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四国清流行脚2・仁淀川編〜孤独なソルジャー〜

Posted by yukon780 on 13.2014 仁淀川/高知 2 comments 0 trackback
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「仁淀川」


マニアックな清流を巡る今回の旅の中で、この川だけはメジャーどころの川。

四万十川と並ぶ四国を代表するツーリングリバーで、その清流度は四万十川を遥かに上回る。

10年以上前はわりかしマニアックな部類に属していたが、最近ではアクセス面からも人気の高い川だ。


僕はかつてこの川を2回訪れている。

しかし期待を胸に初めて訪れた時は台風で濁流と化し、2度目も大雨の直後で本来の清流を拝めなかった。

ちょうど今回は横浜組がこの川を攻めると言う事で、僕は「3度目の正直」を狙ったリベンジも兼ねて四国清流行脚の2本目としてこの仁淀川をチョイスした。


いち早く現地にたどり着き、朝飯前の1本「上八川川」を制した僕は横浜組との集合場所へ急ぐ。

上八川川では誰にも出会わないストイックなソロスタイルだったが、ここからは「のんびりと清流の大河を仲間達とワイワイ下る」という実に健全な川下りの始まりだ。


そう思っていた。

1本の電話が鳴るまでは。


それでは四国清流行脚2本目「仁淀川編」。

川の紹介と言うよりマゾの紹介になってしまった第二回目。

所詮繋ぎの回になってしまったので、ざっくりと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


大清流・上八川川で大満足の川下りを楽しんだ男。

四国までの長い移動と寝不足や各所の痛み、そして激しい疲労すら忘れてしまうほどの浮かれっぷり。

もはやそれは「セイリューズ・ハイ」と行ってもいい状況だった。


しかし移動中のそんなウキウキ男のiPhoneが、突然陽気に「テケテケテケテン」と鳴った。

横浜組からの着信だ。

いよいよ彼らも集合場所に到着したのかな?


僕は陽気に電話に出る。

移動も含めてここまでずっとぼっち(一人ぼっち)だったが、久しぶりに人と話せてテンションアップだ。

しかし電話口の彼らは言った。

「まだ四国にすら入れていない。とても間に合わない。」と。


なんと彼らはGWの渋滞のみならず4件の事故渋滞に巻き込まれ、集合時間を過ぎてもまだ宝塚付近だったというまさか。

彼らは横浜を出て12時間以上走り続け、いまだに高速道路上に居続けて絶賛苦行中とのこと。

いったい奴らはどれほどマゾなのか?


当初は9時に集合予定だったが、このペースだと彼らが到着しそうなのは15時くらいになるということが判明。

そしてその事実により彼らは仁淀川下りを断念し、僕の「ぼっち二連投」が決定。

瞬く間に「のんびりと清流の大河を仲間達とワイワイ下る」という夢は砕け散り、GWの魔物に飲み込まれて行った。


これにより僕のセイリューズ・ハイの効力が途端に消失。

くたびれたアラフォー男に眠気と激しい疲労感がどっと押し寄せ、思い出したかのように腰痛と背骨痛と口唇ヘルペスも襲いかかる。

それだけに留まらず、若干お腹までゴロゴロと不穏な気配。



別にこんな状態で無理して仁淀川を漕ぐ事なんて無い。

しかし彼はそんじょそこらのぼっちとは訳が違う男。

あくまでも自由を求める孤独なソルジャーぼっちは、その重い疲労感と孤独感を抱えながら仁淀川へ向かう。

私には休んでいる時間も悲嘆に暮れている時間も無いのだ。

家での不自由な日々を思い出せ。

たとえ血反吐を吐いてでも遊んでやるのだ。



と言う事で、僕は仁淀川スタート地点の「宮ノ前公園」へ。

そして本来「出発集合写真」を撮るはずだった場所で、しっかりと「出発孤独写真」を撮影。

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寂しさを寂しさで上塗りして行く哀れな男。

だがこんな事は今に始まった事ではない。

マニアックなカヌーという趣味を持って以来、僕はいつだってぼっちで川を下って来たから今更気にしないのさ。


そしてひとしきり泣いた後、颯爽と男は仁淀川に漕ぎ出した。

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やはり支流の上八川川と違って、この大河的な雰囲気と牧歌的な風景が実に好ましい。

この川の広さがまたこの孤独さにピリリとしたスパイスを加えて来るね。


しかしこの時は珍しく「追い風」が吹いて、快適に進んで行く。

ダッキーを膨らませるのが面倒で、そのままパックラフトで漕ぎ出してしまったが中々快適。

やはり仁淀川や四万十川のような川は、こうして漕がずに寝そべって流されて行くのが正しい下り方だ。

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鳥の声を聞きながら、一人静かに流れて行くのも悪くないな。


なんて強がっていたら、どうも次第に雲行きが怪しくなって来た。

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そしてさっきまでの追い風が方向転換し、途端に「激しい向かい風」に。

もはや気分は赤壁の曹操軍。

あまりにも唐突すぎる風の変化に動揺が隠せない。

川面もさざめき立ち、光も当たらないからもはや清流なのかどうなのかもさっぱり分からない。

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しかも数日前の雨の影響なのか、それともこの程度が本来のものなのか、どうも全体的に濁っているし。

僕は「おい、どうした仁淀川?お前の力はそんなもんじゃないだろう」と言いながら漕ぎまくるが、その声は激しさを増す向かい風によって瞬時に後方へと吹き飛んで行く。


もはや漕げども漕げども、進むどころかその場に停滞するので精一杯。

風の影響を受けまくりのパックラフトで乗り込んでしまった僕のマゾチョイスが功を奏し、現場は「部活色」の強いトレーニング場へと様変わり。


はち切れんばかりの上腕二頭筋。

時折「おええっ」という悦びの声まで漏れてしまう素敵さ。

必死で盛り漕ぎして進んでも、ふうっと一休みしてしまう間に元の場所に戻っているという壮絶な徒労感。

口元まで「こんな事なら下らなきゃ良かった」と言いかけるが、その想いをグッと飲み込む孤独なソルジャー。


こうして本来の「のんびりと清流の大河を仲間達とワイワイ下る」という目的から、遠く離れたステージでぼっちマゾに邁進する全身疲労男。

なんだか色んな疲れがぶりかえし、指先も痺れ始める始末。

上八川川で浮かれてしまった代償を、今私は全身で受け止めているのだ。


それでもなんとか筋肉をパンプアップさせ、この修行を乗り越えて突き進む。

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これには神も大分満足したのか、僕の筋肉が破裂する前に次第に雲を晴らして風を落ち着かせてくれた。

しかしその先に広がっていたのは、ひたすら続く流れの無いトロ場区間だったりするのです。

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見た目は美しいんだが、流れが無いってことは漕がねばならんと言う事だ。

そしてパックラフトってやつは回転性は素晴らしいが、直進性はほぼ無いので進まない事この上なし。


いよいよ罰ゲームの色が濃厚になって来た「仁淀川修行場」。

さては横浜組の連中は、実はもうとっくにこっちに到着してるんじゃないだろうか?

今まさに高い所からこの哀れなぼっちマゾ野郎を見下して、してやったりとほくそ笑んでいるんじゃないだろうか?

特に今回の横浜組にはドSな女が二人のいるから、その可能性は非常に高い。


しかしここでまた僕のiPhoneが陽気に鳴った。

それは高みのマゾ見物疑惑の横浜組からで、やっと高知インターを過ぎたという連絡だった。


急がねばならない。

遅刻しているのは彼らなんだが、これでゴール地点で彼らを待たせてしまったらドSガールズから「私達を待たせるとは上等だ」と逆サドされる事は間違いない。

しかし漕いでも漕いでもトロ場地獄はどこまでも続いて行く。

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やがて心身ともに限界に達し、最後の踏ん張りの為に大休憩。

そこでは、もう何も考える事が出来ないほどにグッタリした初老の男の姿が確認された。

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結局すっかりいつもの感じだ。

ちなみについ数時間前までの浮かれた彼の姿がこれだ。↓

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とても同じ日とは思えないこのテンションの落差。

やはり1日1本にしておくべきなのだ。

でも明日は1日で3本下る予定。

彼は生きてこの四国から脱出することが出来るのだろうか?


それでもここまで来ればやはり仁淀川。

しっかりとこの清流行脚の2本目としての役割を果たして、やっとその麗しい姿を見せてくれたのだ。

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しかし、のんびりこの清流にうつつを抜かしている時間は無い。

サディスティックな仲間を待たすわけにはいかないのだ。

マゾ野郎としてはあえてここで遅れて珠玉の罵声を一発浴びるのも悪くないが、今のヘロヘロの状態でそのプレイはいささかハード。

今「おい、このビッチぼっち野郎!」などと言われてしまったら、岐阜の家にいるのと変わらない事になってしまう。


僕はそうならないように、その後もひたすら盛り漕ぎで突き進む。

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やがて下を向きながらうつろな表情で漕ぐようになって来た頃、やっとゴールの鎌井田の沈下橋が見えて来た。

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やっと着いた。

どうやら見た所まだ横浜組は到着していないようだ。


しかし発着地点には大量のカヌーイストのみなさんが。

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この光り輝く「仲間感」の中に、くたびれたぼっちのおっさんがヨロヨロと突っ込んで行く気持ちを想像していただけるだろうか?

精神的には一番の山場だった。


8.97km、およそ3時間のハードな部活動の模様でした。


より大きな地図で 仁淀川 を表示


僕は一人で上陸しておきながらも、体全体から「私は今、仲間を待っているのです。ぼっちではないのです。」というオーラを発散させてひたすらキョロキョロを繰り返す。

すると対岸から見慣れた車が降りて来た。

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ついに横浜組到着。

なんだかんだと彼らは予定時刻から6時間オーバーの、総タイム「18時間」というマゾドライブの末にやっと四国にやって来たのだ。


僕は喜び勇んで大急ぎで再びパックラフトに乗り込み、急ぎ沈下橋の下へと漕ぎ出す。

そして仁淀川ならではの素敵な合流の瞬間だ。

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なんとか僕も罵声を浴びる事無く、無事に彼らの勇姿を写真に収める事に成功。

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これにてついに私はぼっちから解放された。


しかし彼はこの時は気づいていないが、大急ぎで沈下橋に漕ぎ出した際に長年の己撮り相棒「ヌンチャク三脚」(参考記事:最強の一眼用UL三脚)を落としていた事が後に発覚。

単独行に欠かせない相棒の奉納に、後に彼は果てしない虚脱感に教われる事になる。

仁淀川は体力のみならず、彼の精神までもえぐっていったのだ。



それでもこうしてやっと合流を果たした横浜組とマゾ組の計5名。

結局仁淀川を下る事が出来なかった横浜組の為に、僕は彼らを安居渓谷へご案内。

安居渓谷とはNHKの「仁淀ブルー」の撮影地として一躍有名になった秘境であり、僕がこの四国清流行脚の2日目に下る予定の場所なのだ。


僕としても下見がてらの安居渓谷だったが、やはりその美しさは強烈だった。

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はるばる18時間も高速道路の濁流にのまれた直後の彼らは、もうすっかり感動でヒザがガクガクしてしまっている。

ただのエコノミークラス症候群だと言う噂もあるが、確かに彼らは喜んでいた。

そして心配していたサディスティックシスターズのお二人も、このおもてなしにすっかり気を良くしてくれた模様。

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しかし激しい疲労がたたってか、サケヤKちゃんの方はピースサインとは裏腹に頭を上げる事すら出来ないようだ。

彼らには彼らの長い戦いがあったのだ。


その後も渓谷を堪能。

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これでなんとか横浜組にも「今日という日を生きた」という証拠が出来た。

これもなかったら彼らはただの移動マニアになるところだった。


その後近くにある温泉へ向かう。

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なぜかここが「お風呂の準備が出来るまで1時間かかります」とのことで、ひたすら仁淀ブルーのDVDを見せられて待たされる事に。

そして1時間後に入浴すると、まさかの「熱湯風呂」で足もつけられないほどのテレビジョッキーさ。

もう入浴どころか、なんの宣伝時間も得る事が出来そうにない灼熱の湯船。

ダッチャーSが必死で水で湯モミをしてなんとか火傷をしない温度に下げてやっと入浴。

あの1時間は仕込みの時間だったのか?


そして何かの柑橘類がネットに入って湯船に浮かんでいるが、出がらしているのか何の香りもしない。

頭を洗っていても、シャワーが手を伸ばさないと届かない位置に着いているというもどかしさ。


そして風呂を出て脱衣所に行けば、鍵無しの僕のロッカーが空かないというまさか。

なんとかダッチャーSの力技でロッカーをこじ開ける。

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恐るべし、四国の温泉。

前回の四国ツアーの時も、温泉には相当楽しませてもらったが今回もハズレが無いようだ。

もちろん疲労は回復するどこか増大したのは言うまでもない。


その後は宮ノ前公園で闇の儀式開始。

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ここで疲労を回復させるるべく、呪文とともにビール、黒霧島、ワンカップ大関を己の身に奉納させて行くメンバー達。

そしてさっさと寝ればいいものを、闇の儀式は深夜遅くまで続いて行く。

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夜遅くに食う肉とちゃんちゃん焼きは破竹の勢いで胃をもたれさせていく。

やがてダッチャーSに悪魔が乗り移った頃、

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無事に儀式は終了。

こうして彼らの、実に長い長い一日が終わりを告げたのである。


午前中の大清流、午後の大マゾを堪能した僕はしたたかに酔って泥のような眠りに落ちた。

見事に今日一日を遊び抜いてやったぞ。


しかし明日はさらなる大清流を求めた過酷な3本の川ハシゴ。

まずはさっき下見して来た奇跡の清流・仁淀ブルーの安居川。

かつて誰もそこで川下りをしたという記録がない、マニアック極まりない川への挑戦だ。


体力ゲージは早くも真っ赤っかだが、まだまだ四国の遊びは始まったばかり。


次回、安居川編。


かつてない大清流が男に襲いかかる。




四国清流行脚3へ 〜つづく〜



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いいなあ。仁淀川。穴吹川も楽しみにしております。
(行ったんでしたっけか?)
2014.05.15 12:21 | URL | tun_noko #- [edit]
穴吹川も行きましたよ〜。
第6本目の川として登場します。
ただ本来の穴吹川ではなかったですが...。
まあ全てが大満足の旅路は僕らしくないので、穴吹川の模様は優しい目で見てやってください。

むしろ今回の旅で一番お伝えしたいのが次回の安居川。
ここはパックラフターにはたまらない大清流でしたよ!
2014.05.15 13:34 | URL | yukon780 #- [edit]

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