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アラスカ珍道中10〜タバコとビールビンの残像〜

Posted by yukon780 on 15.2011 アラスカ珍道中 0 comments 0 trackback
氷河クルーズの受け付けをすませ乗船。

IMGP1151.jpg

ガイドブックによるとこのクルーズは26氷河クルーズは、なんと26カ所の氷河を鑑賞できるクルーズだ。
しかも双胴船なので、船の揺れはほとんどなく船酔いしたら返金致しますって言うくらい揺れない自信があるみたい。

席は9A、4人席のはじっこ。二人の男が相席。

話すとこの二人は叔父と甥の関係で、背の高いヒゲの叔父はアンカレッジのタクシードラーバー兼ロックミュージシャン。甥はテキサスで大学に通っているそうだ。

ツアーに参加せず一人で来てる僕をなぜかほめまくってくれた。

叔父はベジタリアンなので、持参のきゅうりとレタスをひたすらバリバリ食っていた。

二人ともなんだかとてもいい奴らだ。


だんだん団体のツアー客がゾロゾロと入って来た。

やはり日本人が結構多い。ちょっと引く。

そしてクルーズはいよいよ出港。

IMGP1152.jpg

入江に出た途端、雨と風と波が強烈に激しくなった。

あれほど揺れないと自信満々だったこの船が、セスナ以上に激しく揺れてとても怖い。

あまりの揺れっぷりに、乗客はざわつきパニック寸前だ。

ガイドブックには船酔いしたら金は返すと書いてあったが、もうこの時点で僕は激しく船酔いしていた。


アナウンスが流れ、あまりに酷いので引き返して別の氷河を見に行くと言っているようだ。

しかも見れるのはたったの2カ所らしい。

おい、26カ所氷河を見るから26氷河クルーズではないのか?
2氷河クルーズになってるじゃないか。

僕はこれに間に合わせる為に、地獄のアラスカ大迂回ドライブをしてきたんじゃないのか。

なぜ神はこれほどまでに僕を追い込んで行くんだ。

僕は周りの乗客一人一人に謝りたい気持ちで一杯だった。ごめんなさい、僕が来たばっかりに。


やがて到着した氷河は想像していたものと大きく異なり、氷が崩落する事もなく、ただただ氷雨に打たれて寒い中デッキから震えながら眺めた。

IMGP1156.jpg

IMGP1166.jpg

IMGP1175.jpg

IMGP1189.jpg


正直氷河よりもいろんなことをこのクルーズで考えた。

喫煙所で白人の外人達が酔っぱらって大はしゃぎしていた。無惨な程に。

タバコを海に投げ捨て、ビールの空ビンも投げ捨てていた。とても悲しかった。

僕は今までユーコン川含めて、出会う人に恵まれて良い面しか見てこなかった。

彼らはこの先、僕がデナリで見た老人達のような穏やかな老人になって行けるだろうか?

かといってそこで何も出来なかった自分にも悲しかった。


そして、大量の日本人ツアー客の上辺の一喜一憂する姿も見ていて切なかった。

また、そこにいる自分にもつらくなってきた。


いたたまれなくなって、寒くて辛いが雨に打たれてずっとデッキに居続けた。

なんともやりきれない思いが充満してしまった。

完全にテンションはゼロ。さっきのタバコとビンが海に消えて行く光景が頭から離れない。

寄港する頃には、悔しさと切なさで自然と涙がこぼれていた。


散々な結果に終わってしまった26氷河クルーズは、一応2カ所氷河を見たという事で半金しかお金は戻ってこなかった。

色々と親切にしてくれた同席の叔父と甥の二人のおかげで、かろうじてアメリカ人を嫌いにならずにすんだ。ありがとう。


その後も色々考えながら車を走らせアンカレッジへ向かう。

なんだか妙に自問自答が続き、何故か人生観を考えていた。

その時に導き出された答えと言うかキーワードは「喜び」だった。

野生の動物はなぜあんなにも美しいのか?

デナリで見たクマやカリブーは、ただただ食を求めてさまよう。

彼らは食を得て、生命を得る事のみが喜びというシンプルな世界にいる。

それはきっととても幸せな事だ。


雲の切れ間から光が差し込んだデナリの広大な大地は、確かに喜びの歌が聞こえてくるようだったのを覚えている。

しかし、いつも晴れていてはその喜びの歌は聞こえてこない。

曇りや雨があるからこその喜びの歌。

この世のものはすべて単純な喜びを探す旅に満ちている。


しかし、人間は違う。

衣食住が満たされると、そこに喜びを得られなくなってくる。

何か別の欲にかられて日々を過ごしていく。

これはとても不幸な事だ。

単純な事で喜びを満たせないから、人間は必要以上にストレスを抱え込んで行くんだろう。


僕はもっとシンプルに生きよう。

雲間から差し込む光でも充足感を得られるような人間になりたい。

いろいろ辛い事はあったけど、そのことを感じただけでも今回の旅は意味があったんじゃないかな。


そんなことを考えながら、車はアンカレッジへ到着した。
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