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マゾピース4 高天原編〜新世界頂上決戦〜

Posted by yukon780 on 03.2015 雲ノ平〜高天原/富山 2 comments 0 trackback
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マゾピースを狙うすべての海賊たちが目指す

グランドライン後半の海、

人呼んで「高天原(たかまがはら)」。


しかし、かつてその新世界を制したのは

後悔王、ゴールド・ロスターただ一人。


新世界は、

幾多の海賊の夢と野望を阻んできた。


その海に今、

マゾマゾの実を食べマゾ人間となった中年、ジョージ・マゾリーと、

ケガケガの実を食べ怪我人間となったパパラッチK、

そして新たな仲間が共に挑む!


おマゾ王に

俺はなる!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【後悔日誌 8月9日】


10:30


私はついに高天原に向けて冒険の舵を切った。

そして新たなる仲間が、今その新世界で潜伏中。

彼とは「12時」に落ち合う事になっている。

全く携帯が繋がらないこの広大なグランドライン上で、果たしてその男と合流する事は可能なのだろうか?


そもそもここから高天原までは通常コースタイム3時間20分。

なのに残り時間が早くも1時間30分しかない。

実はあんな余計なパックソファでのんびりしている場合ではなかったのだ。


しかも私がパックソファで浮かれている間に、怪我人はとっくに高天原に向けて出立していた。

お互いにとことん助け合わないのが我がマゾワラの一味のやり方である。


とにかく急いで突っ走って行こう。

しかしスタート直後から、いきなり我が前に入り込んで来たこの登山者がもの凄く遅いのだ。

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何度も背後からわざと大きめな足音を出しても、一切道を譲ってくれる気配がない。

相当プレッシャーかけてるのに、なんて強靭なハートの持ち主なのか。


早速始まった新世界の洗礼。

彼はギュホギュホの実を食べた牛歩人間だったのだ。


かなり長い時間、彼の背後を抜くに抜けない状態でのやきもきタイム。

やがてやっと彼が水晶岳方面へ流れて行くと、私はコンビニのトイレに慌てて駆け込んだゲリ野郎のうんこのように「ズシャッー」と一気に解き放たれた。

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猛烈な勢いで木道を駆け抜ける。

地形図を見ると、ここから高天原まではひたすら下り基調だから一気に時間を巻けるはずだ。


急がないと、我が仲間が途方に暮れてしまう。


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10:45 (約束の時間まで残り1時間15分)


なぜだ。

ずっと下りだと思ってたのに、何故の急登タイムなのか?

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結局トレランで走る事などままならず、ひたすらグハグハ言ってる普通の登山者に。

それでも急いで走らねば、新世界の仲間が殺されてしまうかもしれない。


私は走れマゾスとなって、約束の時間を守る為にひたすらハイパーハイクアップ。

やがてその急登が終わると、広大な丘の上にポツンと佇む怪我人を発見。

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なんとかパパラッチKに追いついた。


そしてそこからの眺めがまたスペシャルに素晴らしいではないか。

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こりゃたまらん。

せっかく歩く三脚(怪我人)もいるからここで何度もパシャリ大会。

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おかげでどんどん無駄に時間が過ぎて行く。

牛歩人間の次は絶景による足止め工作。

やはり新世界は、そう簡単には先に進ませてくれないようだ。


そしてここから一気に下降タイム。

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船長のそんな模様を撮るため、またしても怪我をおして三脚の役に徹するパパラッチK。

しかし彼の頑張りはここまでだった。

彼は言う。

「僕...怪我してますんで...。高天原には...行けたら行くの..精神で..行けるとこまで....。どうか...僕の事は...お気に...なさらず....」



こうして私と怪我人は本日5度目のお別れとなってしまった。

彼の分まで、必ずや12時までに高天原に到達してみせる。

この犠牲、決して無駄にはしない。


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11:00 (約束の時間まで残り1時間)


早々にボッチランナーとなった私は、それからひたすら走った。

もちろん無駄に己撮りを繰り出しながら。

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こういうことしなけりゃ、もっと速く行けるはずだ。

しかも一眼カメラを手に持ちながら走るのは、走りにくいったりゃありゃしない。

しかしただ走るだけではあまりにもロマンがないというものだ。

私はあくまでも無駄を楽しむパックトランパーでありたいのである。


さあ、この先はずっと下りの区間。

スピードに乗って、一気に高天原へ。

いざ、「天駆ける龍」となる時なのである。


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11:30 (約束の時間まで残り30分)


あれからどれほどの時間が経った事だろう。

あれだけ無駄を楽しみ、写真をパシャパシャ撮っていた私だったが、ここ暫く全く写真を撮っていない。

それは、天駆ける龍となって走り続けていたからではない。

私は「膝砕ける龍」と化していたのである。


実はこの下りがハンパ無くハードで、すっかり左ひざを痛めてしまっていたのである。

そう。

ここは地味に段差状の急降下が延々と続くという、「ひざ殺しの坂」だったのだ。

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基本的にこのくらいの斜度で、延々と下らされる。

そもそもこんなハシゴだらけの急坂を、トレランで走って行くなんて不可能である。

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今にも我が膝の皿が割れそうだ。

こんな時にトレッキングポールがあれば...。

膝へのショックが吸収出来るのに....。


しかし1時間以上前、私は自慢げにトレッキングポールをシャングリラの支柱にしちゃっている。

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今支えるべきはシャングリラではない。

私のヒザだったのだ!


まさか私までもが怪我人になってしまうとは。

恐るべし、新世界。


しかし後悔こそがロマン、ロマンこそが後悔。

己をあえて追い込めば追い込むほど、大秘宝マゾピースは輝きを増すのである。

急げ。

奴が待っている。


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12:00 (約束の時間まで残り0分)


目が朦朧としている。

ヒザも爆笑している。

そして今何時だ?

私はどこにいるんだ?


もうなんだか色々どうでも良くなって来た。

なんか12時に誰かと何かを約束していた気がするが、もうそんな事は思い出せない。

目的は何だっけ?

温泉に入りに行くって言ってテン場を出たような...。

たかが温泉に行くのに、人はここまでの苦しみの感情を抱くものなのだろうか?


とにかく疲労も膝の痛みもピークだ。

気がつけば周りは綺麗なお花畑。

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咲き乱れるチングルマ。

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ははーん。

さては私、死んだな。

12時に待ち合わせしてたのは死神さんだったんだ。


高天原で待ってる誰かさんには悪いけど


もう...


帰ろうかな...


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12:30 (約束違反から30分経過)


4軒目のハシゴを終えて終電を逃した新橋のサラリーマンのように、私はただフラフラと大海原をさまよっていた。

もういつでも吐けるし、なんだったら自力で幽体離脱出来そうなほど肉体と精神がボロボロだ。


そんな中。

私は突然、このようなだだっ広い世界に上陸したのである。

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突如現れた、圧倒的スケールの空間。

夢のような湿原が広大に広がり、そこらじゅうに高山植物の嵐。


そう。

ついに私は長い航海の果てに、「高天原」に上陸したのである。


さらに進んでいくと、やがて幻の街「高天原山荘」がその姿を現した。

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しかしここには「あの男」はいない。

出発前、彼から「高天原山荘の奥地、マゾピースが眠る場所にて待つ。」というメッセージを貰っている。

そして同時に、「マゾピースの鍵を握るアイテムを山荘にて手に入れるべし。」という謎のメッセージも。


私は恐る恐る山荘内に入る。

その中には数々の秘宝が置いてあった。


私はその中から「これだ」と狙いを定め、そこにいた「秘宝の守り人」の袖の下にそっと600ベリーを忍ばせる。

そうして手に入れたのが、この「賛斗離威盛津」という聖杯だ。

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しかしここではまだその封印を解いてはいけない。

この封印を解く鍵はあの男が握っている。


私は賛斗離威盛津を大事に握りしめ、その先の世界へと突き進む。

ちゃんとアイツは生きているんだろうか?

マゾピースまであと一息だ。


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13:00 (約束違反から1時間経過)


約束の時間から随分と経ってしまった。

待たせてる相手が嫁なら、間違いなく生きたまま焼き殺される所だ。


私はヘロヘロと高天原の深部へと吸い込まれて行った。

周囲の光景は地獄のように荒々しい世界に変わって行く。

そしていよいよ疲弊死寸前。


その時である。

我が視界の中に、今にもその場を立ち去ろうとしている何かの姿が飛び込んで来た。

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ようく拡大して見てみる。

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なんだ、あの黒い生き物は!


あの動き、そしてあの黒さ。

かつて私はこれと同じものを古い書物で見た事ある。

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まさかあれが伝説の「美津苦彿人(ビッグフット)」なのか。


いや、違う。

よく見ると日本人なのか?

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いや、サモア人だ。


私は片言のサモア語で彼に話しかけてみた。

すると彼は、なんと日本語で「待ちくたびれましたよー」と言うではないか!

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よく見るとジョンボーAだ!

黒すぎて分からなかった。

ついに私は、もう一人の仲間「ジョンボーA」と合流する事が出来たのだ。


それではここで、この瞬間までの彼の航海日誌の内容を簡単に紹介しておこう。


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彼は私達がグランドラインに入る一日前からこの世界に侵入していた。

しかも我々が1泊して辿り着いた雲ノ平に、たった1日で到達するという変態さだ。


そして私がチョッパーおじさんから愛人論を聞いていた頃、彼は祖父岳を経て水晶岳方面に向けて移動。

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基本的に彼も三脚を持って行かなかったので、このように「ハマの番長ブログ」みたいな構図ばかりだ。

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そんなこんなで水晶岳に登り、

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そのまま勢いで赤牛岳まで行ってしまったぜ、ヨロシク!

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そしてこの頃にはすっかり彼は真っ黒に。

何やらこの足の生々しさや、肌全体の黒々としたツヤ感はもはや「AV男優」にしか見えない。

今にも「監督、今日ここで撮影っすか?思い切った企画もんですね。え?今日新人さん?じゃあ20分くらい二人にしてもらっていいスか?覚悟決めさせますんで。」とでも言い出しそうな勢い。

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そしてADに対し、「おい、お前。今すぐ大ジョッキに生卵7つ入れて持って来い。そこに赤まむしをなみなみと注ぐのも忘れんなよ!」と言わんばかりの表情だ。


その後私が薬師沢で悲嘆にくれている頃、彼は地図に破線で「熟達者向き」と書いてある浮き石満点のガレガレ温泉沢を大下降。

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何度もケツや足を打って傷だらけになりながらも、熟達男優のテクニックで切り抜ける。

そしてその後は、数々の女優達との撮影に挑んだ模様。

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彼のスペシャルテクニックによって、どの女優達もピクピクと放心状態だ。


やがて撮影を終えた彼は、高天原山荘で1泊。

そして本日、私の到着を今か今かと待っていたというわけである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こうして私は新たな仲間を手に入れた。

船医、怪我人の次は、もちろん音楽家でも船大工でもない。

宇宙企画所属の「AV男優」なのである。


彼の名はチョコボール・D・サモアと言うが、ちょっと長いんで今後は黒男優と呼ぶ事にする。


さて、話を戻すと、やっと仲間と合流して安堵した私はその場に倒れ込んでいた。

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正直、あのヒザ殺しの坂で我が心身はボロボロだったのである。

しかし散々待たされた黒男優は、休む間も与えずに我が服をビリビリと引き裂いてきた。

そしてあっという間に私はあられもない姿へ。

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安心してください、履いてません。


こうして私は、とにかくマゾい安村へと変化。

これこそが「マゾピース」を得る為の正装なのである。


一方、「マゾピースの鍵を握るアイテムを山荘にて手に入れるべし」と言っていた黒男優。

私が山荘で選んだ賛斗離威盛津を、おもむろに冷え冷えの沢でキリリと冷やし始めたではないか。

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そして、私はその沢の横にあった「聖なる泉」に通された。

その泉の中には、マゾピースを守る二人のおっさん妖精の守衛が入っていた。

私は彼らに導かれるようにその泉の中へ。

そしてそんな私に、黒男優が乳首を屹立させながら聖杯を持って来た。

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賛斗離威盛津は聖なる沢の力でキリリ度が増し、大秘宝「魔憎皮威主(マゾピース)」に変化していた。

そしてそれを渡された私は、泉の妖精達に見守られながらそれを飲む。

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突き抜ける快感!

たまらない開放感!

ほとばしる温泉効能!


たちまち私の心身は聖なる力で癒されまくって行く。

そして前日入りして、すでに聖人となっていた黒男優からの洗礼の儀式。

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体はポカポカで、頭はキリリと沢の水。

まるで「体はハイエースの中で頭は渋谷」といった快感。

さすがは聖人「蘇不都恩出漫人」の力である。


私は大秘宝マゾピースの力ですっかりメロメロに。

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自慢の童貞刈りも、洗礼のおかげですっかり永ちゃん風味に進化している。


こうして長い長い旅路の果て、私は仲間の力を借りて大秘宝を手に入れる事が出来た。

結果的にそこにあったのは大秘宝と言うより、ただの「国際秘宝館」じゃないかというご指摘もあるかもしれない。


しかしこれこそが、黙々と無駄に2日もかけてやって来たマゾだけが得る事の出来る快感。

誰が何と言おうと、これが私のマゾピースなのである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


13:40


マゾピースを手に入れた私は、黒男優と共にこの新世界からの脱出を図った。

その途中。

前方から、もはやすっかり忘れていたあの男が現れたのだ。

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怪我人だ!

奴は生きていたのだ。


ついに「後悔士」「黒男優」「怪我人」の3人がこの高天原でそろい踏み。

しかしそれも束の間。

怪我人は「せ...せっかくここまで来たんで...温泉で怪我を癒して来ます....僕の事は...お気に...なさらず...」と言いながら、国際秘宝館に向けて消えて行った。

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これで本日6度目のグッバイ。

ほとんど一緒にいないが、彼は本当に仲間なのだろうか?


その後は、勝ち越しが決まった朝青龍さんと乾杯し、

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いざ、次の目的地に向かって出発。

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私が怪我人を置いてけぼりにしてまで、急いで高天原に来たのにはもう一つの理由がある。

それがこの「某沢」でのテンカラ祭り。

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某沢と書いたのは、ここが知る人ぞ知るハイパースポットだからである。


すると開始わずか数投。

昨日テンカラ童貞を失ったばかりの私に、早くもビッグヒット。

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スカーレット・ヨハンソンを抱いた私には、もはや恐れる相手はいない。

しかもヨハンソンよりかなりデカい、尺レベルの大物女優。

勝手に写真を撮る黒男優パパラッチを見つけて、「何撮ってんのよ!」とこのキレっぷり。

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さすがは北アルプス最深部の大女優。

その美しさと迫力は、ここに来た物だけが味わえる贅沢だ。


そしてその後も、わずか100mくらいの区間でズバズバと釣り上げて行く私と男優の二人。

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浮かれが止まらない。

最初は「時間もないしお互い一匹づつ釣ったら終わりましょう」と言っていたのに、たった30分で二人合わせて10匹以上釣り上げる快挙。

ことごとく決まっていく我々のナンパ。

尻軽のイワナ共が、我先にと我々の竿に反応して食いついて来るのである。

もはやハーレムだ。


我々は浮かれに浮かれまくった。

そしてその結果、この先の後悔はより厳しいものとなって行くのである。


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16:10


浮かれすぎてすっかり夕方になってしまった。

天も「おい、お前ら一人一匹までっつったろ?何調子こいて釣りまくってんだ」とばかりに、まさかまさかの「雨」。

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あんなに晴れ狂っていたのに、新世界はたちまちモクモクのグレーに包まれた。


そして浮かれすぎてすっかり忘れていた現実。

それはあの「ヒザ殺しの急坂」を、今度はひたすら登っていかなくてはならないという事。

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私はこの悲惨さを一度味わって知ってるだけに、相当な絶望感に包まれた。

ひたすらガフガフ登って行っても、さらに斜度を増して行く急登。

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本日起き抜けから急登遊戯をこなして、一日中移動してた私にはあまりにもハードな時間帯。

この道が初めての黒男優も、すっかり汗まみれでエクトプラズムを吐いている。

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まるで本日5回目の撮影を終えたAV男優のようだ。

それでも彼は再び生卵7つと赤まむしをジョッキで飲み干し、鬼気迫る表情で6回目の撮影に挑む。

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さすがのチョコボール・D・チンギスハーンでも、いい加減限界が近い。

私もそうだが、なんせお互い気持ち良くビール飲んじゃってるのがいけなかった。

体はすでに休眠状態で、動くほどに脱水化も止まらない。


新世界からの脱出は、やはりそう簡単にいくものではないようだ。


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17:00


どうにか我々はヒザ殺しの大急登の試練を乗り越えた。

しかしいよいよ日も傾き、そしてこの頃にはモクモクパワーもご覧の有様。

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実は本来の予定として、私はあんな秘宝館をマゾピースにするはずではなかった。

本当は、あの雲ノ平のステキなキャンプ場からの「超絶星空」をもって大秘宝獲得を宣言するつもりだったのだ。

しかしもはやその夢は絶望的である。


しかもだ。

この時我が体内に異変が巻き起こった。


散々沢の水を飲み、汗をかき、それを夕暮れ時の寒風で冷やした私。

そんな私がお腹を壊さないわけがない。

たちまち私は、「パックゲリッパー」という名の絶望的な職業への転職を余儀なくされたのである。


それ以降、後方を歩く黒男優に向かって歩く度にプップとガスを吐き出す。

しかしやがてその「気体感」は「物体感」へと感覚が変貌。

いよいよ限界に達した私は、北アの奥へ奥へと侵入。

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壮大な世界の中での孤独で厳しい戦い。

しおらしく咲くお花の先で、私は「お花摘み」に没頭せざるをえない事態に。

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しかも踏ん張りの利かない場所でのトライとなり、足の筋肉がプルプルと震えまくる。

いっそ座り込んでしまいたいけど、今座り込んだら人間失格だ。

私は肉離れと糞離れの狭間で、「おおお!おおおおぅっ!」と青筋立てて唸り声。


名著「黒部の山賊」によると、かつてこの周辺で「おーい、おーい」とどこからともなく呼ぶ声が聞こえたと言う。

そしてそれにつられてついて行った者は、もう二度と戻って来なかったとも。

平成の現代においても、今この広大な台地に「おおおおぃ。おおおぅぅィィィ。」という謎の声。

まさにアルプスの怪である。


やがて私はそんな呼び声に惑わされる事なく、しっかりと仲間の元に生還した。

そのBチクの起ちっぷりが、激戦の模様を雄弁に物語っている。

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これにて何とか一命を取り留めたキャプテン・マゾリー。

もはや失う物は何もない。


そして、なんとかヘロヘロになりながらも雲ノ平山荘まで生還し、

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モクモクの空に覆われたテン場まで戻って来た。

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早速我々は、テン場入口すぐの場所の「あの男」のテントを目指す。


恐らく我々がイワナ釣りで浮かれている間に、さすがに彼は抜かして先に帰還しているはず。

黒男優は「いない事に100円賭けます」と言ったが、仲間を信じてやまない私は「いるに決まってるだろう!」とその賭けを受けた。

そして恐る恐る彼のテントを覗いてみた。

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もぬけの殻だった。


仲間を信じた私は見事に賭けに負けて100円を失った。

そんな事より、もう18時間近だと言うのにまだ帰って来てないのはどういう事だ。

さてはアルプスの怪に「おーい、おーい」と呼ばれてホイホイ着いて行ったのかもしれない。


残念ながら、もしそうならもう彼は二度と我らの前には現れないだろう。

惜しい男を失くしたものである。


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18:20


ないぞ。

「もはや失う物は何もない」と言った直後だが、なぜか高天原に持って行ったはずの「焼き網」がない。

今回の山行に向けて買ったばかりの我が焼き網がないのだ。

あんなに自慢げにパン焼いてる所を紹介した、あの焼き網がないのである。

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なんてことだ。

しかも地味に魚入れとく用の網袋までないじゃないか。


我が奉納が止まらない。

出発前に「9,000ベリー+2点減点」、初日に「三脚+クイックシュー+嫁タオル」、そしてこの2日目は「焼き網+網袋」。

いったいどれだけ払えば気が済むのか?

そしてここまで払ったのに、今日は日本一美しいと言われる「雲ノ平の星空」を見れないという喪失感。


まあいいさ。

奉納こそロマン、損失こそパックトランパー。

失う物があって初めて得られるマゾがある。

そう思えば、総額20,000ベリーの損失なんてミジンコの目ヤニみたいなものだ。


私はひとしきり泣いた後、腹いせに黒男優を居酒屋シャングリラに招いて酒宴を催した。

男優は企画物の撮影真っ最中だったのか、何故か頭からストッキングを被っている。

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そしてそのストッキングまくりあげて、ご機嫌で乾杯。

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私は若干身の危険を感じて持参の貞操帯を身につけようか迷ったが、よく見るとこれはモスキートネットだ。

ここは何気に蚊が多いのである。

そんな蚊の大侵入を許しながらも、濃密なおっさん二人きりでのロマンティックタイム。

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今日。

私はこの雲ノ平で、新しい自分を開拓させられてしまうのかもしれない。


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19:00


もうすっかり夕陽は山肌に消えて行き、宴もたけなわになって来た頃。

何やらゲッソリとやつれた男が、フラフラとこっちに向かって来るではないか。

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怪我人だ!

奴は生きていたのだ!


もう「あの人多分あのまま高天原山荘に泊まったんじゃない?」と言い聞かせて、すっかり眠りにつこうとしていた矢先の出来事。

結果的に彼は、朝4:30から夜19:00まで、捻挫の足を引きずりながら実に「14時間半」も孤独にマゾり続けていたのである。


これには民族衣装を頭に被ったモンゴル遊牧民族の長も、感動して彼をゲルにご招待。

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怪我人の語る「ケガにまつわるエトセトラ」に、じっくり耳を傾ける族長。

実に感動的な「世界マゾルン滞在記」の撮影風景である。


なにはともあれ、この段階でやっと3人が落ち着いて一つの所に集合。

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だがもうすっかり夜だ。

私は怪我人に本日7度目のグッバイを告げると眠りについた。


しかしその日の夜、シュラフなしで「ダウンジャケット&パンツ+SOLシート」のみで寝るという根性チャレンジ。

荷物を少しでも減らしたいが為にやってしまった愚行。

結果的にSOLシートは思った以上に結露しまくり、ダウンが濡れて保温力劇的ダウン。

そしてシャングリラによる隙間風が私を快眠に導いてくれない。

さらにはシャングリラ内が「虫の王国」と化し、賑やかさと不快さで地獄絵図。

パックソファも時間と共に萎んで行き、もはや体がくの字に沈んでしまって寝心地悪し。


結局私は二夜連続で、睡眠薬による気絶死の道を選んだ。

さあ、これで全く体が休まらない状態で、明日はいよいよ「大脱出」の決行だ。


マゾピースを手に入れた私の元に、他の多くの海賊が横取りしようと押し掛けて来るだろう。

だから明日は、1泊2日の行程の道を一気に一日で駆け抜ける。

ついにこの北アルプスの新世界からの脱出の時。

この疲れが溜まりに溜まった状態で、果たして脱出は可能なのだろうか?


かつてこの新世界を脱出できたのは、後悔王ゴールド・ロスターただ一人。

私もその偉大な足跡を辿って、いざおマゾ王へ。


もう去年の時のような失敗はしない。


今度こそ生きておうちに帰るのである。





マゾピース5 大脱出編へ  〜つづく〜


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関西在住のカヤッカーですが、スラックラインや山登り、映画等々このブログにかなり影響を受けております
これからもがんばってください
どこかの山、川でお見かけしたらお声かけますね~
2015.09.08 20:22 | URL | モチック #dsrV6mTE [edit]
モチックさん、はじめまして!
こんな無駄だらけの長文ブログを読んでも貰ってて恐縮です。
川や山のブログですが、内容があっち行ったりこっち行ったり男塾行ったり北斗の拳に行ったりするんで何も参考にならんとは思いますが、雰囲気とマゾさだけ感じ取ってくれればこれ幸いです。
関西なら四国や和歌山の川も近いっちゃ近いし、保津川みたいな年中下れる川があっていいですね。
山も京都トレイルやダイヤモンドトレイルや分水嶺トレイルも。
どこぞの山や川でハァハァ言いながらニヤついて倒れてる奴がいたらそれが私です。
声かける気がなくなるかもしれませんが、ぜひお声がけしてくださいまし。
今後もよろしくお願いします!
2015.09.09 09:18 | URL | yukon780 #- [edit]

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