えへへへ」と日本人的なやり過ごし笑顔を絶やさず、その場の空気を円満に保つ事に注力。

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何とか落ち着いて来て次第にほぐれて行く世界。

嫁も「鼻水が!」とか「火が!」とか「蚊が!」などと相変わらず忙しいが、それなりに楽しんでいる(表情からは分からない)気がする。

やっぱキャンプ場でコテージとはいえ、自然の中で家族でいれる事はそれだけで十分に価値がある事だ。

我が家にとっては実に大きな一歩なのである。


そしてメインイベントの焚き火タイム。

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前回の青木湖以来すっかり焚き火にはまったりんたろくんも、初の焚き火のこーたろくんも実に楽しそうだ。

男の子は焚き火のような基本的に「危険で不思議で妖艶なもの」が大好物。

だからみんな一回は峰不二子に魅了されて行くのである。


一方我が家の佐渡不二子も、何気に初の焚き火。

しかし結構感動しているかと思いきや、思わず加藤茶のように二度見してしまったほどの驚くべき無表情。

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その無表情のままマシュマロに串を刺して行くので、いつ「成敗!」と叫んで必殺仕事人みたいにその串がこっちに飛んで来るのかと不安になってしまう。

一応感想を聞いてみたが、「ううん...まあ....うん。」という、今年度の「生返事オブザイヤー」間違いなしの生返事。

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結局この日は、嫁の口から「楽しかった」というお言葉は発せられなかった。

それどころか、テントサイトで豪勢なテントとタープを広げてるキャンパー見ても「私にはテント泊は一生無理」とはっきり言っちゃったし。


テントでファミキャンというメジャーリーグ。

その道のりはジャンダルムよりも激しく険しいのである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌日。

もはや子供達は、普通に朝からテレビでニンニンジャー観ちゃってる。

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家での日常と変わらぬ日曜の朝。


そして僕は食器洗い中、何も大した事してないのに急に背中が「ピキーン!」ってなってその場に悶絶。

最近のぎっくり背中もそうだが、寒くなり始めると我が背中は毎月のようにツりにツりまくる。

そしてそれを見た嫁は、子供に対してはあれほど心配性なくせに僕には「またか」といった顔を見せるのみ。

毎回、何か汚いものでも見るかのような冷たいまなざし。

もんどりうって助けを求める僕に対し、「知らんがね」の一言で片付けられるという日常感溢れる朝である。


ひとまずチェックアウトの時間になり、最後に記念撮影。

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あまりにも全員が無表情すぎて、全く「楽しかった感」が出ていない。

そこで僕は「次は全力でポーズ決めてもう一回撮るよ!」と家族を鼓舞する。

するとそこで、完全に僕だけしか必死でポーズ取ってない哀れな写真が激撮された。

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嫁の無表情はもう一段階ギアが上がり、こーたろくんなんてカメラ見てないし、りんたろくんはパピコに夢中だ。

こんな悲しい家族写真、我ながら見た事がない。


その後はすぐに帰ってももったいないので、温泉に向かう。

もの凄い清流沿いを行くから、僕としては脇見運転が止まらない。

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しかしりんたろくんは清流なんて興味がなくキン肉マンのDVDに夢中で、嫁にいたっては後部座席で口開けて熟睡している。

これで僕の悪い性癖に火がついてしまう。


誰も何も言わないから温泉なんて通り過ぎ、どんどん山の中へ車を走らせるお父さん。

そしてナイスな清流淵を見つけては、勝手に「ハァハァ」と興奮しながら一人で川原に降りて徘徊。

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そんな感じで、さらに温泉から離れた謎の林道内に車で侵入。

絶対に普通のファミリーが来ないであろう、ちょうど良い沢を発見。

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そこで目を覚ました嫁は「あれ?温泉は...」と言っていたが、もうスイッチが入った僕は止まらない。

「温泉前に軽く川遊びしよう」と言って、全く軽い感じじゃない薄暗い沢で強制水遊び。

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ううむ、やっぱこういう場所は落ち着くなあ。

本来ならこういう場所でテント張って一晩家族で過ごしたいものなんだが。


もちろんこの時嫁は鋼鉄の無表情で体育座りしている。

結局我慢出来ずにこういう余計なことしちゃうのが、嫁がアウトドア嫌いになって行く要因なのだろう。


で、ひとしきりお父さんは満足したんで、今度は温泉入ってからちゃんと普通の家族が行く施設へ。

陶器皿への絵付け体験ですね。

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そしてここでりんたろ画伯による、謎の模様の絵付けがあっという間に完成。

本人曰く、題名は「UFOに吸い込まれて行く時」という前衛的な作品が完成。

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工房の人も「過去最短時間更新ですよ。ほんとにこれで完成でいいですか?」と確認して来るが、画伯としてはこれが完成形のようだ。


こだわりも強いのか、工房の人が焼き上がり後の郵送手続き書類の「製作点数」のところに「1点」と書くと悲しむ画伯。

彼は「なんでよぅ!なんで頑張ったのに100点くれないの!」と訴える。

ここの1点とはあくまでも「皿の数」の事なんだが、どうやらUFOの絵を採点されたと勘違いしているようだ。

工房の人は慌てて「100点」と書き直し、「後で修正液で直しておきます」と対応してくれた。



まあそんな一幕もありつつ、今回のファミキャンへの「ステップ」が終了した。

色々と好感触もありつつ、埋まらない価値観の差もしっかり出た回だった。

やはりテントでファミキャンはそう簡単には実現出来そうにない。

コテージ泊までが、お互い歩み寄れる限界地点なのか?

しかしなんとか僕が老衰で死ぬまでには実現してみせる。


何年かかかるかは分からない。

しかし諦めてはそこで試合終了だ。


TAKE ME OUT TO THE BALLGAME

TAKE ME OUT TO THE FAMILYCAMP


いつかはメジャーの大舞台で。

夢を諦めなければ、草野球家族だってイチローになれる。

そう信じて今後も一歩づつ、我が家は進んでいくのである。


とりあえず、今当たり前のようにファミキャン出来てる人達よ。

生まれながらのメジャーリーガー達よ。


その幸せをしっかり噛み締めるがいい。





秋の大実験2015 〜完〜



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春のミッションインポッシブル〜嫁in外〜

Posted by yukon780 on 16.2015 DSY(ドS嫁)攻防史 0 comments 0 trackback

かつてニール・アームストロングは言った。

「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては偉大な一歩である」と。


人類が夢見た月面着陸。

およそ100年前では想像もできなかったその世界。

しかし人類の塵のような努力の積み重ねは、やがて山となり月にまで届いた。

どんなに不可能なことでも、信じ続ければいつか光は射すのだ。



そして現代。

岐阜の片田舎に、実現不可能な夢を見続ける男がいる。

その夢は月面着陸よりもはるかに高難度なもの。

世界中の科学者が束になっても考えても答えが出ない難問。

CGですら形に出来ない奇跡。

そう。

その夢とは「ファミリーキャンプ」である。



一般家庭ではさして難しい話ではないだろう。

しかし我が家でファミリーキャンプに行ける確率は、ネス湖でネッシーに遭遇する確率に等しい確率。

その全ての要因は日本屈指のアウトドア嫌いのインドア嫁にある。

彼女が我が家に君臨している以上、我々がファミリーで揃ってアウトドアできる事はないのである。


もはや嫁は「家の一部なのか?」と思ってしまうほど、リビングのテレビの前から微動だにしない。

アウトドアで遊んでないと死んでしまう男と、インドアじゃないと生きて行けない女。

水と油が混在するドレッシングのような関係性。

「矛盾」という言葉はこの夫婦が語源だと言われているほどだ。


それでも今まで何度か説得はして来た。

そして彼女が渋々出したキャンプ場の条件は以下の通り。

「暑いとか寒いとかは嫌だ。虫は論外。コンビニのトイレも嫌なのにキャンプ場のトイレなんて無理。テレビがないと死ぬ。テントなんて入るどころか見るのも嫌だ。5分以上歩きたくない。基本的に動きたくない。キャンプ場でカワイイ服が売ってるならギリ行けるかも。メシ作るのも面倒。何よりも楽しくない。そもそもお前が嫌いだ。」

と言うもの。


もはや一カ所も突破口を見いだせない。

それはまるで諸葛孔明が敷いた陣のごとく、どこから突入しても奇襲食らって敗走する事間違いなし。

月面着陸どころか、宇宙の謎を解明するに等しいミッションインポッシブルなのである。


それでも結婚してから7年間、僕はなんとかして嫁を外に出そうと色んな実験をした。

それでもダメだったため、「とりあえず庭で光に当ててみる」という初歩の初歩から始めた。

そのような苦難な日々が続く中、ビビるSからファミリーキャンプのお誘いが舞い込んで来た。


そのキャンプ場は恐らく東海地区随一のキレイキレイなキャンプ場。

そしてキレイキレイなコテージを借りての気軽なもの。

しかも僕の仕事の都合で日曜日だけの日帰り参加。

これは嫁を月面(キャンプ場)に着陸させるビッグチャンス。


試しに嫁に確認してみると、「キレイなキャンプ場での日帰りならまあ何とか...」という事に。

交渉の途中で「そのキャンプ場ってレストランあるの?」という驚き発言はあったものの、とりあえず嫁を外の世界に引きづり出す事に成功だ。


これは一人の人間にとっては小さな一歩だが我が家にとっては偉大な一歩。

たかが昼に行ってBBQして夕方帰って来るだけの事なんだが、あの嫁がキャンプ場で日の光に当たる事なんてキリスト以来の奇跡なのである。


では、サディスト学界も注目する中、なんとか連れ出せたデイファミキャン。

特に何があったわけでもないが、一応記念にサラリと書き留めておこう。

もう二度とこんな事はないかもしれないから。


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キャンプ場に向かう道。

僕は膨大な脇汗をかいていた。

額には脂汗が滲んでいる。


そう。

この大事な局面で、僕は道を間違えてとんでもない山道に突入してしまったのである。

養老山脈をがっつり縦断するという、まさかの「ファミリー峠越え」が炸裂してしまったのである。


僕はチラチラとバックミラーに映る嫁の顔をチェック。

いつ何時「おう、そこのブタ野郎。さては道間違えたのか?死んでしまえ!」と言われるか分からないから内心ビクビク。

しかし日本地図を見て京都の場所すら分からない地理音痴の嫁は全く気づいていない。

だがいつバレて怒られるか分からないから、喉カラカラの手汗びちゃびちゃだ。


そんな時である。

ちょうど峠の場所に、全く知らなかった公園が登場。

しかもちょうど山桜が見頃を迎えていたという偶然。


僕はバックミラーの嫁にニカリと微笑みかけ「これを君に見せたくてちょっと遠回りしてみたよ」とダンディーに嘘をかます。

ただ相変わらず嫁の表情は能面のままでその感情は読み取れない。


この山上公園でちょっと軽く散策。

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なんだ、思いのほか凄くいい所じゃないか。

りんたろくんもはしゃいで走り回ってる。

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僕もこの美しい桜に対し、「うわー」とか「すげー」とか結構感動しながら公園内を歩く。

さすがの嫁もこれにはグッと来てるはずだ。


と思って見るが、一切桜を見てないどころか全然顔が笑ってない。

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人はここまで気怠く歩けるのかという動きで、完全に反対野党の牛歩戦術状態。

充電切れ間際のASIMOかと思うほどの動きの鈍さ。

もちろん相変わらずその表情からは感情が読み取れない。

ただ一つ分かる事は、間違いなく今楽しんで無いという事だけだ。


しかしその先には濃尾平野が見渡せる展望スペースが登場。

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桜がダメなら絶景だ。

普段の僕だと真っ白な景色だが、この日はちゃんと見えている。

そのめったにない感動をぜひ嫁にも味わっていただき、山を好きになってもらおうという算段だ。

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2秒ほど景色をチラ見した彼女は、それ以降一切景色に背を向けてうつむいてしまっている。

もちろん「わあ!すごい!」とか「ステキ!山ってステキ!旦那様ステキ!」なんて言葉は、八万光年先の世界からも聞こえて来ない。

それどころか「寒い」「疲れた」と言ってはどんどん不機嫌になって行くではないか。


もちろんファミリー揃っての記念撮影というささやかな夢すら言い出す事が出来ず、こーたろくんと一緒に撮ってもらうのが精一杯。

でもこういう切ない時に限って、こーたろくんは謎の号泣。

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見て分かると思うが、泣きそうなのはお父さんの方だ。

確かに道を間違ったが、こんな桜と絶景が素晴らしいとこに連れて来ただけで、なぜ嫁に「しんどい」と言わせ、子供には号泣されてしまうのか?

私はそんなに悪い事をしたんだろうか?

公園でこれなんだから、やはりファミリーでアウトドアなんて夢のまた夢なのだろうか?

果たして嫁には「感動」という感情を持ち合わせているのだろうか?


思い切って嫁に「綺麗だなぁとか、すごい景色だなぁとかって思いません?」と恐る恐る確認してみる。

すると「あー。きれーだなー。きれーきれー。」と、今年度の棒読みオブザイヤー獲得間違いなしの棒読みで応えて来る意地悪さ。


そんな大劣勢の中、ただ一人自由人のりんたろくんに我が想いは託される。

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だがこんなに楽しそうにしているが、誰よりも先に「もう車に帰ろうよ」と言い出したのはこの男だったりする。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、そんなこんなでよく分からない寄り道の末、お馴染みの青川峡キャンピングパークへ到着。

ついにあの伝説の嫁がキャンプ場という名の月面に着陸したのである。

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なんでもない写真に見えるだろうが、僕からしたらピューリッツァー賞間違いなしの奇跡の一枚。

しかも小木KファミリーやビビるSファミリーの前なので、いつものサディステックな表情が途端に消えてる。

そして「アシュラ仮面、外〜行き〜」とばかりに表情をにこやかに変化させる。

急に普通の大人しいお母さんになったぞ。

いつも僕に対して「乳首野郎」とか「死に魚」とか「殺す」とか言う表情は一体どこに...。



そしてこの時、僕が唯一持って来てと頼まれてた割り箸が全然見つからないというまさか。

前回はBBQなのにBBQコンロと炭を忘れて来た男だけに、小木ママあたりは「またか」といった表情で僕を見る。

今日は嫁がいるから笑顔だが、その目には若干殺意がこもっていた。

嫁も「恥ずかしい男だ」と言わんばかりの軽蔑の視線を送って来る。

到着早々、実に針のむしろである。



まあいい。

何にしてもこれは我が家のファミキャンへの偉大なる第一歩。

散々時間かけた挙げ句ちゃんと箸は発見されたので、改めてめでたく乾杯である。

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ビビるSも陽気な笑顔で楽しそうだ。

しかしこの数十分後。

そのビビるSが高速の早さで離脱。

なんと彼は猛烈な二日酔いでダウン。

結局彼とはほとんど何もしゃべっていない。

さすがはまさかを楽しむチーム・マサカズの最古参メンバー。

我が家を誘ってくれたのはビビるSだったのに、早くもそのご本人が不在になってしまった。


しかし父が倒れた後はその子のTKTが、しっかり元気にりんたろくんと遊んでくれている。

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りんたろう、お前のが年上だからしっかり色んな事教えてあげるんだぞ。

と、思ったら遊具そっちのけで何かを教え込んでいる。

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その本のタイトルは「未確認生物UMAの謎」。

きょとんとするTKTに対し「チュパカブラは家畜等の生き血を吸うんやよ!」と熱弁を振るい続ける。

TKTはどう答えていいか分からず困惑している。

でもそんなことはおかまいなしの男は、次に「ブキミ生物絶叫図鑑」を取り出して熱のこもった解説をやめようとしない。

せっかくのキャンプ場なのに、奴だけ楽しみ方を間違えているようだ。


最終的に僕に対して、「キンタマは畳8畳分も伸びるんやよ」と自慢げに教えてくれた。

ちょっと前には「お父さんがお母さんに嫌われてるのはクールじゃないからだよ。男はもっとクールじゃなきゃ」と教えられた事もある。

我が子ながら、彼は一体何者なんだろうか?


それでもやはり子供は子供らしく元気に遊ぶものだ。

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小木Kの娘のセントちゃんも随分大きくなって、逞しく二人を誘導する。

彼女は食の細いりんたろと違い、異常なまでにモリモリとジャガイモを食っていた。

この辺が風邪ばっか引く我が家と、一切風邪引かずに寒さすら感じないという小木K一家との違いなんだろうか。


しかしこの時点で遊具スペースで子供達を見ていたのは僕だけ。

ここで僕は重大なミスに気づく。

それは「酔っぱらった小木Kと我が嫁を二人きりにしてしまった」という事実。

あの平成迷惑男が余計な事を言ってないわけがない。


僕は生きた心地がせずすぐさま帰還。

するとニヤニヤしている小木Kと嫁。

一体何の会話がされてしまったのか...。

今もって詳細は謎だが、僕がまだ息をしているって事は何とか余計な事は言っていなかったようだ。


そんな僕の小木Kへの警戒心が子供に伝わってしまったのだろうか?

突然りんたろくんが小木Kの耳に襲いかかったではないか。

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背後から思いっきり耳を引っ張られて悶絶する小木K。

そしてそのままフェイスロックで息の根を止めようとしている。

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りんたろくん。

確かにその男は悪人面してるし、理不尽が服着て歩いているような男だ。

しかし彼は人間であって決してUMAではないんだぞ。

捕獲しちゃダメだ。


その後も彼の常人には理解できない行動は続く。

突然「10、9、8...」とカウントダウンを始めたかと思うと、「0!」と叫んでその場で激しく転倒するというよく分からない自虐行動等を延々と見せられる我々。


そして帰る頃には彼の中で何かがスパーク。

突然小木Kの手の甲をペロペロ舐め出すという変態少年になったのである。

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「我が子の将来は大丈夫なんだろうか?」

と、この時結婚生活7年目で初めて僕と嫁の心がシンクロした。


結局ファミリーキャンプの楽しさを知ってもらうはずが、我が子の奇妙な方向性を知る事になった嫁。

きっと腹の中では僕に対し、「このブタ野郎はいつも子供達を外に連れ出して一体何を教えているのか?」と益々不信感を強めたかもしれない。


だがとりあえず、「嫁をキャンプ場に連れ出す」という大きな第一難関を突破。

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はるばるキャンプ場にやって来てりんたろ劇場だけ見にきた的な感じになってしまったが、まあ楽しかったんだからそれでいい。

少なからず一歩、いや、なめくじの「ひと這いずり」くらいは前進したのかもしれない。


嫁も含めたファミリーでのテント1泊。

その壮大で不可能な夢にお父さんは今後も挑み続ける。

何年かかってもいい。

必ず成し遂げてみせるぞ。



でも人類が誕生してから月面着陸までに有した時間、実に700万年。

果たして僕は生きてる間にファミキャンできるのか?


その道のりは大キレットよりも険しいのである。




愛と感謝と下心

Posted by yukon780 on 02.2012 DSY(ドS嫁)攻防史 2 comments 0 trackback

7月、8月の夏山シーズンが到来する。


登山2年目の僕としては行きたい山が目白押しだ。

チャレンジしたい山が沢山あるが、その前にチャレンジしなくてはいけない問題がある。

それはどれだけ早い段階で、多くの「遊んでいい日」を頂けるかどうかのチャレンジだ。


もちろんその鍵は嫁が握っている。

嫁のさじ加減一つで僕の夏の生き方が決まるのだ。



僕は「大事な話がある」と嫁に切り出した。

「もうじき君の誕生日だ。日頃の感謝の気持ちとして何でも好きなものを買ってあげよう。お金もそんなにないから大したものは買えないだろうが、この感謝の思いを受け取って欲しい。」

そして小さな声で付け足した。

「あと、7月、8月にちょっと山に行くんで、ご迷惑おかけする気持ちも添えまして...。」


半分は本当の感謝の気持ち。

半分は強烈な夏山に対する下心。


ゴキゲン良くなってもらって、より夏山に行ける環境を作るための重要な第一手だ。

僕がお金無い事もよく知ってるから、そう無理な物は要求して来ないだろう。


しかし嫁は驚きの呪文を唱えた。


「○○万円の指輪が欲しい。」


痛恨の一撃。

ズガンッという音とともに僕のHPは真っ赤になって「しに」という文字が刻まれた。



ミイラ取りがミイラになるとはよく言ったものだ。

カヌーの新艇が買えてしまうほどの高額請求。

予想よりも10倍の威力だ。

「ギラ」が来ると思っていたら「ベギラゴン」を食らってしまったような気分だ。



思わずはっきり言ってしまった。

「それ買ったら遊びに行かせてもらえますか?」と。


答えはイエスだった。


策士策に溺れる。

これによって、逆に買わないと遊びに行けないという図式が成立してしまったわけだ。




週末。

わざわざ名古屋まで行って指輪のご購入。


今シーズンの雪山装備購入に向けてコツコツと貯めていたお金が、あんな小さな輪っかになっちゃった。

あのような輪っかでは生死を分けた雪山では何の役にも立たないのに。

まあそう言うもんじゃないな。

あくまで感謝の気持ちな訳だし、嫁が「ピッケルなんて日常生活で無意味」と思うのと一緒だよな。

これで遊びに行けるなら安い買い物じゃないか。

そうか?

そうなのか?

感謝の気持ちって言っても、育児の比重は明らかに僕のがヘビーな気がするんだが。

いやいやそもそも遊びに行かせてもらってるから。

いや、でも...。



いかん。

自問自答が止まらない。

せっかく買ったんだから、ここは素直な気持ちでプレゼントしようじゃないか。

嫁も珍しく「あんがと」って言ってくれたし。(すごく軽い言い方だったけど)



僕は冗談まじりに笑顔で聞いてみた。

「こりゃ俺の誕生日の時のプレゼントが楽しみだねえ。」と。

すると嫁は指輪の箱を受け取りながら、間髪入れずに真顔で答えた。

「は。それは知らんがね。」



また僕のプレゼントは無しのパターンだね。

分かってた事だが、僕は遊ばせてくれさえすれば何もいりません。



そしてこの時から僕はなぜか原因不明の偏頭痛に見舞われた。

フラフラになりながら帰宅。

でも日課のランニングがまだだったからその痛みと悲しみを抱えながらのランニン。


それでもいつもより多く走ってしまったのは何故だろうか?

すっかり無くなってしまった僕のお小遣いへの喪失感が僕を突き動かしたのか?

それとも涙で道がよく見えずに余計に走ってしまったのか?



しかしおかげでスムーズに7月、8月の「お許し日」が確定した。

こうなったら堂々と遊んでくれよう。


もしこの7月、8月の「お許し日」がすべて雨だったら。

僕は本気で神も仏も信じないだろう。



愛と誠〜ある夫婦の攻防戦〜

Posted by yukon780 on 11.2012 DSY(ドS嫁)攻防史 0 comments 0 trackback
多くの方が誤解しているようだが、ここで一つ言っておこう。

僕はちゃんと嫁を愛している。



このブログをよく見てる人は「え?」と思われたかもしれない。

「あんた嫁の文句ばっかり言ってるじゃないか」と思われた方もいるだろう。

しかし、はっきり言って僕は嫁にゾッコンだ。


さらに矛盾発言をするならば、僕は極度の寂しがりやだ。

「あんた一人旅ばっかで、誰もいない所で野宿ばっかやってるじゃないか」と思われた方もいるだろう。

それはただ単に気が合わない人達や社会に囲まれているより一人でいる方が寂しくないってだけのこと。

だから基本的には寂しがりやなんです。


なので僕は嫁に幾度も甘えん坊アタックを試みる。

しかし延々と続くお預け状態。

それがまた僕を狂わせてならない。

そこには特殊なサドとマゾの関係性が存在するのだ。


よく分からない前置きだったが、実はこの度4度目の結婚記念日を迎えた。

そこでここらでそんな我々の結婚記念日を振り返り、僕らのアツアツぶりを見せつけてやろうというのが今回の記事の狙いだ。

誰もがうらやむ理想の夫婦の姿がそこにはある。


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とあるフランス料理店のディナーを僕は予約していた。

そこはメディアへの露出を一切禁止している隠れた名店で、ブログですら掲載してはいけないというお店。

メニューも無く、その時期に最も旬な食材でのお任せコース一本。

こんなお店が家からすぐの場所にある。


僕だってやる時はやるのだ。

おにぎり一個で一日中川を下るような男にとっては贅沢の極みだ。

しかしここは日頃の感謝の意味も込めて、嫁をねぎらってやるんだ。

もう一度奴を口説き落として、当時の優しさを思い出させてやる。


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僕は早くも苛ついていた。


予約時間は18時。

現在17時45分。

なんと嫁がこれから髪をセットするって言ってるじゃない。

あなたさっきまで横になってのんびりテレビ見てたじゃないか。


僕は誰よりも予約時間に間に合う事を重視する男だ。

いくら客だからといっても約束の時間に遅れる事は準備万端で待っている相手に対して失礼だ。

こんな時だけ沖縄時間になりやがって。


焦る僕。

ソワソワすると、どこか大事な部分の力が抜けてしまうようだ。

僕はうかつにも凄い臭いすかし屁をこいてしまった。


たちまちスナック菓子のような臭いが部屋に充満し、りんたろくんがうんちを漏らしたと騒ぎになった。

丁度長い事りんたろくんの便秘が続いていたから、やっとうんちが出たかと喜ぶ嫁とお義母さん。

父の代わりに冤罪の対象になった我が息子が僕を見ているが、僕は軽く目をそらす。


やがてりんたろくんのオムツチェックが始まり、うんこが無い事が発覚。

追いつめられた僕は大人しく罪を認め、自白した。

嫁だけならまだしも、お義母さんにまでこんな報告をする事になってしまったこの恥辱感。

りんたろくんがうんこをしてないガッカリさと、僕の屁に対する不快感が混在した顔で僕を睨みつける嫁。


そして時計は18時を指す。

遅刻で嫁を怒るところが、なぜか結果的に僕が怒られてしまった。

僕は見事にスタートダッシュに失敗した。

早く体勢を立て直さねばならない。


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歩いて行ける距離だから、夫婦二人で仲良く歩いて行く。

久しぶりに二人きりだ。

ここはひとつ先制攻撃で主導権を握ってみよう。

僕はドキドキしながら軽く嫁の手を握ってみた。


すると握り返して来ると思いきや「暑い」と言って振りほどかれた。

目にも留まらぬ早さで行き場を失った僕の右手が中空をさまよう。

きっとあれだな、照れてるんだな。


主導権争いが続く。

僕はそっと肩に手を回してみた。

とにかく攻めの姿勢を崩さないザック戦法で押しまくる。


その際に嫁の肩甲骨あたりに手が触れた。

すかさず嫁が「あ、そこ。そこ押して。」とまさかの指圧請求。


結局僕は嫁の肩甲骨を指圧しながらの予期せぬ移動となった。

ここではっきりと上下関係が形となって現れたわけだ。

見事に主導権を奪われてしまった。



それにしても歩くのが遅すぎる。

これは強行採決に抵抗する野党の牛歩戦術なのか?

もう予約時間を10分もオーバーして、僕のソワソワが止まらない。


僕は「もう、あかん。おんぶして担いで行く。」と高らかに宣言した。

そしてすかさず嫁の前に立ち、おんぶポーズでウェルカム体勢を取った。

そこで嫁は予期せぬ行動に出た。

なんと両足をがっぱり開いたおんぶ体勢の僕に、強烈な浣腸を食らわせて来た。


不意をつかれた僕は「オウッ」と言う断末魔の叫びを発し、そんな僕を見て嫁は嬉しそうにニヤリとしている。

形はどうあれ、今日一番の嫁の笑顔が飛び出した。

これがドSの嫁とドMの旦那が繰り広げる、いわゆる「ニャンニャン」という時間だ。


こうして何とか二人とも気分を良くしてお店にたどり着いた。


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やはり出て来るメシはどれもシャレていた。

大皿のセンターにちょこんと盛られたオシャレな食材達。

正直全て一口でなくなってしまうほどのオシャレさで、僕にはあまりにももどかしすぎる。


でも嫁は非常に満足しているようで、どうやらここにして良かったようだ。

嫁の機嫌も良くなって来たので、僕はここぞとばかりに山や川のステキさを野暮にならない感じでアピールしてみた。

功を奏したのか「まあ、そこまで行きたいんなら行ってこればいいんじゃない」という良い流れになって来た。

いいぞ、いいぞ。

さすがフランス料理だ。


僕は一番近い目標である鈴鹿セブン制覇(残りあと2山)を今月中に達成したいと情熱的にアピール。

早くしないと鈴鹿の山は「ヒル」だらけになってしまうと。


すると嫁が視線を料理からそらす事無く「ヒルに食われて死んで来い」とボソリと言った。

およそフランス料理店で発せられるべきお言葉ではないように聞こえたがいかがか?

恐らく人間の死に方で最も悲惨な死に様ではなかろうか?

隙間なく僕の体にしがみつく大量のヒル達。

奴らは僕の血で膨れ上がり、最後に残されるのは死に際にやっとダイエットに成功した僕のひからびた死体だけが残るんだろうか?


これはきっと彼女なりのジョークだったと受け止めよう。

ジョークであって欲しいものだ。

一度生命保険が追加されてないかチェックしておくべきだろうか?


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ホクホク顏でお店を後にした我々。

再び夜道を家に向けて帰って行く。


夜風が心地よく、お互いの心がほぐれて行くようだ。

なんだかんだ言ったって、お互い好き合って結婚したもの同士。

彼女もきっとお母さんから一人の女に戻って来たに違いない。


街灯の下で僕はイタリア野郎のように軽く愛を囁き、静かに顔を近づける。

すると嫁の眉間にシワが寄り、テレビ番組で芋虫を食べる現地人を目撃した女性リポーターのような歪んだ顔を僕に見せて来た。

そして「死ね」って言われた。

我が奥さんにこれほどまでに拒否されると、さすがに切なさが止まらない。


それでも負けじと愛を求める男と、頑に抵抗する女の街灯下の攻防戦。

こんな所を誰かに見られたら、結婚記念日がたちまち僕の連行記念日になってしまう。


しかたなく僕は諦めた。

1回の表から頑張ってコツコツとヒットを重ね、試合終了時には20安打したにも拘らず奇跡の完封負けを食らったような気分だ。

僕の愛は残塁の山を築き続け、走者達は「寂しさ」と名を変えて惨めに僕の心のベンチに帰って来る。


もはや嫁のゴールネットに僕の愛を突き刺す事は不可能なのか?

一昔前のイタリア代表のカテナチオを彷彿とさせる固いデフェンスライン。

これは相当にトリッキーなドリブルで突破しなくては彼女を振り向かせる事は厳しいようだ。


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という事で翌日の僕は、相当トリッキーな行動に出る事になります。

こんな時は己の肉体をトコトン追いつめるのが吉だ。

それは金華山登山の全10ルートを一日で完全制覇してやろうというもの。


この誰も達成していない偉業(ネットを見る限り)を達成し、嫁を振り向かせてみせる。

こうして方向性を見失った勘違い男は、翌日金華山に向かった。


日本一女心の分からない男と、男のロマンはクソ食らえという女のバガボンド。

やがて来る巌流島決戦に向けて、二人は今日も己の刀を研ぐ。


それでも最後に言わせてもらいます。

僕はちゃんと嫁を愛しています。

これからもよろしくお願い奉ります。


初夏の大実験〜DSY漕行記〜

Posted by yukon780 on 01.2012 DSY(ドS嫁)攻防史 0 comments 0 trackback
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ちょっと前の記事で、GW前半に嫁のアウトドア化を目指すクエスチョンを出題した事がある。(参照:ハード・クエスチョン

インドア、無体力、無気力、無感動のこのサディスティックガールをいかにしてアウトドアの世界に引きずり込むか?

絶望的にハードなこの目標に対して、今回精一杯の実験を試みてみた。



去年の秋の大実験では、子供でも登れる金華山にて「登山」させてみるという挑戦をしてみた事がある。

しかし結果は惨憺たるもので、軽く夫婦間に亀裂を生じさせる結果になってしまった。(参照:秋の大実験〜DSY登山記〜


なので今回は、出来るだけ動かずに済む「静水域でのお気楽カヌー」をチョイス。

流れもなく、漕がなくても良くて、トイレがあって、そこそこ楽しんでもらえそうな所と言ったら、ついこないだ花見カヌーで行った近江八幡の「水郷巡り」しかなかった。

正直桜も散っているからどうかとは思うが、どこにも行かないよりはマシだ。



僕としては6月の鮎釣り解禁前なので、川に行きたくてしょうがないけど我慢の水郷巡り。

嫁としては、夫がせがむからしょうがなく行く水郷巡り。

子供としては、よく分からずに連れて行かれる水郷巡り。


一体、この旅で誰が幸せになれるというのか?

分かっちゃいるが、これは今後の僕の人生に関わる重大な実験だ。

とにかく、なんとか嫁を持ち上げて「カヌーって楽しい」と言わしめたい。


そして、今回はついにりんたろくんのカヌーデビュー。

彼も最近「ヤマ、キライ。オトウさん、キライ。」等と言い始めて激しく僕を不安にさせている。

この子が一体どちらの血を色濃く受け継いでいるのかも、今後の僕の人生を大きく左右する。



それでは、実験の結果をご報告して行こう。


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基本的に早朝に移動して、午前中にカヌーをするのが僕のスタイルだがあまり無理はさせられない。

最低限の時間、朝6時に起床させた。

準備は前日にバッチリ済ませてあるから、ささっと用意してすぐにでも出て行ける状態だ。

7時前には出発出来るだろう。



7時。まだか?

8時。まだなのか?

9時。何やってんだ?


いつまで経っても嫁の準備が終わらない。

朝からのんびり風呂に入り、ワイドショーを見ながらゆっくりとメシを食らい、髪のセットにも余念がない。


しかしここは我慢のしどころだ。

ここでキレてしまってはご機嫌を損ねてしまう。

僕はグッとこらえて、外の田んぼでりんたろくんと遊び続けた。

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もうかれこれ2時間近く悶々とした田んぼ遊びが続いている。

まだ家だというのに、すっかり疲れ果ててしまった。



結局起床から3時間半後の9時半頃に家を出て、現地に到着したのは11時過ぎ。

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午前中にカヌーして、午後から観光という僕の立てた計画はさっそく破壊されてしまった。

挙げ句、嫁に「何も分かってないよね。もっとサービスエリアでのんびりしたかったのに。」って言われる始末。

言い返したい事は山ほどあったが、僕はグッとこらえて笑顔を絶やさず「ごめんなさい」。


いつもの場所で出艇準備。

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りんたろくんが楽しそうにパドルを持って「かぬー、かぬー」と言っているではないか。

僕は嬉しくて泣きそうになりながら感慨深く息子を眺めた。

天気も最高で、風もない「幸せカヌー日和」。

これなら嫁も満足してくれるに違いない。


しかし嫁は「暑い。しんどい。」と言い出すではないか。

僕にとって「快晴」が何を意味するかも知らないで、なんという贅沢発言だ。

たちまち、先ほどまでの嬉し泣きが悔し泣きに変わって行く。

しかし、そこはグッとこらえて笑顔を絶やずに記念撮影。

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やっと、こんな写真が撮れる時が来るなんて。

「家族でカヌー」という、アバターよりも映像化不可能と思われた快挙を達成したぞ。(以前から、ブログ上で顔を出したら殺すと言われているのでSで隠します)


そしていよいよスタート。

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ついにあのDSYが僕の目の前でカヌーで浮かんでいる。

左手のパドルの持ち方が変だが(つまんでる)、あまり教えようとして刺激しない方がいい。

ただ、「楽しー」とか「こわーい」とか「うわー」とかの言葉が一向に発せられない気がかりだ。

後ろからはその表情を読み取れないので、彼女の感情が揺れているかどうかは把握出来ない。


ひょっとしたらこんな表情をしているかもしれない。

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こんな大惨事になっていない事だけを祈りながら、進んで行く。


やがて、以前は桜の回廊だった水路へと突入。

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何やら、彼女の手が止まって見えるのは気のせいか?

まだ開始5分くらいなんだが。


ここで嫁の前に座っていたりんたろくんが、後ろに移動すると言い出す。

怖くて振り向けない嫁。

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そしてこんな写真を撮っていたら、「ちょっと!早くしてよ!」と凄い勢いで叱られてしまった。

しまった、ミスった。ご機嫌を損ねてしまったぞ。


そしてりんたろくんが汚い水路の水を触ってるのを僕がぼけーっと見てたら、「ちょっと!破傷風になったらどうすんのよ!」と再び怒られてしまった。


これはいよいよDSY登山記の再来か?

こりゃまずいぞ。


一方でりんたろくんを見てみれば、この楽しそうな表情だ。

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少なくとも楽しんでいないように見えるがいかがか?

試しに「カヌー、楽しいか?」と聞けば、この顔のまま「うん、たのしい。」と言う。


その年にして、お父さんの為に気を使ってくれているのか?

であれば、よく覚えておきなさい。

表情もちゃんと作らないと逆に人を傷つけてしまうんだよ。



ここでワーキングウーマンの嫁の携帯に仕事の電話。

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せっかくの親子水入らずカヌーを楽しんでいる(楽しんでいる?)所になんて無粋な電話だ。

しかも、何やらトラブルのようですこぶる長い上に嫁の機嫌も悪くなって行く。

頼むから、今彼女を刺激するのはやめておくれよ。

僕の今後の人生がかかってんだよ。頼むよ。



長い長い電話が終わった頃には水路を抜けていた。

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もうすっかりパドルを持つ手に力がみなぎっていない事が後ろからでもよく分かる。

りんたろくんも嫁のケツに手を入れていてよく分からない行動に出ている。


まあ、表情を見る限りきっと楽しんでいるんだろう。

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そう願いたい。


そしてランチスポットに上陸です。

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桜は終わったけど、何やら奇麗な花も咲いてるし、芝生も奇麗だ。

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なんという絶好の平和的な風景。

風もないし、こんな場所でランチだなんてきっと満足してくれるはずだ。


桜の時期が過ぎてるから、ほぼ独占状態。

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ステキすぎる。

僕が女なら、旦那に抱きついてアツい接吻をお見舞いしてやるところだ。


しかし彼女の口から「素敵」とか「楽しい」とか「最高」という言葉はなく、ましてや抱きついて接吻なんてことは予兆すらうかがえない。

というのも、ここに来てトイレに行きたくなったらしくそれどころではないと言うじゃない。

しかし抜かり無く、ちゃんとここにはトイレがあるのだよ。


僕は彼女を紳士的にトイレまでエスコートした。

しかし嫁がトイレを見て、「キタナッ!クサッ!ムリッ!」の三段活用。

やむなく我慢する事が決定され、「素敵」という言葉は大いに持ち越されてしまった。


気を取り直してランチタイム。

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少しでも「幸せな家族」の写真になるよう、得意のセルフタイマー。

出来るだけステキな家族に見えるように、自作自演のステキな笑顔で嫁とりんたろくんの輪に入る男。

嫁に無視された挙げ句、このあとその笑顔のままそっとカメラまで戻って行きました。


そういう視点で以下の写真を見ると、「幸せな家族」というより「のけ者にされたお父さん」という絵が浮かび上がって見えるから不思議だ。

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後に嫁にこの写真を見せたら「何この足の筋肉。キモッ。」って言われた。

僕もそう思うが、「この時楽しかったね」って言葉を期待していただけに度肝を抜かれた。


でも、そこはやはり子供。

ちゃんとりんたろくんは楽しそうに駆け回っていた。

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良かった。

君の笑顔にお父さんは心底救われた気持ちだよ。

君がアウトドアを嫌いにならないように、今後は慎重に行く場所をチョイスして行こう。

間違っても標高3000mの-1C°の世界へはもう連れて行かないでおこう。

あの時彼の唇は紫色に変色していたからな。(参考:惨敗に乾杯〜乗鞍岳〜


楽しそうなりんたろくんを見て、嫁の機嫌も良くなってきたぞ。

これはそろそろ「カヌーって楽しいね」って言葉がいただけるんじゃないか?


そう思っていた矢先、複数台の草刈り機の激しいエンジン音が「ババババババッ」と轟音で響き渡る。

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地元のおっさん達が、突然草刈りを開始しやがった。

さっきまでの平和な空間が一転、騒音のけたたましい世界に豹変した。

しかも、徐々にこっちに迫って来る。

全く落ち着けずに、追い立てられるように僕らはそこを後にした。



出発の際、たまたまそこにいたカメラマンのおっさんが「撮りましょうか?」と言って写真を撮ってくれた。

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そして、このような相当レアな写真が撮影された。

数年後にオークションで凄い値段で取引されるに違いないほどの貴重なショットだ。

この三人でカヌーに乗る姿がこれで最後になるのか、はたまたここがスタートなのかは今後の僕のおもてなし次第だ。



嫁がシングルパドルがめんどくさいという事で、予備で持ってきたダブルパドルに変更。

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お、これはちょっとやる気を出し始めたのか?


ここで結構岸にぶつかって座礁とかしたんだが、通常なら可愛らしい声で「きゃあ、ぶつかる〜」なんて一般の子ははしゃいで盛り上がる場面だろう。

しかし嫁はとても低い声で「うおっ」と言ったきり、何も盛り上がらなかった。

先は長そうだ。



やがてよしの大竜神の祠に到達。

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わずか二週間前に僕はこの場所で「嫁が優しくなりますように」と祈願したばかりだ。

今日は本人を連れてまいりましたよ、竜神様。


現在この日から3日が経とうとしているが、残念ながら未だに優しくなりそうな兆候はない。


一旦この後迷子になって軽く「チッ」と舌打ちされつつも、橋をくぐれば中々見応えのある空間が広がった。

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「どうですか?中々いいでしょ?楽しくなって来ましたか?」と聞いたが「んー」という、どう判断していいか分からないうめき声のような返答が帰って来た。


振り返れば、新緑の巨木越しの和船。

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非常に美しき空間で、きっと嫁も満足してくれたに違いない。

「んー」としか言わないのは、恐らく感動で言葉も出ないのだろう。



この後、無事にスタート地点に戻って来てゴール。

上陸しても「楽しかった」的な発言はなく、淡々とりんたろくんを着替えさせていた。

果たして我が嫁はカヌーを楽しんで頂けたんだろうか?

カヌーの上では笑顔を見せなかったりんたろくんも心配だ。



こうして初夏の大実験は終了した。

実験結果は以下の通り。

DSYがカヌーを楽しめたか未だ不明だが「カヌーを淡々とこなす」という事実が判明した。

そこにはあまり喜怒哀楽は存在せず、彼女にしたら「夫のわがままを聞いてやった」的なお仕事感覚だったのかもしれない。

しかしこれは「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」。

人類の進歩と調和。

夢のDSYアウトドア化への夢の未来に向けて、その一歩を踏み出したのだ。


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〜おまけ〜


僕のおもてなしは続く。

とにかく楽しい思い出にしてもらって、次の登板へ弾みをつけるのだ。


景気づけに120円のジュースを200円で購入。

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8枚の10円硬貨が出て来て、僕の財布が膨張したのと同時に不安も増大。

何事もなければいいが。


りんたろくんはカヌーに乗っている時とは明らかに違うハイテンションで走り回る。

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そしてここには「八幡山」というかなりお気軽な山がある。

わずか20分ほどのハイキングで登頂出来る山だ。


早速僕はハイキングを提案してみた。

たちまち嫁の眉間に二本の縦筋が入り、ご機嫌を損ねてしまった。

折衷案で、やむなくロープウェイという結果になってしまった。

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金華山よりも、半分以下の距離の八幡山でもダメだったか。

もう完全にDSYの山ガール化は不可能だと判決が下った。

やはりサドガールに、登山を楽しむ感情は存在しないようだ。


ロープウェイに乗って山頂直下まで移動。

IMGP6934.jpg

ここまで5分程の距離。

琵琶湖の景色が素晴らしい。

IMGP6939.jpg

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これにはさすがに感動したか?

ふと、嫁を見てみるとぐったりしているぞ。

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どうやらロープウェイの終着駅からここまでの5分の歩きで燃え尽きてしまったようだ。

なんという根本的な体力の無さなのか。

確かに登山なんてやらせたら、この人は死んでしまいかねない。


「もう、無理。降りる。」って言ってる。

まだロープウェイを降りたばかりで、山頂にも行ってないし何の観光もしてないのに。

一人往復800円を支払って、滞在時間わずか15分。

すっかり悪い思い出を植え付けてしまったようだ。

余計な事をせずに、カヌーが終わってあのまま帰れば良かったのか?



その後、機嫌と体力を回復してもらおうと温泉に行った。

りんたろくんは僕と一緒に入るから、彼女にはのんびりしてもらおう。

僕もりんたろくんと親子水入らずで、のんびり本日の疲れを癒すんだ。


しかしこの温泉。

露天風呂が異様に「家畜」臭い。

近くで近江牛の飼育でもやっているのか?

硫黄と家畜の匂いが凄まじいケミストリーで僕の心を癒さない。


挙げ句、なぜか小学生くらいの男の子が「うあああああああ」と叫び続けている。

周りのお客さんに注意されても「うおおおおおお」と叫ぶ最高に迷惑なヤツだ。

しばらくこいつが出て行かないかと我慢していたが、うっとうしさと家畜臭さに我慢ならんくなって風呂から出た。

その直後にその小学生も上がって来て、脱衣所で「ううううおおおお」と叫ぶ。


まるで疲れを癒す事無く、不快さを増大させて温泉から脱出。

嫁の「豚臭かった」という文句が僕に向けられるという悲しい一幕もあった。



こうして、僕のGW初日の家族サービスが終わった。

初日にしてこの「燃え尽き感」といったらどうだ。

正直ここには書ききれなかった細かい出来事もいくつかあった。

僕は塩焼きそばが食べたかったのに、嫁の意向でソース焼きそばに変更され、挙げ句「私、焼きそばいらない」って言われる理不尽なプレイもあった。

一日の後半に「なんか私、文句言ってばっかだね」って一言に、思わず「今!今それ言うの!」って言っちゃったり。

まあ、彼女なりに楽しんだという事にしておこう。



DSYアウトドア化への道。

まだこの険しい道のりは始まったばかり。

今後も不定期にDSY大実験シリーズを継続して行きます。

僕の心が折れるまで。


その時は意外とすぐそこなのかもしれない。



初夏の大実験〜DSY漕行記〜 完



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