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こーたろ2周年with庭男〜伊吹おろしとキラリひと雫〜

Posted by yukon780 on 28.2015 りんころ成長記 0 comments 0 trackback
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我が心の闇をごまかすかのような、ファミキャン風の爽やかオープニング写真。

しかしここはキャンプ場でもなければ野外フェス会場でもない。

このクソほど晴れ渡った休日にどこにも行けず、仕方なく執り行われた「庭キャン」の模様なのである。



今回は「りんころ成長期」と「愛すべき旅道具たち」のコラボ記事。

父は未だむち打ち症状の微頭痛に悩まされ、子は左腕骨折中。

そんな長引く自宅謹慎中親子のとある平和な休日の模様なのであります。


前回記事で散々迷った挙げ句に購入した富樫源次(Golite シャングリラ3)の試し張りと、骨折男こーたろくんの2歳の誕生日。

それをとりあえずごちゃ混ぜにしてお送りするというもの。

もちろんそこにはお馴染みの「庭男」の姿も。

かつて多くの方の涙を誘い、見事2014年度のボクデミー・デイリーザキヤマ賞を受賞したあの男である。(参考記事:庭男あおによし〜三連休の残像〜


それではそんな自宅謹慎親子と富樫源次試し張りの模様。

さっくりと振り返って行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


まだ記憶に新しい、元日のこーたろくんによる謎の「I Can Fly」。

それによってこーたろくんは華々しく新春骨折を披露して救急初詣。

僕の年末カマーホリックフェスティバルと合わせて、長い長い自宅謹慎の日々が続いている。


しかも今更書く事ではないかもしれないが、この自宅謹慎期間中、世界は見事に晴れ渡って行楽日和。

僕は血の涙を流しながら、ひたすら外に目を背けて家の中の掃除に明け暮れた。

だが前にも書いたが、嫁の散乱した衣服は大晦日の状態をキープして僕を苦しめ続ける。

勝手に片付けると怒られるし、もはや八方ふさがりである。


遊びに行けない日々、終わらない微頭痛、子供の骨折看病、片付けられない女。

このような日々が続くと僕は突然闇の力を手に入れ、変身してしまう癖がある。

そう。

庭でしか生きられないダークヒーロー、「庭男」に。

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大快晴の庭に現れた、不審極まりない全身登山男。

背中には大容量の冬仕様のザックが装着され、今ここに絶対必要のないピッケルまで搭載。

知らない人が見れば通報必至の状況だ。


しかしもう慣れたのか諦めたのか、この時ご両親は何も言って来なかった。

嫁も突っ込む事なく、テレビの前に鎮座してにじいろジーンを見ながら壮絶な無視。

この出立ちですら存在感を消す男。

それが庭男なのである。


そんな厳しい状況でも庭男は泣かない。

彼は一切迷いのない表情で、庭にペグを1本づつ打ち込んで行く。

1本打つ度に「くそ!カマ掘り女め!」とか「嫁め!いつになったら片付けるんだ!」とか「というかなんでこんなに晴れてんだ!」とか言いながら渾身の怨念ペグ打ち。

やがてその怨念が黒魔術的な空間を庭に作り上げた。

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まさに我が心中をビジュアル化したかのようなどす黒い闇。

しかしこれは心のブラックホールではなく、シャングリラ3の「ネスト」と呼ばれるインナーテント。

冬山では使用しないが、まずはファミリー用を想定してこいつありきで立ててみる。


設営は超絶簡単。

6つの隅をベグダウンして、中でポール立ち上げるだけ。

見事に罠にかかって捕獲される息子達。

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夏場はこのフルメッシュのインナーが蚊帳となって風を通し、ちゃんとフロアもあるから雨でも安心。

そして上からシャングリラ3を被せていっちょあがり。

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実に簡単。

そしてこの独特のトンガリ感が子供心を刺激するのか、彼らの評価も上々。

さらにこの広々とした居住空間。

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今までのソロテントでは考えられなかったこの広さ。

テントに興味のない人にはどうって事ない空間なんだろうが、10年以上ソロテントで生きて来た僕には「ここはスウィートルームなのか?」と思ってしまうほど広大な世界。

天井が高いから、狭苦しさもないし何かと色んな作業がし易いのなんの。

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しかしこの時期は広げた幕がパリパリして静電気太郎と化す男もいる。

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ちょうどお母さんがお父さんに怒る時にこういう状態になるよね。


そして初の1本ポールで不安だったが、中から隻腕の暴れん坊が押そうが引っ張ろうがびくともしない。

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これなら突然テントが崩れて骨折する事もないだろう。

思った以上にしっかり固定され、結構な耐風性も期待できるね。


だがここで1本ペグが抜けてしまった。

なんせここはキャンプ場ではない普通の庭なので、土が脆すぎてペグが効かないのだ。

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しかしこれはちょうど雪山用で購入した新アイテムテストのビッグチャンス。

柔らかい土を雪に見立てて、MSRの「ブリザードステイク」をテストです。

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(2011/03/08)
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IMGP7632.jpg

脆い土でも感動的なまでにしっかり固定。

こりゃかなり雪山でも期待大。

いくつか穴が空いてるから、ペグ抜き用にこしらえたラインをその穴に通して横向きにして埋める事も出来る。

そしてこのペグはやたら軽いから、普段の山でも1本持ってればショベル替わりにもなる優れもの。

早くこんな庭ではなく、実戦で試してみたいもんだ。


なんて感じでペグを打ち直している間に、もうこのテントに飽きたのか携帯ゲームに夢中な男達。

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お父さんは君たちとの夢のファミリーキャンプのためにこれを買ったんだよ。

お父さんだけだったら、断然MSRのツインブラザーズが良かったんだよ。

どうかもう少しだけ愛想笑いを続けてくれないだろうか?


そこでそんな夢のファミリーキャンプのための偉大な第一歩を試みてみる。

それはジェームズ・キャメロンでも映像化不可能と言われる「嫁inテント」という壮大なチャレンジ。

ブリザードステイクよりも強靭にテレビの前に固定された嫁に対し、僕は揉み手をしながら「子供達のために一度でいいからテントに入っていただけないでしょうか?」とお伺いを立ててみる。

すると顔全体に「渋々」という言葉を見事に表現しながら、ペリペリとコタツから剥がれる嫁。

気のせいかそこにもの凄く小さな音で「チッ」という音が聞こえたような...。


しかしそんな嫁もこの素敵なシャングリラ(理想郷)に入ってしまえば、優しかったあの頃の心を取り戻してくれるはず。

そして「旦那様ステキ!テントってこんなに楽しかったのね。私これからアウトドアガールになるわ!」と目覚めてくれるはずである。

そしてついに歴史的瞬間が訪れた。

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どうにも表情がさっきと変わってない気がするが、この快挙に対してどよめくハリウッド。

構想8年、ついに「嫁inテント」の映像化に成功だ。


すかさず庭男は「どう?楽しい?ワクワクする?」と畳み掛ける。

しかし彼女は、感想どころか「洗濯物干すでもういいか?」と言うじゃない。

もはや「仕方なく付き合ってやった感」がテント内に溢れすぎて、サド結露が凄まじい。


庭男は天を仰ぎ目を閉じる。

富樫...

富樫よぅ...

夢は幻の如くなり

私の夢は洗濯物にすら勝てなかったようだ

私はそんなに無茶な事を望んでいるんだろうか?

ただ普通にファミリーキャンプがしたいだけなのに

私のような男が夢見てはいけない世界だったんだろうか?

一般奴隷がサウザー様とキャンプするだなんて、やはりおこがましかったんだろうか?


庭男の頬にキラリひと雫。

このボロ雑巾のように捨てられた僕の夢。

どうか一緒に洗濯してくれないだろうか?


やがてそんな庭男を置き去りにし、嫁と共に愛する息子達までもが屋内へイン。

もちろん嫁は一向に洗濯物を干しに現れない。

ポツンと一人庭に放置された庭男。

しかしこのような状態になってこそ、このダークヒーローは闇の輝きを増す。


彼は「ファミリー」という顔から「雪山マゾ男」という顔に豹変。

シャングリラのインナーテントを取っ払い、ついに富樫源次「底なし根性モード」のテストを開始したのだ。

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すると先ほどまでの平和な屋外が一変、突然狂ったような突風が吹き荒れる。

この地方の午後名物「伊吹おろし」の祭りが始まったのである。


過酷なほどテストには持ってこいだ。

どうせ山ではいつも暴風に晒されるんだし、ここから先は子供達には見せられない大人のマゾ時間。

やっと私のステージが始まったようだ。


早速雪山を想定して、実際の装備で寝床テスト。

IMGP7665_2015012615350122a.jpg

雪との設置面はまだ思案中だが、とりあえずポリ繊維の防水透湿不織布「タイベックシート」を配置。

その上にサーマレストの「リッジレストソーライトレギュラー」。

そしてまたいつかちゃんと紹介するけど、どこにも行けない腹いせで買っちまった最強エアマット、サーマレストの「ネオエアーXサーモS」。

足の部分はザックでごまかし、ここにナンガのオーロラ900DXを配置するという完璧なベッド環境。


ここまでやれば例え雪ダイレクトのフロアレスだろうと、僕のような極度の冷え性野郎だろうと死ぬ事はないだろう。

この見事なベッドメイキングに、ここが庭だという事も忘れて「ぬふふふふ」とにやけるダークヒーロー。

そして「今日は庭で寝てやるぞ」とほくそ笑む。


このように彼が闇に支配されるほどに、あんなに晴れてた空に暗雲が立ちこめ始める。

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そしてさらに激しくなる伊吹おろし。

もちろん体感温度もみるみる下がって行くほどの寒風。

そしてその段階で「お待たせしました」とばかりに、まさかまさかの「雨」が降って来るという快挙。

ついに庭ですらまともなキャンプをさせてもらえないのだね。


図らずも暴風と雨という、テストに最適な庭状況。

これで雪でも降ればもはや救いようのない負の男だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌朝。

あまりの寒さで目が覚める庭男。

何やら八方尾根で聞いた事のある「シャラシャラシャラシャラ」という音が外から聞こえる。

テントから這い出てみる。

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こ、これは...。

謹慎期間が長かったせいで、ついに雪山テント泊の幻影を見ているのだろうか?

私には雪が降っているように見えるのだが。

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ついに私は試し張りしただけで「暴風」「雨」「雪」という、悪天候ハットトリックを達成してしまったようだ。

気温を見ると-1℃。

庭ですらここまでマゾれるとは、いよいよ我が庭テクニックも極まって来たぞ。


まあいい。

いつもの事だ。

とりあえず一晩富樫に抱かれた感想を書いておこう。

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まず当たり前だが、下部の隙間からの冷風が寒かったのなんの。

体はオーロラ900DXのおかげで全く寒くないけど、露出していた顔部分は「氷結パック」でもしてるかのようなひんやり感。

こりゃ-20℃の現場だと顔面凍傷になって、ウォーズマンの仮面みたいにポロリと顔が剥がれ落ちてしまう。

朝起きた時にこんな事になってたら大惨事だ。

scene4_21.jpg

これじゃ今後生きて行くのが大変だ。


でも雪で隙間埋めちゃえば風の入り込みは阻止出来るから何とかなるだろう。

その分結露しちゃうだろうけど、早朝ウォーズマンになるよりはマシである。


その隙間風以外は実に快適だった。

中は広々で、今までのような窮屈さは皆無。

なんせ荷物置きスペースは余るほどある。

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入り口に玄関を掘れば、靴を履くのもとっても楽チンだ。


テント内結露は触れば濡れてるかなって程度。

天井部も広いから、細引きで物干しスペースもバッチリ。

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アウター上下、スパッツ、グローブを掛けてもまだ余裕あり。

モンベルのクラッシャブルランタンシェードを装着したヘッドライトを吊るせば、テント内全体も明るく照らせた。

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これ、安かった割には中々やる商品である。


しかし一点気になった事。

どうしても片手で入り口ジッパーを開閉する際、かなりの高確率で噛んでしまう事である。

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その噛みっぷりはスーパーニュースの永島昭浩を彷彿とする安定感。

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いつまで経ってもこんなに噛まれてしまうと、グローブ作業の雪山ではちょっと煩わしい。

安藤アナはよく何年も耐えているものだ。


あともう一つの重大な問題点。

それは毎回の事だが、庭で朝を迎えると改めて「何やってんだろ...」と気分が沈むという事である。

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どうやら今日も良い天気のようだ。

この日はもういそいそとテントを片付けて、庭男は大人しく家に帰った。


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翌週。

なんと2週連続であの男が庭に現れた。

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ここまで来るとあまりにも痛々しすぎる。

しかも空は目も当てられないほどに晴れ渡っている。


もちろん今日も彼はテントテストという名の自傷行為に及ぶ。

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いつもの山ではあり得ない雲一つ無い快晴。

今日は多くの登山者の方がどこの山でも最高の登山を楽しんでる事だろう。

しかしどうか忘れないでほしい。

あなた達の平和は、この小さな庭で一人の哀れなダークヒーローが支えていたという事を。


そんなヒーローの息子で、しっかりと父譲りの自傷骨折プレイを見せつけてくれたこーたろくん。

実はこの度彼はめでたく2歳のお誕生日を迎えたのである。

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まだ左腕はがっちり固定された状態だが、こんな父の元よくぞここまで育ってくれた。

今までずっと嫁から「2歳までは山に連れて行くな」と言われて来たが、今日から晴れて君はお父さんの山パートナー。

もう公園に行くと偽ってこっそり山に連れて行かなくても、堂々とお前を連行出来るぞ。


そんなこーたろくんを祝福し、庭男を嘲笑うかのような快晴無風。

今週こそ夢のファミリーキャンプに向けた第一歩。

それはスピルバーグ監督が最新CGを駆使しても映像化不可能といわれる「嫁in庭ランチ」のチャンス。

このうららかな休日、こーたろくんの誕生日を祝うステキな庭ランチパーティーで嫁の心を一気に鷲掴みだ。


僕は嫁が家の中でテレビを観ている中、せっせせっせと孤独に庭でセッティング。

そしてこのようなおもてなしスペースを作成。

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ふかふかのソファーもこしらえたから、これなら嫁も満足のはず。

そして近所のインドカレー屋でカレーナンセットをテイクアウト。

そして「みんな!カレーだぞ!」と皆を庭に呼ぶ。

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たちまちファミリーの平和な空間が庭に誕生。

孤独に戦って来た庭男に、ついに勝利の瞬間が到来だ。


そう思った時。

伊吹の神が「お前ごときの奴隷が浮かれるな」とばかりに、束の間の平和を切り裂くここ一番の「伊吹おろし」大発生。

さっきまでの無風状態が嘘のように庭に突風が吹き荒れる。

たちまち散乱するカレーの蓋。

飛び散るカレー汁。

たちまち冷めて行くナン。

庭はファミリー達の「うわああっ」という阿鼻叫喚の世界に。


そして「撤収!」という号令のもと、サウザー様と子供達はカレーセットを持って家の中へ。

そして2週連続でポツンと一人庭男。

冷たい伊吹おろしが男に容赦なく吹き付ける。

それに晒されながら、今日も彼の頬にはキラリひと雫。

そしてテーブルに落ちたその雫で、飛び散ったカレー汁をせっせと拭き取る。

彼の姿はもはやすっかり老いてしまっている。

彼はナンカレーを頼んだはずだったが、どうやら受難加齢を注文してしまったようだ。


庭男のファミリーキャンプの夢は、もはや天竺よりも遠い場所にある模様。

彼の追い求める理想郷(シャングリラ)は本当に存在するのだろうか?



何はさておき、そんな成長しない父を尻目にしっかりこーたろくんは成長中。

嫁がセレクトして来た誕生日プレゼントを貰ってご機嫌の男。

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アンパンマンじゃなくてバイキンマンをセレクトしてくるあたりさすが嫁。

恐らく僕もバイキンマンと同じカテゴリーとして気に入ってもらえたのかもしれない。


そしてしっかり嫁のサドの血も成長しているのか、早速振り回されるバイキンマン。

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なんだか見てると、我ら夫婦関係の縮図を見せつけられているようでお父さんは切なかったよ。

例えそいつがバイ菌だろうともう少し優しく扱ってあげようね、こーたろくん。

お願いだから...。



と、こんな感じの庭生活でした。

今回も書きながら涙が止まりませんでしたね。

じゃあやるなよと人は言うだろうけど、こうでもしないと欲求不満で体の内側から爆発して死んでしまうんです。


だが3ヶ月にも及んだ山自粛期間も間もなく終わる。

むち打ちの症状も少しづつ良くなって来て、徐々に運動も開始。

そして5日前、めでたくこーたろくんの固定も解除。

いよいよ爆発の時が近づいて来た。


世の登山者達よ。

今のうちに快晴の山で浮かれ納めをしておくが良い。

今、この闇の力を増大させたダークヒーローがそっちの世界に戻って行くぞ。

もう快晴の週末なんぞ私が許さない。

世界を白で埋め尽くしてくれるわ。


そしてこーたろくんよ。

改めて2歳の誕生日おめでとう。

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こんなお父さんだけどどうか捨てないで。


これからもヨロシクね!




償いツーデイズ〜芋虫シャワーと下見のダシ〜

Posted by yukon780 on 29.2014 りんころ成長記 6 comments 0 trackback
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逃亡者が帰って来た。

その逃亡者とは、花のGWに家族を置いて勝手に一人で四国くんだりまで逃亡していた男のことだ。


その男は3日間の逃亡の末、ヘロヘロの状態で岐阜に帰宅した。

散々遊んで来たはずの男だったが、その顔には信じられないほどの疲労の色が伺える。


しかし彼は普段嫁から「遊んで来た分際の男が“疲れた”とか言ったらなぶり殺す」と言われているので、笑顔をヒクヒクさせながら「いやあ、リフレッシュして体もピンピンしてますよ。さあ、ここからは張り切って子供達の面倒を見させていただきます。」と言い放つ。

しかし若干その動きは、12ラウンド目のボクサーのようにヨロヨロと足に来ているご様子。

それでも必死で笑顔を作りながらりんたろくんとウルトラマンごっこを始めるが、もはや抵抗する事も出来ず4歳児に一方的にやられて蹴られ続ける手負いの怪獣。

何度もりんたろくんの放つスペシウム光線で吹っ飛んで床に倒れるが、もうそのままリアルに息を引き取りそうな勢い。

だが「疲れてるからやめようか」なんて言おうもんなら、その瞬間背後から嫁のサドリウム光線で瞬殺される事は間違いない。


彼は思う。

この状態で家で育児してたらいつか私は泣いてしまう。

ここはひとまず子供達を連れてM78星雲の光の国(実家)に帰還するが吉。

同じ育児をするにしても、実家なら養子の気疲れも無く背後からの光線に怯える事も無い。

正直幼い子供二人連れての外出はそれだけでかなりの労力を要するが、精神衛生上家で育児するよりよっぽど楽なのだ。


さらにはりんたろくんも岡崎のおばあちゃんに会いたがってるし、母さんも久しぶりにこーたろくんに会いたいだろう。

四国疲れもあるし、ここはみんなで「公園」にでも行ってのんびりとした時間を過ごそうではないか。

3日間も自由させてもらった償いの土日にしようではないか。


というわけで、今回はGW開け翌週の土日の模様。

彼が普通のお父さんに戻るべく奮闘した、償いツーデイズの記憶。

実際に償えたのかどうか怪しい所だが、お暇な人だけどうぞ。


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久しぶりに実家に日帰り帰省。

僕は母に「子供達が公園で遊びたがっている。僕も非常に疲れてるからのんびりしたい。どこか良い公園は無いか?」と問う。

すると我が母が「いい所がある」と言って案内してくれたのが、「岡崎中央総合公園」だった。

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ほほう、なるほど。

コイに餌をやったりと中々ほのぼのとした空間ではないか。


しかしコイとの戯れも早々に切り上げ、母は「さあ、りんちゃんこっちだよ」と言って我々を誘導。

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言われるがまま進んで行くと、何やら不穏な雰囲気に。

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何かがおかしい。

我々は「公園」に行きたいと言ったはずだ。

何度も書くが、僕は嫁から「こーたろくんは2歳になるまで山に登らせるな」とキツく言われている。

しかしこれはどう見ても、一般の人が想像する「公園」とは随分と趣きが違う気がしてならない。

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なんだかこれと似たような手口を私は知っている。

最近僕もこの手口を頻繁に使っていたようないないような...。(参考記事:男三人お散歩旅〜小マゾ日和の公園デビュー〜ダンディ父さんのよくある休日〜巻き込まれた男達〜


そう言えばこの人、僕が中学生の時に軽い感じで「山に行こう」と誘って来て、いきなり槍ヶ岳に登らせた女だった。

奴にとってこの程度の低山は「公園」なのだ。

だめだ、りんたろくん。

その虫取り網女に付いて行ってはいけない!

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しかし母はこの手の子供の懐柔は大得意。

すかさず背中の虫取り網を取り出すと、70歳とは思えないスピードでトンボを穫りまくる。

これにはりんたろくんも、このやたらと俊敏なおばあさんをすっかり憧れの目で見ている。

結果的にイメージしてた公園ではなかったけど、テンションはうなぎ登りだ。

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しかしこれでテンションが上がりすぎ、彼は走り回った挙げ句大転倒してヒザを強打。

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この場に嫁と過度な心配性のお義父さんがいたら、速攻で事を大げさにして「赤チンだ!病院だ!救急車だ!」とテンパリ三段活用が炸裂している場面。

しかし母は「痛いの痛いの飛んでけ」だけで強引に痛みを無かった事にし、「さあのんびりしてると山頂に行けないよ」と言ってルートの説明を始め出す。

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こんな母に育てられたから、きっと僕は痛みに鈍感なマゾになってしまったのかもしれない。


そして「つかれた。ひざいたい。だっこして。」と言うりんたろくんの要求に対し、お父さんはこんな状況へ。

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僕は「疲れてるから公園でのんびりしたい」と言ったはずだが、何かが違っている気がしてならない。

恰好も公園に行く恰好だから歩きにくいし、何よりもう顔色が土色になっちゃっている。

僕たち親子は公園に行きたかったのに...。

ちょっとだけ子供達の気持ちがわかったお父さんでした。


その後も「公園」を突き進み、

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東屋で昼食。

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しかしここに来てこの一族の得意技「突風」が巻き起こる。

広げたお弁当の蓋が飛びまくり、とてもゆっくり食べてる場合じゃない状況に。

もちろんその間も子供達の自由行動は止まらず、こーたろくんも石とかを弁当の中に投入して来たり、その辺の虫を食おうとするから目が放せない。


結局全く味わう事なく、口に押し込むようにして昼食終了。

色々大変だが、とりあえず子供達は楽しそうだし母さんも楽しそうだから良しとしておこう。

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ちなみにこーたろくんが坊主頭になっているのは、ご両親によって「髪の毛で筆を作るぞ」とバッサリ刈られた結果。

何気にあの筆作るのいいお値段するんだが、あれって正直必要なんだろうか?

なんて細かい事を愚痴ってるとまた無駄な長文になって行くので先に進む。


やがて景色はいよいよ「公園」とかけ離れた眺望に。

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そんな中、この時期の低山の宿命達がりんたろくんに襲いかかる。

頭上から大量の「毛虫」が糸で吊り下がっているのだ。

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写真では分かりにくいが、もはやそれは毛虫のシャワー。

油断すると顔の目の前に毛虫が降りて来たり、いつのまにか頭の上とかにくっついている。

これにはりんたろくんはパニックになり「いやああ!」と言って尻餅をつけば、足下にも大量の毛虫が。


やがて限界が来たりんたろくんは号泣し始めて「もう、いやああ。お山嫌いいい。」と絶叫。

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まずいぞ。

せっかく最近山が好きになって来たのに、これは強烈なトラウマが植え付けられてしまってないか?

ちょっと公園行きたかっただけなのに、我が母のミスチョイスによってここまで慎重に積み上げて来た「山好き洗脳」が解けてしまうではないか。

それでも母は当然引き返す事なく「もうすぐ山頂だから」と言ってその辺の長い枝をむしり取り、それをクルクル回転させて毛虫を撃退しながら突き進む。

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枝を振り回し、もう一方の手には虫取り網。

もはやどっちが少年なのかわからない。

というか「もうすぐ山頂だから」って言ってる時点で、彼女にもここは公園じゃないって自覚があるように感じるがいかがか?


やがて毛虫の嵐を越えて行けば、やっと頂上に到達。

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結局3時間近く歩かされてしまった。

さすが我が母、彼女に撤退の二文字は存在しない。

3時間担がれ続けたマルコメ坊主もすっかりおネンネだ。

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こうして彼らの「公園でのんびり」という一日が終わった。

果たしてこのりんたろとこーたろの兄弟が、通常の公園で遊べる日は来るのだろうか?


お父さんとしても、何気に相当ハードな子守りの一日となって疲労が倍増だ。

もちろんここから岐阜までのロングドライブも重なり、この日この親子はあっという間に眠りについた事は言うまでもない。


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次の日の日曜日。

本日も償いの為に庭で子供達と一緒に遊ぶ。

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しかしこの日はあまりにも天気が良過ぎた。

お父さんは次第に体がプルプルと小刻みに動き出し、出来るだけ空を見ないようにする。

しかしおさまらない衝動。

僕は嫁に対して「りんちゃんがキャンプ場で水遊びがしたいと言っている。連れて行ってあげたいがいかがだろうか?」と、根も葉もない偽装提案。

りんたろくんは一言も水遊びしたいとは言っていない。


だがこの作戦が功を奏し、こーたろくんにはまだ早いってことで見事僕とりんたろくんだけでの出撃OKの認可が下りた。

で、次の瞬間にはこの「板取キャンプ場」に辿り着いてしまっていたわけだ。

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結局りんたろくんからしたら、「償い」という言葉を隠れ蓑にした祖母と父に振り回される2日間に。

しかしこの「キャンプ場」というチョイスがいい方向に働き、りんたろくんのテンションが非常に高い。

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今までは「登山で担がれているだけ」や「カヌーに乗らされているだけ」という、若干子供には楽しくない事に付き合わされていたが、ここでは自発的に安全なキャンプ場内で遊べるからかなり楽しいようだ。

やがてテンションが上がり過ぎた彼は、突然井手らっきょになった。

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もはや水着を着る時間も惜しいとばかりに、狂ったように小川で遊び出す。

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お父さんとしても、一応ブログ仕様に耐えられるように必死で葉っぱ隊工作で追従撮影。

しかし彼の中に眠る野生の本能が止まらず、葉っぱ隊も追いつかない。

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面白いからしばらく全裸で遊ばせてみる。

僕としても久々にのんびりと自然の中に身を置けて、結構のんびりだ。


やがて彼に初めてのニジマス摑み取り体験をさせてやる事に。

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本来、子供とはこのくらいのアウトドア体験から始めさせてあげるべきだったのだ。

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凄く楽しそうだ。

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でも全く捕れないりんたろくん。

それでもなんとか、やたらと弱って動きの鈍い奴を確保しました。

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中々いい時間だなあ。

ここなら自然を感じられるし、清流板取川も流れてるから、どんなに晴れていても僕は心穏やかに子供の相手が出来ている。

やっぱ家にいるより、こっちの方が僕としては良い育児環境だ。

これからは勝手に一人でマゾばっかやってないで、こういう朗らかなスタイルで休日を過ごすのもいいな。

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まあ今の時期だからこんだけ人がいないってのもあるけどね。

そしてそんなあまりキャンプ場になじみのない僕が、あえてこの日このキャンプ場に来たのには訳がある。

実は現在、7月にこのキャンプ場からの「川浦渓谷パックラフト遡上プロジェクト」という企みが静かに進行中。

ゆえに今回はその出発点である、このキャンプ場へ下見に来たかったのである。

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まあ要するに、償いどころかりんたろくんはまたしてもお父さんの遊びの為のダシに使われてしまったわけですね。

こんな事ばっかしてるから、天罰でネット詐欺の餌食になったんだな。

でも結構本人は楽しんでくれてるから、ここはどうか良しとしていただきたい。

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でもそろそろちゃんとした公園に連れて行ってやらんとな。

なんて事を考えながらも結局突き進む。

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やはり岐阜が誇る清流板取川の上流部。

その透明度は四国の川にも負けてはいない。

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やがて水路は落ち込みと巨岩に塞がれて行き止まり。

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今日はあくまでも下見だし子供もいるからここまで。

7月にはこの先のさらに奥へ奥へと侵入していくから、今から冒険心が止まらない。

りんたろくんは、勝手に「ハァハァ」と一人で興奮し始めたお父さんを不思議そうに見つめる。


やがて父は正気を取り戻し、大人しく上陸して二人で虫取りごっこへ。

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しかし落ち着いて虫取りなんて出来ないお父さん。

もうこのエロすぎる透明さに、父は虫を追いながらも川の方をチラチラとエロい目で見てばかり。

それは今にも全裸になって飛び込んで行きそうなほどの危険な目。

結局虫取りもそこそこに写真撮りへ。

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ちなみにこの美しい清流の前に映っている白いモヤの数々。

これが四国で僕が川原にカメラ落としてレンズを傷つけてしまった結果である。

清流に対してため息まじりに撮影すれど、撮れた画像を見て別の深いため息をつくお父さん。

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繰り返されるため息の連鎖。

この写真を見て、僕は無駄な出費覚悟でまたレンズ買いましたよ。

いよいよコツコツ貯めたお小遣い貯金が一桁になっちゃったね♡


さあ、気を取り直して償い償い。

ひとしきり「りんたろ流し」を楽しんでから、

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川原にいた他の子供と合流させて、石の裏にいるヘビトンボのヤゴを採取。

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今日は魚も捕って、虫も捕ってで相当に楽しかったようだね。

償いと言う名目で下見に付き合わせちゃったお父さんとしても、ホッとしたよ。

やっぱり子供はこのくらいからアウトドアを始めるべきで、いきなり川下って冷水まみれになったり、いきなり3,000mの山に連れて行かれて唇を紫色にしたりさせちゃいけなかったね。

また夏、川に潜れる時期に遊びに来ような。

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という感じで、四国に3日遊びに行った償いを出来たのかどうかよく分からない感じの2日間が終わった。

ただ僕としては「家族サービス」という言葉はあまり好きではない。

親が我慢して何かするより、一緒になって本気で遊ぶべきだと思っている。

しかし現状は嫁が極度のインドアだという我が家の事情があって、お父さんが勝手に一人で楽しんでる感が否めない。

きっとアウトドア好きな奥さんだったら「うちの旦那、素敵な男No.1だわ。」という事になったかもしれないが、基本的に我が家では「うちの旦那、殺したい男No.1だわ。」という厳しい評価。


でも一応この2日間、僕も母も子供達も笑ってたからそれでオールオッケー。

ウザいと言われようが、まだまだお前達を連れ回して行くぞ。


なんてこと思いながらホクホク顏で帰宅。

するとキャンプ場で遊んでいる間に、車の中に置いておいたはずの家の鍵が見つからない。

どんなに探しても無い。

翌日キャンプ場に問い合わせてみても無い。

帰りに寄った温泉に電話しても無い。


またしてもやってしまったのか...。

最近、遊びに行く度に何かを壊すか失うかを繰り返し続けている。

今回は家の鍵。

しかもあの鍵には会社の鍵まで付いている...。


どこまでも間の抜けたバカヤロウな男。

遊びに夢中になるあまり、次々と奉納して行く大切な私物の数々。

失うのは嫁の愛だけでは足りないのか?


こうして男は四国で3日間遊んだ「償い」を、鍵の紛失という気持ちがへこむだけの荒技で支払った。

もちろん嫁には怒られ、ご両親には呆れられ、会社には言い出せないという苦しい日々が続いている。


なんとか偶然どこかで鍵が見つかる事を信じ、



男は今日も遊びに出かけるのである。



こーたろくん1周年

Posted by yukon780 on 20.2014 りんころ成長記 0 comments 0 trackback
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父をまっすぐ見つめる男。

汚れを知らないつぶらな瞳が、汚れた父には実に眩しい。



あの誕生の日から1年。

ついにこの度、次男こーたろくんがめでたく1周年を迎えたのだ。

普通なら「あっという間の1年だった」と振り返る所だが、なんだかここまでとても長く感じた1年だったよ。


さすがのお父さんも、この日ばかりはマゾを休業して普通のお父さんへ。

1歳児の誕生日らしく、ここは渋く「寿司」でお祝いだ。

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ケーキやバルーンが用意されないという次男坊の宿命を受け止めよ。

そんな風に手をジョジョみたいにして、求めるような目でこっちを見ないでおくれよ。

お父さんも次男坊だったから君の気持ちはよく分かる。

分かった上で、今回君が食えないお寿司をチョイスしてしまった父を許しておくれ。


それでもこの日はご機嫌のこーたろくん。

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実は年末年始で風邪に苦しみ、治ったと思ったらまた風邪をこじらせて、それがやっとこの日に治ったからね。

君は間違いなく、父の「やたら風邪を引く」という余計なDNAをしっかり継承しているみたいだね。

あんまり風邪が治ったからって、すぐに浮かれてると後々とんでもない代償を支払う事になるから気をつけろよ。


ほら、後ろから変な奴がエロ顔で絡んで来ているぞ。

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よく見たら君のお兄ちゃんのりんたろくんだったね。

思えばこーたろくんの名付け親でもあるりんたろくん。

彼もこの1年で随分とお兄ちゃんらしくなって来たぞ。

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でもこーたろくんが大きくなった時、自分の名前の由来を知ってどう思うのか?

当時ウルトラマンタロウが好きだったりんたろくんが、変身前の「東光太郎」に憧れて付けた名前だと知ったら。

りんたろくんも、未だにいつかこーたろくんが「ウルトラマンタロウ」に変身するものだと思ってるかもしれない。


そんな兄の弟への愛が止まらない。

隙を見ては、いつも彼は弟に「ちゅっちゅ」をかましている。

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これにはさすがにこーたろくんも「うっとうしい」と思ったのか、すかさず母譲りの左フックをりんたろくんのアゴに炸裂させる。

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まるで父と母の日常のような光景。

二人ともしっかりとパパとママから何かを学んでいるようだね。



それにしても全く似ていないこの兄弟。

そもそも僕の幼少期に瓜二つだったりんたろくんに比べ、こーたろくんの顔には、僕の要素が何一つ見当たらない。

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なんだか僕やりんたろくんと違い、彼は女性を泣かせる側の人間になりそうなこのニヒルさ。

若干心の中に大沢樹生的な感情が渦巻いてしまうが、間違いなくこーたろくんは僕の子である。


現時点での共通点は「体が弱い」くらいだが、きっと中身はかなり父寄りになるはずだ。

現時点ではかなり嫁がリードしているけど。

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しかしこの未知のグレーゾーンの「アウトドア度」と「マゾさ」に期待大。

このニヒルな表情のまま、逞しく山野でマゾる彼の姿が今から楽しみでしょうがない。



さあ、ここからは謎の行事スタート。

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僕はりんたろくんが1歳になった時に初めて知ったが、1歳になると「一生餅」という行事で餅を担ぐらしい。

よく意味が分からないが、どうやら「一生食うに困らないように」とか、丸い餅を使って「一生丸く長生き出来るように」って思いが込められているようだ。

嫁に丸い餅を担がせたら少しは性格が丸くなってくれるんだろうか?

多分そんな事したら、僕が丸めて捨てられるんだろうな。


なんて事を考えていたら、お義母さんによって餅を入れた風呂敷が容赦なくこーたろくんに結ばれて行く。

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ここで少しだけ父の血が垣間みれた。

重い荷物を背負わされたにもかかわらず、実に嬉しそうではないか。

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いつも無駄に酒を担いで山に登る父のマゾっけが顔を見せたのかな?

しかし1歳児にまだその神髄は味わえなかったようで、立たせようとすると見事に号泣。

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僕も1歳の頃はこうだったんだろうか?

今では嬉し泣きをかみ殺しながら、父は養子という重い荷物を背負っているぞ。


なんて事を考えていたら、餅泥棒が紅白餅の赤い方の餅を盗んでいるぞ。

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一方で、辛さからかこーたろくんもミュージカル俳優のような迫真の餅担ぎ。


どうやらこの状態で一人で立つことが出来れば、逞しい一生が送れるらしい。

こーたろくんも一度仕切り直し、「担ぎ上げるなら今でしょ」的なポージングでやる気満々だ。

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さあ、今こそ父のような逞しい姿を見せるんだ。

さあ、立て!


ああっ!

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まるでお父さんのようなズッコケじゃないか...。

ちょうど先週の竜ヶ岳の、びちゃびちゃゲリ道でこけた時のお父さんそっくりだよ。


まあでも立てなくてもこの行事は縁起は良いらしいからオッケー。

元気でいてくれれば尻に敷かれようとオッケーさ。

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一方、そんな行事最中にペタペタと餅を触って遊ぶりんたろくん。

この直後、彼が「オシッコした後に手を洗ってなかった」という衝撃の事実が判明。

そして見事に母に「このサルモネラ菌野郎!」と怒られて凹む哀れな兄の姿を、弟は不思議そうに眺める。

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その直後、まさかの飛び火。

嫁は僕に向かって「写真ばっか撮っとらんで、なんで注意しなかった。このハゲ野郎!」と言うではないか。

このおめでたい席で何と言うサディスティック行事。

しかもご両親の目の前でなんて事を言うんだ。


間違いない。

僕は1歳の頃、絶対餅を担いで立ち上がれなかったはずだ。


そんな父と兄の悲しい姿を、母にアゴをゴロゴロされながら嬉しそうに眺める男。

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飼いならされちゃダメだぞ、こーたろう。

どっかのマゾ野郎みたいにそんな嬉しそうな顔をするんじゃない。



さあ、これで一生餅の行事と親子SM行事は無事に終わった。

次は寒いけど、近所の神社にお詣りだ。


久しぶりのこーたろくんの外出だから、嫁にカメラ撮影を頼んで撮影してもらう。

すると1枚目から早くもサド撮影モード炸裂。

一体どこにピントを合わせているのだ?

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あからさまに「寒いから適当に撮ってます感」が滲み出たこの作品。

僕なんて見切れているし、奥にある野立て看板をクローズアップした大胆な構図。


後で確認したら、ほとんどがこのサド撮影モードで撮影されていた。

ここからは、わずかにピントが合っていた写真でお送りします。

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もちろんお父さんは二人を担いで、二の腕のピキピキ感を楽しみながらの移動です。

オープニングでは「この日ばかりはマゾを休業」と言ってしまったが、どうしてもチャンスと見るや己に負荷をかけてしまう。


そしていつも嫁がちゅっちゅさせてくれないから、ここぞとばかりに僕とりんたろくんでこーたろくんにちゅっちゅサンド。

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加齢臭を身にまとった口臭男と、サルモネラ菌野郎を襲名した男の絶望挟撃作戦。

あからさまにこーたろくんの表情は絶望感に支配されているね。

でもこーゆう事出来るのも今のうちだよなあ。


神社にも無事に1歳のご報告と家族の健康を祈願。

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まあ、ここまで長く辛い日々だったけど、よくぞここまで育ってくれました。

本当はもっと風邪を引かない強い子になれるように外で遊ばせてやりたいんだけど、心配性の一族がどうしても「2歳になるまではダメ」と言うからもう少し待ってくれよ。

きっとしょっちゅう外で遊んでるのに、風邪ばっか引いてる僕が説得力を無くしてしまってるんだろう。

ごめんな。


だから君と本格的に山や川に行けるのは、もうあと1年の我慢。

それまではもう少し赤ちゃんを楽しんでておくれ。


2歳になったら、色んな所に担いでってやるぞ。

そん時は兄ちゃんも立派なアウトドアマンになってるはずだ?

お母さんも一緒ならベストなんだが、それは永遠に叶えられない事だから諦めてくれ。



今から3人で遊べる時が楽しみだ。

お父さんも、2人に置いて行かれないようにもっと鍛えて行くぞ。


お父さんの夢「3人でユーコン川を下る」まで、残り後19年...。

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それは長いか短いか。


きっと短いんだろうね。




運動会への旅路 後編〜ノリノリ少年の奮闘〜

Posted by yukon780 on 08.2013 りんころ成長記 0 comments 0 trackback
今回も前回に引き続き、りんたろくんの運動会への道。

極めてファミリー的で平和な内容なのでおヒマな人だけどうぞ。

マゾ観覧希望の読者の方は、最後の方だけ読んでください。


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涙に暮れた土曜日。

子は運動会を失い、親はフィルムフェス、握力、父親威厳、そして1万円を失った。


その翌日、日曜日。

運動会の順延開催日。

もちろんこの日も、前日を遥かにしのぐ大雨だ。


これにより完全に運動会はアウトかと思いきや、何とさらに平日の月曜日に順延というではないか。

正直月曜日は週で一番忙しいから、会社を休むのは気が引ける。

でも台風も来てるし、予報も雨だから恐らく月曜もダメだろう。

まあ気の毒だが晴れてもらってもお父さん困っちゃうよ。


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月曜日。

予報を大きく裏切る、信じられない「大快晴」がやって来た。

望んでいない時は大概こんなもんだ。


僕は嫁に「さすがに今日会社休むのは厳しいなあ」と言えば、嫁は「お前がやると言ったから親子競技にエントリーしている。代わりに私がやるなんて絶対嫌だからね。ちゃんと責任を取れ。」なーんて言うじゃない。

渋々僕は午前中だけ会社に休む事を申告し、そのまま場所取りに行かされる事に。


そして「絶対に一緒に連れて行ってね」と言われている、りんたろくんサポーターの「ガンQ」と二人で場所取りにいそしむ。

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こんだけ睨み効かせてれば、誰もこの場所を奪わんだろう。

でもこのキショいフィギュアと僕だけという光景が、周りにどう映ったかが気になる所。

親御会で話題にならなきゃいいけど。

しかもこのあと、ガンQが立ってるこの場所が見知らぬおばちゃんに取られちゃってたりするというまさか。



しかしやはりここに来てりんたろくんのテンションは非常に高い。

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やっと念願の運動会を迎える事に成功し、父親による妙な旅路に連れ回される事からも解放された男。

随分とここまで遠回りして来たが、やっとこの日を迎えられてよかったね。


やがて運動会が始まり、彼のテンション上昇は止まらない。

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勢い余って、何故か突然女性陣に向かって乳首を露出し始めた。

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彼の中で何かが弾けている事は間違いない。

僕がここで同じ事したら、恐らく瞬時に連行されてしまう事だろう。


そしてついに「ボク、1番になるからね」と言っていたかけっこ競争が始まった。

ここで彼のコーフンはマックスに。

スタート地点で妙な行動を取り始めているぞ。

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どうした?

お前の中で今何が起きているんだ?

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そしてこの時、無情にも「パーン」とスタートの合図。

見事に踊りに夢中で不意をつかれ、完全に出遅れた我が息子。

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見事に他の子に突き放され、約2馬身差でブッチギリのドベに。

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こうして彼の人生初のかけっこ大会は「最下位」という華々しい結果に。

しかしゴール後になぜか彼だけ競技場に戻ってその場に仁王立ちし、「どうだ」と言わんばかりの誇らしげなポーズ。

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慌てて止めに入る先生。

そしてそんな兄の勇姿を、信じられない程の冷めた表情で眺めるこーたろくん。

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この顔は、まさに屁をこいた時の僕に浴びせられる嫁の表情と瓜二つ。

頼むからそんな目でお兄ちゃんを見ないでやってくれ。

彼には彼の考えあっての行動なんだ。



そしてその後の障害物競走でも、

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見事にブッチギリの最下位を果たし、

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また競技場に戻って先生に止められている。

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どうにも落ち着きがなくて、行動におかしな所があるあたりお父さんっぽいぞ。

そして変な行動をした挙げ句結果が出せない所も。

まあ楽しけりゃいいんだから、結果なんてどうでもいいぞ。



やがて沢山練習したというダンスタイムへ。

エンジンのかかりが遅い彼は、ダンスが始まってもケツを掻きまくる余裕さを見せつける。

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そして切ない表情で、おもむろに股間をひたすら触り出す。

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これでエンジンがかかったか。

突然のハイテンションダンス。

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そしてダンスタイム終了後も、一人で踊り続けるという熱狂ぶり。

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やがてマイケル並みの「ポゥー」を炸裂させて大満足のりんたろくん。

結局彼は最後までみんなとは違う踊りを踊り通し、自分の世界を見事に表現する事に成功。

その魂の踊りは、「俺は周囲の色には染まらない」と雄弁に語っていたぞ。

その個性は大いに磨いて行って欲しい所だ。


そして先生たちのにんじゃりばんばんのダンスを、

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昭和の大映画監督のような佇まいで眺め、

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いよいよご満悦なりんたろくん。


そしてここで会社を半日休んでまで来た「責任」を果たすべく、お父さんが出陣。

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周囲のお父さんが普通の格好なのに対し、全力のランニングスタイルで本気を出す男の登場。

しかしそのやる気とは裏腹に、距離にしてわずか10mくらいのステージ。

明らかに己のオーバースペックな格好とやる気が空回り。

「やるからには絶対に一番になる」と宣言して参加したが、特に順位とか関係ない感じで終わってしまった。

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正直このままの状態で保育園を駆け抜けて、そのまま金華山でも登ってやろうかと思ってしまった程の不完全燃焼だ。

まあ冷静に考えてみれば、あくまで保育園の運動会なんだからこんなもんなんだろう。


そして「人が足りないから」と言う事で、結局全ての親子競技に参加する事に。

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途中でカードを引くと「ダッコして走る」という指令が。

もちろんここは南木曽岳で身に付けた、「連れ去り型ダッコ」にてぶっちぎってやった。

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我々親子の間での「ダッココンビネーション」は、そんじょそこらの親子には負けない。

今まで散々ダッコして山登って来たんだからな。

参考:南木曽岳の時の連れ去りスタイル↓

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そして3つ目の親子競技の、椅子取りゲームみたいに座布団を取り合うゲームに突入。

明らかに場違いに本気な男の「やる気に満ちた前傾姿勢」が非常に痛々しい。

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一方でりんたろくんの「どうでもいい感」も際立っている。


まるで噛み合ない親子の熱量。

結果的に一番この運動会を楽しんでいるのはお父さんじゃないのか?


当然息の合わない親子は2回戦敗退。

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なんとも「敗退」の二文字の似合う親子だ。

しかし勝負事なんてどうでも良い。

形は負けたとしても「楽しかった」と思えれば、何事も人生はコールド勝ちのようなものだ。

敗退マニアのお父さんはそう思うぞ。

そう思わないと、このDeNAベイスターズみたいな黒星だらけの人生には耐えきれないんだぜ。



最後は健闘を称えて、親からのメダルの授与です。

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周りはほとんどがお母さんからのメダル授与だったが、もちろん嫁はこのような表舞台には出てこない。

まるで我々だけ父子家庭のような状態で、どこか物悲しい。


なんにしても、色々あったがこれにて運動会は無事に終了。

土曜日にお父さんが色んなものを失ったおかげで、それが快晴代償になったようで良かった。

そしてこの後も、お父さんは地獄のような仕事量が待つ会社に向かって行ったよ。

晴れた日に運動会やるってことは中々大変なんだね。


これから毎年運動会の度に君の成長を感じるんだろうな。

そしてその度にお父さんは衰えて行くんだろうね。


君の成長とお父さんの老衰のポイントが重なったとき。

その時は二人で涸沢の紅葉でも見に行こうじゃないか。


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そしてこの日の夜。

何が嫁の気に障ったのか、突然僕に向かって「おい、ランバダ踊れ。」とか言ってくるじゃない。

このような理不尽なサディスト要求に突然見舞われるのが我が家の日常だ。


もちろん僕は、疲れた体にむち打って泣く泣く一人でランバダを踊る。

ひゃっひゃと喜ぶ嫁と、不思議そうにその光景を眺めるりんたろくん。


僕はランバダを踊りながら「ねえ、りんちゃん助けて。お父さん、このままじゃお母さんに遊ばれて殺されちゃうよ。岡崎に返されちゃうよ」と訴えてみた。

すると、やはりこの三日間で強まった親子の絆からか。

彼は嫁に向かって「僕の大事なお父さんをいじめないで!まだ岡崎に返さないで!」と言ってくれるではないか。

非常に嬉しくもあり、「まだ」返さないでって所が若干気になる所だ。


そんなりんたろくんに対し、嫁は笑顔で「りんちゃん、お父さんの口塞いでごらん。面白いよ。」と何とも残酷な指令。

結婚前の優しい彼女の姿は、海底2万マイルの闇の彼方に沈んで行ってしまったのだろうか?


しかしそれに対してもちろん反論するかと思ったりんたろくんは、なんと笑顔全開で「ひゃっひゃっひゃ」と言いながら僕の口を塞いできた。

さっきまで「僕の大事なお父さんをいじめないで!」と言っていた男とは思えない驚きの二面性。

そしてサディスティック母子の勢いは増し、嫁が「鼻も塞いでしまいな」とキルビルのヤッチマイナ風に言ったかと思えば、りんたろくんはその指示通り笑顔で父のライフホールを完全密閉。

そして男は息が出来ず、顔を青くしながら「やめろよぅ」と抵抗する。

どこかしら嬉しそうな笑みを浮かべながら。



こうして親子三人による、平和な夜の大SM運動会も無事に終了。

りんたろくんは「かけっこ」で1番になれなかったが、父と母はそれぞれ「さどっこ」と「まぞっこ」で1番になったようだね。

こういう夫婦の形もあるんだよ。

世の中って広いよね。



そんなとある家族の平和な秋の三日間でした。



運動会への旅路 〜完〜




運動会への旅路 前編〜雨の1万円サタデー〜

Posted by yukon780 on 06.2013 りんころ成長記 2 comments 0 trackback
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壁をよじ登る父と、渋い表情で株価を見つめるおっさんのような息子。

なぜこのようなシュールな親子の画からスタートしてしまったのか?


そもそもこの日はりんたろくんの運動会当日。

りんたろくんの人生初の運動会で、彼はこの日をとても楽しみに待っていたはず。


一方、父もこの日は名古屋のアウトドアフィルムフェスに行くはずだった日。

父は父で、この日を半年程ずっと楽しみに待っていたはず。


それではなぜ先ほどのような悲しい世界が展開してしまったのか?

無念親子の素敵な土曜日。

これは一度振り返ってみる必要がありそうだ。


最近は父のマゾな記事が続いたので、ここらで平和なファミリーストーリーです。


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りんたろくんもついに人生初の運動会。

親としても「ついにここまで来たか」と感慨深いものがある。

りんたろくんも「ボク、かけっこ1番になるからね」とやる気がみなぎっている。

そして今日まで色んなダンスとか一生懸命練習して来たようだ。

お父さんとしても楽しみでしょうがないね。



そんな中、いよいよやって来た運動会当日の朝。

彼は僕との血の繋がりをまざまざと見せつけて来た。


思いっきり土砂降りじゃないか。

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息子よ、お前もか。

これほどの悲しげな後ろ姿は、父さんまるで自分を見ているようだよ。


楽しみにすればする程、準備をすればする程に勢いづくマゾDNA。

余計な所ばかり律儀に父の意思を受け継がなくてもいいのに。

まだ4歳の身では雨マゾを楽しむには早すぎるだろう。

心の底から彼に謝りたい。


こうして土曜日の運動会は翌日曜日に順延。

でも日曜日の天気も雨予報で、なおかつ巨大台風が接近していて運動会開催はもはや絶望視された。

もう気の毒過ぎて見てられない。



一方、父の方はこの日は運動会が終わってから名古屋に行く予定だった。

実は半年前にその存在を知ってからずっと楽しみにしていた、世界最高峰のアウトドア・ドキュメンタリー映画祭「バンフ・マウンテン・フィルム・ フェスティバル・イン・ジャパン2013」の名古屋開催の日だったのだ。

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名古屋ではたった1日だけ開催されるこのフィルムフェス。

登山やロッククライミングはもちろん、カヤックありトレイルランニングありの垂涎フィルムのオンパレード。

僕にとっては、それはもう宝石箱のようなフェスなのだ。


しかもいつもは雨で泣かされる僕だが、フィルムフェスとなれば屋内なんで雨もクソも関係無い。

この日のような雨だろうと、珍しく心穏やかに最高のアウトドア世界に入り込めるのだ。


しかしそんな僕の前に立ちはだかる影。

恐る恐る振り返ると、その影の主が言った。

「まさかこんな時に一人で名古屋に遊びに行くなんて言わんよね?」と。


突如岐阜で開催された「サディスティック・フェスティバル2013」。


しかし僕もかなり楽しみにしていただけに簡単には引き下がらない。

僕はこのフェスをどれほど楽しみにしていたかを切々と説いた結果、サド・フェス主宰者は「りんちゃん連れてくなら許す」と言ってくれた。

すかさず僕はりんたろくんに「お山の映画見に行こうか?カヌーとかもあるよ。」と揉み手で交渉開始。

なんだかんだ言っても、彼はこの父が手塩にかけて育て上げたアウトドアボーイ。

喜んで付いて来るはずだ。


すると息子は光の速さで「みたくない」と言うではないか。

挙げ句、聞いてもいないのに「カヌーきらい。つめたいから。」という悲しいレスポンス。


これにて父があれほど楽しみにしていた名古屋行きは、実にあっさりと消滅した。

あんなにも楽しみにしていたのに。

もう我ながら気の毒過ぎて見てられない。


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こんな気持ちのまま家にいたら精神が腐ってしまう。

僕は「この雨の中でも親子でマゾれるものは何か無いか?」という答えを探し、ネットの森の中を徘徊。


すると未就学児でもボルダリングが出来るボルダリングジムを発見。

そして家から高速使ってはるばる1時間以上かけてやって来たのが、名古屋市守山区にあるこの「プレイマウンテン」という所。

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以前僕が行ったジムに比べて、中は広くてとても綺麗な所だ。

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自宅周辺にもいくつかジムはあるんだが、当然危ないからどこも小学生未満は受け入れてくれない。

でもここは子供用の簡単なウォールが設置されていて、親の付き添いがあれば4歳のりんたろくんでもOKなのだ。


りんたろくんとしても、カラフルで楽しげなジム内の雰囲気に興奮気味。

基本的にインドア派の彼にとっては、この世界のが性に合っているのかもしれない。


そしてものすごいスピードで走り出し、

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ものすごい勢いで登り出した。

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まるで壁に飢えていたかのような情熱。(※カメラがぶれているだけだけど)

父としても、やっと息子に合ったアウトドア的な遊びが出来たかとガッツポーズ。

彼がこのままボルダリングにはまってくれれば、「子供の面倒見ながら自分も遊ぶ」という十分に大義名分が立った夢の状態が実現するのだ。


で、上まで登ると滑り台で降りて来れるから下りも安心。

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さあ、張り切って第2登目と行こうじゃないか。

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どんどん登って元を取ってくれよ。

お父さんは期待を込めて、ビジターではなくて高かったけど「会員」になったんだからな。

何気にここ結構お値段高いんだぞ。

どんどん登って、今後もどんどん通って一緒に楽しもうぜ。


なんて事を考えていたら、急にりんたろくんの動きが止まった。

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僕は「おい、どうした?まだ1回しか登ってないぞ」と言うと、彼は言った。


「だって疲れちゃうの。もうおしまい。おウチ帰ろ。」と。



うそだろう?

うそだよね?

これ、何? ドッキリ?


いやいや、驚かそうとしたってお父さんは引っかからないぞ。

だってお父さん、なけなしのお小遣い使って、登録料とレンタルシューズ代込みで5,700円も支払ったんだぜ。

お父さん、そのサプライズはちょっと笑えないなぁ。

だってまだ開始5分と経ってないんだぜ。


僕は慌てて彼をおだてにおだて、最終的には「おもちゃ買ってやるから」とそそのかして何とか彼を登らせようとする。

しかし彼はホールドを「つまむ」だけで全く登って行く気配を見せない。

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挙げ句、「はい、登ったよ。これでいい?おウチ帰ろ。」と言い放つ。


クッ、嫁の血め。

イオンの駐車場とかで少々入口から遠目の場所に駐車するだけで、「ここしかなかったの?歩かないかんがね。疲れるがね。どうしてくれるの。」と言い放つあの女の血が息子の中に充満している。


もうこうなると奴の意思は固い。

どんなにヨイショしても無駄だ。


このまま帰るわけにはいかないから、仕方なくりんたろくんにiPhoneを渡してゲームやって大人しくしててもらう事に。

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他の子供たちはとても楽しそうに壁を登っているのに...。

わざわざ高速使って1時間かけてやって来て、5,700円払って息子にiPhoneゲームさせてる私は一体何者なのだ?


こうなったらりんたろくんがゲームに飽きるまでの間、何とか元を取ろうと必死のお父さん。

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僕としても来るべき「ジャンダルム戦」に向けて(いや、行くかどうかはわかんないよ)、クライミングの訓練と高所恐怖症の克服訓練だ。

あと書くまでもないが、ジム内で己撮りしてるのは私だけです。


で、その結果オープニングの写真のようなシュールな画にこの親子が収まる事になったわけです。

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そしてそこでは、上まで行って恐怖のあまり固まるお父さんも撮れていると言うわけです。

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見た目は対した事無いけど、たったこれだけの高度で凄まじく怖いんです。

はっきり言ってジャンダルムなんて絶対に行けません。


そしてりんたろくんの渋い表情でお分かりの通り、彼はゲームに対してはここ一番の集中力を見せつけ、うまい具合にお父さんの時間は確保された。(良い事ではないけど)

たっぷりと1時間半程登った所で、ついに指の皮が剥けてしまった。

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そしてもう完全に握力もなくなってしまった。

ペットボトルのキャップすら満足に空けられない。


これは腕の力に頼り過ぎてる証拠なんだけど、意識してもどうしても最終的にこうなってしまう。

出来ればちゃんと通ってしっかりと初歩から教わりたい所だが、恐らくここの会員証が僕の財布から出て来る事はもう無いだろう。

肝心のりんたろくんがこんな状態だからな。

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もうすっかり横になってくつろいでいらっしゃる。

こんな事なら無理矢理フィルムフェスに連れて行けば良かったのか。

結果的にフィルムフェスにも行けなかった挙げ句に、大金を失って握力まで失う事になってしまったよ。


でも帰り際に何とか2回だけ登ってくれたりんたろくん。

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そして「楽しかったか?」と聞けば「楽しかった。また来よう」と摩訶不思議なことを言ってくる。

我が息子ながら、早くも心の中が見通せない。

それともただ単に気を使ってるだけなのか?

何にせよ彼は僕の子であると同時に、間違いなく嫁の子だと言う事がハッキリと分かった。


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その後、近くにある「貴乃家(きのや)」という所で昼飯。

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実はここは僕が大学生時代に足しげく通った「青春の店」。

学生には嬉しいボリュームの定食を出す店で、メニューも豊富。

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実に15年ぶりくらいにやって来たが、店内は何も変わっていなくて実に嬉しい。

そしてよくここで友達に「どうせ俺には彼女なんて出来ないさ。このまま一生童貞野郎なのさ。30歳過ぎても、夜も安心なヤラサーティーとなって男の操を貫いてみせる」と息巻いていたものだ。

しかしあれから15年が経って、なんと今我が子を引き連れてここに来る事になろうとは。

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実に感慨深いものがあるなあ。

そして定食に付いてくるコーヒーも相変わらずだなあ。


なんて思っていたら、りんたろくんがコーヒーをお新香のキュウリの上にぶちまけた。

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たちまち僕の青春の味が、きりりと冷えた渋い味に。

これは偶然の事故だったのか?

それとも運動会が延期になった挙げ句に、変なとこに連れてこられた我が子の復讐劇なのか?

その謎は誰も分からない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その後は、ご機嫌を取るべく彼の大好きな温泉へ。

たちまちテンションが上がり、「挟まり好き」の彼はご機嫌で券売機に挟まれている。

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いいぞ。

この調子で行けば「最終的に良い旅だった」と気持ちよく終われそうだ。


しかしそんな親子の楽しい時間を奪い取る、温泉からの刺客が登場。

それがこのUFOキャッチャーだ。

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りんたろくんが仮面ライダーの景品に夢中になり、テコでもその場を動かない持久戦に突入。

仕方なく何度か挑戦してみるが、良い所まで行って全く取れない。

やがてりんたろくんが涙目になって「なんで取れないのよう」と父を責めるような目。


湯水のように投入されて行く我が100円玉の数々。

意地になってこの機種の攻略法をネットで調べてみると、「この台は腕とか関係ない確率台。通常はアームが途中で緩む仕組みで絶対に景品は取れない。ゆえに攻略法は無く、根気よく資金を投入すればいずれアームが強くなる時が来る。ひたすらそれを待ちましょう」とある。

なんというサディスティックなUFOキャッチャーなのか?

おかげで1,300円もここで無駄に使ってしまったじゃないか。


結果的に高速・ガソリン代、ボルダリングジムと昼飯と温泉代、そしてこの悪徳マゾキャッチャーによる出費でトータル1万円を越えてしまった。

何も得たものは無いと言うのに。

僕はただ親子で雨の日を楽しく乗り切りたかっただけなのに。


そして、その1万円を払った最終的な結果が「景品を取れない不甲斐ない父を、涙を流して恨めしげに見つめる息子」という悲惨な末路へ。

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一体どこから歯車が狂ってしまったんだろうか?

1万円を失った挙げ句に、父親としての威厳までも失ってしまった気がする。


こうして息子は運動会を失い、父はとても多くのものを失った土曜日となった。

このままでは誰一人報われないぞ。


まあでもなんだかんだ彼は楽しんでくれたと信じたい。

温泉に入った後は機嫌も治ってたし。



そして帰宅。

ひとしきり怪獣ごっこで楽しいひとときを過ごす。

そして二人で寝転んでいると、我が息子は「ねえ、お父さん...」と何かを言いたそうな目でこっちを見て来た。

さては「今日ね、楽しかったよ」とでも言うのかな?

すると彼は唐突に信じられない事を口走って来た。


「お父さんは何でボクのおウチにいるの?」と。


そして「借りてるものは返されるの?いつ岡崎に戻るの?」と言うではないか。


衝撃的発言。

我が息子は僕の事を「借り物」だと思っていた事が発覚。

彼は僕の事を「レンタルお父さん」だと認識していたのだ。


確かに最近「岡崎のおばあちゃんがお父さんのお母さんなんだよ。お父さんはヨウシっていう奴なんだよ。」と教えた記憶はある。

彼はそれをどう解釈したのか、彼の中では嫁が僕を岐阜に借りて来たという図式に落ち着いてしまった模様。

そして最近保育園で絵本を借りて来る事が多い彼は、「借りたものは必ず返す」という概念を学んでいたのだ。


僕は悲しみに暮れながら「お母さんが父さんを岡崎に返しちゃったらどうする?無くは無い話だよ。」と聞いてみた。

すると彼は言う。


「いやだ!お父さんはずっと僕のお父さん!」


そして「だってお父さんの事大好きだもん!」と。



りんたろう...。


色々あったが、最終的には彼は嬉しい事を言ってくれた。

なんだか裏目裏目のオンパレードだったこの雨の土曜日。

1万円を無駄に費やした気がしたが、最後にはちゃんとお金で買えないものを手に入れたね。

ありがとう、りんたろう。


ついでに「じゃあカヌーは好きか?」と聞いたら「カヌーきらい」とハッキリ言った。

まあ。

いいけどさ。



さあ、明日こそ張り切って運動会だ。

雨も止んで来たぞ。

頑張ってかけっこ1番になって、お父さんと一緒に親子競技頑張ろうじゃないか。


こうして親子は再び翌日の運動会に向けて動き出す。

そしてこの日の夜。


再びシトシトと雨が降り出していた。




運動会への旅路 後編へ 〜つづく〜



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