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常念山脈北上野郎1〜常念岳・涙そうそう編〜

Posted by yukon780 on 19.2013 常念〜大天井〜燕/長野 2 comments 0 trackback
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ビバ自由!

ウェルカム現実逃避!

おかえりマゾ野郎!



ついに奴が旅立った。

育児養子という鎖を断ち切り、野に解き放たれたストレス限界男。

8月9月の長すぎた呪縛生活からの脱却プレイが始まったのだ。


もうこの男を止められる奴はいない。

それが例え「数十年に一度の経験したことのない大雨」を引っさげて接近中の台風18号でもしかり。

もうまともな判断能力すら無くなっているこの男にとって、18号の接近なぞは敵ではない。

もはや人造人間18号が出てきたとしても関係ない。

行くと言ったら行くのだ。



男が向かった先は北アルプス「常念山脈」。

かつてこの山脈は「マゾ野郎誕生の地」として重要な役割を担った歴史的な場所。(参考記事:マゾ男登頂記

当時は蝶ヶ岳から常念岳への地獄行脚で、最終的に脱水死寸前にまで追い込まれたという「マゾの夜明け」的な旅だった。

まさに常念山脈は、この溜まりに溜まった鬱憤を晴らすには持ってこいの相手なのだ。



そもそも今回はこんなハードな旅にする予定はさらさらなかった。

元々はチーム・マサカズの矢作Cが企画した「のんびり燕岳・テン泊童貞野郎筆下ろしツアー」というとても平和的なイベントだった。

しかし塩見岳と乗鞍岳という2大イベントにことごとく参加できなかったストレス満点男は、燕岳だけのピストンではとても10円ハゲの拡大化を止める事は出来ないと判断。

深刻なマゾ不足を抱えた彼は、ついに「単独別行動宣言」を発動。

それは常念山脈のはるか南方よりスタートし、「常念岳」から「大天井岳」を経由して、表銀座ルートを逆走してみんなの待つ「燕岳」を目指すというハードロングコース。

常念山脈の誇る「黒い三連星」を、一泊二日のジェットストリームマゾアタックで一気に叩きのめすという作戦だ。


そして満を持して今回の相棒に指名したのが、あの伝説の登山靴「マムートさん」。

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毎度打撃系の痛みと、味わい深い靴擦れを提供してくれる名参謀。

一体何度持ち主に「マンモスくるピー」と言わしめた事だろう。

今回は二度目の修理を経て、マムートさんにとっても己の進退を賭けた戦い。

これでダメならもれなくグッバイだ。



さあ、旅は靴擦れ世は情け。

夏の無念は常念で。

天井越えてザギンで豪遊。

目指すは仲間が待つ燕の巣。


さあ、長い長い戦いの幕開けだ。


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早朝5時。

一の沢の登山口。


暗闇に浮かぶ一体の亡霊。

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無念すぎた夏のせいで、まったく成仏できずに霊魂となって彷徨うマゾりひょん。

ついに怨念となって北アルプスにご光臨だ。


しかし実は彼は生きている。

いや、正確にはもうこの段階で死にかけている。


実は例のごとく子供達を風呂に入れてからの出立だったから、登山口駐車場に着いた時点ですでに2時すぎ。

そしてなんとか停めれた駐車場が猛烈に斜めってたことにより、全く仮眠が取れないという絶望。

結局彼は一睡もする事が出来ないまま朝を迎え、早くも「徹夜明け」という名のマゾ仕込みを完成させた。


そんな中、登山開始10分にしてヘッドライトの電池が切れるという凡ミス。

あれほど準備に時間をかけたというのに、電池残量のチェックを怠っていたのだ。

結局真っ暗な登山道をノーライトで突き進むといった波乱の幕開けに。

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スタート間際から早くも神経がすり減って行く。

そして猛烈に眠くて体がだるい。

この段階で、早くも「撤退するなら今じゃないのか?」というまさかな囁き声。


しかし一方で、そんな久々のマゾな感触をしっかりと味わう男。

「ああ、やっとこの世界に帰ってきたんだ」という思いが男を奮い立たせる。


やがて辺りは明るくなり、

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闇の恐怖から解放された矢先。

スタートからわずか1時間。

早くもマムートさんが動いた。

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痛い。

痛いじゃないの。

すごく痛いよ。


なんと開始1時間で、早々とマンモスが雄叫びを上げたのだ。

小指付け根の外側の骨に打撃系の痛みがほとばしり、両かかとに刺激的な靴擦れの痛み。

2回目の修理を経て、奴はさらにパワーアップして帰ってきたようだ。


本日はまだあと9時間ほど歩かねばならんというのに...。

たまんねえ。

やはり常念山脈のマゾは一級品だぜ。


男のマゾ震いが止まらない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マゾがプルプルしていたその頃。

マゾに遅れる事2時間。

燕岳に向けてチーム・マサカズの平和組が、陽気に記念撮影中。

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矢作C、ゲリM、小木Kの「テン泊チェリーボーイズ」のみなさんだ。


予定では明日の朝、燕岳に向かう稜線上にある「蛙岩(げえろいわ)」で僕と平和組は合流する。

今回はその感動のご対面までの瞬間を、二元中継でお送りいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


平和組が陽気に登り始めた頃、男は痛みに耐えながらエボシ沢の休憩ポイントまで辿り着いていた。

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そして本来は出番がなく終わるはずの「緊急用救急セット」が、早くも彼のザックから取り出されていた。

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まさか開始1時間半でこいつが登場するなんて。


すかさず患部に靴擦れ防止用の絆創膏を貼って行く。

しかしその絆創膏のわずかな厚みのせいで、さらに隙間がなくなって打撃系の痛みがパワーアップ。

それでも果敢に突き進む男の痛々しい姿。

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そんな彼の前に立ちはだかる、ゴロゴロの急登イワオゾーン。

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すごい道だぞ。

さすがは天下の常念山脈。

まるで登山道らしきものが見当たらないほどにハードだ。


それもそのはず。

実は彼は登山道から外れて別の道無き道を突き進み、なんと早くも遭難していたのだ。

たまたま同じく先行して遭難中のおっさんに「君、どうやらこの道は違うようだぞ」と言われて引き返す。

危うく開始2時間で常念に飲み込まれる所だった。



でもこんな時に力強い味方がいる。

それはこのハンディGPS。

これの地図を見ながら現在地を...

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あれ?

地図が映ってない。

歩いて来た軌跡しか映ってないよ。


これじゃ現在地分かんないよ...。

壊れてるじゃないのさ...。

持って来た意味ないじゃないのさ...。

(※このGPS、帰宅後に治りました。)



そして足の痛みと失意を引きずりながら、なんとか通常の登山道に戻った男。

結局さっきとたいして変わらないゴロゴロ道に、痛む足も喜んでいる。

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ここまで辛くても彼を突き動かすものは何なのか?

そう、それはもちろんこの素敵な「蒼い空さん」だ。

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近頃の僕は、「青ってどんな色だっけ?」と言ってしまうほどに青空を忘れていた。

そして太陽と無縁の僕が、長らく見る事のなかった「自分の影」との感動のご対面。

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みなぎる元気。

もはや足が痛いとか言ってる場合じゃない。

ついにあの苦悩の日々に対する見返りタイムがやってきたのだ。


そしてもちろん、風のないこの灼熱タイムに提供されるのは大急登の「胸突き八丁」。

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ここからは汗だくだくの、延々と続く容赦ない急登ヒットパレードが開幕だ。

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もうどこまでもどこまでも急登千本ノック。

足腰はみるみるヘロヘロになって行き、一歩一歩進む度に靴擦れの痛さはバージョンアップ。

このまま天上のお花畑まで行ってしまうんじゃないかという程の昇天タイム。


男のニヤリが止まらない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マゾが愉悦に浸っている頃。

平和組は第二ベンチに到達していた。

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基本的に矢作Cのカメラはいつものようにザックインされていたようで、道中の写真が全く無い。

しかしこの休憩時の写真からは、早くもゲリMの疲弊感が伺える。


彼らには彼らの戦いがあるのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その後も胸突き八丁の急登を突き進むマゾ野郎。

最終の水場に到達し、ここで一気に大量の水を確保。

これ以降は水場はないので、リザーバーと水筒にたっぷり4Lの水を入れる。

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たちまち強烈に重量アップ。

さらに己を追い込んだ状態で、さらなる魅惑の急登ゾーンへと突入。

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やはり水による急激な重量アップがモロに響き、まるで足が先に進んで行かない。

4L背負った分、4L嘔吐して帳消しに出来そうなほど気持ち悪くなってくる。

そう、ここに来て不眠で登り続けてきた体が悲鳴を上げ始めてきたのだ。


それでも4L担いでグヘグヘと登って行く男。

そんな哀れな男に強力な援軍が登場。

それは下からせり上がってきた「モクモクさん」だ。

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さあ、役者が揃った。

マゾ兄さんとマムートさんとモクモクさんの三つ巴。

まだ朝の8時だというのに、時間帯を間違えた「8時だョ!全員集合」が陽気にスタートだ。


モクモクさんがすごい勢いで「ばばんばばんばんばん」と迫れば、マムートさんが「ハァー、ビバノンノン」と陽気に激痛で合いの手を打つ。

後方から迫り来るモクモクさんに対し、観客席の子供達からは「マゾー!うしろ、うしろー!」という必死のかけ声。

そして急登ワールドをグヘグヘと逃げ登る4L担いだ変なおじさん。


そしてついに変なおじさんは力尽きた。

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彼はそっとこの場で水を1.5L捨てた。

結果的に一番キツい急登区間を、重量マックスで登って「水を運んだだけ」という不毛な作業となったわけだ。

一体私は何をやっているのだ。


しかしそんな胸突き八丁も残り後わずか。

見上げれば常念岳への素敵な稜線が見て取れる。

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一方で下を見れば、ものすごい勢いでモクモクさんが下から「ずおおおおっ」っと浸食して来ている。

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急がねばならない。


水を捨てて多少身軽になったが、ここまでのダメージの蓄積がハンパない。

何やら眠たくて生あくびも止まらない。

それでも渾身の力で胸突き八丁を登りきり、ついに常念乗越の稜線上が見えてきた。

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一歩一歩その瞬間に近づいて行く。

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おお...あのとんがった先っちょは...。

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槍ヶ岳さんじゃないか!

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見える、見えるぞ。

いつもの真っ白な空間で空想する景色じゃない。

紛れも無くモノホンの槍ヶ岳だ。


ああ、さらには奥穂山荘もあられもない姿を見せているし、

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左を見れば常念岳へと続く道のり、

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右を見れば、この後で目指す大天井岳へ続く稜線が。

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素敵すぎる。

間違いなく僕はこの時点で、感動のあまり再び1.5Lほどのお小水を垂れ流してしまっていた事だろう。


さあ、ここからそのまま大天井岳に向かえば随分と行程は楽になる。

しかしここまで来て常念岳のピークを目指さないのはマゾの名折れ。

もちろん僕は重いザックをこの場にデポし、常念岳への「余計なピストン」を開始した。

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この決意にて「往復2時間」が行程に加算され、男は新たなる追い込みタイムへ突入。

この選択が後々まで彼を苦しめる事になるが、この時はまだそれを知る由も無い。



やがてノッシノッシと常念岳山頂目指して進んで行く男。

その途中。

僕は山人生で初めての体験をする事になる。


よくテレビとかでタレントが登山して、やがて絶景を見て涙するなんて光景を観る。

しかし山でそこまでの感動に包まれた事の無い僕にはどうにも嘘くさいものに見えていた。

でも、ふいに槍ヶ岳を眺めながら登っている時。

なんと急に僕の目から涙がポロポロと流れてくるではないか。

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まだ頂上でもなければ、初めて槍ヶ岳を見たわけでもない。

しかし快晴の槍ヶ岳を見ていたら、ふとあの辛すぎた8月・9月の情景が走馬灯のように頭を駆け巡ったのだ。


暗い室内から快晴の窓の外を眺めながらのオムツ替えな毎日。

やがて9月になっても無念の病欠塩見岳に、悲しみの乗鞍岳雨天中止。

そんな悲しく辛い日々の出来事が一気に脳裏を駆け抜けて行った。


すると突然鼻の頭がツーンとなって、いきなりの「涙そうそう状態」に。

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僕の心の声なのか、それとも槍ヶ岳の囁きなのか?

「よくやった。お前はよく頑張ったよ。」という声が聞こえた気がした。


ついに報われる時が来たのだ。

あの苦悩の日々は無駄ではなかったのだ。


そう呟きながら、目をまっ赤にして登って行く情緒不安定男。

もちろんそんな彼の姿に、親友も感激して駆けつける。

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みるみる飲み込まれて行く常念小屋。

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ついに追いついたモクモクさんが、僕を慰めようと優しく抱きしめに来てくれたようだ。

やがて容赦なく僕の視界から槍ヶ岳を奪い去り、

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辺り一面、地獄絵図と化した。

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ほんの一瞬の出来事。

涙そうそうが一転、あっという間に「マゾそうそう」へ。


やはりこうなるのか。

しかし槍ヶ岳の祝福は男に味方する。

光輪をまとった太陽が、神々しくモクモクさんを追い払ったのだ。

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「ぎゃああああ」という叫び声と共に切り裂かれて行くモクモクさん。

ついに報われない男に愛の奇跡が舞い降りる。

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再び訪れた快晴絶景タイム。

かつて激闘を繰り広げた槍ヶ岳の粋な計らい。

かつての敵は今日の友。

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ありがとう、槍ヶ岳。

芽生える友情。

だからといって、もう怖いからお前には二度と登らないけどね。



やがて二年前の「マゾ男登頂記」の時、運命の分かれ道となった三股分岐へ到達。

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あの時は散々悩んだ挙げ句に、僕は三股方面を選んでマゾの極みの世界に吸い込まれて行った。

この先に待っていたものが「脱水地獄」とも知らずに。

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あれから二年が経ち、僕も随分と成長した気がする。

当時よりもハードに踊ってマゾれるアイドル「マゾ色苦労人Z」として今なお現役を貫いているぞ。


そして、かつて僕を恐怖のどん底に引きずり込んだ前常念岳を横目で見つつ、

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槍の力で浮上出来ないモクモクさんの雲海を堪能し、

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痛む足を引きずりながら登って行くと、やがて常念岳の山頂が見えて来た。

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ついに二年ぶりの再会。

前回とは逆方向からの登頂。

黒い三連星の一角「常念岳(2857m)」を撃破です。

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薄い雲があるとはいえ、山頂で青空バックに写真を撮ったのは一体いつ以来だろうか?

今頃下界では「マゾ野郎in青空」という号外が駅前でばらまかれている事だろう。


そして山頂からの360度の大絶景。

正面にはバシッと槍ヶ岳さん。

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時計回りに、今から進んで行く大天井岳への稜線。

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そして前常念岳とモクモクさん。

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で、来月戦う予定の奥穂高岳。

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最高だ。

もう強がらない。

認めてしまおう。

やっぱり景色は想像するもんじゃなく、生で見てなんぼだと。


「登山って楽しいものだったんだ」と久しぶりに感じた男。

いつしか彼の中で「登山とは白い修行の世界だ」と思い込むようになっていた。

どうやら8月9月を頑張った僕は、多少神に浮かれる事を許されたのかもしれない。

浮かれるって素晴らしい。

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そうしみじみと浮かれる幸せを噛み締めるマゾ野郎だった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マゾ野郎がささやかな幸せに浮かれていた頃。

チェリーボーイズ達も能天気に浮かれていた。

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年中浮かれている小木Kが、合戦小屋名物のスイカを食べながら絵に描いたように浮かれている。

そして浮かれながら大好物のうまい棒を貪り食っている。

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なんと彼は「行動食」に大量のうまい棒をチョイスした模様。

BCAAやアミノ酸入りのものでもなく、ナッツなどのハイカロリーなものでもなく、あえて何の体力回復効果も見込めない「うまい棒明太子味」を行動食に持って来たという無謀さ。

まさにチェリー野郎が冒しがちなミスチョイス。

そもそも40近いおっさんの大好物がうまい棒ってあたりも浮かれ過ぎだ。


これにて彼はうまい棒を食うたびにたちまち口の中の水分を奪われ、それを補う為に大量に貴重な水をガバガバ飲み続けるという負の連鎖の住人と化す事になる。

そんな状態で彼らはこれから北アルプス三大急登のひとつ、「合戦尾根」に挑むのだ。


彼らには彼らの戦いがあるのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


まさかうまい棒を行動食にしている奴がこの同じ常念山脈にいるとは思いも寄らないマゾ野郎。

予定通りここで昼メシを食らい下山開始。

相変わらずの絶景を堪能しながらの勝利の下山だ。

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あまりの嬉しさに己撮りしまくって浮かれまくる男。

しかし身の程をわきまえず、少々浮かれすぎてしまったのか?

下の写真を見ていただくとお分かりの通り、背後から忍び寄る白い影が。

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まるで僕がスタンド使いみたいになっているがさにあらず。

実は目に余る僕の浮かれっぷりに、ついに槍ヶ岳さんもそっぽを向いてしまったのか?

そう、ついにモクモクさんが槍ヶ岳の結界を突き破って侵入して来たのだ。

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そのあまりの勢いに、焦って最後の槍ヶ岳を写真に収め、

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いそいで槍ヶ岳さんとのツーショット写真を撮るべくセルフタイマーをセット。

そして10秒後に撮影されたものがこれ。

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わずか10秒で槍ヶ岳はモクモクさんにかき消され、マゾとモクモクのツーショット写真が完成した。


これを皮切りに、いよいよ泥沼へ転がり落ちて行く男。

もうわずかばかりの幸せタイムは終わった。

ここからはいつもの男がいつもの世界に堕ちて行く。

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何者かの悪意に満ちた声が霧の中に妖しく響く。

「お前ごときがご褒美で快晴なんてちゃんちゃらおかしいわ。8月9月の頑張りの報酬なんてこの2時間の快晴でもう十分だろう。さあ、ここからはいつものようにショータイムを始めようじゃないか。」と。

すると先ほどまでの快晴が、もはや遠い過去の記憶になってしまったかのような光景に。

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そして長い長い下山を経て、常念小屋に辿り着く頃にはこんな事に。

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もう数メートル先の人間の姿すら確認出来ない。

そもそもデポした己の荷物すら発見するのが困難な状況だ。


もうこの頃には、常念岳山頂での出来事はすべて「幻覚」だったんじゃないのかって思い始めていた。

まあいいさ。

収まるべき男がいつもの場所に収まったってだけの事。

あれが幻覚だとしても、ほんの少しの間浮かれる事が出来てとても幸せだ。

所詮僕には白い世界がお似合いだという事だ。


こうしてすっかりやさぐれてしまった男。

そんな自暴自棄な男の前に、魅惑的な官能の使者が光臨。

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なんてものを買っちゃってるんだ。

いかんぞ、まだまだ先は長いんだ。

この段階でこの快楽に溺れてしまったら、たちまち体がだるくなってやる気も無くなるぞ。

ダメだダメだ。

これ以上自分を追い込んでどうするんだ。

やめろ。

やめろぉぉーーー!

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


男が悪魔の誘惑に抵抗出来なかった頃。

北アルプス三大急登で合戦中のチェリーボーイズ。

彼らにも限界が近づいて来ているようだ。

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ゲリMがゲリ便をひねり出しているかのような踏ん張り顔になっている。

いよいよ奴らもヤバい状態だ。

果たしてこのチェリー達は無事に燕岳山頂に辿り着けるのか?


彼らには彼らの戦いがあるのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして。

ついに悪魔の媚薬を飲まされてしまったマゾ野郎。

これにより、見事なまでにすっかり戦意喪失。

「もうかなりしんどいし、足も痛いからここ(常念小屋)でテン泊して明日下山しちゃうかしら」と弱音が飛び出す。


じつは本気で翌日の撤退を考えた。

こんな激痛の足を抱えて、天候が悪くなる一方の常念山脈を北上するなんてマゾの酔狂にもほどがある。


しかし燕岳で仲間が待っている。

ここで僕だけ引き返すわけにはいかない。


男は再び重い荷物を背負い歩き出す。

次に目指すは、すっかり白雲に飲み込まれているが、常念山脈最高峰の「大天井岳(おてんしょうだけ)」だ。

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こうして男は真っ白な世界に突入して行った。

この霧の先には珠玉のマゾが手をこまねいて待ち構えている。

足の痛みはもう「怪我人」と言ってもいい状態だ。


さあ、お遊びはここまでだ。

旅は靴擦れ世は情け。

まだまだこの旅は始まったばかり。


男のマゾが加速する。



常念山脈北上野郎2〜大天井岳編へ〜 つづく


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▶ Comment

大快晴ですが、これCGですよね?(笑)
しかし、わかるなぁ~
俺も、基本は 仕事→飯→風呂→寝かしつけ→出発→登り始め のコースですからね
日帰りでも かなりの ロングトレイルに なりますからね~
けど、寝かしつけた瞬間から 休みが 始まりますからね! もったいなくて 寝てられないですよね
しかし、前回といい今回といい 常念は いろいろな感情の起伏が高くなる山ですね。
けど、今回ばかりは 泣いていいと思います。頑張りすぎましたからね
この うちらには 大快晴の常念から 大天井へ…
天気、感情、靴擦れの 変化を楽しみに待っております。
2013.09.20 23:24 | URL | 白夜ネコ #SsWvqQvU [edit]
白夜ネコさん、この快晴は長くは続きません。
でもこれがあったから今でも正しい精神状態を保つ事が出来てます。

子供の寝貸しつけからの出発ってほんとハードというか時間が惜しいというか。
あれが無ければ会社から直行して十分な睡眠が取れるだけに、一回くらい変わってくれても...って思っちゃいます。
このあと不眠のツケが後半にどんどん影響して行きますけどね。

せっかくの北アルプス。
出来れば万全の体調で挑みたかったです..。

2013.09.24 14:23 | URL | yukon780 #- [edit]

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